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沖縄トレーニングキャンプ 19日目 柴戸コメント

沖縄トレーニングキャンプ 19日目 柴戸 海コメント

【柴戸 海】
「浦和レッズの柴戸 海です。今シーズン初めての囲み取材ということで、いろいろなことに答えていけたらと思っています。よろしくお願いします」

(今日のトレーニングを終えて沖縄トレーニングキャンプも残り1日となったが、ここまでの率直な感想は?)
「今回のトレーニングキャンプはポゼッションなどボールを扱うメニューが多く、チームとしてリカルド(ロドリゲス)監督の戦術をおとしこむ時間を長く取れましたし、コミュニケーションは少しずつ良くなっていると感じています。個人として、コンディションの部分で例年よりも出来上がっているというか、体の調子は良くなっていると感じています」

(このトレーニングキャンプでのチームと個人の手応えは?)
「チームの手応えから言いますと、間違いなく力はあると思いますし、昨季から積み上げてきたものに新しく入ってきた選手の力を加えた融合については、かなり期待していただいてもいいと思います。トレーニングをしていても、技術が高い選手が多いですし、闘える選手も多いです。リカルド監督が求めるサッカーを理解している選手も多いですし、うまくはまることでチームとしての強さ、たくましさはかなり良いのではないかという手応えを感じています。

個人の手応えとしましては、自分が持っている守備の良さにプラスして、リカルド監督になってからはビルドアップや前にボールを運んでいくことを含めた攻撃の部分でも積み上げができていると思います。それをさらにレベルアップさせていくという意味でも、自分の中でもっと成長していきたいと思っています。そういう意味でも、トレーニングキャンプからまた新しいことにも取り組んでいますので、それが発揮できる手応えを含めて、大きな自信があります」

(今季から22番を背負うことになった経緯は?阿部勇樹さんから掛けられた言葉はあるか?)
「レッズに加入したときは29番でしたが、阿部さんがプロになったときに付けた番号ということで付けさせてもらいましたし、そのときからいつか22番を付けたいと思っていました。実は、鈴木啓太さんには(明治)大学のときにご指導いただいて、浦和レッズに入るときにはアドバイスももらいました。引退試合も見させていただき、『13番を付けてくれたらうれしい』という話も聞いてはいました。ただ、自分はピッチの中やピッチの外から自分の目でサッカー選手、一人の人間としての阿部勇樹を見続けてきましたし、22番を付けてプレーしたい、浦和レッズの22番は特別だというおもいを持ちながら、22番を付けて埼玉スタジアムでプレーしたいというおもいが強くなりました。阿部さんが引退するときに自分が22番を付けられるように成長して、認めてもらえるように、というおもいでずっと取り組んでいました。このタイミングでクラブにも許可をいただいて、付けられるようになったことはすごくうれしいですし、さらに責任や覚悟が必要になってくると感じています。

22番を付けることになったときに阿部さんに電話させていただいて、直接いただいた中の一つが、『海は海らしく』という言葉でした。『22番という番号で気負い過ぎず、重く受け止め過ぎずに、自分の力にしていってほしい』という言葉をいただきました。自分の中でも重みやプレッシャーを感じているところはありましたが、その言葉をいただいて、さらに自分の力にしていけるように、今後は『レッズの22番は阿部勇樹』から『レッズの22番は柴戸 海』と覚えていただけるように活躍していきたいです」

(昨季足りなかった要素の一つはゴール数だったと思うが、今のチームにはFW登録が2選手しかいない。FWでプレーする選手は他にもいるが、多くの選手がゴールに絡むという前提で、自分自身のゴールを増やしたいという意識はどれくらいあるのか?)
「その意識はかなり強く持っています。特にロングシュート、ミドルシュートを打てる位置まで入っていき、シュートを打つことを意識しています。昨季はシュート数が少なかったですので、その回数と質を上げていきたいと思っています。それを見せることで逆に裏のスペースが空いたり、サイドのスペースからクロスが入ったりすることが考えられます。
そのポジションからのシュートも決めなければ脅威にならないと思いますが、その恐さを出していきたいと思っています。昨季は1得点でしたし、なかなか複数得点できていませんので、今年はミドルシュートやクロスに入っていくこと、こぼれ球を含めて、得点のチャンスになるときには前に出ていく気持ちを昨季より強く持っていたいと思います」

(チームの中心になることを目指していると毎年言っていたと思うし、実際になっていると思うが、中心選手の役割としてはレギュラーとして活躍することもあるし、先頭に立って引っ張っていくということ以外に、チーム全体に目を配って、新加入選手や若手でチームに溶け込めていなかったり、監督の戦術を理解し切っていなかったりする選手へのアプローチをすることもあると思う。そういう点についてどう考えているか?)
「若い選手が多くなってきた中で、自分は中堅より上という年齢だと思いますし、若手選手たちがプレーしやすい環境づくり、チーム内でのコミュニケーションを含めて、自分が雰囲気をつくっていきたいと思っています。自分はなかなかしゃべらない方ですが、今シーズン入ってきた若い選手は話し掛けてきてくれますので、そこから発展させていっていますし、話し掛けやすい雰囲気を出しているつもりです。それを感じ取ってくれていると思っていますし、今後のチーム強化のために、コミュニケーションを含めてチームがよりうまく回るような役割も担っていきたいと思います」

(柴戸選手はレッズに加入して5年目となり、これまで4人の監督の下でトレーニングキャンプを行ってきたと思うが、リカルド監督のトレーニングキャンプをどう感じているか?)
「リカルド監督はみなさんご存知の通り、ポゼッションサッカーを志向していますし、トレーニングキャンプは特に準備の時間ということで、ボールの動かし方や各ポジションの役割、立ち位置、どう攻めていくのかということに重きを置きながらも、守備のときの立ち位置やはめ方、連動した守備ができるようにするためのコミュニケーションにもかなり力を入れています。基本的にはボールを奪われずに自分たちがボールを持っている時間を長くするためのイメージ、行動が多いですが、奪われてしまった瞬間の切り替えの速さ、どうやってボールを奪い返しにいくか、ボールを持たれる時間にアプローチするための連係を含めて、強度を出すこともトレーニングキャンプで磨かれていると思います。

素走りと言われるような走り込みもあるにはありますが多くはありませんし、サッカーをやる中での体力づくりや筋力づくり、サッカーを通してのコンディション調整が特徴だと思います」

(柴戸選手は動き回る選手でボールを受けに動いたり、近くまで行ってサポートしたりする選手だというイメージがあったが、昨季の途中からいい意味で動かずに我慢してポジションを取るようになったと思う。世界が変わったというか、いろいろな見え方が変わったのではないかと思うが、どのように意識しているのか?)
「今おっしゃられたように、見える世界がかなり変わりました。リカルド監督になって教えていただいたことを含めて、自分が試合に出るために何が必要なのかということを考えました。昨季の序盤は試合に出られていませんでしたので、リカルド監督がボランチに求める役割、能力など、試合に出るためには何が必要なのかを考えていました。

以前はボールを握るさいの立ち位置は、寄り過ぎてしまうというか、相手は関係なくボールに向かっていってしまうことが多かったです。そこで寄らないというか、自分が立つことで相手が自分を意識しなければならなくなることによって、他の選手が空くということが一つの考え方です。寄らずにポジションを取ることで、フリーなら前を向けますし、相手の重心が自分に向けば、周りの選手が空くという考え方です。あとは自分がボールを受けたときに、まずは前を向くことと、いい位置に立っていることで視野も広がりますし、余裕が生まれます。ボールを奪われずに置けるようになったり、パスを出せる位置にボールを置けるようになったりしました。そういうところが成長した部分です。

一番は考えながら立ち位置を変えられるようになったことで、見える世界が変わって余裕が生まれたり、自分を見てくださっているいろいろな方たちから『良くなったね』『変わったね』と言っていただけたりするようになった一つの要因だと思います」

(柴戸選手を含めてボランチは5人いると思う。そういう選手たちと切磋琢磨する中で盗みたいところ、ここは譲れないと思うところは?)
「譲れないのは、守備の強度や守備範囲の広さです。昨季はシーズンを通して戦い、かなり自信にもなりました。J1リーグでも通用する守備能力だと思っていますので、そこは絶対に譲れませんし、逆にそこができなければ自分が試合に出る意味はないと思っています。

他の4人は技術力があり、ボールを動かしたり前に運んだりできる選手が多いです。前への運び方やボールを置く位置、受ける前の首を振るタイミングや回数、立ち位置といったところはいいお手本がいますので、学んでいきたいと思います」

(岩尾 憲選手が加入したが、柴戸選手には岩尾選手の戦術理解度はどう映っているか?)
「岩尾選手の戦術理解度はかなり高いと思います。頭脳的で、リカルド監督がやろうとしているサッカーを理解していて、実行できる選手です。立ち位置、見ているところ、周りの選手の動かし方、守備の行き方、戻り方、そういうところ全てを含めて賢いという言葉が一番当てはまると思います」

(話し掛けやすい雰囲気をつくっているという話があったが、若手選手や新加入選手から言われたことで印象に残っていることはあるか?)
「松尾佑介選手は僕をいじってきますし、よく話し掛けてきます。このホテルにはサウナがありますが、今までサウナに入ったことがありませんでした。松尾選手に誘われて初めてサウナに入りました。暑い場所や温度の高いお風呂が苦手で、あまり入っていられませんでしたが、サウナで12分2セットを始めました(笑)」

(疲労回復のために交代浴をしたりサウナに入ったりすると聞くが、柴戸選手は今までやらなかったのか?)
「交代浴はよくやっています。5分ずつを3セットやっていますが、熱いお風呂に入っているわけではありませんでした。サウナはつらいイメージしかありませんでしたし、最近ははやっているようですが、なかなか手を付けられずにいました。松尾選手が誘ってくれたのでうれしかったです」

(実際にやってみてどうなのか?)
「入っているときはつらいですが、みんなで話しながら入っていますので、すごく楽しいですし、サウナの後に水風呂に入って、水風呂の後に休憩タイムがありますが、すごくリラックスできます」

(ホテルの部屋での過ごし方や1日あったオフの過ごし方は?またトレーニングキャンプの必需品は何か?)
「部屋では家族と電話をして、子供たちと話をしたり、睡眠を取って疲労回復に努めています。他には、みんなでゲームをしたりしています。

必需品は、寝ているときに口が開いてしまい、感想して喉が痛くなってしまったり、喉から風邪をひいてしまったりすることがありますので、鼻呼吸をするために口をふさぐためのテープを持ってきています。テープを貼ることによって喉が痛くならずに快適に過ごせています」

(ゲームはどんなものをやっているのか?)
「(大乱闘)スマッシュブラザーズという対戦ゲームをやっています」

(今季は3年計画の3年目でJ1リーグ優勝を第一の目標にしながらAFCチャンピオンズリーグも戦っていくが、そういうシーズンで大事になることはどんなことか?)
「クラブの目標に向けて全員が同じベクトルで突き進んでいくことが一番大事だと思います。コミュニケーションを取ることもそうですし、チームが一丸となり、選手もそうですが、クラブスタッフ、レッズに関わる全ての人が目標に向かって一丸となって突き進むことが一番大事だと思います」

(阿部さんと長い期間一緒に過ごし、特に印象に残っていることは?)
「常にクラブのことやチームメートのことなど、いろいろな視野でいろいろなことを見ていたということが印象的でした。ウォームアップはランニングで始まりますが、そのときにまとまりがなかったりすると、後ろの選手を前に行かせたり、チームをまとめるために客観的に見て、チームのことを一番に考えて、いろいろな見方、考え方をしていたことが印象的でした。

言われてうれしかったというか、ためになったことは、自分のプレーがうまくいかなかったり、なかなかコンディションが上がらなかったりしたときに、『阿部さんはどうしていますか?』と相談したのですが、『自分は自分だ』と言われました。『人に流されるな』という言葉をいただきました。『誰かがやっていることが自分に合うとは限らないし、やってみて合わなければ変えればいいし、まずはやってみて、自分を出していけばいいんじゃないか』ということを言われ、自分がやるべきこと、今やらなければいけないこと、気持ちが整理されました。その言葉のおかげで人に流されずに自分を出していくことができるようになりました。ピッチの中でも気を使いながらプレーすることが多かったですが、『自分は自分』という言葉を常に思い返しながら、気を使い過ぎずに自分を出していくことができるようになりました。その言葉はすごくうれしかったですし、今の自分の心にもすごく残っています」

(その言葉をもらったのはいつごろだったのか?)
「おととしの新型コロナウイルスの影響でシーズンが中断し、再開する前くらいでした」

(柴戸選手はボールを奪う力や運動量があり、ごつごつしたイメージがあったが、昨季の途中から滑らかになってきたと思うし、今のトレーニングキャンプでは昨季以上にいろいろなことをスムーズにやっている印象がある。それは思考や戦術的な影響なのか?それとも体の使い方などで新たに取り組んだり改善したりしたことがあるからなのか?)
「一番影響が出たのは、思考の部分だと思います。思考が変わり、攻撃でいい立ち位置にいることで守備のときに正しい位置から行けるようになりました。今まではボールに寄っていくことで本来いるべき場所にいられず、奪われた瞬間に行かなければいないときに距離があったり、その距離を詰めるために移動する距離が増えたり、移動に使う労力があったりしました。正しい位置にいることでその労力を減らすことができたおかげで、ボール際になったときにさらに力を発揮できるようになりました。それが滑らかになったということなのかは分かりませんが、大事なときに力を発揮できるようになったと思います」

(特別に取り組みを変えたわけではないのか?)
「取り組み方を変えたわけではありません。今まではボールに寄せるために力を使っていましたが、たとえば10メートルの距離があって10メートルを100パーセントの力で行っていたところを、10メートルを50パーセントの力で行き、相手のところで100パーセントの力を使えるようになりました。緩急があることによって、相手はさらにプレッシャーを感じると思います。そこは自分で工夫した部分というか、いい位置に立っているからこそ余裕が生まれた中での変化だと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】









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