ハートフルサッカーinアジア(ミャンマー&タイ)後編(ハートフルサッカーinアジア)


 後編ではタイでの活動を報告いたします。

12日(水)はヤンゴンからバンコク経由でチェンマイに移動しました。
チェンマイ空港から直接「ロムサイFC」が待っているグラウンドへ向かいました。今回のグラウンドは、ミャンマーとは違い人工芝。

この日は神野コーチがリーダーとなり、36名でスタート。

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日差しが強い中、40分ボールトレーニングの後、年齢ごとに分かれてゲームをしました。

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ミャンマーの子供たちが元気がよかったせいか、日差しが強く疲れているのか若干元気がないように見えましたがどのプログラムも最後までやり通し無事に笑顔と握手で終えました。

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サッカー終了後は、過去にも訪れたことのある「バーンロムサイ」に向かいました。

「バーンロムサイ」とは、HIVに母子感染した孤児たちの生活施設として1999年12月、タイ北部のチェンマイ郊外に設立されました。当時タイではエイズが猛威をふるい治療薬も行き渡らず、たくさんの人が感染し亡くなっていきました。この病気により両親を失い、自らもHIVに母子感染した子どもたちが増加、バーンロムサイには国立孤児院からそのような30名の子どもたちがやってきました。開設から3年の間に10名のこどもたちがエイズを発症し命を落としましたが、やっと普及し始めた抗HIV療法を取り入れた後、2002年10月以降はだれ一人亡くなっておりません。 HIV/AIDSはその後の躍進的な医療の発達により、投薬を続けていれば普通に生活を送ることが可能となり、子どもたちは全員、元気に暮らしています。また母子感染を防ぐことが出来るようになり、タイのエイズ孤児やHIV感染児童は激減しています。そのため2012年より、バーンロムサイにもHIVに感染はしていない、しかし様々な事情で孤児となってしまった子どもたちや、親と一緒に生活出来ない子どもたちも入園してくるようになりました。 一方、タイの法律により18歳を超えた子どもたちは園外で生活をしています。卒園した子どもたちのうち、学校へ通っている子どもには教育費と生活費の支援をしており、体調を崩した子どもたちへのケアなど、園外に暮らしていても繋がりを持ち続けています。またHIVに感染したこどもたちの中には、病気の影響により軽度の知的障害を持つ子もおり、彼らの支援も行っているところです。

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過去に訪れた際に、まだ小さかった子が今は立派に成長し大きくなって再会しました。
また竹のみで作られた遊具がありとても頑丈でいろいろと楽しめました。同施設に宿泊施設もあり、何とも雰囲気のいいところでした。
そこに行くまでの施設内の道の両脇には子供たちが作ったろうそくで照らされていました。

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13日(木)は早朝5時にホテルを出発。
約230km離れたアジアの子どもたちに学校をつくる議員の会による支援(前編で既出)で建設された「ファイコンともだち小学校」に約5時間かけて4WD車4台で向かいました。
タイの人でさえ「そんな遠いところへ行くんですか!!??」と驚かれるほどの僻村。タイ最高峰であるドイインタノン山を望みながら山へ山へと登ってゆきます。最後の1時間は、山岳地帯の細い急斜面の道。シートベルトをしていてもかなり揺れました。
畑へ行くカレン族の人々とすれ違ったり、斜面を使って作られた高価値栽培物であるキャベツやトマトの畑を進みました。

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支援の、第9校目建設校となる「ファイコンともだち小学校」(タイ北部チェンマイ県オムコイ郡ファイコン村)が完成、開校式が2009/12/15に行われました。同「議員の会」安倍晋三会長、遠藤利明会長代行、山谷えり子参院議員、チェンマイ総領事横田順子氏ほか一行が、列席されました。

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到着すると、ミャンマー同様に生徒たちが花道を作って待っていてくれました。
「サワディー・クラッ(=こんにちは)」と言いながら花道を進むと何人かの子供たちから「こんにちは!!」と日本語で挨拶をしてくれました。

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落合キャプテンの講話中は真剣な眼差しで聞き、馬の背中のような所に学校があるため、決して広くない校庭でいざボールを触りだすと女子は終始とても元気よく楽しそうにやっていました。ただ男子は少し恥かしがり屋なのかエンジンがかかるに若干の時間が必要でした。

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参加できなかった小さい子はずっとハートフルの活動を校庭の片隅で見ていました。

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集合写真を撮った後は「けん玉」と「コマ」をプレゼントし、学校が用意してくれた昼食(カレー)をいただき、再び5時間かけてチェンマイに戻ってきました。

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夜は在チェンマイ日本国総領事館にお邪魔させていただき、総領事である青木氏とシェフがハートフルクラブの為に考えていただいたタイ料理(チェンマイ風)をいただき、日本でのハートフルクラブの活動を知っていただき、またチェンマイやタイの情勢、サッカー、スポーツのお話に花を咲かせ、今回のタイでの活動を報告いたしました。

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総領事が我々ハートフルクラブの活動にとても共感しており、「すばらしい!」とお言葉をいただきました。

タイは、ミャンマーに比べると生活水準は高く感じ、規律等もしっかりしていましたがファイコンのような場所では未だに民族対立があるようです。そんな中でも子供たちの笑顔はすばらしく、言葉が通じないながらもサッカーボールを使うことで一つになれた気がします。また、ハートフルの理念でもある「おもいやり」も同時に伝えることができ、逆に我々がいかに幸せで物豊かということも知りました。

今回のハートフルサッカーinアジアで学んだこと感じたことを、各スクール・小学校授業・レッズキッズサッカー等の活動の中で今度は日本の子供たちに伝えていき、一人でも多くの子供にサッカー(スポーツ)の楽しさや凄さそして「おもいやり」を伝えていけたらと思います。

 

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