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Match Report

天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会

決勝


2021年12月19日

(Sun)

14:04 KICK OFF

Venue
National Stadium
Attendance
57,785
Weather
Sunny
Referee
Yusuke Araki

update

Urawa Reds

Urawa Reds

2 - 1

1

1st Half

0

1

2nd Half

1

大分トリニータ

大分トリニータ

6'
Ataru Esaka
90+3'
Tomoaki Makino

GOAL

90'
ペレイラ

Substitution

72'

Kasper Aalund Junker

Tomoya UGAJIN

72'

小林 成豪

野村 直輝

83'

Yoshio Koizumi

Tomoaki Makino

79'

伊佐 耕平

Shun Nagasawa

83'

Takahiro Sekine

Tomoaki Okubo

79'

小出 悠太

松本 怜

Yellow Card

90+5'
Tomoaki Makino
82'
ペレイラ
90+2'
三竿 雄斗

Red Card

Player

1
Shusaku Nishikawa

GK

1
Shun Takagi
2
Hiroki Sakai
4
Takuya Iwanami
28
Alexander Scholz
15
Takahiro Akimoto

DF

3
三竿 雄斗
14
Henrique Trevisan
15
小出 悠太
41
Takahiro Sekine
17
Atsuki Ito
29
Kai Shibato
18
Yoshio Koizumi

MF

6
小林 裕紀
8
町田 也真人
11
下田 北斗
25
小林 成豪
31
ペレイラ
33
Ataru Esaka
7
Kasper Aalund Junker

FW

13
伊佐 耕平
16
渡邉 新太
12
Zion Suzuki
3
Tomoya UGAJIN
5
Tomoaki Makino
8
Daigo Nishi
21
Tomoaki Okubo
24
Koya Yuruki
40
Yuichi Hirano

SUB

22
ポープ ウィリアム
41
刀根 亮輔
7
松本 怜
10
野村 直輝
17
井上 健太
43
弓場 将輝
20
Shun Nagasawa

Stats

9

Attempts

4

4

GK

6

4

Corners

5

12

Direct FK

11

0

Indirect FK

4

0

Offsides

4

0

Penalties

0

Post-match comments

Ricardo Rodriguez

(Manager)

(素晴らしい優勝だが、試合自体は苦しいものだったと思う。今日の試合で、レッズらしいプレーはできていたと思っているか?)
「まず、大分がどういう出方をしてくるのか分からない状態でした。前回の川崎フロンターレ戦の、4-4-2のダイヤモンドみたいな形なのか、これまで通りやってきた後ろを3枚にしたやり方なのか、いろいろな可能性があった中での試合だったので、我々としては、どういうふうに、どこにスペースを作っていくのかがなかなか簡単な試合ではなかったと思います。

ただ、その中でも、やりたいプレーは前半は表現できていたのかなと思いますし、相手にチャンスを与えなかったというところでは、非常にいい入りだったと思います。

その中で前半に1点を取れて、そこまでは良かったと思いますが、後半にかけてなかなか我々がボールを持ってプレーすることができなくなってしまいました。その中でも江坂(任)のチャンス、追加点が取れそうな場面までは行けていたのですが、なかなか点が取れず、大分サイドも少しやり方を変えてきて、前線に長身の選手を入れてくるなどしてきたので、我々としては形を変えました。人を入れて、後ろを重くして、その状況でのシチュエーション、つまり1-0というスコアを守り切るという形だったのですが、その中でも追い付かれてしまいました。ただ、追い付かれた中でもチームとしては自信を持って、決して臆することなく戦ったと思います。そのリアクションがうまく、最後のサプライズと言いますか、(YBCルヴァンカップの)川崎フロンターレ戦のように最後の最後で点を取って、勝つことにつながったと思います」

(今日が2021シーズンの最終戦になったが、浦和レッズにやってきてからの1シーズン、どういうことを選手たちに働き掛けながら、あるいはリカルド監督自身が心掛けながらやってきて、今日のタイトルにつながったのか?)
「まず、この天皇杯という戦いは、我々にとってはACL(AFCチャンピオンズリーグ)につながる、(リーグとは)違う手段ということで戦ってきました。ここまで天皇杯に関して言いますと、京都(サンガF.C.)戦であったり、(SC)相模原戦であったり、もちろんリーグでもそうなんですけど、天皇杯では選手たちの入りもすごくいいですし、試合の展開もすごくよくできているところもあったので、こういったところでみんなが集中できているなと思っていました。

今回の試合では失点してしまいましたけど、ここまで無失点でこの大会を戦い抜いてきた部分もあったので、みんながうまく集中しながら臨めているんだなと思っていました。

ですがこの試合、最後の試合を戦う上で大事になってくるのは、しっかりと戦っていけるようにすること、戦うというのは戦術的なところで言えば相手のスペースのどういうところを使っていきたいのかなどの部分もありますけど、これまで同様にやってきた戦い方、球際の部分もそうですし、そういった部分での戦い、気持ちのところもしっかりとこれまで通りにやっていくこと、そういったことを話していました。

同点に追いつかれた後も、チームはしっかりと立ち上がって残りの時間をしっかりと戦い抜いて、得点を生んで優勝を勝ち取ってくれたと思います。まずは、厳しい1年間でしたけど、チームとして目標に掲げていたACLの切符を手に入れたので、非常に満足しています」

(リカルド監督がよく言っていた、「いいシーズンから素晴らしいシーズン」になったか?)
「その通りだと思います。決勝にたどり着くのは非常に素晴らしいことですけど、その中で勝者となった。今回の1年間はここまでの3ヵ年計画の中で、スタイルを変えていきながらまたチャンピオンに返り咲く、そうしたクラブの目標も達成できましたし、もちろんACLもそうです。そして、その1年間、2年間、ここまでやってきた積み重ねが、選手たちが首から下げる金メダルという結果につながったと思います」

(準決勝は宇賀神友弥選手、決勝は槙野智章選手がゴールを決めて勝利したが、チームを去る選手が残してくれたものをどう感じているかと、それを残る選手たちにはどう受け継いでいってほしいか?)
「宇賀神、それから槙野もそうですけど、それだけではなく、今回メンバーには入っていませんでしたが、天皇杯を獲ることによって阿部勇樹がカップを掲げることができたので、その意味では非常に満足しています。ある特定の、ではなく、今までチームを支えてきてくれた選手たちがこうしてタイトルを獲ることによって、クラブのレジェンドとなっていくと思います。

彼らが残してくれたものは、非常に大きいと思います。そして残った選手たち、これからこれを引き継いでいく選手たちは、『浦和の重さ』というものをしっかりと体感して、そしてそれを来シーズンに責任を持って、このクラブは常に高いものが求められます。その高いものを常に目指していくこと、それが大事だと思います。それは今話した3人だけでなく、これまでクラブ・チームを築いてきてくれた人たちがやってきたこと、それを一つの例としながら戦っていく、そういったことがこれから大事になっていくと思います。今シーズンもそうですけど、これまで築き上げてきたものが、今後も有効活用されていけばと思います」

(ベテラン選手の活躍について触れていたが、チーム作りの上でも、阿部勇樹選手や槙野智章選手、宇賀神友弥選手は献身的な姿勢で支えてきてくれたと思う。その意味での存在の大きさについては?)
「チームを作っていく、築き上げていく上で、今おっしゃったことは非常に大事だと思います。選手たちにはハングリーな気持ち、野心が常に必要だと思います。ただしそれだけではなくて、今話した選手たちみたいに、ベテランだけど年齢関係なくそういう気持ちを持って、そしてチームにとって一つの見本となれるような人たちが大きく貢献してくれたからこそ、ここまで来られたと思っています。

彼らは長い時間プレーをできたかと言われると、もしかしたら1年を通したらそうではなかったかもしれません。ただ、限られた時間の中でも常にしっかりと自分の最大限の力、パフォーマンスを発揮してくれていましたし、そこに至るまでの過程での準備もしっかりしてくれていました。

もちろんベテランの選手たちもそうですけど、他になかなか試合に出られなかった選手、阿部はこの前プレーしましたけど、今回はメンバーに入りませんでした。ただ、その中でもしっかりといい準備をしてきていました。興梠慎三、トーマス デン、金子大毅、そういった選手たち、今名前を挙げていない選手たちも含め、こういった選手たちは試合に出ていいプレーをするだけでなく、メンバーに入っていなくても常に全力でチームの取り組みをしてきてくれたおかげで、この結果が生まれたと思っています。

常に選手たちに話していることではあるのですが、チームで何かを達成するために、こういった試合に出られていない選手でもチームのために戦っている、そういったことが実現できたと思います。カップを掲げることができたのは、試合に出ていた選手たちだけでなく、裏で、陰で、みんなが見えないところでしっかり貢献してくれた選手たちによるものだと思っています」​

Opponent team comment

Tomohiro Katanosaka

(Manager)

(準優勝に終わった、今の率直な気持ちは?)
「やっぱり悔しいですね。率直には悔しい思いを、時間がたつにつれて感じています」

(試合内容的には、終盤に追い付いて延長戦も見えていた展開だったが?)
「入りはしっかり入りたかったのですが、早い時間帯に失点してしまったのは少し悔やまれます。何とか0-0の状況を続けていく中でチャンスを仕留めたい思いがあった中で、早い時間帯で失点することによって追い付かなければいけない状況となり、浦和さんの攻撃のつなぎの部分であるとか、攻撃の迫力のところを出されてしまいました。我々も特に前半、攻撃に転じたかったところでプレッシャーを受けることがあって、相手陣内に入ってフィニッシュまで行くところが少なかったです。

後半に入るところで何とか修正はして、相手陣内でボールを動かすこともできるようにはなり、最後はああいう形、セットプレーの流れで強い外国籍選手、長沢(駿)も入っている中で、なんとかつかみ取って得点して追い付くまではいきました。そこからCKの二次攻撃で素晴らしいボレーシュートと、槙野(智章)君の運というか、そういうものを持っている選手なのかな、というところで上回られて、残念ながら悔しい敗戦になりました。

内容やゲーム展開とかは、決勝戦ということもあって、選手はどれだけ試合に入っていけるのか、というところだったのですが、スタートがあまりよくなかった、そこが痛かったところかなと思います。あとは自分たちが、浦和さんがどういうふうに守備や攻撃をしてくるのかを管理できた部分もありますし、時間がたつにつれて我々らしい攻撃も何度か見せられることはできたのですが、これが結果に結びつかなかったのが残念です」

(システムは準決勝と同じ形で、立ち位置に関しては攻撃になると真ん中が1列下がり、下田(北斗)選手もビルドアップにも関わるくらいに下がっていって、サイドが高い位置をとっていた。後半は前半にうまくいかなかったところを修正してダブルボランチにしたと思う。今日はいろいろな駆け引きがあったと思うが、そこについては?)
「まず、浦和さんの守備と攻撃の形が少し可変するというところで、浦和さんのボールの動かしのところが3枚になる傾向がありました。サイドバックの酒井(宏樹)君が下りる場合と、ボランチの伊藤(敦樹)君とか柴戸(海)君が下りて3枚で動かす、特に我々が2トップで行けばそういった傾向があるというところで、その3枚の動かしに対してどういうふうに守備をしていくかという狙いで、川崎(フロンターレ)戦と同じ4-3-1-2という形をとりました。ただ少し守備のところで入られることもあったり、セカンドボールを小泉(佳穂)君とか江坂(任)君に拾われることがあって、中盤がどうしてもダイヤモンドになっているので、小林裕紀の脇というスペースが空いてくるなと。そこはウィークになっていたので、後半は修正しようというところがありました。それと、前半の自分たちの動かしのときにスムーズさがなくて、おそらく2トップ、4-4-2の守備になったときは浦和さんも4-4-2で来るので、2トップに対しての動かしが、センターバックのペレイラとエンリケ(トレヴィザン)だけでは少しうまくいかない、だからと言ってサイドバックの三竿(雄斗)や小出(悠太)を下ろしても幅をとることができないので、小林裕紀には3枚にできるだけ早くなって、三竿と小出が幅を持つ、という形はとりたいなと思っていました。ただそこがあまりうまくいっていないのと、時間を与えてくれなかったこと、浦和さんもある程度人についてきて我々の動かしを遮断してきました。エンリケが左にいくんですけど、エンリケの動かしが少し停滞しているというか、うまくいっていなかったので、後半は中盤のスペースの埋め方と動かしのところを修正するような形でダブルボランチにして、エンリケを真ん中にして、下田が3の左に下りるような形、そして幅は三竿と小出という形は同じようにしていました。

そういう修正をして動かすことはできましたけど、なかなかこじ開けるところまではいかず、最後はああいうセットプレー流れのパワープレーみたいな形になりました。そういう形でもとにかく1点取れば、というところで、0-1の状況は続けながらも1点取れる状況を続けて粘り強くやったのは、プランというか、それまでは我々の戦いらしさもあったのかなと思いました。そこからああいう素晴らしいゴールが決まってしまったので、どうしようもできなかったですけどね」

(同点ゴールのシーンで顔を覆われていたが、あのときの率直な心境と、試合後にピッチ上で円陣を組んで長く熱く話していたが、どんな話をしていたのか?)
「同点ゴールは川崎戦の準決勝と同じような形、少しパワープレー気味でああいう得点になって、先制されて厳しい試合展開ではあった中でなんとかあの時間で同点に追いつけたことが、川崎戦同様にミラクルを起こせるのかというので、本当に選手が諦めずにやってくれたからだと、信じられないようなところでした。同点になって、そういう心境ではいました。

試合後の円陣は、私自身が6年間大分トリニータで指揮を執ってきて、今日のゲームが最後になったので、その6年間の思い、それは選手に感謝したことと、ここまで天皇杯の決勝まで連れてきてくれたこと、それを自分たちでつかみ取って得られたこと、この決勝戦という舞台を次の糧にするのにこの場にいることは財産になる、今回負けて悔しい思いや足りなかったところを来季に生かす、その思いも忘れずにまたこういう舞台に立てるように、そしてJ2からJ1に1年で復帰できるようにというところで、選手にもう一度気持ちを新たにさせて奮起させて、来季につなげてもらうように話をしました」

(片野坂監督ご自身は6年間の指揮を終えられて、監督ご自身が今日の試合や6年間の経験から今後に生かしていきたいところは?)
「6年間、ここまでやらせていただいたのも、選手・スタッフ、大分トリニータに携わったみなさんのおかげだと思います。そういった方々の支えや協力があることで、私自身も6年間監督をさせてもらったと思っています。そうした方々、そしてファン・サポーターの方、トリニータに関わる全ての方に感謝したいと思います。

良かったこと、悪かったことというか、今シーズンはリーグで降格してしまったこと、そして天皇杯もタイトルを獲るチャンスを得たのですが、また悔しい敗戦で終わってしまったこと、それは自分の中でも残念ではありますけど、天皇杯の決勝戦で、浦和さんという素晴らしいチーム、そして新国立競技場という素晴らしい舞台にトリニータが進出できたことは非常に喜ばしいこと、また今後にも生きる、新しいトリニータの歴史に刻むことができたのかな、というところは良かったと思います。

今日のゲームでもそうですし、6年間、そして今シーズンJ1で戦っていく中で、トリニータとして足りない部分は、プレーの強度であるとかクオリティーであるとか、結局サッカーのベーシックなところが大事になって、そこで上回れるかどうかです。いろいろな戦術や戦い方、私自身もカテゴリが上がるにつれていろいろなチャレンジをしたのですが、結局はミラーゲームにされたり、今日のようにマンツーマン気味でマッチアップされたりする中で、強度や質のところで上回られてしまっているところは、結局はそこがまだ足りないからこそリーグでも降格したと思いますし、今日の天皇杯決勝でもタイトルを獲れなかったのは、そういった部分が不足していたからだと思います。サッカーのベーシックなところ、どういう状況でも戦う姿勢は非常に大事だなと感じだなと感じました。

選手にも終わってロッカールームで言いましたけど、そういう部分はどれだけ日頃のトレーニングからしっかりと準備をして、自分に矢印を向けて取り組んで、戦ってやれるかということがこういう舞台でも生かされると思いますし、そういうところを突き詰めてやらないとこういうタイトルや素晴らしい成果をつかみ取ることはできない、と話しました。

そういったところも、来年はJ2から1年で復帰しなければいけない中で、そういったものを感じたところを生かしてほしいし、この悔しさを忘れずに、来年1年でまたJ1に戻ってきてほしい、という話もしました。

私自身もサッカーのベーシックなところというか、根底にある球際、走る、切り替え、トランジション、スピード、強度、そういったところはどういうカテゴリでも代表でも、いろいろなところで必要になってくることだと思うので、今後そういった、この6年間で感じた、トリニータでやってきたことの戦術プラスベーシックなところを選手に求め、素晴らしい成果を挙げるためにはそういったものを突き詰めてやることが大事ということを学んで、それをまた生かしていけるように、次のステップに行きたいと思います」


「最後にメディアのみなさん、地元の大分の方もいらっしゃると思いますけど、6年間本当にありがとうございました。私のこういうインタビューとかも、聞きづらかったり分かりづらかったり、いろいろなことがあったと思いますけど、本当にお世話になりました。私自身も大分トリニータをすごく応援しますし、これだけ指揮させていただいた、本当に愛しているクラブなので、またトリニータが1年でJ1に復帰して躍動するのを楽しみにしていますし、期待しています。

私自身も次のステップに行く中で、この6年間の経験をまた次に生かしていきたいと思いますし、またメディアのみなさんにもまたどこかでお会いできると思うので、今後もどうかよろしくお願いします。

6年間、ありがとうございました」

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