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vs名古屋「90+8分、マゾーラがPKを決めドロー」

25日、Jリーグ第18節、浦和レッズは豊田スタジアムで名古屋グランパスとの試合に臨んだ。22日のアビスパ福岡戦を3-0と快勝し、2ヵ月ぶりの白星を手にしたイレブンは、リーグ連勝とグランパス戦の連勝を目指してピッチに立った。アウェイのゴール裏ではレッズサポーターがびっしりと集結。試合前から選手たちに大音量のコールを送った。
先発はGK加藤、DF高橋・スピラノビッチ・永田・平川とここまではアビスパ戦と同じ。ダブルボランチは啓太と山田暢、右サイドハーフにマルシオ リシャルデス、左に山田直、2トップに達也と原が入る4-4-2のシステム。対するグランパスは出場停止のダニルソンの位置に田中マルクス闘莉王が入り、いつも通りの4-3-3システムを敷いてきた。
立ち上がり、先にゴールに迫ったのはレッズ。3分、マルシオと達也がワンタッチでつなぎマルシオがシュートを放った。レッズは達也、原の早い動き 出しとマルシオ、直輝が中盤でタイミングよく顔を出してボールを受け、試合の主導権を握る。しかし、5連戦の最終戦に加え、屋根が閉められ、気温 27.7度、湿度86%という過酷なコンディションも拍車をかけ、試合は次第に中盤でのつぶし合
いが多くなる。そんな中、23分にアクシデントが 起こる。山田暢の右クロスにゴール前に進入したマルシオが頭で合わせたが、ヘディングシュートの際に千代反田と接触して頭を強く打ち、交代を余儀 なくされた。
そして、26分という早い時間帯に、マルシオに代わってピッチに送りこまれたのは原口だった。U-22日本代表としてロンドンオリンピックアジア 予選U-22クウェート代表戦に参加し、クウェート遠征からこの日の午後に帰国したばかりの原口が入り、2列目の右に山田直、左に原口という布陣 になった。
その後は、ほとんど自陣に構えて待つグランパスに対し、しっかりとしたボール所持から突破口を見出そうとするレッズだが、決定機を作ることができない。
34分の達也のミドルシュートは大きく外れ、38分の原口のシュートはGKにキャッチされた。ほぼ、レッズペースで前半を終えようとしてい たその終了間際、ケネディのポストプレーから磯村に先制点を許し、失点。0-1でハーフタイムを迎えた。
後半に入ると、1点を追うレッズが攻勢をかけた。52分、セットプレーからの流れで前線に残っていた永田からの折り返しに達也が反応。体を反点させながら右足で放ったボレーシュートは惜しくもバーを直撃。ペトロヴィッチ監督は61分、啓太に代えてマゾーラを投入。64分、今度はそのマゾー ラの左からの低いクロスに対し、ニアに飛び込んだ原のシュートはGK楢崎に阻まれた。楢崎はこのプレーで負傷しグランパスはGKが高木に交代。
その後は攻撃がやや単調になった。71分と75分の原口のシュートはいずれも個人技からのもの。守りを固めるグランパス陣内を崩しきることができない。
77分、レッズは3枚目のカードを切る。達也に代わって梅崎がピッチに入り、原口、マゾーラ、梅崎、原の4人が前線に位置しゴールを狙いにいく。
0-1のまま迎えたアディショナルタイム。4thレフリーから示された時間は6分。レッズはスピラノビッチをトップにあげ、左右からクロスを入れ てゴールを奪いにいく執念を見せる。そして最後の最後にチャンスが訪れた。右からのクロスにスピラノビッチが飛び込んで混戦になったボールをグラ ンパスのDFがペナルティーエリアでハンドの判定を受け、レッズがPKのチャンスを得た。
騒然となるスタジアム。緊迫した場面でボールをセットしたのはマゾーラ。長い間合いと長い助走から強いシュートを蹴り込むと見せかけ、相手GKの 体重移動を見てから逆サイドにフワリと蹴った技ありのシュートで1-1の同点とした。
試合はグランパスのキックオフ後、間もなく終了しドロー。マゾーラの得点時間は、90分+8分という記録になった。
試合後の挨拶に向かう選手たちの列にベンチからペトロヴィッチ監督も加わった。そして、大音量の「We are REDS!!」コールが浴びせられた。
赤き魂の総力で勝ち点1をもぎ取ったレッズの次の戦いは7月2日(土)、ホーム埼玉スタジアムにて18時キックオフで行なわれる第2節ガンバ大阪戦だ。
なお、マルシオリシャルデスは、無理をさせないために交代し、念のためにスタジアム近くの病院で検査を受けたが、CTにも問題はなかった。

平川忠亮
「前半の終わりかけの失点、あそこはきちっと締めなければいけなかったです。もう少しみんなで声をかけてセーフティーに終わらせるべきでした。それができていたら、後半ももっと自分たちのペースでできていたと思います」

(嫌な時間帯の失点だったが?)でも、みんな自信がありました。ここで諦める必要はまったくなかったです。前半も内容は良かったし、ゲームをコントロールし始めたところでの失点だったので、失点は反省しないといけないですが、落ち込む必要はなかったし、後半十分にひっくり返せるという自信がありました。前掛かりになって2失点目を食らわないようにしようということはみんなで意識したが、何とか押さえられて最後に追いつけて良かったです。

(5連戦の最後に勝ち点1を死守したが?)全員で取った勝ち点1だと思います。みんな体がきつかった中、交代で出た選手が良いパフォーマンスを見せてくれました。元気も今日帰って来てすぐに試合に出て頑張ってくれました。この5連戦は、シーズンを通して、いろいろな意味で良い方向に向くことのできた5連戦でした。また7月、きっちり良い入り方をしていきたいです」

山田直輝
「(フル出場だったが?)ボールに絡む位置が低くて、相手の脅威になることができていなかったです。もっと前に前に、という動きを増やせたらいいと思います。

(引き気味でプレーする事も多かった?)前半は、後ろから前に良い形でボールが入っていなかったので、僕が絡んでそこから前に行けたらと思っていました。今日は思ったより暑くて湿気があったので、なかなか前へ出て行けなかったことが悔やまれます。

(後半は?)後半は途中からボランチの位置になったので、ボランチの位置から散らすことはできましたが、やっぱりボランチでも相手の脅威になるような動きが少なかったと思います。

(ボランチで驚異になるというのはどういうプレー?)もっとシュートに自分が巻き込んだり、ラストパスを出すこと。原口に一回出したような、長いスルーパスを、ボランチの位置でも出したいし、それを出せるためにはもっと前にいないといけないです。でもケガから復帰して、試合に出られなくて、2試合目にしては自分ではまあ合格点かなと思います。

(原口が帰国後すぐに出たが?)原口の特長はみんなが分かっています。体はつらかったと思いますが、チームのために戦ってくれた。欲を言えば1点くらい取ってほしかったけど、原口が相手の脅威になっていたと思います。それでほかの人のスペースがあいたりして助かりました。

(PKは?)あのような得点は幸運が絡まないとできないです。最後までみんなが勝ち点を取ることにこだわって、90分走った結果、神様が助けてくれたのかなと。引き分けですがアウェイですし、こういう良いゲームをしていたときに、負けるのではなく引き分けられたので、ロッカールームのチームの雰囲気も良かったし、次の試合につながると思います。

(名古屋に土壇場で追いついたことについては?)勝ちきり方を知っているチーム。昨年の王者。そういう相手に、逆に最後ギリギリで追いついてというのは、本当は名古屋がやりたいこと。それをこっちができたということが良かったと思います」

マゾーラ
「(PKはブラジルでも蹴っていたのか?)ブラジルでもPKは蹴っていましたし、PKは自信のある選手が蹴るべきだと思っています。僕は自信を持って蹴っているし、チームメートも託してくれました。あの蹴り方にはなりましたが、ゴールにボールを入れることが一番大事なことです。

(勝ち点1を手に入れたが?)あのゴール、得点は、なかなかあるものではないです。マルシオが残念ながらケガで試合から離れましたし、外国人は助っ人として来ているわけですから、チームのために勝ち点3を狙いに来て残念ながら勝ち点1ですが、胸を張って帰りたいです。

(浮き球のPKだったが?)初めてああいう蹴り方をしましたが、その瞬間に決めました。ただ、どうであれ、絶対に取る自信だけはありました。

(蹴る前に三都主が話しかけてきたが?)確かにプレッシャーをかけてきたのですが、逆に冷静になれて、落ち着いて蹴れました」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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