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曺 貴裁監督 山梨学院大学戦試合後会見

天皇杯 JFA 第106回全日本サッカー選手権大会 2回戦 山梨学院大学戦 試合後のコメント

「平日の夜、高温多湿な中で、両チームにとって厳しいコンディションでした。今の自分たちの立ち位置で言うと、PK戦も含めて『勝つ』ということが最大の目的でしたが、そのミッションを果たせて、まずは自分たちが次に進んでいくパワーをもらえたかなと思います。

宮本(優太)と林(幸多郎)以外は、今日はどんどん新しい選手をプレーさせましたけど、試合をやる前から不安というものは何もありませんでした。彼らが今までピッチで見せているようなトレーニングに対する姿勢や、試合に出られなくてもめげずにこの2ヵ月でやってきたことを見てきたので、そういう選手たちが絡んで得点をしたことが、チームにとっては何よりも良い栄養だったと思います。リーグで負けた3試合では、ある意味で相手を上回ったところもありましたけど、決定的に足りなかったこともある、ということも感じた3試合でした。それを今日のミーティングも含めて選手たちに共有したことで、もう少しクイックな攻撃をすべきところでボールを下げてしまう場面もありましたが、選手の『勝ちたい』という気持ちが前にきているので、慎重になってきたところは少し目をつぶらなければいけないと思います。

自分たちが目指す『RED GAME』には、まだまだやらなければいけないことがたくさんあります。横浜F・マリノスさんとは同じ条件でリーグの試合に臨みますけど、これからいかに回復を早くできるか、今日出ていなかった選手も含めてどういうメンバーでやるかを明日明後日でスタッフと考えます。今度はまたホームの埼玉スタジアムで試合ができるので、たくさんのファン・サポーターの前でリーグの初白星をつけられるよう、しっかり準備していきたいと思います。選手たちが本当によく頑張ってくれました」

【質疑応答】
(瀬古 樹選手が先発して60分ぐらいまでプレーした。彼が入って、ゲームがとても落ち着いてうまくいっている部分がたくさんあったと思うが、監督がおっしゃった、少しゆっくりした部分との兼ね合いについては?)
「(瀬古)樹がどうこうということはなくて、全体的に、特に後半は、いい形でボールをサーキュレートしているときの背中、というプレーがあまりなかったので、相手にリズム良く守られた時間になりました。

特に、守から攻でカウンターになったときに、もう少し前の選手を使ってサイドで数的優位を作れるような場面が何回かありました。選手も2-0から3-0になるまでの時間が非常に長かったので、少し慎重になったのかな、という感じはあります。そのあたりのことは、今日できた現実の最大値を出したと思いますけど、これから向かう道に対しては、もっと肉付けしなければいけないと思います。

日本の暑さは(海外から帰ってきた)樹と(山根)視来にとってはいつも2対3とか3対4(の数的不利の状況)で守っているような感覚で動かなければいけないような感じだと思います。そこを慣れてくれば、もっとパフォーマンスは上がってくると思います」

(前半、2-0にした後からハーフタイムくらいまでは、レッズがゆっくりボールを持ちながらコントロールしていたと思う。それはポジティブに捉えている部分か?)
「もちろん、自分たちがボールを持ちながら休むという考え方もあります。この前のFC町田ゼルビア戦などは、『曺監督らしくない』『レッズが今までやらなかったことをやり始めた』と言われましたけど、自分の中では全然そんなことはなかったです。

相手がいる中で、相手の配置とかやることでそういう試合になることもひとつの幅ですし、浦和レッズの選手が元々持っているクオリティー、彼らが得意とすることを消してまで監督のやりたいことを上塗りするのは、少し本末転倒だと思います。そのバランスや、そういうものの一番いいポイントが見つかれば、選手も自信を持ちながら新しいものを肉付けできると思います。

今日もそういう意味では『もう少しこうしたほうがよかったかな』というものが僕の脳裏に残っていますが、この暑さと点差で、彼らが選択したプレーは勝つためにやった選択だと思います。そのことをバッドとかワーストだとは思っていません。

ですが、特にサンフレッチェ広島戦は、1-1にした後に少し慌てる展開にしてしまって、前半終了間際に点を取られてしまいました。ガンバ大阪戦でもそうです。ああいう形で相手を振り回しながら相手陣内に入って切り替えていく、という形も、自分たちができたほうがいいです。その辺のジャッジは、選手たちが選択したものもあるかと思います」

(瀬古選手と早川隼平選手の関係が良く、瀬古選手が試合を作って早川選手が攻撃のスイッチを入れる、というところは今後のレッズにとっていいパーツに見えたが、監督の評価は?)
「(早川)隼平に関しては左利きで技術も高いですし、スピードとシュート、アイデアのある選手です。今日は、自分のポジションに人が来たらスペースを見つけて、相手に飛びつかせて起点になる、というプレーが非常に良かったと思います。

欲を言えば、フィニッシュのところでもう少し力強さが出てくるといいと思いますし、そこが彼にとってのひとつのハードルだと思います。中盤の3人の関係は、また違った意味合いで良かったかな、と思っています」

(町田戦では少しボールを持つ時間が長かった、という話があった。曺監督のチームは前に早く、アグレッシブに、というイメージを持たれているからそのような話が出たと思うが、今いる選手たちでやりたいことは?)
「それを答えてしまうと、僕が思っている戦術を全部話さなければいけない感じになってしまうので。

例えば、自分が浦和レッズの監督になって、彼らの持っている良さ、チームとしてのストロングは、対戦していて分かっていたつもりです。でも、それが同時にウィークポイントになる部分も、少し否めないなと思っているところがありました。

そのバランスを探すためにキャンプからずっとやってきて、前チームの京都サンガF.C.さんとか、その前の湘南ベルマーレさんではそもそも、浦和レッズで始めたようなスタートでは始まっていませんので、そこと一緒にしようとは全く思っていません。

ただ、レッズの選手たちも僕の言うことをそのままやろうとする、『これがいいんじゃないの』という考えがあったとしても、やはり監督が目指す方向に自分のプレーを合わせていく、いい意味でそういう習慣があることで、これは僕が少し言い過ぎたことでそうなってしまったかな、と思うことがここ最近ではありました。町田戦がああいう試合になったのは、自分たちが練習してきた狙い通りでしたけど、それは対町田さん、ということが一番大きな理由です。相手が持つチームなのか、持たないチームなのか、来るチームなのか、引くチームなのかで、やはりそれは変わってくると思います。そういうところでゲーム戦術を与えることによってそういう顔が出る、『それが僕が目指しているものではない』というのは、僕のサッカーがそういうふうに映っているんだな、と思ってしまいます。

最初にレッズの選手に伝えたのは、百年構想リーグのときに、ボールをゲインしてからシュートを打つまでの時間が、レッズは20チームの中で一番長いチームだったんですね。それをそのまま良さだと生かしていくとなると、10秒以内にゴールが取れなくなる。ということは、相手を崩しきらないと点が入らないこととイコールです。それとこちら、というふうに(相手によって違うアプローチを)していくのが強いチームだと思います。

今日も選手に見せましたが、リヴァプールFCとニューカッスル・ユナイテッドFCの試合では、カウンターが本当にすごいです。リヴァプールのほうがボールを持っていて、ニューカッスルは持てなかったんですけど、その一矢があるので、試合が最後まで分からない。それは自分たちの武器にしなければいけないですし、負けているのにカウンターができないとか、2-1で勝っていて3点目を取るところに人数を掛けられないのは、やはり勝率は落ちると思います。

その選手と比べるのは適切ではないかもしれないですけど、その試合を見ていても、プレミアリーグとかも本当に毎年何も変わらないというか、そこのゴールが少なくなった、というのは時代としてもうあり得ないんだな、と思いました」

【浦和レッズオフィシャルメディア】

曺 貴裁監督 山梨学院大学戦試合後会見

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