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vsC大阪 試合後 フィンケ監督(質疑応答更新)

フォルカー・フィンケ監督 Jリーグ第26節 セレッソ大阪戦後のコメント

「勝ち点3という結果を残すことができて本当にうれしく思っています。いい形でゲームにも入ることができましたが、実際には、田中達也のケガによって、私たちのチームに悪影響が出てしまい、チームの流れがよくなかった時間帯もありました。特にセレッソ大阪はとても優れたチームですから。
そして高崎の交代についてです。本人に対して、後で厳しい質問がないように前もってここで理由をお伝えしたいと思います。あの交代は、あくまで戦術的なものです。セレッソ大阪が何人かの選手を投入してきて、私は中盤のボランチの選手を3枚に増やそうと思いました。ただし、高崎をピッチの上に残してしまうと、3枚のボランチだけではなく、同時に4人の攻撃の選手がピッチの上にいることになってしまいます。そこで、1つ枚数を減らして中盤に厚みを持たせるために高崎をピッチから下ろしました。これはあくまで戦術的な交代です。
それから、今日、原口元気は、とても優れたプレーをしたと思います。私はあのゴールシーンのことだけを言っているわけではありません。私は本人とも何度か話し合いをしていましたが、彼は正直なところ、ここ数週間にわたってあまりよいプレーを見せることができていませんでした。しかし、今日は、ゴール以外のシーンのところでもチームに貢献するような優れたプレーを見せていましたし、そういう意味では、元気は、今日、ここ数週間でベストなゲームしたと思います。確かにあのゴールによってチームが救われたところはありました。ただし、今日、彼を褒めたたえる理由は、ゴールだけではありません。
私たちは、ここ数週間にわたって非常に厳しい期間を経験していました。なぜなら、とてもたくさんのケガ人が出ていたからです。しかし、このような厳しいときだからこそ、私たちのチームスピリットが今まで以上に強いものになったと私は感じています。今日もピッチの上で組織的なプレーを披露することができました。確かに、前半に関しては、2度、幸運が私たちを助けてくれたところもありましたが、チーム全体の姿勢、そしてチームスピリットが強くなっていき、本当の意味で一丸となって戦うことができていると思います。
そして、とても大切なのは、この私たちのホームである埼玉スタジアムで、常にこの戦う姿勢を見せることです。すべての選手がこのような姿勢を、今日、見せてくれたと思いますが、ゲームの流れによってはなかなか私たちが思うようにゲームを進めることができない時間帯も出てきます。このような時間帯でも、常に戦う姿勢を持って、必ず勝利を収めるという強い意志を持つこと、そしてそれをプレーで示していくこと、これがとても肝心なことです。ですので、今日、それを結果として、残すことができて本当にうれしく思っています」

【質疑応答】
(苦しい時間帯に、柏木、細貝、山田暢、坪井という中央の4人が非常に頑張ったと思いますが?)
「最初に、山田暢久についてですが、彼はシーズンを通してほぼすべての試合で、とても優れたプレーを見せることができていると思います。彼はヘディングも強いですし、とても広い視野を持っています。そして瞬発力もある選手です。
また、坪井は、どのような状態であろうと、彼の強みである瞬発力を発揮することができますし、常に戦う姿勢を持って試合に臨むことができる選手だと思います。もし、私がここで、選手に対して10ポイントを最高評価としてポイントを与えることができるのであれば、この戦う姿勢という部分に関して、私は坪井に常に10ポイント与えたいです。彼は長年にわたって、自分の後ろにリベロがいるという状況でプレーをしていました。対人プレーに関しては、とても素晴らしいものを持っていますが、リベロがいるプレースタイルからこの4バックのプレースタイルに移行するまでに、少し戸惑ったところもあったと思います。今でも、実際には、いくつかの戦術的なミスを犯すことがありますが、でも今日の試合ではしっかりと彼を褒めたたえたいと思います。さまざまな状況で、とても素晴らしいプレーを見せていました。
そして、柏木陽介についてですが、彼は、どんどんチームにとってとても大切な存在になってきています。責任を負うようになってきましたし、さまざまな役割を担うようになってきています。そして前回、私たちがアウェイでセレッソ大阪と対戦したとき、彼はまだ阿部と一緒にボランチの位置でプレーしていました。
最後に、細貝に関してです。彼は非常にアグレッシブな、そしてたくさんのボールを奪うことができる優れた選手です。そして、先ほど質問の中で挙げられたこの4人に関しては、今日の試合で大きなミスを犯すということはなかったと思いますし、一つの組織としていい形で機能していたと思います。
ただし、忘れてはならないのは、セレッソ大阪が非常に強いチームだということです。彼らは1つのプランを持って試合に臨むことができるチームですし、香川がいなくなったにもかかわらず、その後もたくさんの勝ち点を得ることができています。セレッソ大阪は1つの自分たちのやり方を持った優れたチームであって、そのようなチームを相手にこのような結果を残すことができて本当によかったと思っています」

(前線の選手の守備意識の改善について、手応えはありますか?)
「意識の改善のみによって解決できるものなのか、私は分かりませんが(笑)少なくとも前線の選手たちは、戦うという強い意志を常に見せていたと思います。それから、攻撃の選手として数えられるのが両サイドでプレーしていた高橋峻希と原口元気です。2人とも『OKな』プレーをしていました。これから徐々に成長していくことも間違いありませんが、まだまだこれからたくさん学ばなくてはいけません。そして、エジミウソンは最後の最後までとても献身的に戦っていましたし、ゴールも決めました。
また、高崎が学ばなくてはいけないのが、本人が持っている長所をいかにチームのために生かすか、です。本当ならば彼の長所である瞬発力、ボールを受けたときの素早さ、そしてボールをトラップしてそのままスペースに走り込んでいくという俊敏性をもっと生かしていきたいのですが、まだ本人が完全に生かすことができていません。ただし、そのことに関しては、本人に対して何度も話をしていますし、いかにボールをうまくキープするか、自分の長所を見せていくかということに関しては、今後も改善していかなければいけないことだと思います。
これからの私たちにとって大切なのは、宇賀神が完全な形で復帰することです。サヌは残念ながら100パーセントの状態ではありませんでした。なぜならば、代表の試合で軽いケガをして戻ってきたからです。今日の試合で4枚目のイエローカードをもらったこともありますので、彼はこれからしっかりと時間を使って、体の治療を行なわなくてはなりません。
そして、今日の試合で柏木陽介が4枚目のイエローカードをもらわなかったことは、私たちにとってとても大切なことです。鈴木啓太も戻ってきましたし、そろそろ人数も集まってきましたので、これからまた選手がさまざまな理由で離脱したとしても、それに対応していくだけの選手の数が戻ってきていると思います。これはとても大切なことです」

(クルピ監督が、我々はたくさんチャンスを作ったが、レッズの戦う意志に負けたと言っていました。たぶん今日のキーワードは戦う意志だと思うんですが、これは今、フィンケ監督が、何度も言われました。
我々が一番評価するのはボールのないところで守備でも攻撃でも何をやっているかということなんですが、その意味でもレッズはかなり発展していると思いますし、よくなっている。では、以前は何をやっていたんでしょうか?)
「なんて答えましょうか(笑)。これこそが本当の意味でのチームスピリットだと思います。私はすべての選手たちをしっかり把握していますし、1年半以上前、私が来日したときにいたメンバーのうち13人がすでにこのクラブにいません。そして、私たちが新しく獲得したのは5人、6人の選手です。当時いた33人のメンバーから、メンバーを小さくして今27人がこのチームに所属しています。
このようなチームの改革を進めていくときに、私たちが気を付けているのは、単純に1人の選手が、足が速い、ヘディングが強い、もしくは強いシュートが打てる、というような要素だけではなくて、1人の選手がチームの一員として動くことができるのか、ということを私は重点的に見ます。
私の考えとして、チームの総合力を改善することができる選手こそが、ベストな選手だということです。前半、後半で、3回、4回のとてもスペクタクルなプレーをしたとしても、それ以外の時間帯でまったくチームのためになっていないような選手では、私たちのチームの総合力を上げることはできません。ですので、1つのチームとして、戦っていく姿勢を成長させていく、ということに関しましては、私たちは今、とてもいい形で正しい道を進んでいると思います。このようなチームスピリットがあれば、難しい試合が訪れたとしても、全員でその試合の問題を解決して、結果を残すことができます。もうこれ以上お話しすることはないと思います(笑)」

(今、フィンケ監督が言ったすべてのことによって、チームが伸びたということなのでしょう。では、何がきっかけでこのようないい状態に変わっていったのでしょうか?)
「ぜひ次回の練習をごらんになってください(笑)。最も大切なのは、私たちが毎日の練習で常にさまざまなゲーム形式の練習をすることによって、いかに連動して動くか、連動してパスを出すか、そして全員で協力しあいながらボールを奪いにいくか、ということを継続的に練習していることです。今日のモダンサッカーの中でとても大切なのは、いかにボールを持っている選手を挟んでいくか、それからいかにボール際で数的優位を作るかです。そして、このようなことは口で伝えるだけでは改善することはできません。毎日、毎日、それらの要素を改善する練習をしていかなくてはいけないのです。
もう1つ言えるのは、選手同士の関係が非常に良好なものになってきているということです。若い選手たちも、年上の選手たちをリスペクトしなくてはいけないことはよく分かっています。年上の選手の前で何も言うことができなくなったり、恐れるあまり声をかけることができないというようなチームの雰囲気では、もうなくなりました。そして、同時に年上の選手たちも『年下の選手たちがいることによって、自分たちも大きなメリットを得ることができている』ということを理解しています。
このような新しいチームを作り上げるときに大切なのは、年下のまだハングリーな選手たちと、経験豊富な年上の選手たちを、一つの方向に向かわせて、いい形で融合させていくこと、これが私たちがやってきたことです。
それから最も大切なのは、『次の試合が最も難しい試合である』ということをしっかりと理解することです。常に次の試合のことを考えること、そして次のことを考えながら、努力をしていくこと。これが私たちの仕事です」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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