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沖縄トレーニングキャンプ 13日目 リカルド ロドリゲス監督コメント

5日のトレーニング後、リカルド ロドリゲス監督がオンラインでメディアからの質問に答えた。

(1日に水戸ホーリーホック、4日にサガン鳥栖とトレーニングマッチを行ったが、それぞれのテーマと手応えはどうだったのか?)
「テーマに関しては前々から話している、自分たちがどういうサッカーを目指していくか、アイデンティティの積み重ねのところです。僕らが主導権を握りながらプレーしていくところでいうと、水戸戦はうまくいったと思っていますが、鳥栖戦はなかなか打開することができず、今後の課題になったと思います。難しい状況をどう打開していくかというところの反省点が出たと思います。

鳥栖戦は途中でケガ人が出てしまうなどアクシンデントもありましたが、トレーニングキャンプですし、ポジティブなところと今後改善しないといけないところがはっきり出ましたので、そこをしっかり洗い直してどういうふうに改善するかということで進めていきたいと思います」

(武田英寿選手がトレーニングマッチで5ゴールと結果を残している。武田選手をボランチやトップ下、サイドハーフと様々なポジションでプレーさせているが、彼の良さ、特長をどう捉えているか?)
「フィニッシュがすごく良いと思っています。たくさんのチャンスがある中での5ゴールではなく、決定力の高さを出していますし、その部分に関しては彼の武器になるという印象を持って見ています。それはチームにとってもすごく大事なことですし、ゴールを取るのはFWだけの役割ではなく、チームで取っていくためにはFW以外の選手もゴールを取っていかなければいけません。

彼は中盤の選手でいろいろなポジションでプレーをしていますが、ゴールの近くのフィニッシュのところで違いをつくれていることはチームにとって本当に大きなことだと思っています」

(今回のトレーニングキャンプは2週間でたくさんの試合を組んでいる分、もしかするとクールダウンだけになるなどトレーニングの回数が少なくなってしまうかもしれないが、たくさん試合を組むことにどんな狙いがあるのか?)
「確かにその通りだと思います。試合がたくさんあるので、もしかしたらトレーニングをピッチでできないことも場合によってはあると思います。試合をやっている理由は、各試合で決められた時間、たとえば60分なら60分、75分なら75分で疲れている中でも全力でプレーしてもらうこと、フィジカルコンディションを含めてトレーニングしています。

戦術的なトレーニングをやれていないと見られるかもしれませんが、ビデオなどを用いてホテルで『こういった動きでこういうところが空いていた』というような細かい話はピッチ以外でもできています。映像を通して選手たちもイメージが沸きやすくなると思いますし、伝えたいことは伝わっていると思います。ピッチでもそうですが、ピッチ以外での戦術的な話もできていますので、少しずつ積み重ねができていると思います。

繰り返しになりますが、フィジカルのコンディションも含めて、両方高めていきたいという狙いがありましたし、与えられた時間で全力でプレーすることも求めています。今日はそこまで大きな負荷を掛けないトレーニングでしたが、その中でこういったところをどうやって攻略していきたいのか、というトレーニングもありました。走るだけではなく、戦術だけでもなく、両方をうまく取り入れながら進めていくことが大事だと思っています」

(リカルド監督のサッカーを選手たちが頭で理解することも大事だが、それを実現するためには個人の能力を伸ばしていくことも必要だと思う。個人の能力を伸ばすためのアプローチについてはどういう思いで選手たちと接しているのか?)
「個人のところもビデオを見せたり話をしたり、いろいろな方法で選手たちに伝えています。ビデオを見せることもありますし、ピッチの中で伝えられることは伝えています。ただ、それがあまり多くならないようにしています。個人が成長していくために伝えたい情報はいろいろありますが、一度に全てを投げ掛けてしまうと選手はどっち付かずになってしまう恐れもあります。

ですので、我々としてやっていきたいことは、一つ二つやるべきことがあるならば、それをしっかりと習得して、その後に次のステップとして『こういうこともできたらいいよね』ということを伝えていければと思っています。

必ずしもやりたいことの全てを投げ掛けるのではなく、少しずつ段階的にプロセスを踏んで進めていくことがすごく大事だと思っています。それはチーム全体もそうですし、個人に対してもそうだと思います。先ほども話したようにさまざまな方法で選手たちと接しながらやっています」

(ポゼッションサッカーを展開する上でFWに求めることはどんなことか?ゴールだけではなく動きや連係を含めてどんなことを求めているのか?)
「ゴールを取ることは大事だと思いますが、チャンスの数を増やすことが大事です。チャンスの数を増やすことは誰かだけに求められることではなく、全員が取り組んでいくものです。2列目の選手もそうですし、ゴールを取る方法はFWの力だけではなく、セットプレーなどいろいろな手段があります。

FWの選手も攻撃の回数を増やしていくこと、その中でより大きいチャンスをつくっていくこと、そのチャンスをつくるためにそれぞれがしっかりと動き出すこと、そういう積み重ねをしていく中で最終的にFWがゴールを決めたのであればいいことですが、必ずしもFWがゴールを決めることがチームにとっていいわけではありません。FWのおとりになる動きで他の選手が決めたのであれば、それはチームのゴールです。

先ほど話に出た武田も5ゴールを決めていますが、他の選手の動きがあって彼がゴールできていると思いますし、小泉佳穂もゴールを決めていますが、全員の動きがあってのことです。大事なことは、特定のポジションの選手が何をしたかではなく、チームとして、たとえばより多くのゴールを決めることができた、より失点を少なく抑えた、ということが目標ですので、求められることはみんな同じだと思っています」

(今日のトレーニングの中で2ヵ所に分かれてシャドートレーニングをしていたが、一方は監督の通訳を羽生直行通訳が務め、もう一方は小幡直嗣コーチ兼通訳が指導していた。交代でやるよりも効率が良くポジティブな印象を受けたが?)
「小幡も長い時間一緒にやってきたので私がやっていきたいことは理解していますし、効率性を重視して分かれてやりました。やるべきことは決まっていましたので、お互いに情報共有をしながら進めていました。工藤(輝央)コーチや平川(忠亮)コーチもやるべきことはしっかり理解できていますので、二手に分かれる方が効率が良いと考えました。

重要なことはそのやり方ではなく、やりたいことの情報が選手たちにどうやって伝わっていくか、どうやって伝えられるかということです。選手たちが少しずつ理解し、今何をしていきたいのかを理解することが目的ですので、それはうまくいったと思います。

今日行ったトレーニングもそうですが、目的は選手たちが知ることではなく、知って理解して無意識に使いこなせるようになる段階までいくことが一番の理想です。今日はまず何をしていくかということを頭で理解したと思いますし、あとは体で体現できるように進めていきたいと思います」

(新人の藤原優大選手は守備も素晴らしいが、高校時代にはヘディングやPKでゴールを決めていて、スペインのレアル マドリードでプレーしているセルヒオ ラモスのようだった。セルヒオ ラモスは若いころにサイドバックでプレーしていたが、藤原選手をサイドで使う構想はあるか?それともセンターバックとして育てたいのか?)
「おっしゃる通り、彼はヘディングの強さが際立っています。球際も強い選手です。セットプレーの攻撃も強さがあると思いますし、まだそういうところをトレーニングしていないので見られていないところもありますが、今話した特長があります。他の選手と同様に改善しなければいけないところもありますが、少しずつ伸ばしていきながら、彼の空中戦の強さをチームの力に還元できるようにしていければと考えています」

(藤原選手は浦和のセルヒオ ラモスになれるか?)
「そうなってくれるといいですね」

(前回話を聞かせてもらった1月30日は今シーズン初めての対外試合の翌日であり、トレーニングで戦術を落とし込む段階だったと思う。それからトレーニングマッチを重ねたが、この1週間はどんなことを選手たちに植え付けようとした段階だったのか?また浦和に戻ってからも含めて次はどんな段階に入っていきたいと考えているのか?)
「大事なことは積み重ねです。水戸戦では攻撃でも守備でも良いプレーが見られました。たとえば守備では前からプレスに行って、そこを突破されたときにはしっかりと堅く守って相手に自由を与えないということができていました。攻撃に関しては、しっかりとボールを握りながら自分たちの展開にもっていくことができましたし、チャンスをつくりながらボールを失ったらすぐに切り替えてボールを奪い返すこともできていました。今まで準備してきた時間がそこまで長くないにも関わらず、選手たちはそういうことを表現してくれていました。

ただ、昨日の鳥栖戦に関しては、なかなかビルドアップで突破できず、相手が予想していた形と違ったということはありましたが、難しい状況になったときに次はどういうふうにプレーしていかなければいけないかということを整理するチャンスにもなりました。ですので、現在は昨日起こったことに関して、こういう状況になったらどういうふうに問題を解決しないといけないのかという積み重ねは今後も続いていくと思っています。

あとはチームの団結や精神的なところも含めて、技術的なところや戦術的なところも含めて、少しずつ高めていく時期に来るのかなと思っています」

(今後のトレーニングマッチでのテーマは何か?)
「リーグを想定しながら進めていければと思っています。他の試合も残っていますが、おそらくJ1のチームとの対戦は開幕前最後になると思いますので、自分たちがどれくらいのことができるのか、何が足りていないのかをしっかりと洗えるチャンスだと思っています」

(浦和で1週間、沖縄で10日強トレーニングを進めてきたが、リカルド監督が最初に感じたレッズのポテンシャルにプラスして新たな可能性を感じられたことはあるか?)
「まずこのチームは団結力がすごくいいと思います。みんなが前向きに取り組んでくれていることはすごくいいところだと思います。戦術的なところ、守備でいうとしっかりと全体がコンパクトに守ることもやっていけばさらに良くなっていくと思います。攻撃ではボールを握ることもチャレンジしている段階ですし、まだまだ改善点ではありますが、ポテンシャルを感じています。

昨日はなかなか自分たちのペースでプレーできませんでしたし、満足できなかったこともありますが、これも積み重ねですので、全体的に見ればスタートしてから今日までチームは順調に進んでいると思います。チームの理解力やここまでの取り組みにはすごく満足していますし、ここから自分たちがやってきたことを積み重ねて引き出しを増やしていくこと、そして試合が始まればそこからまた成長する段階に来ると思いますので、1試合ずつ乗り越えて戦っていければと思っています」

(沖縄トレーニングキャンプ残り2日間の意気込みは?)
「トレーニングマッチを最後に迎えるわけですが、まずはそこに向けてしっかりと体を休めて、頭も次の試合に最適な状態で入れるように準備していきたいと思います。試合に入ればしっかりと戦い、J1チームとやる最後の試合ですので、そこで自分たちの最大限のレベルを引き出していくこと、そして強度高くプレーしていくことを求めていきたいと思いますし、選手たちにはそれぞれの最大限のパフォーマンスを発揮してもらいたいと思います。一つひとつの試合がメンバー選考にも関わってきますし、我々はそこに注目しながら進めていければと思っています」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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