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「新しいスタイルを楽しんでもらいたい」リカルド ロドリゲス監督(定例会見 2/12)

2月12日にオンラインで行われた会見でのコメント

[質疑応答]
(沖縄トレーニングキャンプを終えた後、浦和レッズを応援する人にとって残念なニュースとうれしいニュースがあった。前者は柏木陽介選手と杉本健勇選手の規律違反、後者は阿部勇樹選手のキャプテン就任したことだが、それぞれに対する監督の思いは?)
「規律違反はチームをつくる上でよくないことです。ピッチ内外で規律は守らなければいけないと思います。杉本選手とはすでに話しましたが、彼は反省しています。柏木選手はまだトレーニングに戻ってきていませんので、直接話はできていません。今は浦和レッズというチームをつくっている段階ですので、団結しないといけないタイミングでこういうことが起こってしまったことは非常に残念ですし、私としては全くよくないことだと思っています。

阿部選手をキャプテンにするということは私にとって良い選択肢だったと思いました。トレーニングでも彼の人間性を見てそう感じました。彼と3人の副キャプテン、彼らは私にとってとても重要な存在です。ロッカールームの中などで私からのメッセージを他の選手に届けてくれる存在です。そのメッセージはサッカーのことだけではなく、価値観のこともそうです。浦和レッズがどういうチームになりたいのかということを他の選手に伝えてもらいたいと思います」

(沖縄トレーニングキャンプの最後に行われた北海道コンサドーレ札幌戦はかなり押し込まれ、やりたいことをほとんどやらせてもらえなかったゲームだったと思うが、ああいう試合展開になることは想定内だったのか?)
「札幌とのトレーニングマッチは札幌にとって狙い通りの試合だったと思います。レッズにとっては自分たちがやりたいことができない試合になってしまいました。札幌がピッチ全体でマンツーマンに近いマークをしてくることは想定していましたが、直前に杉本選手が出られないということになり、前線に背丈のあるFWがいない、相手のプレスから逃げられるオプションが減ったという状況もありました。そのような形の中で1本目はビルドアップができない状況でした。

ただ、2本目以降はその形も選手たちが少しずつ理解していき、ボールをキープしてポゼッション率を高め、ゲームコントロールも少しずつできるようになったと思います。特に1本目は問題を提示されてそれを解決できなかったという時間帯でした」

(レッズはここ数年、結果を追い求めるサッカーをしていたが、リカルド監督が来てからサッカーを楽しもう、前向きにやっていこうという雰囲気が感じられる。選手たちにはどのようにアプローチしているのか?)
「結果は求めなければいけないですが、勝ち点3に値する内容でなければいけないと思っています。ゲームをしっかりコントロールして、相手より多くのチャンスをつくって、勝利につなげなければいけません。先日の札幌戦はチャンスの数でも相手に上回られましたし、シュートもたくさん打たれてしまいました。良いパフォーマンスが勝利につながるというプロセスが大事だと思っています」

(そういう中で技術的なことで大事にして選手たちに伝えていることはどんなことか?)
「アイデアについては選手たちが理解してくれていると思います。たとえばサガン鳥栖戦や札幌戦ではプレスを掛けられてしまいましたが、その解決策はトレーニングの中で与えていくことができると思います。もちろん相手がいるのがサッカーですから、フィジカル面でもしっかりと高い強度でアグレッシブに攻撃を仕掛け、前線からプレスを掛けられるように準備していくことも大事です。

明日、SC相模原とのトレーニングマッチがあります。選手たちは少し疲れた状態で試合に臨むという状況もありますが、プレシーズンではそれも正常だと思っています。ここからしっかりコンディションを上げていきたいと思いますし、アイデアの部分、フィジカル的に上げていく部分が今後は大事になっていくのではないかと思います。また、どの選手を起用できるかということも見極めていかなければいけません。しっかり戦える選手で試合に挑んでいきたいと思います。

フィジカルについて考えますと、今までの全セッションに参加できなかった選手が何人かいます。ケガの影響でトレーニングマッチに参加できなかった選手もいますので、現時点で90分戦える状態ではない選手がいるということも現状です」

(阿部選手をキャプテンに指名した理由について「人間性を見てそう感じた」と話していたが、具体的に阿部選手のどんな人間性がキャプテンにふさわしいと感じたのか?)
「まずはフロントの方などを話して、選手の人間性の情報を伺いましたが、それプラス自分が実際にトレーニングなどで見たことを組み合わせて決めました。阿部選手はベテランであるにも関わらず、常にトレーニングに全力で挑み、規律も守っている印象があります。レッズの歴史を知っていますし、2017年にACL(AFCチャンピオンズリーグ)で優勝した際のメンバーでもあります。若手の模範になる選手ですし、海外での経験もあるということで、現時点で理想的なキャプテンだと思いました」

(明日の相模原とのトレーニングマッチはYouTubeで中継されるが、どんな試合を見せたいか?)
「しっかりボールを持ちながらゲームをコントロールして、相手陣内に押し込んでプレーすることを求めたいと思っています。もちろん高い強度のプレー、前線からのプレスも可能な範囲内でお見せしたいと思っています。今週のトレーニングの強度が高かったのでどこまで出せるかということもありますが、水戸ホーリーホックとのトレーニングマッチでできたこと、鳥栖戦や札幌戦でできなかったことができるようになることを目指しています。

また、可能な限り良いパフォーマンスを見せて、新しい浦和レッズ、新しいスタイルをファン・サポーターのみなさんに知ってもらいたいと思います。もちろん現時点ではまだ100パーセントの状態ではないですが、チームがつくられている過程、成長中であるということも理解しながら、チームがまとまっていくための時間が必要だということも理解していただきながら、できるだけ新しいスタイルをお見せしながら楽しんでもらえるようにしたいと思います」

(杉本選手はトレーニングに戻っているようだが、柏木選手はまだ戻っていない。一部では退団の可能性もあると報道されているが、現場としては柏木選手が戻ってくることを受け入れられるのか?)
「柏木選手の杉本選手との違いは、繰り返したということです。彼の処分についてはまだ結論が出ていませんが、私自身の考えはクラブに伝えました。トレーニングにはまだ戻っていません。私としては彼の今回の行動はあまり受け入れることができないと思っています」

(クラブに伝えたことも「受け入れることができない」ということなのか?)
「今はチームづくりをしているところですが、そのためには団結力と規律が重要だと思っています。その中で繰り返しこのような行動をしてしまった選手がいるということに対して、私が見る限り、クラブの中にも疲れを感じている人たちがいるように思います」

(今季のJ1リーグは20チームで戦い、4チームが降格する。コロナ禍で特殊なシーズンになるが、その上でどんなことが重要になると考えているのか?)
「通常のJ1リーグと比べると少し長いシーズンになるかもしれませんが、J2リーグから来た私にとっては少し短いシーズンになります。J2リーグでは42節あってプレーオフもあります。ですので、自分としては同じような気持ちで挑みたいと思います。

ただ、3月だけでも試合数がかなり多く、間の日数が少ない、平日の試合も多い日程が組まれています。ですので、メンバーの層の厚さが重要になってきます。ケガ人が出たり、カードの累積が出てきたりすれば、それが大事になってきます。またJリーグYBCルヴァンカップもありますし、準備が非常に大切になってくると思います」

(トレーニングに戻った杉本選手に対しては今後どのようなことを求めていきたいか?)
「本人とはすでに話をしましたが、今回の件で失望したということを伝えました。また、復帰するにあたってチームメート、監督、コーチングスタッフ、その他スタッフに対する借りがあるという話もしました。彼は今後、ピッチ内の振る舞いでしっかり自分の態度を証明し、信頼を再度勝ち取っていくことが大事だと思います。また、このような件が繰り返されるようなことがあれば、私にとって受け入れられないことになるということも伝えました。今後は浦和のためにしっかりやってもらいたいということも伝えました」

(昨季までの徳島ヴォルティスの試合を何度も見たが、とてもエキサイティングなゲームが多かった。戦術的なキーワードはいろいろあると思うが、ボールを奪い返すプロセスがとても素晴らしいという印象を持っている。ボールを奪い返すプロセスは選手たちがしっかり考えなければできないと思うが、選手たちがしっかり考えているからこそあれだけ素晴らしい組織的なディフェンスが機能していたと思う。今シーズンのベースとしてレッズにもそのことを期待したいし、ボールを奪い返すプロセスがうまくいけば確実に次の攻撃にもつながると思っているが、その点に関してどう考えているか?)
「ボールを奪うプロセスに関しては、2つの形があると思います。1つは相手ボールのときに前からプレスを掛けるということです。そのためには相手チームを分析すると共に、アグレッシブに戦えるようにフィジカルコンディションを整えておかなければなりません。フィジカルコンディションはこれからさらに上げていかなければならないと思いますが、それをやることによって目指すサッカーができるようになると思います。

もう1つの形は、自分たちがボールをもっていて失った瞬間です。そのときに切り替えを行ってプレスを掛けなければいけませんが、攻撃のときのポジショニングが良ければまとまって5、6秒、高い強度で自分たちの狙ったゾーンでボールを奪うことが可能だと思います」

「最後に、明日の相模原とのトレーニングマッチは私にとって埼玉スタジアムで指揮する最初の試合となります。YouTubeで観戦できる試合ですし、スペクタクルな試合をファン・サポーターにお届けできればと思っています。15日後に公式戦がありますが、その準備にもなりますので、新しいチーム、自分たちのやりたいサッカーを少しでもお見せすることができればと思っています。それができれば、ファン・サポーターのみなさんの喜びにもつながると思いますし、今シーズンの浦和レッズがどこまで見せられるかということもありますが、少なくとも全力でプレーして、楽しいサッカーをお見せしたいと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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