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vsサンフレッチェ広島 試合後 フィンケ監督

フォルカー・フィンケ監督 Jリーグ第17節・サンフレッチェ広島戦後のコメント
「最後に私たちが勝利という結果を収めることができましたが、このことに対して謝る必要はないと思ってます。しかし、実際には相手のチームの方が60分間にわたって優れたプレーを展開していたと思います。私たちは、最後の30分でまた試合に戻ってくることができて、逆転をすることができましたけれど、最初の60分間は相手の方が浦和レッズよりも優れていたのは事実だと思っています。
私たちは、チームスピリット、そして強い意志を見せて、この逆転劇を演出することができました。これは、チームにとっても非常に大切な体験だと思います。しかし同時に、数人の特定の選手たちがいなくなることが、私たちに影響を及ぼすということが今日証明されたのではないでしょうか。
今日、17節ということで、合計34試合のうち、ちょうど半分がこれで終わったことになります。私たちはいい結果を残すことができていると思っています。去年このチームが終わったときの状況を考えると、とてもいい形でこのチームが成長したと思っていますし、今シーズンの私たちは完成した選手を外部から買うことは一切しませんでした。ですので、17試合を終えた時点で勝ち点34を得ることができたというのは、非常に喜びを感じていい結果だと思っています。今後、私たちがこの仕事を進めていくためにも、いい状態で結果を残すことは大切でしたし、もうすぐケガ人などが戻ってきますので、そうすれば私たちのチームの成長については、さらに大きなステップになるのではないでしょうか。
たぶん皆さんの方から質問があると思いますので(笑)、高原についてお答えしておきます。
彼については、実際にエジミウソンの得点につながった最初のアシストがありましたが、あれは本当に素晴らしいプレーだったと思っています。私としては、アシストをするフォワードというのは、得点をするフォワードと同じように大切な選手だと思っています。
そして攻撃陣に関して言えば、もう一つ、原口元気についても簡単にお話ししたいと思います。彼のプレーはだんだんよくなってきているのではないでしょうか。一時的に彼は一つの『穴』にはまってしまった時期がありましたし、外からの大きな期待というものもあったと思います。しかし、ここ最近、まただんだんと彼のプレーはよくなってきています。それは私にとっても、とても大きな喜びを感じることだと思っています」

(坪井慶介が最初スターティングメンバーに入っていて、出場しなかったのはなぜ?)
「ウォーミングアップのときに、彼が自ら痛みを感じたと私たちに伝えてきて、(メンバーを)変更しなくてはいけませんでした。ドクターも本人のことを今診ている状態ですけれども、腰のところからお尻の筋肉に痛みが伝わっていたということでした。本人が私たちのところへ来て、『この状態で試合に出ても、あまりいいプレーができないだろう』と自ら言って来ました。それによって交代したわけです。
まだここで、しっかりとした所見についてお話しすることはできませんけれど、(坪井は)このような痛みがあったということで試合に出ませんでした。ですので、西澤代志也を投入して、彼を右サイドバックに入れて、右サイドバックに予定していた山田暢久をセンターバックに移したわけです」
(後半に選手とシステムを変えて、15分ぐらいはうまくいってなかった。どうしたら状況を打開できると思っていた?)
「少し違う意見を実は持っています。まずポンテについてですけれど、彼は約2ヵ月間に渡ってケガで離脱していました。そして、彼は試合に出るようになりましたが、正直なところ、前半が終わった時点で、結構息遣いが荒くなっていたので、もしかしたら交代しなくてはいけないのではないかと思っていました。しかし、後半試合に出てから、彼は『第二の空気』を吸うことができて、それによって彼は、また戻って来たわけです。そして非常に優れたプレーを見せてくれたと思っています。
しかし、彼がとてもいいコンディションになるためには、まだ2週間、3週間、4週間チーム練習に参加して、しっかりとまたコンディションを上げていかければいけないと思っています。
そしてポンテを(後半は)前半よりは深い位置からプレーさせて、それによってさらにボールが回るようにしました。それがとてもうまくいったと思っています。
プラスアルファで、前線には4人の攻撃の選手がいたわけです。これだけたくさんの攻撃の選手が同時にピッチに立っているということは、場合によっては多過ぎたかもしれません。しかし、試合のスコア、あるいは相手のチームのパフォーマンス、それから私たちの前半のパフォーマンスを考えると、このリスクを冒さなければいけない状況でした。そして、私たちは最終的にはご褒美をもらうことができたのではないでしょうか。
実際に60分間に渡っては、広島の方が運動量では勝っていますし、ボール回しも本当にしっかりとした、優れたプレーをしていたと思っています。先ほど相手の監督にも直接お話をしましたが、『60分間は広島の方が本当に優れていた』と、本当に私は思っています。
しかし最後になってからは、彼らの運動量がやはり減りましたし、私たちの方もしっかりとボールを回すことができました。ですので最後の30分間で私たちが逆転劇を演出することができたと思っています。
そして、私たちのチームは、今日スタジアムへ集まってくれた観客の皆さんに感謝をしなければいけないと思っています。なぜかというと、チームが非常に難しい状況のときに、観客の皆さんは、私たちのことを一生懸命応援してくれたからです」
(エジミウソンについても一言お願いします)
「私がエジミウソンに関してとても満足していることを、ここでもう一度お話しする必要は既にないと思います。彼は今シーズン、非常に優れたプレーを見せたと思っています。昨年のシーズンの試合を何試合か見ましたけれども、まったく違うプレーを彼はしていたと思います。
今シーズンに入って、とても彼のプレーは改善されていて、チームにとって価値のある仕事をしてくれています。彼はしっかりと守備をします。そして、しっかりと戦って奪いにいく選手です。このような守備の仕事をすることによって、彼はさらにたくさんの得点を決めることができるようになっているのではないでしょうか。今シーズンだけではなくて、ここ数年間の彼のJリーグでの得点率を私は調べてみました。そうすると、彼はここ数年間でも非常に優れた得点率を上げていて、通常の場合は2試合で1ゴールと、非常に高い得点率を記録していました。
今シーズンに入ってからは、彼は17試合で確か10ゴールは決めていると思います。ですので、彼が今までと同じようなプレーを続けていけば、今シーズンも非常に高い得点率、たくさんのゴールを奪うことができるのではないでしょうか。
そして、最後にもう一つ、私は彼のような選手をとても好んでいます。なぜならば、彼は他の選手にとっても、非常に模範的な選手だからです」
(勝っていい形でリーグ戦を折り返したが、トップの鹿島アントラーズと差が8点あることについては?)
「まず鹿島アントラーズについてはもちろん敬意を示さなければいけないと思います。17試合が終わった時点で勝ち点42というのは、非常に優れた結果だと思っていますし、世界中を見渡しても、プロのリーグで、このような形でたくさんの勝ち点を稼いでいるチームというのはそう簡単には見つからないのではないでしょうか。
私たちも17試合を終えて勝ち点34です。ということは34試合で計算すれば、勝ち点は60点以上になりますので、とても優れた結果なのです。しかし鹿島アントラーズは、それよりたくさんの勝ち点を、今の時点では勝ちとっているわけですから、それは本当に優れたことだと思っています。鹿島アントラーズは長年にわたって、非常に優れたプレーを見せてきたチームです。もちろん今まで、数年間に渡って成功を収めてきた選手たちが集まっているわけです。とても安定したプレーができるのではないでしょうか。
確かにおっしゃった通り、今、鹿島アントラーズとは勝ち点8差あります。
しかし、同じように忘れてはならないのは、私たちとガンバ大阪との差も勝ち点11あるということです。私はどのようなチームを、今シーズン初めに引き継いだかよく分かっているつもりです。昨年のチーム状態についてもさまざまな情報を得ています。ですので、私はこのチームを引き継いだときに、ガンバ大阪と17節が終わった時点で勝ち点11も開くことになると、このようなことを計算してはいませんでしたし、予想もしていませんでした。
ですので、もちろん鹿島アントラーズと勝ち点8の差があるのは分かりますけれども、今シーズンに入って、昨年までとはまったく違うサッカーをピッチの中で展開して、新しいスタイルに変わって、選手たちがそれに対応しようとして、そしてたくさんの若い選手が出てきて、このような結果ですので、私たちが今まで残してきた結果は驚くほどいい結果だと思います。
ここで私はあと3つのことをお話ししたいと思います。
まず1つ目。自分にとってはやはりホームでたくさんの勝ち点を奪うということがとても大切でした。昨年のシーズンのことをもう一度思い出してください。浦和レッズというチームはこの埼玉スタジアムで200日間以上にわたってホームで勝利を収めることができていませんでした。私にしてみれば、このファン・サポーターの前で、この自分たちのホームのスタジアムでたくさんの勝ち点を奪うということがとても大切だと思っていました。今シーズンに入ってからの、この埼玉スタジアムでの結果は非常に優れているものだと思っています。
2つ目ですけれど、昨年のチームはいい結果を残すことができませんでしたし、実践していたサッカーもあまり優れていたものではなかったのではないかと思っています。ですので、このチームが私のやり方とともに新しい道を進もうとしている、そして新しい道を進みながら、非常に早い段階で結果を残している。このことは本当に評価しなければいけないことだと思っています。世界中見渡しても、このような新しい道を進み始めるときには、結果を残すまで、1年から2年はかかるものです。それを私たちは、初年度の17節でこのような結果を残している、これを私は非常にポジティブに評価するべきだと思っています。
最後の3つ目になりますけれども、私は数人の選手たちを本当に誉めたたえなければいけないと思っています。
なぜかというと、もちろん私たちの新しいやり方、それからケガ人の状況などによって、多くの選手たちが、彼らがそれまで経験していないようなポジションでプレーしなければいけませんでした。しかしそれでも彼らは非常に優れたプレーを見せてくれているわけです。
ですので、私はここまでの仕事に関しましては、とてもいい形の印象を受けていますし、もちろん、まだ目の前にはとてもたくさんの仕事があるという事実はありますけれども、毎日のここでの仕事に関しましては、とても多くの喜びと楽しみを感じています。
もちろん私たちは自らそのようなことについて、積極的にお話ししようとは思いませんし、少し控えめにお話ししようと思いますけれど、皆さん、このチームの周辺で何がこの数ヵ月間で起きたか思い出してください。私はまだ日本に来て数ヵ月間ですけれども、もうすでに2人目の社長を経験しています。それから、トップチームの周辺に関しましても、さまざまな変化がありました。いろんな人事もありましたし、もちろん私という新しい監督もこのチームに来ました。新しいチ-ムダイレクターが就任しました。そして新しい選手を買うことはしませんでした。即戦力として試合に出ることができる、『完成された選手』を買うことはしませんでした。
その代わりに、非常にたくさんの若い選手たちをどんどんこのチームに入れていったわけです。そして彼らが今、どんどん成長しているわけです。
ですので、私の考えとしましては、皆さんにとってもそうですし、観客の方にとってもそうですけど、このスタジアムへ来る価値があると思います。なぜかというと、このチームがどのような形で今、成長しているのかということを、本当に肌で感じることができるからです。
ですので、私が一つ言いたかったこととは、私たちが今、Jの順位で2位になっているということに関して、ここで謝る必要はないということです」

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