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酒井宏樹、FIFAワールドカップカタール2022の抱負を語る

11月1日、公益財団法人日本サッカー協会から、『FIFAワールドカップカタール2022™』の日本代表FIFA登録26名が発表され、浦和レッズから酒井宏樹が選出された。酒井は同日15時から埼玉スタジアムで行われた記者会見に出席し、11月20日(日)に開幕する本大会への抱負などを語った。

【酒井宏樹】
(レッズのスタッフのみなさんが作った花道を通って会場に入ったが、どんな気持ちか?)
「本当に何も聞かされていませんでしたので、すごくうれしいです。いつも支えてくださって、ありがたい限りです」

(現在の心境と大会に向けた決意は?)
「選んでいただいたことに素直に感謝していますし、日ごろからサポートしてくれているクラブ、家族もそうですし、チームメートやスタッフのみなさんに本当に感謝したいと思います。そしてこれから始まるワールドカップに向けて、今日選ばれることが全てではありませんし、ここからが始まりです。僕ができることは全力でプレーすることですし、今日(FIFAワールドカップカタール2022 SAMURAI BLUE)メンバー発表会見で名前を呼ばれなかった、日ごろから戦ってきた選手たちの分までワールドカップで結果を残してくることが自分たちに与えられた使命だと思っています。そこに向けて全力で準備したいと思っています」

(以前、「周囲の反対を押し切ってのレッズの加入だった」という話があった。加入してからを振り返ってどのような約1年5ヵ月だったか?)
「自分の中では何も変わっていません。クラブと代表は全く別物として考えていますし、むしろ一緒にしてはいけないものだと思っています。クラブではクラブで自分がやるべきことを全力でやり、代表では代表で自分がやるべきことを全力でやるということです。いつもどおり、(オリンピック・)マルセイユやハノーファー(96)のころと変わらず、いつもどおり1日1日しっかりサッカーをしてきただけだと思っています」

(2014年、2018年に続いて今回で3度目のFIFAワールドカップのメンバー選出となったが、過去と今回で心境に違いはあるのか?)
「実際のところ、僕はいつも飛行機の中、移動中に発表されることが多かったですし、今回が初めてリアルタイムで聞くことができましたので、過去2大会より緊張しました」

(過去の2大会は酒井選手にとってどういう大会だったか?そして今大会をどういう大会にしたいか?)
「ブラジル大会は帯同していたという感覚で、ロシア大会はプレーしていたという感覚でした。今回はどうなるのか、行ってみないと分かりませんが、プレーしようがしなかろうが、自分がやるべきことは決まっていますし、チームにとって必ずプラスになるようにやっていきたいと思っています」

(ロシア大会の際、西野 朗監督の「ロストフの空を忘れるな」という言葉を覚えていると思うが、この4年間をどう過ごしてきたのか?)
「ワールドカップが近づくにつれてフラッシュバックするというか思い出すことなので、あの経験をしている選手は必ずリベンジしたいと思っているでしょうし、逆に今回初めてワールドカップを経験する選手は最初からそれを乗り越えられるような経験をチームのみんなでしたいと思っています」

(フラッシュバックするという2018FIFAワールドカップロシアで具体的に思い出す光景は?)
「記憶に残っているのはコロンビア戦の最初の5分です。ホームでもなくアウェイでもなく、中立地でお祭りのような感覚だけど自分の中ではすごく緊張していて、5メートルのパスの強弱がずれてしまう感覚は今でも覚えています」

(ご逝去された工藤壮人さんへのおもいを心に留めて戦いたいという気持ちはあるか?)
「ワールドカップももちろんそうですし、日ごろからだと思います。ワールドカップだけというわけではなく、サッカー選手を続けている以上、いいプレーを見せてあげたいと思っています」

(どういう心境で発表を迎えたのか?)
「僕はあくまで普通に、先日の試合の後も言いましたが、これがゴールではなく選ばれることを前提にして準備する必要がありましたし、選ばれなければシーズンオフに入るという気持ちでした」

(26人のメンバーをあらためて見ての感想や選ばれなかった選手たちへのおもいは?)
「先ほどそこで待機していましたが、かなり動揺していました。名前は挙げられませんが、ロシア大会からもそうですし、ずっと長く一緒にやってきたメンバーと戦えないということはすごくさみしさもあります。ただ、そのおもいも背負って、しっかりと自分の中で責任感を持って戦わなければいけないという気持ちにもなりますし、大会後にいい報告ができればと思っています」

(どのようなところが評価されて選出されたと考えているか?)
「それは僕ではなく森保(一)監督の評価ですし、メディアのみなさんが普段、上から見てくれていると思いますので、そこはお任せしたいと思います」

(あらためてワールドカップはどんな存在でどのような大会にしたいと考えているか?)
「ワールドカップはサッカー選手全員にとって夢の舞台であるとともに、憧れの場所だと思います。3回も選出していただきましたが、1回目と同じくらいうれしいですし、常に初めての大会だと思って臨むようにしていますので、また初々しい気持ちで臨みたいと思います」

(ワールドカップまであまり時間がないが、ベテランとして意識することはあるか?)
「まだ経験したことがない選手たちとともに勝利を目指しますので、どういう大会なのかということは共有したいですが、それとともに若い選手には自分自身で感じ取ってほしい部分もありますので、バランスを見ながら一緒にやっていきたいと思います。今の日本代表はベテランの選手が言わなくても、自立した大人の若い選手たちがたくさんいますので、どちらが上だからではなく、一人の選手として信頼していますし、頼りにしていますので、お互いに勝利に向けて話し合っていきたいと思います」

(強豪ぞろいのグループステージでの戦い方、目標であるベスト8への鍵は何だと思うか?)
「何ですかね?そればかりは26人とスタッフも合わせてこれから練っていかなければいけないと思います。僕一人の考えで勝ち点3を得ることはできませんし、僕はチームのみんなのコンセプトの中で自分の役割を全うするだけだと思っています。そういう意味も込めて、これから楽しみだと思います」

(今大会はJリーグに復帰し、浦和レッズの選手としては唯一の選出、Jリーグでは6人の中の1人となったが、国内組として、レッズの選手としてどういうおもいでワールドカップに臨みたいか?)
「先ほども言ったとおり、自分の中ではクラブと代表は全く別物だと考えているということを前提とした中で、浦和レッズの酒井宏樹としてワールドカップでプレーしますので、その名に恥じないようなパフォーマンスをしたいと思っていますし、浦和レッズという名前がヨーロッパ中、世界中に届くようにやっていきたいと思っています」

(埼玉スタジアムでも子供たちが酒井選手のプレーを見ていて、酒井選手がワールドカップのメンバーに選ばれたことで夢や希望をもらっている子供たちもたくさんいると思うが、そういう子供たちに向けてメッセージはあるか?)
「日ごろから子供たちが足を運んでくれていることはもちろん知っていますし、今シーズンは胸を張って納得のいくシーズンだったとは言えないことが残念ですが、来てくれる試合全てに勝つ気持ちでいますし、そういった意味でもこれからいっぱい来てくれる子供たちに向けて、しっかりと勝利を届けられるように頑張っていきたいと思います」

(グループステージで対戦する各国の印象は?)
「これからスカウティングもあると思いますので、また変わるとも思いますが、ドイツは4年いた国ですし、僕よりみなさんの方が知っているんじゃないかと思うくらいの大きい国です。ボールを支配する、試合を支配する展開にするのはなかなか難しいと思いますが、初戦ですし、向こうにも緊張感はあると思いますので、必ず隙はあるし、チャンスはあると思います。何とか勝ちたいと思っています。コスタリカは中南米なので、南米にも似ていますし、最も日本人が苦手とする地域のチームだと思います。このグループの中では軽視されると思いますが、僕の中ではかなり厄介なチーム、日本より個の力では上だと思っていますので、しっかりと集中していきたいと思っています。スペインは東京オリンピックでも戦いました。延長戦の中で最後に決められて決勝進出を逃したという悔しいおもいがあります。オリンピック組も多いですし、戦いたかった相手ですので、今後こそ勝ちたいと思う相手です」

(レッズを愛する人はカタールでの酒井選手の躍動感に期待していると思うが、ピッチの中でどういうプレーを見せて輝きたいか?)
「僕にできることは自分が一番分かっていますし、自分にできることをあの緊張する大舞台の中で100パーセントに近づけるくらいのクオリティーで出すことに集中しなければいけないと思います。それをまとめてくれるのは監督でありチームだと思いますので、まずは自分の状態をフルに近づけるようにしていきたいと思っています」

(過去の大会について、1回目は帯同していた、2回目は初戦でかなり緊張したという話だったが、3大会目で自信についての変化は感じられるか?)
「いえ、自信はいつもありません。というよりもDFなので、自信を持った瞬間にやられると思いますし、常に対戦相手、対峙する相手を上に見なければいけないと思っています。そういうことを毎試合やっていますので、今回も変わらずやらなければいけないと思っています」

(メンバー発表会見で名前を呼ばれた瞬間の気持ちは?終わった後に誰かと連絡を取ったのか?)
「みなさんもそうだったと思いますが、森保監督の発表は年齢順なのか、ポジション順なのか、順番が分かりませんでしたので、その緊張感はかなりありました。選ばれたのでほっとしましたし、周りにスタッフの方もいたので、祝福していただきました」

(前回大会から4年間の間にはA代表に加えオリンピックにも出場したが、この4年間のチームの積み上げたものをどう見ているか?過去2大会と比べて今回のチームの強みだと感じることはあるか?)
「若い選手がいい意味で自立していることはすごく強みだと思います。4年前、8年前と比べて、海外で活躍する選手は増えましたし、東京オリンピックを見ても上の舞台まで行けるような期待はみなさんに与えられたのではないかと思います。ここからは積み上げだと思いますし、団結力だと思いますので、短い期間の大会ですし、ここからは個も大事ですが、チーム全体のマネジメントが大事になってくると思います。監督はもちろん、選手一人ひとりが自分たちで発信していかなければいけないことだと思います。先ほどから言っていることですが、全力で準備していきたいと思います」

(これまで海外で活躍してきた中で、格上の相手と戦う上で必要だと感じたことはどんなことか?)
「条件としては、プレッシャーを与えられているときだと思います。それはプレスという意味ではなく、相手に精神的なダメージを与えられているということが共通していた部分だと思います。人それぞれだと思いますが、僕が自分たちより強いチームを倒したときは、それが共通していたと思います。試合を進めていくにつれ、彼らの表情や精神的な状況が追い込まれていく、自分たちはそれに向けて『勝てるかも』という気持ちが逆転するときがあり、そのときに何か起こるというケースが多いと思います」

(今回のワールドカップはいつもと時期が違い、Jリーグの選手にとってはシーズン中ではなくシーズン後に行われるワールドカップになる。コンディション面の調整の難しさやこれまでの大会との違いはあるか?)
「僕にとっては幸運なことですが、ヨーロッパでは2大会はどちらもシーズン後でした。今回Jリーグに移籍してきて、(ワールドカップの開催時期が)シーズン後になりますので、過去の2大会と同じような感覚で臨めると思っています」

(質疑応答後、サプライズでお子さんからのメッセージが流されて)
「びっくりしました。日ごろからパワーをもらっていますし、自分一人でプレーしているとはとても思っていませんので、ありがたいです」

(長いシーズンもワールドカップもお子さんからのパワーをかなり感じるのではないか?)
「勝ったときも負けたときも変わらぬ対応をしてくれて、パパとして仕事量も多いですし、嫌なこともすぐ忘れさせてくれる存在なので、本当にかけがえのない存在です」

(ワールドカップではパパのどんな姿をお子さんたちに見せたいか?)
「上の子は理解できていると思いますが、真ん中の子はユニフォームの色が違うことを分かっていないと思います。でも、勝っているとか負けているとかは分かると思いますので、分かりやすい結果で感謝を伝えたいです」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

会見の様子は、オフィシャルYouTubeにてご覧いただけます。









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