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「僕のことはどうでもいい。浦和レッズの勝ち星が増えることが大事」大槻 毅監督(定例会見 12/11)

12月11日にWEB会議システムを使って行われた会見でのコメント

【質疑応答】
(前節の鹿島アントラーズ戦で敗れて以降の二週間は難しい時間だったかもしれないが、大槻監督から見てチームの雰囲気はどうだったか?また湘南ベルマーレ戦に向かうにあたってどういう雰囲気作りをしてきたのか?)
「今シーズンは連戦が多かったですが、負けた後は試合がすぐに来た方がいいですね。二週間空いてトレーニングできましたが、少し間が空いたので、しっかりとメリハリを付けて、特に今週に入ってからスイッチを入れるようにやったつもりです。選手も一生懸命やってくれたので、それが明日も出るようにがんばります」

(8日にトレーニングを見させてもらったが、試合に向けた準備はこれまでと変えずに行ってきたのか?)
「その通りだと思います。何かを大きく変えるようなことは特にないと思います」

(一時はアウェイでの試合が続いたこともあるが、埼玉スタジアムでは勝利から遠ざかってしまっている。湘南戦はどんな試合にしたいか?)
「もちろん勝利に向かって戦うということを全員で表現できるようにしたいと思っていますし、そういう場にしなければいけないと思っています。何とか勝ち点3を取れるように、相手を上回れるようにがんばります」

(そのような勝利への意気込みは選手たちも変わらずに持っているか?)
「そういうところを見てもらう場だと思っていますし、そこに対して選手と向かっていきたいと思います」

(最後の3連戦は1つのシリーズと考えていると思うが、3試合をどういうふうに戦おうと考えているのか?)
「中3日と中2日のゲームで最後にホームゲームもあります。その前には今年のチャンピオンチームの川崎フロンターレとの試合もありますから、3つ合わせてということは考えていますが、いつも言っているようにまずは湘南戦に向かってやることです。

あとはシーズンの終わりに差し掛かってきてケガ人も出ているので、それほど多くない選択肢の中でしっかりと選んでいきたいと思っています。出てくる選手が今までやってきたことを表現できる場にしてもらいたいという部分は大きくあります。回復も含めてしっかり考えなければいけませんが、まずは湘南戦に向かっていきたいということは今まで通りです」

(まず湘南戦ということは当然だと思うが、3試合は総力戦だということについてはどう考えているか?)
「全くその通りで、ケガ人も増えていて選択肢は多くない状況ですので、そこに出てくる選手、フレッシュな選手ももちろんいます。そういう選手たちがどういう形でチームに貢献してくれるのかということは僕自身も楽しみにしていますし、出る本人も楽しみにしていると思います。そういうところも含めて総力戦だと思います」

(前回の鹿島アントラーズ戦では、終盤に選手が気落ちしてしまったような雰囲気の失点もあったと思う。90分間戦い続けるということはプロとしての最低限の使命だと思うが、監督は鹿島戦をどのように感じたか?)
「その通りです。終わった後に選手たちには言いました。『負けに関しての責任は全て大槻が負う、それはずっと言っている通りだから。ただ選手にはプレーする責任がある。それだけは間違いないぞ』ということだけは言いました。それ以上は何も言っていません。そこだけです。そう(気落ちしてしまったように)見えてしまうのは絶対にあってはならないことですし、そこはしっかりと選手に伝えていますし、表現させてあげなければいけないと強く思っています」

(今のレッズは残り3試合で何を争うかを明確にしづらいと思うが、チーム内も対してもファン・サポーターに対してもこの3試合のテーマをどう発信したいと思っているか?)
「プロフェッショナルな仕事として100パーセントの力を注ぐことは当然のこととして表現しなければいけませんし、選手で言えば個人の価値を様々な人に見てもらう場だということが1つあると思います。個人だけではなくグループとして、チームとして、とたくさんありますが、個人としての価値はこの場をみんなに見てもらったり、これまで積み上げてきたものを見せる場として埼玉スタジアムは素晴らしい場だと思っています。それに対して選手個人個人が訴えかけて、自分が持っているもの全てを出して、それを見てもらいましょうということは譲れないと思っています。そこが大事なのではないでしょうか」

(大槻監督自身もキャリアの中で1つ区切りになるが、大槻監督自身は今後のキャリアも含めて残り3試合で得たいもの、大切にしたいことはあるか?)
「別に僕のことはどうでもいいです。そんなことはどうでもいいので、浦和レッズが勝利に向かっていくということを選手とともにやっていく。それだけです。僕のキャリアどうこうは関係ありません。浦和レッズの勝ち星が増えることが大事ですし、選手のキャリアが上がっていくことが重要です。その場としてスタジアムがありますし、試合がありますので、そこで彼らが今まで積み上げてきたことや彼ら自身の価値を上げるためにしっかりとプレーすることが重要だと思っています」

(今年の始動から戦術など集団的なことを積み上げてきたと思うが、監督が代わることも決まっているし、チームを離れる選手もいる状況で来季への継続性というテーマをどう持たせるかは難しいと思う。それを大槻監督に求めていいか分からないが、残り3試合、個人ではなくチームとしてのテーマはどうなのか?)
「少なくともこれまでやってきたことを大幅に変えるわけではないですし、ベースは変わらないと思っています。もちろん監督は代わりますし、継続性については僕が何かを言うよりもクラブと何か場があればそういう質問をしていただいてもらえればいいと思います。大事なことはどんな監督だろうが、どんなコーチであろうが、『しっかりと走って、しっかりと闘って、しっかりと相手を見て判断しなさい、ハードワークしなさい、相手を上回るために100パーセント出しさない』ということは言うと思います。そういったところはどんな戦術でも変わらないことだと思いますし、間違いなく表現しなければいけないと思っています。そういった当たり前のことにしっかりとチャレンジしたいと思っています」

(レッズのような大きなクラブで代表経験選手が集まってくるようなチームだとユース出身や高卒、大卒の若手選手がチャンスをつかむことが難しい状況にあると思う。レッズのユースとトップチームを両方の監督を経験されている大槻監督から見て、レッズの若手がチャンスをつかむために必要だと思うことは何か?)
「たとえば今年で言えば、クラブとしての来季のACL(AFCチャンピオンズリーグ)に出場するという目標を立てています。我々に対しての様々なステークホルダーからの期待、ファン・サポーターからの期待がある中で、クラブはそれに応えなければいけません。応えている中身として、チームを構成する選手の編成をクラブが考えて、目標に対してアプローチしていかなければいけません。育成や我々の地域から育った選手がトップチームに上がって活躍することは非常に大きな望みですし、地域の方々の望みでもあると思っています。

その両輪を回していくにあたって、どちらかに寄ることが必ず出てくると思います。大きな目標に向かっていく際、選手の編成を揃える際に、育成の選手をどう組み込ませていくのか、どういう数で組み込ませていくのかということは、この1、2年の高校生を見ていくだけではなく、その下、レッズはジュニアチームまで持っていますが、そのロードマップ(工程表)とトップチームのロードマップが重なる部分を何年かの計画を立ててやっていかなければ難しいと思います。

『浦和レッズという大きなクラブで』というお言葉がありましたが、そういったクラブで求められるものが何なのかということをきっちり理解した上で、いろいろと求められることはあると思います。そこでどういった舵取りをしていくのか、どういった優先順位で見ていくのか。全部が全部を持っていくことはすぐにできることではないと思いますので、あるべき姿に近づくためにどのようなロードマップを持って、それをどうやって進めていくかを考えて進めていかなければいけないと思います」

(湘南は「オールタイムプレス」と浮島 敏監督も言っているように、黙っていたらガンガン行ってしまうようなチームで、それを監督がコントロールしているようなチームだと思う。そういうチームに対してレッズがハードワークを見せることは当然として、全力でやるところとサッカーとして判断することをどう整理しながらファン・サポーターに気持ちを見せて勝利したいと考えているのか?)
「気持ちだけで片付くのであれば気持ちだけを高めればいいですが、そうではないと思います。かみ合わせは当然ありますし、湘南さんがシステムを大きく変えてくるとは思えませんが、どこが空いてきて、空いてきたところでどこに走るスイッチを入れられるか、そこで取ったときに有効な手段は何なのか、というところはトレーニングしますし、その表現の回数が多くなることは目指したいと思います。

また、湘南さんは勢いがあったりすごくランニングしたりするチームではありますが、試合を見ていれば相手に応じて、相手との力関係で押し込まれてカウンターが多くなる試合もありますし、そういった時間帯も含めて、入りからしっかりとやりたいと思います。入りの勢いはすごくあるチームなので、そういったことも含めて注意して進めたいと思います」

(レッズと湘南は開幕戦で戦い、世間から注目された中で「Jリーグもこれだけできるんだ」ということを見せた2チームだった。コロナ禍で難しい状況もありながら、ここで両チームが見せる強度などを順位は関係なく見たいと思っているが、そういう点についての思いはどうか?)
「状況によってしっかりと仕事を進めてきたつもりですが、最後の3試合でも選手と共にしっかり戦いたいと思っています。あの試合は金曜日に1試合だけ行われ、注目されてありがたい試合でした。先ほど言われたように『何を目指すかを明確にしづらい』ということがあるかもしれませんが、スタジアムで、闘いの場で、終盤に来てもその両チームが対峙したときにしっかりと上回りたいという気持ちを表現しなければいけないと思いますし、それを先ほど言ったように気持ちだけではなくてかみ合わせも含めて上回りたいです」

(ACLを見ていると、セントラル開催でも熱いものを感じる。国内がだめとかモチベーションがないというわけではないが、レッズのACLでの熱量はファン・サポーターを含めてすごいものがある。来年は出られないが、あの場所に戻るために必要なことをどう感じているか?)
「総括は終わった後にさせてもらえればと思います。ACLという話が出たところで言えば、今年のシーズンが始まる前にクラブと話をしたときに、『ACLの出場は浦和レッズのクラブとして絶対に外せないんだ』ということ、あそこに対してファン・サポーターが持っている熱量は僕自身も昨年、決勝まで行かせてもらってずっと感じてきていることですが、『ファン・サポーターのACLへの期待は絶対なんだ。チームが苦しい状況でもその目標は変えないんだ』というクラブの言葉を聞いていますし、浦和レッズは絶対にそこを目指してやらなければいけないクラブだと僕自身も思っています。

僕もACLを見ています。『どうなるんだろう?(横浜F・)マリノスがどういう戦いをするんだろう?』、(ヴィッセル)神戸も昨日はああいう戦いの中で、僕自身も楽しみながら、日本のサッカーがどういう形で戦うかみたいなところを見ていますし、蔚山(現代FC)と神戸が対戦することも非常に興味深いです。

浦和レッズのスタジアムのあの雰囲気はアジアの指導者の方たちと少し話したときにも『あの浦和が』と言われるクラブなので、来年以降、戻れるようになってもらいたいと思います。僕自身も戻りたいと願っていましたが、かなわなくて申し訳ない気持ちが強いです。ただ、そういうクラブであることは事実ですので、また来年以降、戻ってほしいと思っています」

(よくない負け方をした次の試合は非常に大事だと思っているし、逆境を跳ね返すような力をファン・サポーターも期待していると思うが、湘南はアグレッシブに来るので内容によってはレッズの良いところも見てもらえると思う。それを含めて選手を湘南戦にどう送り出したいと考えているか?)
「おっしゃったように前節はよくないゲームをしたと思っています。その後に選手と共に時間を過ごしましたが、湘南戦という目標を立ててここまで来ました。湘南さんが入りも含めてアグレッシブであることは分かっていますので、しっかり向かっていかなければいけませんし、その上で空いてくるところをしっかりと見極めてボールを運ぶ、ゴール前に送り込むことを表現できるようにしっかりやりたいと思います」

(「フレッシュな選手」や「個人の価値を上げる」という言葉があったが、武田英寿選手や鈴木彩艶選手を埼スタのピッチで見てみたい。決めるのは監督だが、選択肢としては若い選手の起用もあるのか?)
「いつも選手は期待を背負っていますし、レッズでは様々な優秀な選手が期待を背負っています。それはいつも分かっています。誰かを使ってほしい、誰々を見たい、それは十分に分かります。ただ、誰の代わりに出しましょうか、というところがあると思います。ピッチ の上でトレーニングをしたりトレーニングマッチをしたりします。その中で何かを評価して、期待値も含めて試合に起用するわけですが、一人の個人的な評価で『この選手は良いから試合に使う』ということだけではありません。チーム内には同じポジションの選手もいますし、そのバランスの中で起用していきたいと思っています」

(興梠慎三選手が残り3試合で9年連続2桁ゴールを達成できるかが注目されていると思うが、現時点での興梠選手のコンディションはどうか?)
「彼はブレずにトレーニングからしっかり準備し、先週も今週も一度も外れることなく、しっかりとトレーニングしています。大きなケガもありません。当然、シーズンのこの時期に来るとちょっとした痛みやコンディションの波は出てきますが、彼はここ最近のトレーニングは皆勤賞です。(明治安田生命J1リーグ 第7節)横浜FC戦でケガをしましたが、そこから復帰して以降は皆勤賞です。しっかりとトレーニングで全体に対しても良い影響を与えてくれていますし、個人のところの研さんも積んでくれています。そういう状況であることをお伝えします」

(興梠選手のゴール前でのうまさ、すごさをどう感じているか?)
「非常に観察力がありますし、アイデアがあります。落ち着き、アイデア、それを支える身体的な特性。当然、年齢を重ねてきていますから、ストップの強さなど筋力的なものは彼だけではなく衰えてきますが、そこを自分の感覚と適応させるような感性みたいなものは非常に素晴らしいと思います」

「最後に、12月になってあと3試合、それよりも少ないチームもありますが、みなさんとこうやって顔を合わせられるのもあと1回になるのでしょうか、本当にもう少しです。何とか明日はがんばらせたいですし、がんばりますので、引き続きよろしくお願いします。今日もありがとうございました」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

「僕のことはどうでもいい。浦和レッズの勝ち星が増えることが大事」大槻 毅監督(定例会見 12/11)

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