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西川「『ここから行くぞ』という姿勢を見せなければいけない」

29日、浦和レッズは、大原サッカー場でのトレーニングを抽選で当選された約100名のREX CLUB会員の方々とメディアに公開し、トレーニング後に西川周作がオンラインでメディアからの質問に答えた。

【西川周作】
(チームはなかなかゴールを奪えず、勝てていない状況だが、その一方で多くの試合を無失点に抑えている状況をどう捉えているか?)
「J1リーグでここ9試合、勝ててはいないものの、勝てていないときは失点が多かったり、負け試合が多かったりしますが、今は失点数を見ても、16試合16失点、最低限のラインではあると思っています。0-0の試合が続いたので、ゴール数が物足りないということは結果として出ていますので、しっかりと受け入れなければいけませんが、失点がそんなに多くないということは、積み重ねてやれていることだと思います。1本決めることができれば流れは間違いなく変わってくると思いますし、5月は全て勝つという気持ちで柏レイソル戦から挑みました。なかなか勝てていない状況ですが、内容は後ろから見ていてもいいと感じます。結果の世界で勝つ姿をファン・サポーターの方々に見せると約束していますので、次は天皇杯になりますが、連覇に向けた次の戦い、そして福島ユナイテッドFC戦での勝利をJ1リーグにもつなげていきたいと思っています」

(後ろからのビルドアップで攻撃を組み立て、縦パスや斜めのパスで攻撃のスイッチを入れるところまでは非常によくできていると思うが、相手ゴール前で何が足りないのか?)
「GKとしての立場で考えますと、一番怖いのはシュートだと思います。シュートを打つ姿勢や、グラウンダーの速いクロスを入れてニアサイドでつぶれる選手が少ないということが物足りない部分だと思います。トレーニングでは行っていますが、試合に出ていないということは、意識の問題だと思います。トレーニングしている分、みんなでもっと共通意識を持ち、ニアで潰れる選手がいてファーサイドの選手が決めるというような、ゴール前で泥臭さを出す姿勢は大事だと思っています」

(今日は今シーズン初めて、抽選で当選したREX CLUB会員の方々が大原サッカー場でトレーニングを見学していたが、そういう光景はどうだったか?)
「僕をずっと応援してくれている方で、お子さんがお母さんのお腹の中にいるときから知っているサポーターの方がいて、久しぶりにその子を見るともう4歳になったということで、成長を感じました。見たことがあるファン・サポーターの方も多かったのでうれしかったです。一歩一歩ですが、いつもどおりの日常に戻ってきていることは、僕たちにとってもプラスのことです。今日は久しぶりにみなさんの顔を見ることができましたし、僕たちのトレーニングも見てもらうことができて、こういう機会をこれからも多く作っていけたらと思っています」

(トレーニング前にファン・サポーターの方々にあいさつしていたが、その経緯や気持ちはどうだったのか?)
「まずREX CLUB会員の方々が来てくれることは前々から知っていたことでしたので、キャプテンとして自分が一言話すということは決めていましたし、チームの方からもそういう方向でいこうという話をしてもらっていました。今の状況は僕もレッズに来て初めての状況ですし、メンバーが代わってからのこの経験は間違いなく今後生かされると思っています。ファン・サポーターの方々も一緒に闘ってほしいということ、自分たちは必ず這い上がってみなさんと一緒に喜びを分かち合いたいということを言わせていただきました。僕たちは勝って上がっていく自信を持っていますし、一番やってはいけないことはチームがばらばらになることです。今はこれまでのサッカーをやりつつ、ロングボールも使いながら、少し変化も出てきていますし、もっとトレーニングからゴールの意識にこだわるところを高めていければ、間違いなく上がっていけると思います。GKとしてトレーニングからポジティブな雰囲気を出していきたいと思っています」

(「上がっていく自信」のベースになっていることは何か?)
「まず、ずっと自分のプレーを見てくれている方やよくサッカーを見てくれている方は分かると思いますが、毎試合トレーニングの成果がプレーに表れていることは実感できますし、僕だけではなくて(鈴木)彩艶選手も牲川(歩見)選手もジョアン(ミレッ)GKコーチが教えてくれることをしっかりと吸収しながらプレーできていますので、非常に充実感があります。しっかりとした守備をすることで勝つチャンスも広がると思っていますし、これからも相手にゴールを取ることが難しいと思われるようにしていきたいと思っています。守備が崩れていない分、あとは点を取るだけというシンプルなことです。今の状況で失点が多かったり守備が乱れたりしているのであれば、どちらも改善しなければいけませんが、今はしっかりとした守備ができていて、あとは攻撃だと思いますので、攻撃で思い切ったプレーをできる雰囲気をみんなで作っていきたいです」

(2019年もJ1リーグでなかなか勝利できていない状況でHonda FCに敗れてしまったが、その教訓はあるか?)
「天皇杯の難しいところで、一発勝負はリーグ戦とは違う雰囲気ですし、ジャイアントキリングと言われているように、下のカテゴリーのチームがモチベーション高く自分たちに挑んでくる大会だと思っています。過去につらいおもいをしたことがありましたし、この状況だからこそ僕たちにとっては非常に大事な試合です。代表ウイークで少し空きますが、勝つことができればいいリフレッシュもできると思いますし、とにかく勝って、まずファン・サポーターの方々と一緒に喜びを分かち合い、『ここから行くぞ』という姿勢を見せなければいけないと思っています」

(2019年はシーズン終盤まで下の順位で苦しんだと思うが、そのときと今を比べてピッチ上に表れていることやチームの雰囲気で違いはあるか?)
「しっかりとした戦い方があるということは心強いと思っていますし、ボールを保持した状態でどういう戦い方をするか、最近は少しロングボールも使いながら、うまく両方やろうとしています。その共通意識はベースとしてありますが、もっと高められることだと思っています。悪いときに帰ることができる場所があることは大事だと思っています」

(ビルドアップとロングボールの使い分けはGKにとってのゲームメークで大きな部分でバランスは難しいと思うが、どのように意識しているか?)
「両極端にならないように、ということはリカルド(ロドリゲス)監督からみんなに伝えられていますし、昨日のゲームもロングボールを使いながらも、つなぐことができればしっかりとつないでいこうという形でした。その使い分けはみんなが意識していたと思います。自分の武器、持っているものから試合に入ることが大事だと思っていますし、僕も最近はつなぐだけではなくシンプルにフィードする狙いでやれています。一人ひとりが武器を持っていますので、まずはそれを出していくことがチームのためになっていくと思っています」

(トレーニングの成果という意味では、横浜F・マリノス戦で水沼宏太選手のクロスがゴールに向かってきた際の対処がまさにそうだったと思うが、難しい対処ではなかったか?)
「難しかったですが、あのポジションを取ってゴール方向にボールが来ても慌てずに対処できたことは、ジョアンGKコーチが常に解決方法を教えてくれているからこそできたことでした。戻り方や危険なシュートの防ぎ方、起き上がり方を一から教えてもらっていますし、試合でも積極的なポジショニングを出せてきていると思います。解決方法が分かっているからこそ、落ち着いてプレーできますし、それはビルドアップにもつながっています。メンタル的に落ち着いてプレーできている要因は、ジョアンGKコーチの教えが非常に大きいです」

(トレーニングでは足元のプレーに多く取り組んでいるわけではないと思うが、ビルドアップでも積極的に縦パスを出す場面が増えていると思う。それもジョアンGKコーチの指導で変わってきたことなのか?)
「彼から学ぶことは毎日ありますが、フィジカルが全てではないということも言っていますし、まず頭の中で一つのセーブや一つのビルドアップをどう理解するかでプレーの質がかなり変わってくると教えてもらっています。ジョアンコーチのやり方は、最初からプレーするのではなくて、頭の中から変えていって、そこからプレーしようという順序ですので、今までとは違うやり方です。最初のころはプレーしない日もありましたし、話を聞く時間の方が長かったと思いますが、その話は大事だったとあらためて感じています」

(最近は少ないながらも失点してしまった試合もあるが、ジョアンGKコーチは「これはGKが防げたはずだ」と言うと思う。最近の失点で悔いが残ったものはあるか?)
「『ジョアンコーチから教わると失点したら寝られなくなるぞ』と言われていましたが、そのとおりです。今までなら『仕方ないな』と思ったり、すぐに切り替えたりしていましたが、『ああやったら取れた』と解決方法が分かっていますので、悔しさがすごく出てきています。セレッソ大阪戦の2失点目も自分たちがやってきたことをやれば止められたと思います。(ヴィッセル神戸戦の)槙野(智章)選手のゴールもそうですし、川崎フロンターレ戦のCKもそうです。失点から学ぶことはできていますし、他のGK選手のポジショニングや体の角度を自分に置き換えて見ています。自分たちが取り組んでいることは、相手のゴールの可能性をさらに下げるやり方だと思いながら、日々勉強しています」

(日本時間で今日の早朝に行われた欧州チャンピオンズリーグの決勝は見たか?)
「まだ見ていません」

(23本もシュートを打たれながらティボー クルトワ選手がスーパーセーブを連発し、1点を取ってレアル マドリードが優勝したが、そういう試合だったと聞いて思うことはあるか?)
「GKとしては最高の結果ですね。そんなに攻められて1点も与えない、なおかつタイトルをもたらしているということは、GKの醍醐味でもあると思います。GKにスポットライトを当ててもらいたいというおもいと、ゴールを取ることもかっこいいけど、止めてチームを勝たせるところを子どもたちにも見せたいと思います」

(いろいろな海外のGKがいるが、クルトワ選手の映像を見ることはあるのか?)
「クルトワ選手とは体の大きさが違いますので、あまり見ません。ベルギー代表と対戦したときも、逆サイドにいるのにすごく大きいと感じましたし、真似できないと感じました。基本的には同じような体格の人を参考にしています」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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