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コラム「10年前の今日(3月31日)」
2001年3月31日(土)。浦和レッズは駒場スタジアムでJ1リーグ復帰後、初めての勝利を挙げた。
J2リーグで戦った前年、順調に滑り出したものの、シーズン半ばには自力優勝の可能性がなくなり、終盤はJ2残留という恐怖も味わうほど苦しんで、最後の最後にVゴールでつかんだJ1復帰だった。
二度と降格はしないという決意と、1シーズン留守をしたJ1リーグで復帰即優勝という目標を掲げた。監督に元ブラジル代表の名選手、チッタを招聘したのを始め、コーチングスタッフに3人のブラジル人。助っ人の外国籍選手も、FC東京からブラジル人FWトゥットが移籍、攻撃的MFにアドリアーノ、ボランチにドニゼッチというブラジルトリオで固めた。またジュビロ磐田から元日本代表DFの井原正巳を獲得し、チームの精神的支柱を強化した。
しかし意気込んで瑞穂球技場に臨んだ開幕の名古屋戦は0-2で完敗した。前後半合わせて放ったシュートは11本。前年なら決まっていたはずのアタックが、J1の守備陣にことごとく止められ、逆に名古屋の12本のシュートのうち2本を決められた。
現実は甘くないことを痛感して迎えたホーム開幕のセレッソ大阪戦は0-2とリードされるものの、後半福田とアドリアーノのゴールで追いつく展開。延長で点が入らず2-2のドローに終わったが、勝利に一歩近づいた。
そして連続ホームとなった第3節。駒場スタジアムに迎えたのは、1999シーズンに残留争いを演じた相手、アビスパ福岡。シーズン初のナイトゲームが行なわれた。レッズは山田暢久が風邪の発熱で欠場し、GK西部洋平、DFは井原、西野努をセンターに、右に内舘秀樹、左に路木龍次の4バック、石井俊也と土橋正樹がボランチコンビを組み、トゥットの1トップの下に、右から小野伸二、アドリアーノ、阿部敏之が並ぶ4-5-1のフォーメーション。守備の際はボランチの石井が守備ラインに入ってストッパー的に動くという、このシーズン取り組んできたシステムがうまく機能し、福岡の攻撃を完封した。
攻めては後半2分にトゥットが先制。追加点がなかなか取れずハラハラする時間が続いたが、後半30分に出場した福田がその8分後、小野のスルーパスに抜け出し、シーズン初ゴールを挙げて駄目を押した。前々年の最終節11月27日以来491日ぶりのJ1での勝利に、チームもサポーターも喜びを爆発させた。
福田は「良いサッカーをして勝てたのが大きい。勝って本当の喜びを得られる今年は正常な状態」と語った。厳しいJ2リーグをチームとサポーターが一丸となって戦い抜き、ようやくJ1の舞台で本格的に暴れる第一歩を踏むことができた日だった。
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】
J2リーグで戦った前年、順調に滑り出したものの、シーズン半ばには自力優勝の可能性がなくなり、終盤はJ2残留という恐怖も味わうほど苦しんで、最後の最後にVゴールでつかんだJ1復帰だった。
二度と降格はしないという決意と、1シーズン留守をしたJ1リーグで復帰即優勝という目標を掲げた。監督に元ブラジル代表の名選手、チッタを招聘したのを始め、コーチングスタッフに3人のブラジル人。助っ人の外国籍選手も、FC東京からブラジル人FWトゥットが移籍、攻撃的MFにアドリアーノ、ボランチにドニゼッチというブラジルトリオで固めた。またジュビロ磐田から元日本代表DFの井原正巳を獲得し、チームの精神的支柱を強化した。
しかし意気込んで瑞穂球技場に臨んだ開幕の名古屋戦は0-2で完敗した。前後半合わせて放ったシュートは11本。前年なら決まっていたはずのアタックが、J1の守備陣にことごとく止められ、逆に名古屋の12本のシュートのうち2本を決められた。
現実は甘くないことを痛感して迎えたホーム開幕のセレッソ大阪戦は0-2とリードされるものの、後半福田とアドリアーノのゴールで追いつく展開。延長で点が入らず2-2のドローに終わったが、勝利に一歩近づいた。
そして連続ホームとなった第3節。駒場スタジアムに迎えたのは、1999シーズンに残留争いを演じた相手、アビスパ福岡。シーズン初のナイトゲームが行なわれた。レッズは山田暢久が風邪の発熱で欠場し、GK西部洋平、DFは井原、西野努をセンターに、右に内舘秀樹、左に路木龍次の4バック、石井俊也と土橋正樹がボランチコンビを組み、トゥットの1トップの下に、右から小野伸二、アドリアーノ、阿部敏之が並ぶ4-5-1のフォーメーション。守備の際はボランチの石井が守備ラインに入ってストッパー的に動くという、このシーズン取り組んできたシステムがうまく機能し、福岡の攻撃を完封した。
攻めては後半2分にトゥットが先制。追加点がなかなか取れずハラハラする時間が続いたが、後半30分に出場した福田がその8分後、小野のスルーパスに抜け出し、シーズン初ゴールを挙げて駄目を押した。前々年の最終節11月27日以来491日ぶりのJ1での勝利に、チームもサポーターも喜びを爆発させた。
福田は「良いサッカーをして勝てたのが大きい。勝って本当の喜びを得られる今年は正常な状態」と語った。厳しいJ2リーグをチームとサポーターが一丸となって戦い抜き、ようやくJ1の舞台で本格的に暴れる第一歩を踏むことができた日だった。
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】