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「少なくとも開幕戦以上のものを見せなければいけない」曺 貴裁監督(定例会見8/13)

13日、曺 貴裁監督の記者会見が対面形式で実施され、15日(土)に埼玉スタジアムで行われる明治安田J1リーグ 第2節 サンフレッチェ広島戦【MATCH PARTNER ポラスグループ】に向けての意気込みなどを語った。

(開幕戦のガンバ大阪戦は20分くらいで1人退場するなど特殊な環境の試合になったが、立ち向かう姿勢を見せた。とはいえ、敗戦という事実のある中で、ホーム開幕戦に向けた1週間で大切にしてきたことや選手たちに働きかけてきたことは?)
「当たり前ですが、僕にとって浦和レッズの監督として初めての公式戦の舞台でしたし、パナスタはもちろんガンバさんのファン・サポーターの数がとても多くなるのは分かっていましたが、ゴール裏2階席の赤いユニフォームのファン・サポーターを見たときに、割れんばかりの声量と熱量はすごいなと改めて感じました。あの試合のエネルギーを保てていたのは間違いなく彼らのそういう声援があったからだと思って試合をしていました。

内容的なものはいろいろなことはありますけど、自分たちが11人でやっていた20分くらいの時間帯で自分たちが見せたもの、またその後、前半残り10分くらいに失点をしてしまったところの戦い方、またハーフタイムで修正して、そこから逆転するまでの80分くらいまでの戦い方、そして最後の10分プラス、アディショナルタイムみたいな形で4つのフェーズに分かれた戦いだったと思っています。その最初の試合の入り方、そして逆転した戦い方というのは戦術的にも相手の良さを出させないだけではなくて、自分たちのエネルギーを出せた試合になったと思います。選手の配置や距離感も予定したところで進んでいたところがあったので、そういうものをこの短期間で出せるようになったときの自分たちの成長と、逆にそういった時間帯でやらなければいけない、やるべきことがもう少しありました。

僕の中ではエネルギーを出せて、RED GAMEの一歩を踏み出せたという言い方をしましたが、その一歩というのは全部が良いことの一歩ではなくて、当然そういうところに向き合っていかなければいけないというのは試合後から分かっていました。ただ、その詳細については控えますが、今度の広島戦は、エネルギー自体はさらに出せるような戦いのトレーニング、プラスそういったシチュエーションになったときに選手同士できちっと共通理解を跳ね返せるような作りをしなければいけないと思っていました。

『良いゲームだった』と言ってくださる人は多いですが、浦和レッズは『良いゲームだった』で終わっていいチームではないですし、浦和レッズというか監督をやる以上、そんなことで終わることはできないので、それを次の結果につなげていかなければいけません。ただ、結果を出すためのプロセスとしては自分たちの基準を作るという意味では、これからのリーグの残り37試合、プラス天皇杯とYBCルヴァンカップに向かうにあたって、いろいろな学びがあり、敗戦という悔しさも含めて、次につながるゲームだったというのはすごく軽い言い方になると思っていますが、こんなに早くいろいろな現象を自分たちが公式戦で体験できた日だったと思います」

(浦和レッズはこれまでカップ戦のタイトルは多いのでカップ戦に強いクラブという言い方ができるかもしれないし、裏返せばタイトルの数に対してリーグのタイトルが少ない。曺監督の中で、リーグに強いクラブ、あるいはリーグで優勝するようなクラブがどういうことを身につけなければいけないと考えているか?)
「あくまで僕の考えですが、リーグとカップ戦の戦い方を2つに分けて、赤か白かみたいな試合をお互いにしていくことで勝ち負けが決まるのであればそういう部分もあるかもしれないですが、あくまでどの大会も目の前の試合を勝ちに行くということでいえば、レッズがカップのタイトルが多くてリーグが獲れてないというのは、僕はそこにいなかったから分からないですし、言葉に困るところがありますが、カップ戦でタイトルを獲れてリーグが弱いからというのが、明らかな原因や取り組み方が悪いということよりも、全てつながっていると思っていますし、その結果が出たのがたまたまカップ戦のタイトルにつながっているとも思います。もちろんACL(AFCチャンピオンズリーグ)の優勝もなかなかできることではないですし、リーグで優勝できるチームが本当に強いチームだというのは僕も監督として分かっているつもりですが、だからと言ってカップ戦になったときに戦い方を変えるとか、気楽に戦えるからカップ戦は獲りやすいなどという要素は絶対にないと思います。

あくまで長いスパンの中で、リーグで結果が出ないのにカップ戦で出たとしたら、そういう巡り合わせの中の一つだと思う一方、この前の会見でも言いましたが、例えばドイツだとバイエルン・ミュンヘン、イギリスだとチェルシー、リバプールFC、マンチェスター・ユナイテッドとかマンチェスター・シティというのは、リーグでもカップでもタイトルを獲った数が多いと思っています。だから本当はそういうものを目指すために、そうなるように努力すべきだとは思います。答えになっているかどうか分からないですが、自分は今からしかやれることはないので、当然リーグも天皇杯もルヴァンカップも全力で臨んで一番上を目指していきたいと思っています。だから明確な違いがどこにあったかというのはあくまで想像でしかないですが、本当に強いチームになるには両方ともそういうものが近いところの存在で届くようにならなければいけないと思います」

(開幕戦でサミュエル グスタフソン選手がメンバー外だった。彼は素晴らしいクオリティーの選手だと思うが、もしかしたら今のスピード感を上げていこうという中で違う特長の選手だという思いもあります。ただ、合うか合わないかで切り捨てるにはもったいないレベルの選手だという思いもあったりするが、例えば彼をどのようにチームの中に組み込めればいいのかという部分であったり、彼にこういうところは順応してほしいと思うところであったり、そういうことはあるのか?)
「現実として、今年の浦和レッズは他のチームに比べて人数が少なめであるとは聞いたことがありましたが、フィールドプレーヤー18名、ゴールキーパー2名。ゴールキーパーを3名入れても4名入れてもルール上はいいと思いますが、普通はそういったメンバー構成でありながら、当然シーズン通し18名と2名だけで戦えるというのはチームとしてはありえません。

サミュエルの昨年までのことはそれほど分からないですが、今年は大原で始まったトレーニングからトレーニングキャンプまで、彼も昨年、トレーニングキャンプで怪我をして苦しい思いをしたということは面談でも聞いていましたし、自分の体のケアとかコンディションを作るために、他の選手以上に取り組んでいるのはずっと見ています。彼が持っている選手としてのクオリティーが今の僕がやろうとしているところに全く外れているからそうなっているというのは、20数名の選手がいる中で、この前のG大阪戦であらゆる場面を想定した中でそのメンバーに入らなかったというだけで、彼自身が持っているものや彼自身が見せているものは素晴らしいと思っています。

監督が最も覚悟しなければいけないのは選ぶという作業なので、その作業においてそういう局面での理由があったのかもしれないですが、純粋な競争の中で今は若いとか経験があるとか何試合出ているとか昨年までどうだったというのを一切ゼロにしたうえで、僕がG大阪戦に対して、もしくは広島戦に対して誰を選ぶのかということをスタッフたちと相談しながら決めているだけです。おっしゃる意味はよく分かりますし、本当にその通りだと思います。

ただ、それはサミュエルだけではなく全ての選手に対して指定席はありません。一例を挙げると、キャプテングループに西川(周作)と(宮本)優太と(渡邊)凌磨と(金子)拓郎を選んでいますが、彼らにも最初に『このグループに選ばれたからといって絶対に試合に出られるわけじゃない』とはっきり伝えてあります。

個人名を出して何か言うのはフェアではないですが、彼はメンバーに入らないというのは彼に理由があるわけではなくて、彼は真摯にプロフェッショナルとしてやってくれているというのは事実として、監督としては非常にありがたいなと思いますし、広島戦の先発メンバーはまだ決められていないですが、今日、明日で決めていく中で、今一番、広島戦に向かっていくうえで最強のチームというか、そういう選手たちの思いも背負いながら、全員をフラットに見て決めたいと思います」

(選手起用の考え方について、コンディションが良い選手を使う、相手のウィークを突くような選手を選ぶ、逆に相手のストロングを抑えるような選手を使うなどいろいろあると思うが、最も重視しているのは自分たちのことをやれる選手を選ぶのか?それとも相手を抑えられるような人を選ぶのか?その辺りをどういう割合で考えて選手を選んでいるのか?)
「答えを言うとしたら、全部の要素がないといけないと思っています。自分たちが今までやってきたことをそのままその通りに出せる試合というのは、ある程度、力の差が見込めるようならそれで押し切れるかもしれないですが、今のJ1のチームは、開幕戦の自分たちとガンバさんもそうですし、(横浜F・)マリノスさんと鹿島(アントラーズ)さんの試合も、去年の順位で言ったら鹿島さんが上でマリノスさんが下の方だったかもしれないんですが、どっちが勝つか分からない開幕戦だったと思います。

なので、その週の選手の出来やコンディション、相手がどうやって戦ってくるかという自分たちの戦略的な準備、それから交代選手に誰を置いておくのかという采配のルート、全ての面において100にすることはできないので、例えばどこを80で入って、ここからは100になるような戦略的なことや、相手のメンバーを予想したときにこういうやり方をしたほうが自分たちとしては入りやすいかとか、でもそれが当たるときも当たらないときもあると思いますし、その辺りは言葉としてはバランスでハイブリッドとしてやっていくのが最もいいやり方だと思いますが、ときにはどちらかに全振りしなければいけないときもあると思います。それはチームの置かれている状況でのメンバー選びがある中で、5月に戦うメンバーと10月に戦うメンバーが同じであってとしても、また違っていくと思いますし、それがサッカーだと思います。答えをまとめる言い方になると難しいんですけど、そのように思います」

(開幕戦はDAZNで見ていたが、画面越しでもワクワクして「今年はいけるんじゃないか」と思ったが、冷静に考えてみると4失点を食らってしまった。それは10人になってしまった特殊事情なのか?それとも開幕戦で守備の課題が浮き彫りになったのか?「勝てるんじゃないか」というメンタルの影響も大きいと思うが、冷静になった今、監督としては4失点をどのように考えているか?)
「例えばあの試合が11人で戦って3-0になっていたら、どんなに戦術的なミスがあって、やってはいけないことがあったとしても、ゼロという数字で『よく守れたんじゃないか』という印象になると思います。僕たちスタッフは、結果的にゼロになったかどうかというよりも、それまでのプロセスがどうだったかに目を向けないと全てが結果論になってしまいます。そういう結果論ではないところに関しての4失点に関しては、話はしました。ただ、我々は最初から10人になりたくてなったわけではないですし、それはレッズに関わるみなさんもそうだと思います。僕も10人になったから良かったと思っていませんが、あのタイミングで10人になって、自分たちがさらにリバウンドメンタリティーを出せたというのは、あの試合だけでなったわけではなくて、今年始まったときから選手に『自分にもっと大きく期待をして、もっとやれることを増やしていこう』ということを僕からも伝えていましたし、彼らからも『もっと良いチームになりたい。強くなりたい』と気持ちが少なからずあったからああいう現象になったと思います。

そういうプロセスのところでもっとこうできたということからは目を背けることはできないですが、結果的にそうなったということでそのことだけにフォーカスしてしまうと、自分たちができたことが薄れてしまう、やれていた事実が事実じゃなくなってしまうというのは僕の本望ではないので。その辺りはバランス良く伝えたつもりです。

ただ、自分たちは、自分たちにボールがあるときもないときも、相手ゴールに向かって仕掛けていくチームになろうと選手も覚悟してやっているところなので、当然そこに伴うサッカーのリスクは、優勝した(FC)バルセロナでも(アンドニ)イラオラ監督が指揮していた(AFC)ボーンマスでも同じことが起こっていましたし、そういうものをどう許容して、どう失点というかそういうものに対する対処の自分たちの範囲を広げていくか。そのことによって偶然ではなくて必然で点を取れる形をいかに増やしていくか。そのことをシーズン通して繰り返していくだけだと思っています。

得点を取れたから攻撃が良かった、失点をしたから守備がダメだったという一時的な捉え方ではなくて、全て向かっているチームの方向の中で、出てくるべき現象というか、自分たちが乗り越えなければいけないものですし、継続しなければいけないものだと思うので、そのことに関してはミーティングを含めて選手たちに話したつもりです」

(マテウス サヴィオ選手に期待しているが、これまでのシーズンでは献身的な守備もしてくれていたと思うが、パスがずれたり、周りの選手が感じていないなど、フィット感が足りないと感じた。曺監督から見てサヴィオ選手のフィット感は改善したのか?)
「僕は相手チームで特に京都(サンガF.C.)のとき、(柏)レイソルでもレッズでも彼にかなりやられたので、フィットしてない感じは全くなかったですし、こちらに来てからも味方とプレーして自分が危ないとこに戻る、自分がスペースを作って飛び出す、そのスペースを使うということが、かなりできる選手だと思っています。ただ、あのときのこと(G大阪戦の退場)については試合後も含めて、本人が一番、反省というか悔しい思いをしていると思うので、僕たちは次の試合でサヴィオの分までやっていかなければいけないと思います。彼は試合には出られないですが、今週もチームのために非常に良い練習をしてきてくれているので、その思いに応えたいというだけです」

(「年齢は関係ない」という話をしていたが、G大阪戦は19歳の笹 修大選手を先発で起用した。開幕戦の他のカードでも横浜FMの16歳の三井寺 眞選手が活躍したが、リーグ全体で若手が出てこないという課題もあると思う。曺監督は若手の起用についてどう考えているか?)
「笹は19歳にまったく見えないですし、そう言われると『そうなんだ』と改めて思ってしまいます。和田武士もそうですが、ここ最近、特にここ5年間くらい、10代の選手がピッチに立つというのは、Jリーグも競争が厳しくてなかなか難しい時代になっていると思う一方、10代や20代の初めにすぐに海外移籍をしたり、すぐに他のチームに挑戦の場を移したりするので、一概には言えません。ただ、笹に関して言うと、年齢が若いから、可能性があるからという理由で使っているということは一切ありません。彼がトレーニングキャンプ、トレーニングから見せてきたもの、今年レッズとして自分たちが見せたいもの、プラスそれが勝つ確率を上げるものにフィットしたから先発で試合に出たという事実だけです。

当然、そこで先発で出なかった選手がノーチャンスかということもまったくないですし、逆に一つ言えるとしたら、笹は僕と同じタイミングで浦和レッズというクラブに来て、J1の実績も代表のマークもないまま来ましたが、そういうものは一切抜きにして、ピッチで勝ち取った選手が浦和レッズのユニフォームを着てピッチに立つんだということの一つの証明にはなったと思います。

そのことに関してはさっきも言いましたが、浦和レッズに何年いるとか、何試合このポジションで出ているというのはゼロではないかもしれないですが、そういうものを一旦フラットにしてメンバーや練習を決めているつもりです。笹は開幕戦にふさわしいメンバーだから選んだ、そして今度の2戦目はまた、そういうメンバーを選ぶという作業を繰り返すだけだと思います。

(エネルギーを出して跳ね返していく、ゴールに向かっていく分、その後ろを攻められるリスクもあると思うが、跳ね返すべきときに跳ね返すためのアプローチはどのようにしているのか?)
「アプローチの仕方にこれという正解はないと思いますが、ただ(G大阪戦で)3-2にした後、3-3、3-4にされた失点は、間違いなく自分たちがリードしたから『この得点を守ろう・この点差をそのまま守って点を取られなければ勝利を得られる』という緊張が選手たちに少なからず出たというのはあったと思います。僕は外から見ていて、『10人でも今と同じようなペースのメンタリティーならもう1点取って突き放せるかな』という気持ちが少なからずあったので、正直そこでの指示とか戦わせ方は、自分も監督としての反省がすごくあります。

ただ、3失点目と4失点目に関しては、11人だからそれが起きなかったとは思っていないので、10人であってもやるべきことがあったというところが疎かというか、心理的なことで少し、強気を貫けなかったというところがあったので、それは映像を見ながら選手たちに確認して話をしました。

それと同じタイミングでこれをここで話すのがいいか分からないですが、日本代表がブラジルと対戦したときの1失点目、あの現象と少し似ている感じのことがパナスタで起こったかと思います。でも、そのときに外から『何メートル上げたほうが良かった』と言えますが、あの状況の心理状態の選手が10人でそうなるのも気持ちは分かるところもありました。ただ、それが分かる一方で、『やっぱり俺たちはこうあるべきだよね』という話はしたつもりです。先ほども言いましたが、4点取られたとか3点取ったとかではなく、プロセスとして自分たちはこうすべきなんだということは、自分なりの言葉では伝えたつもりです」

(いろいろな心理状況で強気を貫けなかったところは足りなかったところを見つけられたというわけではない?)
「貫けなかったというか、そういう気持ち、要は開幕戦で10人になるとか、開幕戦で逆転されてまた再逆転すること自体、選手も僕自身もそんなに強くその展開を予想したり望んだりしたものではなかったので、その後の10分間にそれが貫けたかというと、言葉で言うとそうなんですけど、今の選手たちが初めてした体験としては、そういう気持ちの中で、じゃあ次はどう進んでいかなければいけないかということの一つのヒントとなった時間だったと思います。そういう意味では、そういう練習も少なからずやったつもりなので、それを同じ状況になったとき、そのシチュエーションがあったときに、この感じを次に生かさなければいけないと思っています」

(広島はマンツーマン気味に来るなど、チームの完成度が高いような印象を受けているが、曺監督はどのような印象なのか?)
「京都にいたときも(J1百年構想リーグ)WESTで2試合戦っていますし、広島さんはJ1に上がってからもいろいろなことを学ばせてもらったチームです。同じプレーシステムということだけではなくて、メンタリティーや出ている選手のコンビネーションは、このJ1の中でもかなり熟成されたものがあると思います。ただ、チームではなく個人でぶつかっていっても、彼らの組織力には敵わないと思っているので、自分たちが戦う中で、言葉で言うと、彼らに強みを出させないように、かつ彼らが少し混乱するような攻撃を仕掛けていかなければいけないと思っています。それに関しては今日も含めて練習はしていますが、何もなく、策もなしに臨んで勝てる相手では全くない、どのチームもそうですけど、特に広島さんはストロングの部分がかなり顕著なので、そこに関しては受けすぎないように臨んでいかなければいけないと思っています」

(マンツーマン気味に来るところを個で打開するのは難しいと思うが?)
「ただ、個の戦いで負けているようでは話にならないと思っています。相手の競り合いが強いから、競り合いに負けた後にどうするかではなくて、バトルで勝っていくことを前提としながら戦術的な要素を混ぜないといけないし、広島さんは個が強いからレッズは個を避けるように人に当たらないようなサッカーをしているようでは絶対にダメだと思います。特に開幕戦でアウェイでもあれだけのファン・サポーターが来てくれて、あれだけのエネルギーを出せたのだから、ホームの試合は雨予想もありますが、今度はあの何倍ものお客さんが来てもらえるという前提で言いますと、ファン・サポーターの方々にホームで少なくとも開幕戦以上のものを見せなければいけないと僕自身は強く思っています。明日も準備はありますが、選手たちと共有しながらやっていきたいと思います」

(先週のリーグの開幕の前にリバプールFCとAFCボーンマスの試合を例に出したと話していたが、ホーム開幕前に考えていることや選手たちに伝えたいことはあるのか?)
「すごく当たり前な話ですごく難しいなと思うのは、どの試合を迎えても平常心で、普段通りやっていることを出すというのは、僕が監督として最も選手にやってもらいたいことですが、その平常心が何なのかを測るのは難しいです。ただ、開幕戦をアウェイで戦って、今度ホームに戻ってきての開幕戦というのは、選手たちも非常に楽しみにしていますし、この地元の埼スタでユニフォームの色は決まっているかもしれませんが、どんなサッカーをするのかを楽しみにしている人たちに『自分たちがこうなるんだ』ということを見せたい気持ちは、開幕1試合を戦ってからより強くなっていると思います。自分たちが『これでいいんだ』と思えるような話や働きかけはしていきたいと思いますし、それが映像なのか絵なのか言葉なのかはまだ決めていませんが、どちらにしても腰が引けた戦いにならないような準備をしていきたいと思います」

(G大阪戦のハーフタイムでは戦術の変更をしたということだったが、前向きな驚きを感じたという選手もいた。その変更は曺監督にとって、当たり前のようにあるものなのか?それとも10人になったこともあって奇をてらったりしたのか?)
「誰が言ったか、何人が言ったかは分からないですが、監督は3バックで戦う、4バックで戦う、2バックで戦うということをそのまま90分を通して自分がやりたいことをやってそのまま勝ちましたということでは監督自身の成長もないでしょうし、状況などによって変えていかなければいけないことは変えたほうがいいです。もちろん、変えずにいるほうがいいことは変えませんが、選手が選手としてゲームを考えているより、監督やコーチはその何倍もの試合を見て、何らかの結論を出しているので、彼らに驚かれているようではまだまだダメだと思いました(笑)」

(浦和レッズにはこれまでたくさんのエモーショナルな試合があったが、G大阪戦も興奮を覚えた。ただ、僕らと同じ業界で興奮を覚えなかったという人もいる。あの展開で興奮しない人はいないと思うし、曺監督も喜んでいる姿は中継映像にも映っていたが、曺監督の興奮度はどれくらいだったのか?)
「点が入ったときに喜ばないということはなかったですが、冒頭にも言いましたけど、G大阪戦は入りがすごく良かった。自分たちが準備したことを選手たちが信じて遂行することによって、自分たちのイメージの中にあるゲームができて点を取れていきましたが、そこから10人になって逆転されてまた逆転するということで、先ほども4局面ぐらいあったという話をしましたが、3-2になったときはこの後、1回の交代の2人をどう使ってどうしなければいけないのかということにすぐ頭を切り替えていました。あの時間帯で足をつる選手はいなかったですが、なかなかすぐに動きづらい状況もあったので、喜んでいるか喜んでいないかと言われたら一瞬は喜びましたし、そのまま押し切れば良かったですが、残念ながらという展開になってしまいましたので、自分の反省として、その後にどういう戦わせ方をしなければいけなかったのかというのは当然あります。

僕としては浦和レッズの試合を見て勇気をもらい、いろいろな苦しいことに少し光が差すような、そういうゲームやそういうチームにしていきたいと思っている中で、見る全ての人にそういうものを与えられる自信はないですが、少しでも多くの人にそう感じてもらうようなゲームだとしたら、あのゲームはそういう瞬間やシチュエーションがかなり多かったのではないかと自分の中でも感じます。少なくとも、勝ちや負けや引き分けしかない世界の中で、プロとしてそういうものを見せていくというのは、基本的には大事なことだと思っています。

【浦和レッズオフィシャルメディア】

「少なくとも開幕戦以上のものを見せなければいけない」曺 貴裁監督(定例会見8/13)

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