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原口元気「こんなに素晴らしいクラブが日本にあるんだということを示す」

FIFAクラブワールドカップ2025の開幕を直前に控えた日本時間13日、原口元気の囲み取材がオンラインで行われ、メディアからの質問に答えた。

(時差調整が大変だったという話だったが、日本からアメリカへ行っての時差はヨーロッパとの違いなどは感じたのか?)
「ヨーロッパに行ったり来たりするよりも少しハードだと感じました。やはり16時間の時差があるので、自分は慣れていると思っていたし、すぐに適応できると思っていましたが、意外と3、4日掛かってしまったので、レッズが早くアメリカに入ったのは非常に賢明な判断だったと思いました」

(初戦が近づくにつれて、選手間で話す会話は変わってきたのか?)
「(CA)リーベル・プレートという単語は増えていますし、より具体的にどうしていこうという会話は増えています。(マチェイ スコルジャ)監督も言っていましたが、初戦が全てくらいの気持ちで僕らは準備しているので、僕らがいまフォーカスしているのは完全にリーベル・プレート戦です」

(国別のFIFAワールドカップの経験も含め、こういった大会で何が大事になってくるか、何をどうすればいいかという状況判断はできると思うが、どういうところが重要なポイントになるか?)
「一番大切になるのは、簡単に言うと格上の相手に対してサプライズを起こさなければいけない存在だということは理解しなければいけませんが、何をしなければいけないかというと、相手がいやがることをしなければいけません。それを少なくとも前半の45分は必ずやり続けて、後半に勝機をうかがう。前半に先制点を取れればいいですが、ポイントは相手がいやがることをし続けることが強い相手を倒す、サプライズを起こす上で一番大事になってくることだと思います」

(ワールドカップの名前がつく大会に出場するのは2回目になると思うが、代表チームで世界大会に出るのとクラブチームで出るのとメンタルの持ち方や印象の違いはあるか?)
「一つ思っているのは、代表でワールドカップを戦う以上に難しいとは思っています。統計的に見てもいままでのクラブワールドカップでも、多くの決勝が南米対ヨーロッパという構図になっていますし、全てを調べたわけではありませんが、他の大陸のクラブが番狂わせを起こす大会は少ないと感じているので、ワールドカップ以上にサプライズを起こすのは難しい大会だと感じています。それ以上の準備をしていかなければいけない、本当にいい準備をして、いい戦いをしないとサプライズは起こせないと感じています」

(原口選手の心の内にフォーカスすると、日本国籍の選手だけで出場するFIFAワールドカップと浦和レッズで出場するFIFAクラブワールドカップで気持ちに違いはあるのか?)
「あまり変わらないかもしれないです。数人の外国籍プレーヤーはいますが、彼らも本当に仲間という感覚ですので、日本代表でプレーすることと、日本を代表して浦和レッズでプレーすることにあまり大きな違いは感じません」

(すごく大きな大会だと思うが、例えばトレーニングに行く際にも警察車両がいるのか、ホテルの格や食事など、環境面でのFIFAワールドカップとの違いはあるのか?)
「ロシアワールドカップ(2018FIFAワールドカップ)のときは国全体として注目度が高かったと思います。もう少しお祭りムードというか、国全体としてワールドカップが来たということをロシアに着いたタイミングから感じることができましたが、いまはポートランドで試合がないということもあるかもしれませんが、少し静かだと思います。環境面に関してはすごくいい環境を用意してもらえているので、大きな差はないと思います」

(GKがボールを手で持てる時間が6秒から8秒になり、8秒を超えた際には相手のコーナーキックで試合が再開するというルールが適用されることになるが、その8秒ルールに対してチームとしてどんな取り組みをしているのか?)
「それに対しては僕らもしっかり話し合っていますが、戦術的なところで言えないことが多いと思います」

(8秒ルール良い面も悪い面もあると思うが、原口選手としてはどんなことを心掛けたいと考えているのか?)
「判断するのはおそらく西川(周作)選手だと思うので、彼に気を付けてもらえばいいと思います。勝っているときであれば時間を使いたいですけど、それが使えないこともありますし、逆の場合では僕らのメリットになるので、そんなに気にすることではないと思います」

(練習場の芝がかなり深いと感じたが、原口選手はどう感じているか?)
「芝生は多少、日本とは違いますね。ヨーロッパとも違って、数日慣れるのには難しかったですが、スタジアムでやっていませんし、練習場に慣れてもあまり意味がないと思いますが、似ているのであれば僕らはもうそれに慣れていますし、似ていないのであれば試合中にうまく合わせていかなければいけないと思います。ボールも違うので慣れるのに数日、時間が掛かりましたし、いろいろな面でアメリカに早く着いたことは、僕らにとって大きなメリット、大きなアドバンテージなると思っています」

(ボールが止まるイメージがあったが?)
「ボールも止まりますし、軽いので、そこのコントロールに苦労をしていた印象でした」

(この大会を勝ち抜くために、原口選手自身がチーム全体にどんなことを発信していきたいと考えているのか?)
「メンタリティの部分ですね。綺麗事になりますが、日本人としてどうやって勝つか、日本のクラブ代表として、強豪クラブに名前負けせず、正面からぶつかっていけるように、まず名前負けしないように、そういうメンタリティで入っていけるようにコミュニケーションを取っていきたいなと思っています」

(リーベル・プレートについては、大原サッカー場で聞いたときはまだよく分からないという話だったが、相手の印象とストロングポイント、警戒しなければいけない選手など、何かあれば教えてほしい)
「攻撃的なチーム、7対3ぐらいで攻撃を考えているようなクラブだとは思います。全体的に選手個人個人のレベルは非常に高いですし、最終ラインとGK全員がアルゼンチン代表であったり、17歳のスーパータレントがいたり、そういう個々のタレントがある選手たちがかなり攻撃的にやってくるチームなので、守りきるのは困難な相手だとは思います。ただ、その分、守備で隙を与えるチームだとも思うので、いつもどおりしっかり守って、僕らがやることをやって、その隙を突いていければチャンスはあると思っています」

(レッズとしては守備をベースに相手のストロングを消しながら一発を狙うみたいな展開がはまれば勝てるというイメージなのか?)
「リーベル・プレートに対してだけではなくて、僕らの戦い方がそういうことがベースになってくるのはJリーグでプレーしているときでもそうなので、延長線上みたいなことはありますが、ディテールについては話せません。いろいろな対策がありますし、どこを突いていこうかということも具体的にやっていますが、その辺りは話せません。細かいことを言えば、Jリーグを戦っている相手とはまた違うやり方をすることもあると思います」

(以前は南米のチームとの対戦経験は少ないと言っていた、彼らは足元の技術もあり、ピッチが悪くてもコントロールできたりボールを失わなかったりするストロングポイントがあるが、レッズはどのように向かっていくのか?)
「自信を持っていくと言うのは簡単ですけど、試合になって、自分たちが思っている以上の強度であったり、自分たちが思っている以上の技術力があったりしたときに、そういうファーストインパクトみたいな時間帯で驚かないことが大事だと思います。そこを凌ぎきれれば、一旦緩やかなフェーズが来ると思うので、そこは肝だろうと個人的に思っています」

(グループステージ MD2で対戦するインテルには対戦した経験がある選手もいると思うが、そういう選手たちの印象はどうか?)
「ブンデスリーガで戦った選手が4、5人います。どの選手もかなりレベルが高かったという思い出があります」

(特に印象に残っている選手はいるか?)
「(マルクス)テュラムと(ヘンリク)ムヒタリアンとヤン・ゾマーは印象に残っています」

(そういう相手との対戦を経験しているからこそ、他のチームメートに伝えられることもあるのか?)
「主にメンタル的な部分で伝えなきゃいけないことはたくさんあると思っていますし、準備段階でもいろいろな話をしていますが、試合が始まったり、試合中だったり、もしかすると試合後にどう切り替えていくかということも短期決戦では大事になってくると思います、常に自分に何ができるかということを考えながら、必ずグループステージ突破に持っていきたいと考えていますので、3試合を通じて、できることをやっていきたいと思います」

(原口選手個人として、今回のFIFAクラブワールドカップをどういう大会にしたいか?)
「リアルな目標で言えば、難しいグループステージを突破して、僕らが2位になり、(ボルシア・)ドルトムントがグループ1位になれば対戦できるので、そこにも友達が数人いますし、こういう大きな舞台で友人と戦えたら本当にそれはうれしいことだと思いますし、個人的にはそういう感情があります。さっき言ったようにグループステージを突破する。そのために僕自身の個人的な目標としては1点取ること。それが自分の大きな目標だと思います」

(いま、ゴールという話が出たが、浦和レッズの選手でFIFAワールドカップでゴールを決めた男と言えば、原口選手。そういう経験をできる選手はなかなかおらず、違う景色が見えたと思うが、そういう話をチームメートにすることはあるのか?)
「そういう話はしますし、いろんな経験を伝えることはいままでもたくさんしてきたので、聞かれれば話します。自分からわざわざ話すことではないと思っているので、聞かれたときに話すことはあります」

(ゴールを取ると周りから大きく注目されると思うが、そういうことは思い出すのか?)
「原口元気を語る上で、そのワールドカップのゴールは、どうしても僕のハイライトとして出てきてしまう。でも、それ以上のインパクトをその後に残せなかったことも事実であって、それが悔しいという話をどこかのメディアでもしたことがあります。なので、この大会でそれと競うわけではないですが、そのような原口元気の新しいインパクトになるようなゴールを決めたいということがあります」

(世界を知る男だからこそ感じることがあると思うが、外国籍選手を含めて、浦和レッズで世界を驚かすと思う選手はいるか?)
「チームとして、ではないですかね。チームとして驚かすことができたら、その中で何人かのインパクトが残るのではないかと思います」

(新8秒ルールでは相手チームがうまくいかなければコーナーキックになるが、今年の浦和レッズはJリーグでもセットプレーからのゴールが多く、前迫雅人コーチがどんなことを考えているのかを楽しみにしているが、そういったことは増えているのか?)
「ロシアワールドカップの初戦のコロンビア戦も決勝点になったのはセットプレーからでしたし、大一番でセットプレーから決まるシーンは本当に多いと思います。Jリーグを通じて、前迫コーチが本当にいい仕事をしていると感じていますし、僕らもそのセットプレーに対して真剣に向き合っています。それ一本でグループステージを突破する可能性も本当にあると思っているので、キーポイントになる一つのことだと思っています」

(ドルトムントの名前も出てきたが、リーベル・プレートは世界で観客動員数が1位と言われるチーム。ドルトムントが2位だと思うが、日本で一番の観客動員数は浦和レッズ。ファン・サポーターの人たちに対して日々思うことあると思うが、一言いただければ)
「本当に世界に誇れるファン・サポーターだと思います。いろいろなクラブ、いろいろなところでサッカーをしてきましたけど、僕の中でベストなファン・サポーターだと思っていますし、彼らはアメリカでも一緒に闘ってくれると思うので、一緒に闘って一緒にサプライズを起こせるように、こんなに素晴らしいクラブが日本にあるんだということをともに示すことができたら、本当にうれしいことだと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

原口元気「こんなに素晴らしいクラブが日本にあるんだということを示す」

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