MENU

NEWS

沖縄トレーニングキャンプ 3日目 岩尾・小泉コメント

沖縄トレーニングキャンプ 3日目 岩尾 憲、小泉佳穂のコメント

【岩尾 憲】
「みなさま、こんにちは。浦和レッズ、背番号19番の岩尾 憲です。今回、オンラインで初めてみなさまとこういう形を取らせていただいていますが、これからもこういった機会が増えると思っていますし、増えた方がチームの状態がいいということだと思いますので、今後ともよろしくお願いします」

(2年ぶりにリカルド ロドリゲス監督の下でトレーニングキャンプを送っているが、リカルド監督のトレーニングで2年前から変わっていることや変わっていないことは?)
「4年という長い時間を一緒に過ごさせてもらって、昨季1年間は別々の環境で過ごしました。今季はまだ始まったばかりですが、大きな変化は特に感じていません。最初のトレーニングでは懐かしいと思いましたが、やっていくうちになじみのあるトレーニングでしたり、その中で求められているコンセプトでしたり、このトレーニングではこういったことを要求していきたいといった声掛けの言葉選びを含めて、変わっていないという印象です」

(リカルド監督のコンセプトの落とし方についてどう感じているか?)
「リカルド監督のスタイルとして、ボールをできるだけ保持し、ゴールを逆算した中でボールを扱うところと、奪われたボールを瞬時に奪い返すという2つのことに関しては、以前から僕も口酸っぱく言われてきたことではあります。そういったトレーニングの内容も含めて、コンセプトに選手たちが高い意識を持って取り組めているのではないかと思います」

(トレーニング内容は体力的にも厳しそうだが、岩尾選手はまだ余裕があるのか?)
「年齢も年齢なので、キャンプしているという体にはなっていると思いますが、若い選手たちにもまだまだ負けていられませんので、見栄を張りながら頑張りたいです」

(コロナ禍でホテルは一人部屋だと思うが、トレーニングしているとき以外はどうやって過ごしているのか?)
「ホテルの浴室がすごく充実していて、僕が好きなサウナもありますので、非常に助かります。そういったところをうまく利用しつつ、わがままを言わせてもらってアイスバスという形でプールに氷を入れて足を冷やす、熱を逃して次の日を迎えるということにも協力していただいていますので、非常にありがたいです」

(昨年のレッズで肝になっていると感じた選手はいたか?)
「攻撃と守備がありますので、この選手が、と言うことは難しいですが、岩波(拓也)選手のキックや見ている場所、パスのスピードや質や配り方、(アレクサンダー)ショルツ選手のドリブルで前にボールを運んでいけるところなど、各々特長がある選手のクオリティーが高いと感じました。ボールを動かすという意味では、西川(周作)選手を含めてそこから攻撃が始まりますし、素晴らしい個性を持った選手が多いという印象です。江坂(任)選手が夏に加入してから攻撃もアクセントとバリエーションが増えたというイメージは持っていました」

(レッズの中で親しくしている選手はいるか?)
「馬渡(和彰)選手は2017年に(徳島ヴォルティスで)一緒にやってから交友関係がありますので、距離感は近いです。関根(貴大)選手は人当たりがいいといいますか、僕が入ってきて割と早い段階で距離感を縮めてくれたので、非常に感謝しています。きっとこれから浦和レッズを担っていく重要な選手だと思いますので、そんな彼を助けられたらいいなと思っています」

(リカルド監督が岩尾選手について「私が選手に求めることの全てを持っている選手」と言っていたが、そういう言葉をどう受け止めているか?)
「リカルド監督ではなくても、誰かに自分の存在価値を認めてもらえることは、人としてすごくうれしいことです。一方で、それだけ言っていただけたことに対する成果を責任を持って出していけなければいけないという刺激ももらっています」

(埼玉の印象は?)
「徳島の前は水戸(ホーリーホック)でしたので、かれこれ7年くらいは非常にのどかな場所で過ごしていました。久々に建物の多さと人の多さ、道の狭さにアウェイを感じていますが、早く慣れていいキャリアを送りたいと思っています」

(リカルド監督の下で4年間プレーしてきたということは、年数で言えば4段階見ているようなものだと思うが、レッズは2年目になる。徳島での戦術浸透のスピードと2年目に入ったレッズを比べてどう感じているか?)
「人が違うので徳島でやってきた4年間のステップと比較することはいい比較にはならないと思います。今のレッズの選手と一緒に何日かプレーしている中で、まだまだ分からないことも多いですが、リカルド監督がやろうとしているスタイルが浸透しているという部分も感じつつ、一方で選手個人の賢さ、サッカーIQの高さで成り立っているところも多少見えたりします。これが浸透なのか、そもそも選手たちが賢くてポジションを取れているのか、それは紙一重ですし、いずれにせよポジションを取れているので問題ないですが、どちら側の比重が大きいのかはまだ見えていない状況です。時間をかけてさらにブラッシュアップしていければいいと思います」

(同じポジション、ボランチの年齢層を見ると若い選手が多いが、彼らにどういうところを伝えていきたいか?逆に彼らのどういうところを吸収したいか?)
「それぞれの選手に良さがありますので、僕も彼らのプレーを見て学べることは非常にあると思っています。具体的には守備で奪いにいくアグレッシブさやボールを奪ってから前に出ていく推進力、ボールを前にパスするときの質などは僕もまだまだ学んでいかなければいけないですし、もっと成長の余地があると思っています。そういうところは若い選手から刺激を受けながら、これからもやっていきたいと思っています。

一方で自分の立場から彼らに対して何ができるかというところで話をしますと、リカルド監督なので戦術的なところをうまく伝えていけたらと思ってはいますが、それが押し付けになってしまうと話が変わってしまいます。あくまでも彼らがどんな情報を欲しがっているのか、どういったことを自分から盗もうとしているのか、そういった彼ら主体の考え方に添って、自分がどうするかということを決めることが一番重要だと思っています。『リカルド監督がこう言っているからこうした方がいいよ』と言うのは簡単ですが、それが決め付け、押し付けになってしまうとボランチ同士の関係も『どうなのかな?』ということになると思いますし、その関係が『どうなのかな?』ということになれば、周りの選手たちにも『どうなのかな?』ということが広がっていくと思いますので、そういうことについては気を付けなければいけないと思っています」

(沖縄トレーニングキャンプで大事にしたいことは?)
「サッカーうんぬんはありますが、僕はそれよりもコミュニケーションの量や質を大事にしたいですし、大事に思っています。サッカーについては言わずもがな、みんなが一生懸命やりますし、戦術の浸透や吸収のために頭を使ってトレーニングすることは言うまでもないことだと思います。それ以上に、チームというくくりで言えば、選手の入れ替わりも多い中で、コミュニケーションの量はあればあるほどいいと思っています。それはお互いを知るために必要なツールですし、ショルツ選手もいますので、そこを一番大事にしたいと思っています。一人部屋で自分の部屋にいるしかないという状況もありますので、トレーニングで外にいる時間は多くの選手と話をしたいと思っています」

(食事もコロナ禍で黙食になっていると思うが、たとえばサウナで誰かと一緒になったとか、スマートフォンで連絡を取り合っているということはあるか?)
「サウナは結局、一人で入っています。ドアが開かなくなったらまずいのではないかと思うくらいさみしいですが、それは仕方ないことですので、ピッチでサッカーのこともそうではないことも、できるだけ多く話したいと思っています。ホテルに戻ってくるとどうしても難しいところがありますので、たとえばピッチへの行き帰りを誰かと一緒に歩くとか、そういった時間を有効に使いたいと思っています」

(岩尾選手の話は分かりやすく言語化されていると感じる。湘南ベルマーレでいろいろな人から「以前からしっかりと話していた選手だった」と聞くが、小さいころからそうだったのか?それとも訓練のようなことをしたのか?)
「湘南でそういう意見があるのは意外ですが、少なくとも自分の言葉で嘘、偽りなく話したいという姿勢は昔からあります。ただ、リカルド監督と徳島で4年間やりましたが、1年目や2年目は順風満帆ではありませんでした。いろいろな浮き沈みがありましたし、リカルド監督が文化の違いやコミュニケーションの取り方に苦労されている姿も見ていました。選手たちから『それでは伝わらない』と言うこともたくさんありましたし、リカルド監督も言い方に気を付けてくれたりしました。そういうミスコミュニケーションも多かった経験もありましたし、自分がキャプテンとして無力感がありました。チームの責任を担う身として、リカルド監督のことをもっと知らなければいけないのに、お互いに要求ばかりしていて、建設的ではない話ばかりでした。それで結果が出なければ、余計にお互いが疑い始める、減点し始めるということも起きました。そういうときに、もっと自分が勉強しなければいけないと感じたのは、サッカーをすることは当たり前ですが、『チームって何なんだろう』『コミュニケーションって何なんだろう?』と自分で書籍を読みあさることもそうですし、コミュニケーションに精通されている方とお話させていただいたり、そういったことを繰り返していくうちにこうなったという感じです」

(参考になったと思う書籍は?)
「これです、というものはあまりありません。たくさんありますので。一冊を挙げることは難しいですが、強いて言えば『チーズはどこに消えた?』という本です。有名な本ですが、人生の根底にあるような話から、気持ちいいところに行き着くと快楽を感じてなかなかそこから抜け出せず、自分のできる範囲で回し続ける、それでは成長がないし、同じ円の中にいれば自分へ返ってくるものも決まってくることが書いてあります。その円を大きくする作業をしなければ、自分もサッカー選手として頭打ちになると感じていましたし、その本の影響はあるかもしれません」

(今季の個人的な目標は?)
「個人的な目標はエゴでしかないと思っていますので、あまり言葉にするのは好きではありません。チームが目標としている成果を出すことが僕にとって個人の目標です。それがふたを開けてみたら具体的に何点取っている、何アシストとしているということはあるかもしれませんが、そこを目指すことは僕としてはしっくりきません。チームの目標を達成することが僕個人の目標です」

(ボランチは数値で表すのが難しいポジションだと思うが、指標にしている数値はあるか?)
「守備だけ、攻撃だけ、ではなく、90分を通してボールを持ったときのポジショニングもそうですが、持っていないときの守備のポジショニングもそうですし、そういったところでのミスを減らすことは考えています。ただ、ミスを減らそうと思うとバックパスや横パスが必然的に増えていくと思いますが、勝つためにはゴールに向かわなければいけませんので、それでは勝つ確率が下がってしまいます。数字を守るためのプレーはしませんが、自分がボールを失うとチームのリズムが崩れると思いますし、目的と手段を間違わないようにすることは意識しています」

(以前のインタビューでボランチとしてのヒーローに遠藤保仁選手を挙げていたと思うが、遠藤選手の映像を見たりプレーを参考にしたことはあるのか?)
「大学生になってからボランチで多くプレーするようになり、遠藤保仁選手の判断を間違えないことや、パス一つにメッセージを込めること、体の向きやボールを前に出す選択肢を常に持っているというプレースタイルに憧れました。自分はキックやパスがプレー面での武器だと思っていますので、理想にする人と自分のプレースタイルが一致したということもあり、それ以降はほとんど欠かさず試合を見ていました。今は落ち着きましたが、当時は遠藤選手が出ている試合は欠かさずフルタイム見て、終わったら頭が痛くなるくらい考えながら見ていました」

(先ほど書籍の話があったが、どれくらいの期間で何冊くらい読むのか?)
「その週にもよりますが、バスでの移動中や時間ができれば、基本的には本を開いてインプットする時間を設けているような感じです」

(岩尾選手の話を聞いていると実直な印象を受けるが、自分ではどういうキャラクターだと思っているか?)
「外から見られると真面目、見たままなのだろうと思われるかもしれませんが、結構ふざけもしますし、緩いところは緩いです。レッズのドクターの関(芳衛)先生からは、『人間味があるところを見られてよかった』と言われました。こういう場になると言葉を選ばなければいけないということもあるのでこういう感じですが、普段からこんな感じだとさすがに僕も疲れるので、全然そんなことはありません」

(関先生とは具体的にどんなことがあったのか?)
「普通にヘラヘラしていたり、ふざけたりしていますので、そういうところだと思います」

(先ほどプレースタイルの話もあったが、ファン・サポーターにどんなプレー、どんな振る舞いを見てほしいか?)
「90分を通してチームメートができるだけいい環境でプレーできるように整えることがボランチの仕事だと思っています。ボールがゴールに向かう際に、自分を経由してチャンスメークや最後の決定的なパスを出す、自分でシュートを打つこともそうですが、そういったいろいろなボールの関わり方がありますので、そういったところを見てほしいです。チームが勝つために攻撃も守備も両方やりますので、個人的な見られ方というよりは、チームがうまくいっているときに『こういうところに気を使っているんだな』というマニアックなところを見てもらえるとうれしいかもしれません。派手ではありませんので」

(聞きづらい質問だが…)
「じゃあ聞かないでくださいよ(笑)」

(期限付き移籍であることをどのように感じているのか?)
「これはいろいろな憶測が飛んでいたりすると思いますが、自分自身の言葉で自分の気持ちを伝えるとするならば、僕はここに遊びに来たわけでも、思い出をつくりに来たわけでもありません。日本を代表するようなクラブで、リカルド監督の下で、ということもありますし、大きな転換期を迎えているクラブで、自分が還元できることが少しでもあるとするならば、それをやりたいと思ってここに来ました。結果が求められるクラブだと思いますが、結果を追い求めすぎて何でもOKという秩序のない集団になってもいけないと思います。いろいろな課題を感じながら、だからこそ挑戦したいというおもいを持って来ました。

もう一つは、僕は日本代表のキャリアもありませんし、J1リーグで何百試合も出ている経験もありません。そういったノンキャリアの選手が、これだけ大きなクラブで挑戦することができるということを、日本サッカー界の同じような世代に強く訴えかけられるようなチャンスでもあると思っています。サッカー界の流れも変え得るような働きを実現したいという強いおもいを持って来ました。いろいろな事情があって契約形態が表記されていますが、そこには何の意味もないという覚悟で来ています」

【小泉佳穂】
(レッズに来て2年目のトレーニングキャンプが始まって間もないが、現在の状況は?)
「トレーニングも結構バチバチやっていて、もう試合ができるのではないかと思うくらいのコンディションにありますが、シーズンは長いので、焦らずにじっくりと、シーズンを通して戦い抜ける体をつくっていきたいと思っています。レッズに加入して2年目ですが、去年のこの時期と比べると、視野が狭くならず、自分だけにならずに、新加入の選手たちにこのチームの決まり事や戦い方を教えてあげるような余裕も出てきています。昨季はチームの中での影響力やチームを動かす力のようなものを身に付けなければいけないと思いましたので、それも身に付けつつ、さらに自分自身のプレーにベクトルを向けること、勝つためにまずは自分が何をすべきかを忘れずにやっていきたいと思っています」

(今季から8番を背負うことになったが、どう感じているか?)
「まずは小学生のころから8番が好きでした。そして、(FC)琉球時代には小野伸二さんにすごくお世話になりましたし、昨季は西 大伍さんにもメンタル的なところも含めてお世話になりましたので、その人たちが背負った番号を自分も背負って戦いたいという気持ちがありました。番号が1桁になると、重圧や責任といったものが増えるとは思いますが、それを背負った上で結果を出す覚悟と少しの自信がありましたので、空くなら8番にしてほしいと自分からお願いしました」

(沖縄トレーニングキャンプは2月5日まで続くが、今後の意気込みは?)
「とにかくシーズンを通して戦い抜く体をつくりつつ、FUJIFILM SUPER CUP 2022に向けていいコンディションに持っていくことが第一です。コンディショニングとチームづくり、さらに言えば個人としてコンディションづくりだけではなく、課題は毎日出ていますので、その課題を少しずつクリアしていって、毎日少しずつうまくなっていければ、チームを勝たせられる存在になると思います。コンディションとチームづくりと個人の成長、欲張ってその3つ全てを並行してやっていきたいと思っています。あとはハードなトレーニングキャンプなのでケガをせずに乗り越えていければ、トレーニングキャンプが終わったときにいい状態で公式戦を迎えられると思います。コロナ禍でストレスがかかる状態ですが、新しい選手も入ってきて、すごくいい雰囲気でトレーニングができていますので、継続して充実したトレーニングキャンプにしていきたいです」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

沖縄トレーニングキャンプ 3日目 岩尾・小泉コメント

PARTNERパートナー

  • ポラスグループ
  • Nike
  • 三菱重工
  • 三菱自動車
  • エネクル
  • DHL
  • ミンカブ・ジ・インフォノイド
  • チケットぴあ