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堀之内 聖スポーツダイレクター メディア取材コメント

5日、堀之内 聖スポーツダイレクター(SD)の囲み取材が大原サッカー場で行われ、6月15日(日)にアメリカで開幕するFIFA Club World Cup 2025(FCWC)に向けて意気込みを語った。

堀之内 聖 SD
(FCWCに向けて選手の様子やチームの雰囲気をどう感じているか?)
「横浜FC戦が終わって3日間オフがありました。選手もリフレッシュして今日のトレーニングを迎えましたし、監督、コーチ、他のスタッフもそうです。なので、今日アメリカに向かいますが、いいオフを経て向かえると思っています」

(FCWCのグループステージで対戦するCAリーベル・プレート、インテル・ミラノ、CFモンテレイの印象やマチェイ スコルジャ監督と話している対策はどうか?)
「具体的なことは言えませんし、まだ日数があるので、ここから詰めていく話になると思いますが、初戦のリーベルは攻撃的なチームでもありますが、組織的にまとまっているチームでもあります。歴史があるチームなので、初戦ということもありますが、難敵だと感じています。

インテルに関しては、僕がなにか言う必要はないくらい、世界の中でもトップのチームで、(欧州チャンピオンズリーグの)決勝戦は残念ながらああいう結果(パリ・サン=ジェルマンに0-5で敗戦)になってしまいましたが、また新たなモチベーションでこの大会に臨むだろうと思っています。

モンテレイもバランスがいいチームだと思っていますし、(アメリカと)距離的に近いということもあって、もしかしたら他の2チームよりも盛り上がりもあるかもしれないと思っています。当然ですけど、どのチームも気を抜けない強敵ばかりだと思っています」

(FCWC前、最後の試合で横浜FCに逆転勝利という最高の結果でアメリカに乗り込めると思うが、J1リーグで暫定3位という結果の感触はどうか?)
「暫定3位という順位だけを見ると上の方にいると思いますが、みなさんご存知のとおり、試合の数が違ってきていますし、(マチェイ)監督も言っていましたが、ここから(FCWCを終えるまで)自分たちが上がることは基本的にはないですし、僕らが目指していた順位とは違うということは一つあります。

今シーズンに関して、序盤は勝ち切れずに勝ち点を伸ばせない試合もあったり、いいときと悪いときの波がある試合もあったりしましたが、あの5連勝を通じて少しずつチームがいい方向に向かってきています。その後も勝ち、負け、引き分けありましたが、だんだんとチームづくりとしては良くなってきていると思っています」

(ここからFCWCを経てリーグ後半戦に入るにあたって、選手や監督の頑張りがある中で、あと一押しするのは強化部門だと思うが、その準備はどうか?)
「そうですね。僕の仕事も非常に重要だと思っていますし、昨年を振り返ると怪我人や夏の移籍ウインドーで離れた選手も多くいましたので、同じ轍を踏まないように、1年間ずっとですが、いい準備をして、チームをさらに上に持っていけるように準備したいと思っています」

(本日は小森飛絢選手の加入が発表され、早速チームに合流していたが、今年は特例として6月10日までの期間に選手を獲得できる。みんなが初めてのことで難しかったと思うが、この期間に向けてどのような準備をしてきて、現状はどうなのか?)
「この特別ウインドーをどう使うかっていうのは、今おっしゃっていたように初めてのケースでしたが、単純に短いウインドーと捉えると、いつもと同じ準備をしていましたが、登録の期間が非常に短いので、タイムラインとかプロセスだけは事前にしっかり準備はしていました。ただ、6月1日から開くという意味では、日本もそうですが、海外の選手の契約期間を考えると、なかなか簡単ではないというのが今回の正直な印象です」

(FCWCだけにフォーカスして補強するようなクラブもあるかもしれないが、そういう意味でのこの時期の捉え方はクラブの中でどういう議論をしていたのか?)
「その可能性も模索しつつでしたが、現実的にはそれは難しいだろうという結論には至ったということですね」

(チームに合流してすぐに試合があるということなどが理由か?)
「そうですね。準備期間も含めて、この浦和レッズ、マチェイ スコルジャのサッカーにすぐ順応できるかという意味では、日本独特のものもありますし、海外の選手は難しいんじゃないかということは感じていました」

(ここ何年かのレッズの表面的な事実を見ると、夏に加入した選手が後半戦でなかなか戦力になれなかったシーズンが続いていると思う。そういうことも踏まえて今季の夏の移籍ウインドーで大事にしたいこと、目指していることは?)
「まずは現状のスカッドを考えて、どこに補強が必要になるかということはあります。その中でおっしゃっていただいたように、もし取るのであれば、しっかりと試合に出てパフォーマンスできる選手を連れてこなければいけないということは考えています」

(その点についてマチェイ監督との話はFCWCが終わったから本格化するのか?)
「監督とはもう常に話しています。ピッチの上でもそうし、ピッチ外でもそうですし、そのコミュニケーションは非常に取れていると思います」

(小森選手の獲得に至ったその経緯と、このタイミングのストライカーを獲得した理由は?)
「経緯としては、先ほどの重複になりますが、我々は常に各ポジションに複数人の選手をリストアップしている中で、小森選手は数年前から追っていた選手の1人でもありました。これはタイミングの問題だと思いますが、昨年までジェフユナイテッド市原・千葉にいて、今年の年明けからベルギー、シント=トロイデン(VV)に行かれて、もう一回日本に戻ってくるという情報もキャッチしていたので、タイミングだなというのと、このタイミングでストライカーというのは、やはり点を取るという部分で、現状もいいストライカーがいますが、新たな競争を生みたいという思いがありました」

(長倉幹樹選手がチームを離れることが重なったのは偶然なのか?)
「その件に関して現状では多く言えることはないのですが、先ほどと同じようにタイミングですし、去年の夏に、出ていった選手のことも考えると、そこはしっかり準備できたと思っています」

(たとえばシェフの帯同やチャーター機の利用など、FCWCのサポート体制はどうなっているのか?)
「シェフにはもう行ってもらっています。みなさんご存知の強力な方(西 芳照シェフ)が。飛行機に関しては、往路はJリーグがチャーター機を用意してくださったので、本当にいい準備をしていけると思っています。本当に感謝しています」

(堀之内SDは選手としても強化部門としても参戦したことがあるFCWCだが、今大会はグレードアップしている。こんなことが増えた、すごいと感じていることはあるか?)
「みなさんご存知のとおり、賞金も一回り、二回り、もしかしたら三回りくらい大きくなっていますし、規模感などは行ってみたいなと感じられないところがあると思いますが、チーム数や出場しているチーム自体もバージョンアップしていると思うので、今までにしたことのない経験ができるんだろうなというワクワクはあります」

(クラブとしてどういう目標を設定しているのか?)
「何かの大会に出る際に優勝を目指さないチームはありえないと思うので、もちろん浦和レッズとしてもそうです。ただ、より現実的なことを考えるとグループステージ突破がまず1つあると思います。さらに言うと、初戦のリーベル・プレート戦でしっかり勝ち点を取りに行くということが、大きな目標に向かう上では必要だろうと思っています」

(どういう大会にしたいか?)
「先日、J1からJ3までの強化担当者が集まる会議があって、そこでも本当に多くの方から『応援しているよ』という言葉をもらいました。Jリーグのクラブとして、日本のクラブが世界でも戦えるんだということを示す大きな場でもありますし、選手にとっても絶好のアピールの場でもあると思います。ただ、忘れてはいけないのは、常にマチェイ監督が言っているとおり、『ワンチーム』、まずチームのために、という気持ちだけは絶対忘れてはいけないと思っています」

(かなり多くのファン・サポーターがアメリカに行くと思うが、彼ら、彼女らにどんなことを期待し、また選手にはどのようにファン・サポーターのモチベーションも上げてもらいたいと考えるか?)
「レッズのサポーターが多く来るのは、もう毎回のことなので知っています(笑)。彼ら、彼女らの熱量というのは、この前の横浜FC戦の後を見てもそうですし、過去の歴史を振り返っても、本当に力になるので、僕らは彼らと一緒に戦い抜く気持ちです。現地に来られる方も、残念ながら来られない方も、みんなでワンチームになって戦っていきたいと思っています」

(これだけの過密日程でコンディションを整えてきたが、今シーズンは池田誠剛ハイパフォーマンスコーディネーターを迎え入れたことも含めて、大きな大会に参加することも意識しての編成だったのか?)
「昨年までもレッズのメディカルスタッフやフィジカルスタッフ、栄養士などは僭越ながらトップクラスだと思っていました。どちらかというと、僕の立場、チーム強化というか、マネジメントサイドの立場で、彼ら、彼女らと同じ解像度で話ができていたかというと、やはり専門性が高い分野なので、十分にチームに還元できていないんじゃないかという思いがありました。

その中で誠剛さんはどの分野にも精通していますし、彼のコミュニケーション能力の高さもありますが、各分野のスペシャリストの方々としっかりコミュニケーションを取って、それを本当にチームに還元してくれた結果、今までもすごかったものが一層パワーアップしという印象があります」

(劇的に怪我人が減ったのは運だけではないと思うが)
「実際に分析などもしていますが、要素が多いので一概には言えないのですが、おっしゃっていただいたように、現実的に大なり小なり怪我が多いという他のクラブの現状を見ると、我々のメディカルチーム、フィジカルチーム、栄養チーム、みんなの成果だと思っています。もちろん、トレーニングを組んでいる監督、コーチもそうです」

(AFCチャンピオンズリーグもFCWCもそうだが、クラブも選手もファン・サポーターもなぜこんなに熱くなれるのか?)
「それはやっぱり浦和だからじゃないですか。僕は浦和出身ですし、ある意味ではこれが当たり前と思っています部分もありますが、一方で浦和を離れた時期もあるので、外から見たときに、繰り返しになりますが、『浦和だから』という一言に尽きると思います」

(今回のFCWCの賞金額は今までの大会と比べ物にならないほど多いが、強化面への使い方はクラブ内ではどういう話をしているのか?)
「クラブとしてどう使っていくかということに関しては、私というよりはクラブ全体の話になってくると思います」

(いままでより強化費を使えるということはSDとしてイメージしているのか?)
「その辺りは代表はじめ幹部の方々とはしっかり話ができていると思います」

(ベースキャンプ地はどのように選定したのか?)
「FIFAから候補が上がってきて、第一候補、第二候補、第三候補という形でこちらがセレクトして、最後にかち合った場合には抽選になりますが、FIFAが用意してくれたオプションの中から選ばせていただいたということです」

(第一候補が取れたのか?)
「第一候補が取れました」

(会場もそうだが、アメリカに入るタイミングもいろいろな設定があったと思う。今回は試合まで10日ほどだが、トレーニングマッチの相手を探すのも大変だったと思うが、今回の日程にした理由は?)
「コンディション面に関しては、マチェイ監督を含め、先ほど言ったメディカルチーム、フィジカルチームなどとしっかり話し合い、リーグもここまで連戦が続いたので、どれくらい休みを取って、何日前に入るのがベストなのかということを試合から逆算してこの日程にしたというところです」

(代表チームだとトレーニングマッチを2試合くらい組んでワールドカップに臨むが、今回のレッズのマッチメークはどう考えたのか?)
「秘密です(笑)」

(6月の特別移籍ウインドーに関して、特にヨーロッパの選手は6月末まで契約があることで違約金が発生したりする難しさがあるという話は聞いているが、トライしようと思ってもこのタイミングで違約金がこれだけと言われて諦めざるを得なかった例もあったのか?)
「具体的なことは差し控えますが、一般論としてやはりトップの選手、特にヨーロッパの選手は夏のウインドーが一番動くタイミングなので、夏のウインドーが開いたタイミングで一番いいところに行きたいという思いが多分強いでしょうと。そうなったときに、先んじて6月1日で動くことのメリット、デメリットみたいなものはあるんだろうと思っています」

(この期間を有効活用しているJリーグのチームもあるが)
「補強もそうですし、先ほどから言っている怪我もそうですけど、現有戦力でも素晴らしい選手がたくさんいるので、この大会を通じてもそうですし、彼らがさらに覚醒する、さらにアップしていくようなサポートもどんどんしていきたいと思っています」

(念のための確認だが、アメリカ行ってから誰かが合流するということはないか?)
「うちのスタッフはたくさん合流します」

(いやいや、新しい選手が)
「それはないと思いますが、明言は避けます」

(昨季は途中から引き継がれる形で、今年は本腰を据えてやってこられたと思うが、あらためてシーズン序盤に成績が出ない時期があって、5連勝の時期があったが、そういう間でマチェイ監督ともう少しこういうふうにやっていった方がいいのではないかといったディスカッションはしたのか?)
「この辺りの内容も明言することはできないですが、それはキャンプの時からも、シーズン始まってからも話していますし、特に勝てなかった最初の4試合のところではその量も多かったと思います」

(マチェイ監督が、あまり厚くない選手層の中でやりくりをしているといった話をしたこともあったが、それを聞いて感じたことはあったのか?)
「その辺りも踏まえて、マチェイ監督とは一層話をしていかないといけないでしょうし、僕からもっと今いる選手の良さ、こういう一面もあるという問いかけもしていきたいと思っています」

(使えばやれるよ、ということか?)
「みんなやれますよね。いい選手しかいないので」

(メンバーを固定していた時期もあったが、強化としてはどう判断していたのか?)
「そのときもしっかり話していましたし、23年と重複するところもあるかもしれませんが、ここでクラブワールドカップがあるという意味では、昨年の途中からマチェイ監督が引き継いでくれていますが、同じメンバーで長い時間プレーさせて、コンビネーションやいろいろなものを高めていきたいという思いも強かったということがあります」

(その次の段階として少しずつ替わっていったが、堀之内SDからも要望したのか?)
「僕から要望したというよりは、同じ11人でずっと戦っていくことはまず不可能ですし、先ほど言った怪我などの問題もあるので、お互いのコミュニケーションの中で同じ意見でした」

(阿部勇樹さんがロールモデルコーチという肩書だが、試合に出場できない選手たちをうまくフォローしながらマチェイ監督の手助けができれば、という話をしていた。池田伸康コーチも含めたコーチ陣の取り組みをどう感じているか?)
「池田コーチの貢献は非常に大きいと思いますし、池田コーチ以外のコーチもなかなか出場機会がない選手たちのサポートをしてくれています。阿部コーチに関しても、今回クラブとしても初の試みでしたが、彼の経験や知識、実績は何物にも代えがたいものですし、阿部勇樹の一言と僕の一言では全く違うと思うので(笑)、重みがある一言を掛けてくれていると思っています」

(キャプテンの関根貴大選手がFCWC壮行セレモニーの中で、これまでに関わっていた選手たちのことも考えて戦うという話があり、それは後ろにいる選手たちに向けて話したということだったが、どのように聞いていたか?)
「本当にいいあいさつだったと思いますし、関根選手も本当にいいキャプテンになってきたとあらためて思った瞬間でした。FCWCの出場権を獲得したのはACL2022の大会でしたが、それ以前にも浦和レッズの歴史を紡いできてくださった方がいたおかげでここまでたどり着いたと思います。浦和レッズの歴史の積み上げでここにたどり着いたので、そういった方々のためにもしっかり戦ってきたいと思います」

(U-21リーグの参加は決まっていると思うが、温度感や準備はどうなのか?)
「浦和レッズとしてもポストユース世代の出場機会は課題としてありました。その中でJリーグがリードしてああいう大会を開いてくれるということで、我々としても一番の目的はJリーグが言っている、ポストユース世代の活躍の場ということと、近年は育成組織との連係も進んでいますし、育成組織の有望選手のストレッチの場として活用していければいいかなと。

もう1点は、近年、海外クラブが日本の若い選手に対して非常に早いアプローチをすることが常になってきていますし、隣の大宮アルディージャさんもそうですし、自チームでいい選手をどんどん育てていけるような環境づくりを中長期的にやっていかなければいけないということで、クラブとしてこの決断をさせていただきました」

(現在は育成型期限付き移籍をうまく活用しているところもあって、実際に行った先で活躍している選手もいる。U-21リーグが始まっていない段階ではあるが、そういう選手を評価してチームに戻すためのチェックなどをどう考えているのか?)
「期限付き移籍のメリットも非常に感じていますので、そことU-21リーグをうまく使い分けてやっていければいいと思います。国内の期限付き移籍はまた違いますが、FIFAルールとしては期限付き移籍の上限人数はそれぞれ6人までと決まっているので、そういったルールも考えつつ、しっかり対応していきたいと思います」

(21歳以下の選手をそろえなければいけなくなるが、堀之内SDは大学に進学してからプロになったキャリアを持っている。それらをトータルで見てどう考えているか?)
「それはすごく重要な問題で、日本での大学サッカーは素晴らしい場でもありますし、いま日本代表にいる選手でも大学経由でプロになった選手、レッズの選手にもそういう選手がたくさんいます。U-21、期限付き移籍、育成型などもそうですが、大学を経てもう一度、浦和レッズのトップチームに戻ってきてもらう、大学の選手を今後も獲得していくことも選択肢の一つとしてあります。我々もいろいろな大学から選手を獲得していますので、そことの協力も絶対に欠かせない要素の一つだと思っています」

(制度としてどうかは分からないが、大学に通いながらJFA・Jリーグ特別指定選手としてU-21リーグに出場することも可能になるのか?)
「特別指定選手がU-21リーグに出られるかどうかは、今後Jリーグ側がルールを詰めていく段階で議論になっていくと思いますが、そういう制度ができるのであればいいと思いますが、その際に大学側にもメリットがなければうまくいかないと思います。自分たちのことだけではなくて、大学サッカー界もそうですし、日本サッカー界全体のことを考えていかなければいけないと思います」

(FCWCのキャンプ地は第一候補になったということだが、どういう理由で選んだのか?)
「立地や施設面などを総合的に判断したときに、そこがベストということになりました。実際にスタッフが現地に見に行き、全ての候補地を見ての結果です。私自身は行きませんでしたが、彼らがそういうのであれば、ということだけです」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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