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「目指す方向性は示せている」ミシャ監督

第11節 vsアルビレックス新潟後のコメント

「試合前にこうなるだろうと思っていたとおりの展開になりました。新潟というチームはこれまで10節戦ってきて、セレッソ大阪とサンフレッチェ広島に勝利しているチームです。セレッソとサンフレッチェはしっかりとボールをつないで攻撃ができる、そういうことが一番、うまくできるチームに対して、新潟はアウェイで勝利しています。
相手は予想通り、自陣でコンパクトに守備をして、相手が危険な形でボールを失い、ボールを奪ってから、前にいるロペスとミシェウという2人の選手を使って、カウンターを仕掛けていく、それが相手の狙いでした。相手がしっかりと守備を固めてくる中で、そこを崩すというのはなかなか簡単ではありません。そういった相手でしたが、前半、我々はサイドをうまく使って攻撃を仕掛けることができたと思います。
残念ながら平川がケガで交代しなければいけなかったのは我々にとって、マイナス要因でした。逆サイドの梅崎もケガ明けで、本来の調子ではなかったと思います。本来の調子で、サイドで1対1の場面を突破することができたら、もっと良い形での崩しができたのではないかと思います。
真ん中で少しボールの落ち着きがなかったという部分もあったと思いますが、サイドからうまく攻撃を仕掛けることもできました。原口が2点目を取っていれば、試合はもう決まっていた、そういった前半でした。ここのところ、我々は失点をしています。マリノス戦はセットプレーで2失点、磐田戦はクロスから2失点、そして今日はスローインからの失点。本来であれば、あってはならない失点です。後半はオープンなゲーム展開になりました。相手も2回、3回、良いチャンスがあったと思いますし、我々の方も2回、3回、良いチャンスを作れていたと思います。最終的に今日のゲームは引き分けで終えたわけですが、時間帯によっては狙いとする攻撃の形というのがすごく良く出ていたときもありましたし、試合を通してそれがコンスタントに出せないという部分もありますが、90分を通して、自分たちのやるべきことをやりきれるようになれば、我々はもっと良いチームに成長できるのでないかと思います。
ただ、我々はそういった意味ではまだプロセスの段階です。選手たちは勝利すべく、最後まで必死に戦ってくれたと思います。もちろん何人かの選手はもっと自分のプレーというのをベターにしなければいけないと思いますし、チームとしてももっと成長しなければいけないと思います。
ただ、サッカーというのは今日、明日ですぐに、すべてがうまくいくわけではありません。引き続き、一歩一歩、前進していかなければいけません。そして引き続き、日々、ハードワークをして、成長していかなければいけません。我々が目指す方向性は、見ている方々に示せているのではないかと思います。まだ何人かケガ人がいる中で、戦っていますが、そういった選手たちも徐々に戻って来れば、もっとチームとして良い戦いが見せられると思います」

【質疑応答】
(平川選手のケガの詳細は?)
「腿裏に打撲を受けたというふうに聞いていますが、詳しくは明日の検査の結果を見てみないと分かりません」
(後半はイーブンな戦いになった。ああいうふうに守備を固められたときに、崩してシュートのチャンスを作るためには何が必要になってきますか?)
「サイドです。相手が真ん中をしっかりとケアしてくれば、サイドがあいてきます。だからこそ梅崎は今日、たくさんのチャンスに絡んでいたのではないかと思います。
後半、宇賀神が原口に出したような決定的なパス、ああいったシーンというのは、本来の梅崎であれば、試合の中でもう2、3回、作れていてもおかしくなかった。彼はケガ明けで本来の調子ではなかったと思いますが、彼がサイドからもっと良い崩しができれば、もっと良いチャンスを作れていたと思いますし、相手が真ん中をしっかりケアしてくれば、サイドがあいてきます。
特にうちのやり方では、サイドの選手はもっと具体的な仕事をしなければいけないと思います。彼はサイドで高い位置を取っていますので、動き出しのタイミング、質によっては直接、ペナルティーエリアの中に入って、勝負できるポジションですから、彼らがもっと具体的な仕事をするというのが大事だと思います。そういったことも含めて、今後、練習の中で取り組んでいきたいと思います。
少し足りないと思うのが、中盤からの質の高いボールです。タイミングよくそこに出せなければ、そういった部分もなかなか有効に使えません」
(後半の終盤、選手を2人変えましたが、私の勝手な見方ですが、もう少し早い時間に投入してもよかったのではないかと思うんですが、そのあたりは?)
「先ほど、テレビのインタビューでも答えました。原口に対しては多くの方々が、大きな期待を抱いていることは知っていますから。彼をもっと早く下げてしまったら、もしかしたら多くのサポーターの方が怒りを覚えてしまうかもしれないと思いました。何が言いたいか、分かりますか?サッカーですから、早く代えたから何かが変わったかといえば、それは、『たられば』の話だと思います」
(例えばロングシュートを打つとか、アーリークロスを上げるとか、そういうことをたまにはやってもいいのではないかと私は思うんですよ)
「そういうパワープレーのようなことをやるのであれば、そういう選手が前に必要だと思います。前でしっかり競り合いで勝つ、ボールを収められるような選手が必要だと思いますが、我々にはそういうタイプの選手はいないですから」
「何か不満のある方はいますか?10試合でもっと浦和レッズは上にいなければいけないとか、思っている方はいらっしゃいますか?」
(じゃあ、それ、聞いてみてください)
「サッカーというのは現実をしっかりと見ることが大事です。ただ、サッカーの世界では見ている方もやっている方も、よく、現実を忘れがちです。浦和レッズの監督に就任したときに言ったことですが、ここまでのチームの傾向は右肩下がりでした。J1からJ2に落ちていく傾向にありました。2009年は6位で終わりました。おそらく見ている方々は、来年はこれよりも上に行くだろうと思っていた。しかし、2010年は10位で終わってしまった。これ以上、下はないと思って次のシーズンが始まり、終わってみれば15位、やっとのところで残留した、そういう結果でした。シーズン前の会見でいったことは、この右肩下がりの傾向を止めなければいけないということです。以前、いったようにこの傾向を止めることが私の最初の仕事でした。そこから1ミリずつでも上に上がっていく。1ミリずつと言いましたが、この11試合の中で我々は1センチずつ積み上げることができたのではないかと思います。
この11節の中で、ほぼ、1位から5位の間にいたのではないかと思いますが、順位、ポイントもすごく詰まっていますが、そういった意味では、F1でいえば、ポールポジションの後ろくらい、良い位置につけられているのではないでしょうか。常にベターなものは求めなければいけません。ただ、ここまでの流れは決して悪くなかったと私は思っています。リーグ戦は清水戦、FC東京戦とあり、その後でリーグが中断する中、しっかりとリカバリーをすること、トレーニングをしっかりと積んでいく中で、再開に向けて良い状態で入っていくというのが、今後、狙いとしてやっていくところです。そういった期間をうまく使って活動することができれば、もっと安定した戦いというのをこれからもピッチの中で見せていけるのではないかと思います。
ほかに、私の考えと違うという方がいたらおっしゃってください(笑)。何か意見があれば、学びたいと思います。もちろん、勝利できなかったことに関しては、サポーターの方々には申し訳ないと思っています。ただ、サポーターの方々も、我々のサッカーを見て、変わっている、良い方向性に向かっているというところは分かっていただけているのではないか、と私は思います。
サッカーは今日、明日でどうなるということではないので、サポーターの皆さんにはもう少し、我慢していただきたいなと。本当に素晴らしい、ファンタスティックなサポーターだと思っています。まれにしか見ることができない、素晴らしいサポーターが我々にはついていてくれます。サポーターの皆さんには必ず、我々のさらなる成長というのを見せていけるように、今後、努力していきます。選手たちは非常に強い気持ちで、戦ってくれていると思います。本来、自分たちのやりたいことができない時間帯というのもまだありますが、うまく攻撃が機能しなければ、戦う、泥臭い戦いの中でも何とか勝ってやろう、そういった姿勢というのは選手たちが持ってやってくれていると思います。それはサポーターの方々もご覧になって分かるのではないかと思います。私はオプティミスト(楽観主義者)です。私のこの脚についても私は楽観的に見ていますから(笑)」
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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