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信藤チームダイレクター就任会見

6日、埼玉スタジアムにて信藤健仁氏のチームダイレクター就任記者会見が行なわれ、藤口光紀代表と信藤氏が出席しました。

藤口光紀代表
「2008シーズンは今日で終わりましたが、すでにもう来シーズンに向けてスタートは切られています。浦和レッズとしては新しく生まれ変わって、これから挑戦をしていかないといけません。
今日、信藤氏を紹介することになりました。
浦和レッズは2002年からは第1段階の改革を行なって、まずはタイトルを取りたいということで、勝つためにどうするかということをやってきました。さらに勝つだけでなく、内容も伴い見ている人たちも面白いサッカーをということで、今シーズンもスタートをしました。しかし、つまづきもあり、それが現れたような結果になってしまいました。
ここで思い切った改革をすることが将来にとって非常に重要ですし、その第一段階として、プロのチーム統括責任者を置くことで、さらに発展していくため、信藤氏にチームダイレクターとして就任いただくことになりました」

信藤健仁チームダイレクター
「レッズは日本の中でもビッグクラブとして成長を続けています。その中で、困難な状況は何度かありましたが、今はまさに次へのステップを踏むための困難な状況がきていると思っています。アジアの盟主であり続けることも視野に入れながら、世界のトップと肩を並べていかない中で起きた大きな変革期でもあります。自分の持っている哲学やコンセプト、レッズがまだ曖昧なコンセプトがある中で、クラブとチームのコンセプトを明確にする必要がある時期だと思います。
このクラブを日本だけではなく、世界に向けて魅力あるクラブとし、レッズがやっているサッカースタイルが日本の多くのサッカーファンや、他のサッカークラブのモデルにならないといけないと、自分の中で長い年月考えてきました。そういったところでオファーをいただき、今回、就任しました。これから、魅力あるチーム作りに向けて、一歩、踏み出します。どうぞよろしくお願いします」

【質疑応答】
■哲学・コンセプトは?
信藤チームダイレクター(TD)「コンセプトがなくては物事が絶対にうまくいきません。それは曖昧なものですが、クラブが目指す方向性やとらえているサッカーの観念は、ある程度、言葉にしていかないと、共有していかないとクラブもチームもうまく成長できません。
そのコンセプトはもう明確にしました。チームは今日でシーズンが終わったので時期を見てということになりますが、数日中にクラブのメンバーがすべて把握できるように明確にしてあります。例えば、タイトルを取ることを目指すのは当たり前のことですが、そのコンセプトの中にはタイトルを取るだけでは駄目だとあります。はっきりした魅力あるスタイルで、他のチームのモデルになる可能性を持った戦い方をしてタイトルを狙っていかないと、ぶれていきます」
■これまでの強化部門と違う組織を作る理由、これまでの組織との関係は?
藤口代表「実際にこれまでの組織でいくつものタイトルを取ってきましたし、成長もしてきました。さらにステップアップするために、プラスアルファが必要になってきています。これからは国内だけではなく、世界に通じるクラブにならないといけないし、そのためにプロのダイレクターは大きな存在になってきます。
このタイミングということですが、実際には明日から選手の更改などもありますし、来シーズンに向けてのチームスケジュールの関係もあります。どんどん動いていかないといけないものもあるし、それも含めて今日、発表ということになりました。ただ、今まで信藤氏とはいろいろな情報交換もしてきましたし、就任にあたってどういうコンセプトなのかという話もさせてもらっています。メディアを通じてレッズのことを評論されている内容なども拝見して、お互いに考えが一致し、来シーズンに向けた準備のところからすでに話をしています」
■何を変えなければいけないと考えているか?
藤口代表「これをひとつ変えればいいという言い方はできません。ただ、チームマネジメントのところはあります。今までは個々の力を追求して勝ってきたというのがあります。しっかりとしたピッチ上での選手のパフォーマンス、他にグループワークやコンビネーションなどもプラスアルファも必要です。チームがステップアップするためにそこは必要だと思いますし、あとはクラブの中の変革も必要だと思っています」
信藤TD「特にビッグクラブはクラブワークなくしていいものは生まれません。クラブワークがこれまで曖昧だったかは検証していきますが、実際にはクラブの方向性はコンセプトにのって進まないといけないし、それがあるから初めてチームのスタイルが魅力あるものになると思います。ピッチ上でのサッカーも戦術的な規律があってこそ個人が輝きますし、その辺はないがしろにしてはいけないという強い気持ちを持っています。そこを変えなければいけないと思います」
藤口代表「強くて魅力あるサッカーと言ってきましたが、なかなか実現できていません。来シーズンは強くて魅力あるサッカー、そして人もボールも動く、夢のあるフットボールを掲げていこうと思います。そこまでの話は出ています。あとは、これからまた詰めていきます」
■これまでの強化本部長という役職については?
藤口代表「これからは組織の改革を目指していますし、それははっきりしたところで話をさせていただきたいです。ただ、TDはトップに特化しています。今までは強化本部長もそれに関わっていましたが、今、強化部門はトップチームだけでなくアカデミーセンターもありレディースもありスカウト、ハートフルクラブもあり、それも含めて全部見ています。今回の信藤TDのところはトップチ-ムに特化した組織です」
■藤口代表の責任については?
藤口代表「クラブのトップですから、責任というのはあります。ただ、これまで去就については話をしたことはいっさいありません。メディアの皆さんは書かれたとは思いますが。責任があるという言葉がそういうことで流れたんだと思います。今はレッズにとって改革をしなきゃいけない時期にきていることは確かですし、チームマネジメントの変革ということを間違いなくスタートさせるために大事な時期だと考えています。それが最大の責任だと考えています」
■信藤氏はクラブ業務の経験がないが?
藤口代表「これまで頑張ってくれた中村修三強化本部長と全く関わっていかないわけではありません。信藤TDを一人にするわけではなく、クラブ全体でバックアップするための体制を作ります。強化に関してはいろいろなことがあり、全体を見る人も必要です。ただ、トップチームについては、信藤氏にしっかり見てもらおうということははっきりしています」
信藤TD「長年レッズを見てきて、足りない部分、なぜやらないのかというところがありました。実際、他のクラブで監督として表現はしています。そのときできなかったことは、資金や環境、バックアップの部分ということも経験しました。役職としての経験はないですが、そうして見てきたもので、これはやる価値も自信もありました。それがこの話を進めていく中でサインに踏み切った理由です」
藤口代表「初めての経験というのは人間誰にでもあるものです。今、Jリーグの中ではプロのTDはまだまだいないわけです。これからJリーグ、Jのクラブが世界に向かっていくためには、クラブがその人の養成をしていかないといけません。信藤氏も選手を経験していますし、そういう人がこれから出てくることが日本サッカーの発展にもつながると思います。もちろん初めてですから、いろんなことがあると思いますが、それをクラブがバックアップすることによって、間違いなくいい統括責任者になっていけるものだと思っています」
■監督も大事になってくると思うが?
信藤TD「方向性の70%くらいには影響があると僕は思っています。次期監督はフィンケ氏で合意に至りました。彼でいけることをすごく喜んでいます。ドイツで以前、試合も見ていますし、彼のチーム作り、グループ作りや構築の手法、目指すサッカーは、僕の描いていることの中でベストの選択だと思っています。フィンケ氏ともクラブの今の問題、選手の問題、最終戦に至るまでの終盤戦の課題や次に変えていく点という局面のことも含めて、実際に協力関係でやるとしたらということで、オファーに対して話をしました。極めて細かいところまで、準備にはこだわる人です」
■コンセプトが浸透するには時間がかかりそうか?
信藤TD「分かりません。というのは、それを打ち出して監督はこういう人じゃないとということをレッズのスカウトから情報をもらって、やっとここまでこぎ着けました。チームに発信して動き始めて、スポンジのように受け入れてくれればうまくいくでしょう。その間に長年の悪い習慣や、そうはできないような悪いヒエラルキーがあったら拒絶反応を起こされて時間がかかるかもしれません。でもベストを尽くしていこうと思いますし、大きく変革のスピードが上がるために僕はトライをしたいです」
■フィンケ氏の今後の日程は?
藤口代表「来週にでも実際に契約をするという形になってくると思います。もう来シーズンの開始まで時間もないですし、適宜進めていきたいです。実際にいろいろなやりとりはしていますが、これから本格的に始動していきます。まだ具体的なスケジュールについては、まだ申し上げられません」
■フィンケ氏との契約年数は?
藤口代表「基本的には1年です。よければまた1年更新という形になると思います」
■来季の目標は?
信藤TD「今日からチームはある意味、体も頭も休めますし、立ち上がりからいい準備はできそうです。スタイルについてもフィンケ新監督とはっきり打ち出していければ、開幕から面白い流れになると思います。このチームはタイトルに関しては義務づけられているものですし、そこに向けて邁進します。それがどのくらいの量でということはまだ分かりませんが、どこに照準を合わせるかはリーグが始まる前には打ち出していけると思います」

信藤TD「最後に一言、いいでしょうか。レッズはこれだけの大きなクラブになりました。方向性をしっかりとして、地域のサポーターや全国のファンの皆さんに、応援することでサッカーのスタイルに喜びを感じて、誇りにしてもらえるようなクラブにしたいと、それだけは絶対に欠かしたくないです。これだけ多くのサポーターに見せなくてはいけないのは、誇りに思えるサッカーだと思います。よろしくお願いします」

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