NEWS

vs大宮 試合後 フィンケ監督

フォルカー・フィンケ監督 Jリーグ第16節 大宮アルディージャ戦後のコメント

「今日の試合、選手たちにとってもそうですし、特にサポーターにとって、とてもとてもつらい結果になってしまいました。なぜならば、大事なことを実践することができなかったからです。それはボールをゴールマウスの中に入れるということです。今ここで、ボールがゴールに入らなかった理由について詳細に語るつもりはありません。
ただし、忘れてはならないのは、数え切れないほどの得点チャンスを作りだしていたということです。最初の決定的なシーンをことごとく外してしまうと、メンタル的に選手たちの中にも不安が生まれてしまいます。そして何度も何度も、相手にとって嫌なエリア、それからペナルティーエリアに何度も入ることができていましたが、決定的なシーンをしっかりとゴールに結び付けることができなかった、そしてそれが繰り返されることによって、選手たちの不安が大きくなってしまった、そういうことがピッチの上で起きていたと思います。
数的有利な状態、11人対10人の状況になると、多くのチームは、ある間違いを犯します。それはどうしても、中央突破にこだわってしまうということです。しかし、数的不利なチームを相手にしたときに大切なのは、サイドを使って攻撃することです。そういうことを、私たちのチームは、今日、しっかりと実践できていました。力が足りていた時間帯での平川やサヌは、しっかりとサイドから攻撃参加をしていましたし、同じように、途中で投入した宇賀神もしっかりとした形で攻撃をしていました。ですので、このサイドからの攻撃の組み立てに関しては、うまくいっていたと思います。
しかし、自分たちが、自分たちの人生を非常に厳しいものにしているという状況にとても大きな怒りを感じています。試合開始から3分の時点で、ゴールまであと3メートル、5メートルというような決定的なシーンがありました。そこでボールに足が当たれば入っていたのです。その後のサヌのシュートもそうです。枠の中に入るまであと数センチでした。それ以外にも決定的なシーンがあったのにことごとく外してしまったのです。本当ならば、自分たちがリードしてもおかしくない状況にあったわけですし、あの時間帯に自分たちが先取点を奪っていれば妥当な結果だったと言えることができたと思います。しかし、決めることができなかったことによって、敗者の道を進んでしまいました」

【質疑応答】
(後半の40分過ぎにスピラノビッチが前線に上がっていきましたが、あれは監督の指示だったのでしょうか?そして、スピラノビッチは前線に張り付いていましたが、彼にハイボールが入るということが一度もなかったのですが?)
「終盤、スピラノビッチが前線に上がったことが、今日の試合を決定づけたわけではないと思います。彼はあくまでチームを助けたいと考えて前線に上がったのです。サイド攻撃を繰り返して、センターに何度もボールを送っていると、どうしてもゴール前にたくさんの選手が必要になってきますし、最後の5分間に、2人のセンターバックのうち、1人を前線に上げるということは、特別珍しいことではないと思います」

(田中達也選手が前半の最後の方に交代しましたが、アクシデントだったんでしょうか?)
「今、詳細についてここで語ることはできませんが、前半の確か、38分前後、達也から自分たちに向けて、メッセージが来ました。自分から『代えてほしい』ということを、彼が直接言ってきたのです。筋肉に痛みがあるので、このまま試合を続けることができないと本人が言ってきたのです。それによって、あの早い時間帯で彼を交代しなくてはいけませんでした。これは、正直、私にとっても驚きでした。他の選手が治療を受け、その治療が終わった後に、トレーナーとドクターが自分たちのところに来て、田中達也が代えてほしいと言っている。これ以上プレーすることができない、と言っている、と私のところに伝わってきたのです」

(前回の試合後に「これだけ長い間、土台を作るのに時間がかかることに怒りを感じている」とおっしゃっていましたが、今日の試合でもサイドからの攻撃はできている、ここ何試合でもサイドからの攻撃はできているけど得点が取りにくい、京都戦はのぞいて、そういう状態が続いているんですが、今後改善していくにあたって、どういったことを考えられているのか、聞かせていただけますか?)
「私たちがとてもたくさんのチャンスを作りだしているのは事実だと思います。それは、皆さんもご覧になっていると思います。ただし、これが現在私たちが取り組まなくてはいけない、最も肝心なことなのです。これだけたくさんの得点チャンスを作りだしているのですから、これを得点に結び付けなくてはいけないのです 。今、私は公の場で選手の名前を挙げることはしません。しかし、今日の試合でも、多くの選手たちに必ず決めなくてはいけない決定的なシーンがあったのです。ですので、こういうシーンをしっかりと結果に結び付けられるように、全員が努力していかなくてはいけません」

(今かなりフラストレーションがたまっていると思うんです。それは、去年から監督が言われるように、確かにチャンスはたくさんあります。それが、決まらなくて決まらなくて、それで負けちゃうんです。去年からそういうゲームが、これはレッズが非常にいいサッカーをやっているということを踏まえてなんですけど、ゴールが決められない。今、ゴールを入れれば問題は解決すると言われたんですが、そのイメージが定着してしまうと、選手たちも悪魔のサイクルでどんどん深まってしまう気がするんですが、このイメージを打破することを何か考えてらっしゃいますか?)
「こういう状態で最も効く薬は、ゴールを決めることです。とにかく得点すること、ゴールを決めることです。多くの選手たちがゴールを決めていけば、再び自分たちに対する自信を取り戻すことができます。そしてメンタル的に強くなることができます。そうすれば、数少ないチャンスからも再びゴールを決めることができるようになるでしょう。決定力を上げることができるようになるのです。そのためには、得点という結果がまず必要になるのです。
私たちのチームは、ほぼすべての試合で、相手より多くの得点チャンスを作ることができる状態にまで、チームを作り上げてきているのです。私たちが進まなくてはいけない次のステップというのは、数え切れないほどたくさん作りだした得点チャンスを、しっかりと結果に結び付けていくこと。これが、私たちの進まなくてはいけない次のステップです」

(私はヘネス・バイスバイラーと昔からすごく仲がよくて、彼が私に言ったことがあるんです。チャンスを作ることは誰でもできる、それをゴールにつなげるっていうのは大変な作業だと。フィンケ監督は、ゴールさえ入れればっておっしゃいましたが、ゴールを入れるっていうこと自体が大事なんです。ゴールが入れば強くなるっていうことじゃなくて逆なんです。何とかしてゴールを決めなくてはいけない、そのために何をやったらいいのか。例えば、バイスバイラーの練習に何度か行ったことがあって、そのときはグラウンドで殴り合うようなそんな雰囲気で練習をしていたんです。鳥肌が立つような経験がなければゴールって決まらないと思うんですが、その辺についてコメントをもらえますか?)
「私もヘネス・バイスバイラーをとても尊敬しています。ただし、事実なのは、相手よりもたくさんの得点チャンスを作りだすということも、そう簡単な作業ではないということです。
そして、私は、とても長い間、監督として仕事をしていますが、それぞれのチームには波があります。とてもよい時期、よくない時期。あまりよくない時期ですと、得点チャンスを作りだしてもなかなか結果を残すことができない、そして多くの人間がなぜ決めることができないんだと思い始めます。ただし同時に、とてもいい時期が始まるとそれまでチャンスを作りだすことができているわけですから、一気に大量のゴールが決まるようになります。
今、多くの選手たちはこのいい時期に入るために努力をしています。多くの選手たちにとって決定的なシーンが訪れているわけですから、できる限り早く、選手たちがこういうシーンを結果に結び付けることができるようにしていかなくてはなりません。そして現時点で選手たちも次のステップを踏まなくてはいけない段階に来ているのです。
例えば今日も、何人かの選手が途中から入ったのですが、途中出場した選手に、ピッチに立ってからわずか2分後に決定的なシーンが訪れました。しっかりと足さえ出していればゴールを決めることができたシーンでした。しかし決められなかった。こういうことをしっかりと改善していかなくてはいけないのです。そして選手たちに対しても、しっかりとした評価を下していかなくてはなりません。ある一定の期間が経った後に、それぞれの選手たちが結果を残すことができているのか、できていないのか、評価を下さなくてはいけないと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

vs大宮 試合後 フィンケ監督

PARTNERパートナー

  • ポラスグループ
  • Nike
  • 三菱重工
  • 三菱自動車
  • エネクル
  • DHL
  • チケットぴあ