NEWS

「一試合プレーするごとに、トレーニングするごとに向上心を持つことが重要」マチェイ スコルジャ監督(定例会見 11/7)

7日、マチェイ スコルジャ監督の記者会見がオンラインで実施され、9日(日)にエディオンピースウイング広島で行われる明治安田J1リーグ 第36節 サンフレッチェ広島戦に向けての意気込みなどを語った。

(今の課題はゴールが少ないことだと思うが、そこへのアプローチとして取り組んできたことやその手応え、評価をどう感じているか?)
「おっしゃるとおり、ゾーン2以降でいかにチャンスを作るかというトレーニングを行ってきています。アウェイで2試合続きますし、守から攻への切り替えも重要になってきますので、その部分もトレーニングしてきました。前線の選手たち同士の連係、そことボランチとの連係も改善すべくトレーニングしました。また、いつスペースを突くのかというタイミングのトレーニングも取り組んでいます。
それを実効する場として(浦和レッズ)ユースとのトレーニングマッチも行いました。ゾーン3のトレーニングにもなるような試合でした。いい場面がたくさんありましたし、得点もたくさん決まりました。それがサンフレッチェ戦に向けてのいい準備になっていることを願っています」

(5日の公開トレーニングではいわゆるシャドートレーニング、相手をつけずに攻撃の形を確認していたのが印象的だった。サッカーは相手があるので相手をつけるトレーニングも大事だが、味方がどうやって動いたらボールがどう動くという共通理解を作るものとしてシャドートレーニングは有効なものだと思うが、マチェイ監督はシャドートレーニングと相手をつけるトレーニングそれぞれの有効性やこういうときにこういうことをやるべきということについてどう考えているのか?)
「週の始めは相手がいないシャドートレーニングを行って動きの確認をすることもあります。次のステップとして、スタッフを立たせて動きの確認をするトレーニングもあります。最終的には選手同士でプレーさせています。そのプロセスの第一段階のシャドートレーニングは、動きやタイミングを合わせるために有効だと思います。ですが、とある特定の形やパターンをトレーニングするのではなく、どのように考え、どのような状況を作りたいのかということにフォーカスしています。例えば、相手のセンターバックを引き出したときに生まれたギャップをいいタイミングで利用するということです。

ゾーン2では最近のゲームでもいいプレーができていたと思いますが、サッカーで最も難しいゾーン3では出し手と受け手のタイミングが合わない場面がありました。イサーク(キーセ テリン)や小森(飛絢)がいますので、こういうトレーニングはたくさん行わなければいけないと思います。この2人はまだチームへの順応のプロセスであると思います。例えば、イサークの場合は先発出場した試合はまだ4試合しかありません」

(広島はロングスローを武器としており、GKをブロックするプレーも巧みなチームだが、その対策としてどういう準備をしてきたのか?高さがある相手にどう対応していこうと考えているのか?)
「通常、試合の2日前はセットプレーのトレーニングを行いますが、今週もそうでした。そこでサンフレッチェのロングスローやコーナーキックの対策のトレーニングをしました。数字を見てもサンフレッチェはセットプレーで最も強いチームの一つですし、空中戦もJリーグでトップクラスです。ですので、そういったサンフレッチェの動きや球際に対するトレーニングは必要だと思いますが、どう対応するかは自チームにどういう選手がいるかによって変わってきます。

例えば、(YBCルヴァンカップ決勝で広島と対戦した)柏レイソルの場合はあまり背丈がない選手が多いので、サンフレッチェはGKを含め柏の選手をブロックしながら攻撃していました。GKブロックに関しては我々の守備のシステムがありますが、あまり細かいことはここでは共有したくありません」

(公開トレーニング時の攻撃についての話が出たが、守備面ではアーリークロスに対応するメニューだったと思う。守備が安定している中で大事にしていきたいことは?セカンドボールについてはどう考えているのか?)
「サンフレッチェはダイアゴナルロングボールを逆サイドのウイングによく蹴ります。そこからファーポストにクロスを入れたり、裏に抜けたりしますので、その対応のトレーニングでした。セカンドボールは非常に大事だと思っています。また、裏に抜けてからのカットバック、マイナスのボールもサンフレッチェの強みだと思います」

(ポーランドのメディアにマチェイ監督がアジアでの生活につかれて帰国を考えていると報道されているようだが、実際はどうなのか?)
「まずみなさんに言いたいのは、ポーランドのジャーナリストとは一言も話をしていないということです。誰がどのようにこのような話をしたかは分かりませんが、私は日本の生活に非常に満足しています。素晴らしいと思っています。2年前と状況が変わって、今年は家族とともに日本で生活できていますので、本当に素晴らしい環境で生活することができています。日本にも感謝しています。ですので、その報道は事実ではないということは言えますが、私の将来に関しては私だけの判断で決まるものではありません」

(残り3試合は試合の間隔が空くと思うが、カップ戦を戦っている他のチームと試合の密度が違うので、いろいろなメリットやデメリットがあると思う。その影響をどう感じ、その期間をどのように活用しようと考えているのか?)
「興味深い質問だと思います。私の経験上から言えることは、ゲーム勘は非常に大事だということです。中断明けの我々の結果を見れば、あまりよくないと言えると思います。ですので、どちらかを選べと言われたらゲーム間を保ち続けます。そういうふうにプレーしている時期は、私のチームはいい結果を残している傾向があります。今回、2週間空いたあとのサンフレッチェ戦は私にとっても一つのチャレンジになります。

ここで大事なのは、メンタルの面で前回のアウェイゲーム、(横浜F・)マリノス戦と全く違う形で挑まなければいけないということです。ただ、シーズンの終盤だということも考え、選手たちを休ませながら準備していくことも同時に必要だと思っています。スタッフとともにデータなども分析していますが、サンフレッチェ戦のあとは次の試合まで21日間空きます。そこは賢くマネジメントしなければいけないと思います」

(広島はYBCルヴァンカップ決勝を見ると、基本的にマンツーマンをベースとする守備が多く、人を捕まえてくるが、それゆえにスペースが空く印象もあり、柏の選手もそう言っていた。攻撃面で広島を攻撃するうえでポイントになることをどのように考えているか?)
「決勝での柏レイソルのビルドアップは素晴らしかったと思います。特にローテーションしながらいい形を作っていました。選手がポジションを入れ替えることによってサンフレッチェのディフェンスラインに穴を空けていました。そのようなプレーは我々の攻撃の一部として使いたいと思いますが、チームの特徴として我々は柏ほどじっくりとビルドアップするチームではありません。ただ、ローテーションを使うのは攻撃の方法の一つになります」

(Jリーグを丸2シーズンと昨シーズンは川崎フロンターレ戦が後半だけの戦いだったため10試合半を経験していると思うが、Jリーグ、日本のサッカーをどのように感じているか?)
「日本のサッカーは現在、変わりつつあると思います。2年前は(アルビレックス)新潟や川崎のようなビルドアップを得意とするチームが今より多かったと思います。現在のJリーグは攻守のバランスをより取ろうとしていると思います。そのようなバランスを取ろうとしているチームが順位表の上位にいます。また、プレー強度は上がってきていると思います。全体的に言えるのは攻撃的なリーグだということです。守備より攻撃の方に特徴があります。

個人的な意見になりますが、攻撃を考えると柏が最もいいサッカーをプレーしていると思います。上位のチームの中では攻撃に重点を置いているチームだと言えると思います。Jリーグ全体の傾向、またレフェリーの基準の変更、こういったものは最終的に日本代表をよりヨーロッパに近いスタイルでプレーさせるためのものだと思っています。プレー強度を上げること含めてです」

(2023年の就任当初に選手たちに自分が考えるサッカーの構造を話したと思うが、それらは今の選手たちにうまく伝わっているのか?)
「2年前のチームは私のサッカーのビジョンにより近かったと思います。私がプレーさせようとしているスタイルを考えると、中央にいる岩尾憲、伊藤敦樹、(アレクサンダー)ショルツとマリウス ホイブラーテンはそれにより近いものだったと思います。

今季はチームにも大きな変化が訪れています。新たに、より攻撃的なチームに作り直そうとするプロセスの1年でもありました。そこで、選手たちの習慣を変えることも私の仕事の一部でした。そこでの選手たちの努力に感謝しています。例えば、守備時のサミュエル グスタフソンは大きく変わりました。また、(松尾)佑介、(マテウス)サヴィオ、(金子)拓郎など、ウイングの選手たちもよくやってくれたと思います。(FIFA)クラブワールドカップ前に5連勝するなど、いい時期もありましたが、シーズンを通じての安定性は少し欠けていたと思います。ずっとキープすることができませんでした。

その理由の一つとして、ベンチの選手たちの特徴もあると思います。とある形でゲームをスタートしても、交代するとそこを少し変えなければいけないこともありました。ですが、チームの背骨になるところにいた重要な選手が昨年、何人か移籍しましたので、チームを作り直すというプロセスの中での出来事でもあります。ここ最近は得点を挙げられておらず、結果を残せていない時期でもあると思いますが、例えば、鹿島(アントラーズ)戦、清水(エスパルス)戦、(東京)ヴェルディ戦、(ヴィッセル)神戸戦などで見せたスタイルは維持していきたいと思っています」

(守備に対してディテールを要求することが多かったと思うし、それが浸透していると感じているので、今年は残り3試合だが、攻撃的な浦和レッズに変化していくためにどんなことが必要なのか?)
「発展し続けることが重要だと思います。一試合一試合プレーするごとに、トレーニングするごとに向上心を持って成長したいという気持ちを持って続けることが重要ですが、それを可能にするのは各ポジションでの競争だと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

「一試合プレーするごとに、トレーニングするごとに向上心を持つことが重要」マチェイ スコルジャ監督(定例会見 11/7)

関連記事

PARTNERパートナー

  • ポラスグループ
  • Nike
  • 三菱重工
  • 三菱自動車
  • エネクル
  • DHL
  • チケットぴあ