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監督交替について、淵田代表、山道強化本部長

4月2日、トレーニング終了後、淵田敬三代表と山道守彦強化本部長が、堀 孝史監督の契約解除と大槻 毅監督就任について、メディアからの質問に答えた。

(まずは、決断された詳しい経緯は?)
淵田敬三代表
「中断期の前にもみなさんには申し上げたと思います。我々はやはり、堀監督を支えて前に進んでいこうということで話していました。その気持ちを昨日の試合後の帰りにもみなさんにも申し上げたと思いますが、やはり状況が厳しいというのは間違いなく、5戦やって2分3敗という中で、埼玉に戻った後、もう一度クラブの中でしっかり議論をしなければならないと考えました。

そこで、昨日浦和に帰ってからクラブの主立った幹部を集めて、かなり深夜まで議論をしました。その結果、やはりなかなかチーム状態が上向いてこない、サッカーもなかなかうまくいっていない、2週間の中断期があって、改善しようとしてきたことがなかなかサッカーとして表れてこない、こういったことも議論しながら、リーグ戦では5試合だけの話なのかもしれませんが、これからの1年間を戦うこと、それから連戦もあるということ、いろいろなことを考え、ここはやはり流れを変える必要があるのではないかという意見が体勢をしめました。そこで決断することとなりました。
今回、本当にまた苦渋の決断で、辛い決断でありましたけど、やはり前に進んでいこうということを、昨日の深夜みんなで確認をしたところです。

ファン・サポーターのみなさんや、パートナーのみなさん、そしてホームタウンのみなさん、本当に今、浦和レッズに対して心配されていることがいっぱいあると思いますが、そういったことも踏まえながら、我々は前に進んでいかないといけません。

それからもう一つ、ここで強く言っておきたいのが、天野コーチも含めて、堀監督が本当に長年にわたってレッズを支えてくれ、2度も救ってくれました。しかも、昨年はミシャ監督から替わるときも快く請けてくれて、チームを立て直してくれました。しかも、ACL制覇という偉業も達成してくれたことに対しては、本当に感謝とリスペクトがいっぱいです。ただ、クラブやチームを本当にどうしていくのかということを考えたときに、やはり厳しい決断も必要だということで、あえて前に進むことを決断しました」

(大槻さんに指揮を執ることを任せるにあたり、暫定と発表になっているが、その辺りの背景については?)
山道守彦強化本部長
「まず、Jリーグの監督をできるライセンスは、S級を持っている人がいなければならないというルールがあります。

我々としては、S級を持っている大槻監督は、ユースの監督でありますが、レッズのトップチームの指導経験があり、ベガルタ仙台や大宮の指導経験もあります。彼の指導、キャラクターを見た中で、こうしたことになった際には、トップの監督を任せられる1人だと考えていました。上野コーチも、プロでのプレーヤー経験もあるし、指導者としての経験もあり、S級を持っている指導者です。

一方で、今の現状、淵田代表がおっしゃった現状を考えたときに、5試合といえども、勝ち点2しかない状況の中で、やはり経験や実績のある方にやってもらわなくてはいけないと考えています。リストアップも当然、行っています。ですので、まずは暫定という形で前に進んでいく。もちろんこの世界ですから、すべてが順調に運ぶということは分かりません。なので、いろいろな要素を勘案した中で、まずは暫定という形で受けてもらったという経緯です」

(今回の監督交代に至るにあたって、堀監督と共に進んできた中で、感じたこと、学んだことを、どう次の体制で生かしていきたいか?)
淵田代表
「堀監督には昨年お任せし、非常に戦術や引き出しを、いろいろな意味で持っている人だと思っていました。我々があのときにお願いしたのは、守備の建て直しと、競争というものをやってくださいということでした。これはある意味、今回も変わらないのかもしれないですけど、堀監督がやってきたことをベースに、何が足らなかったのか、そういうものを暫定的ではあるかもしれないけど、大槻体制の中で修正していってもらいたいと考えています。一番大きいのはやはり、今がこうやって、なかなか結果が出ないというところに向けると、やはり、変えていくことが大事だと考えているので、それを大槻君がやってくれるのではないかと期待しています」

(2週間の中断期間があったのですが、それが今回のタイミングだったことについては?)
山道強化本部長
「まず、堀監督が昨年なし得た業績へのリスペクトがあった中で、4試合ですが、スタートダッシュには少しつまづいたと考えていました。ただ、リスペクトもありますし、彼にこの2週間という期間で検証して改善してほしいと話し、トライしてもらいました。
その中で昨日の状況があり、話し合いをしたというのもありますが、変えなければいけない、という話になったということです」

(大槻監督のキャラクターの部分で、今の現状をどう変えてほしいのか?)
山道強化本部長
「堀監督と一緒ですが、非常にサッカーの戦術や見る目には精通している人間で、彼はスカウティングから地道にやってきた人間です。その辺りの分析力というのはとてもあると理解しています。逆に言うと、上野コーチと今の指導者を含めて、なんで今の状況が起こっているのか、戦術的なこと、ディシプリン的なこと、気持ち的な部分などを含めて、いち早く具体的に分析してもらい、修正をしてもらいたいと考えています。その力が彼にはあると思いましたし、俯瞰的にものを、サッカーを見られるキャラクターだと思います」

(この5試合の成績不振をもって、堀監督に責任をとってもらうということでいいのか?)
淵田代表
「端的に言ってしまうとそうなのかもしれませんが、先ほどから申し上げているとおり、我々は一緒になってサポートしながら、前に進んでいきたいと考えていました。それがなかなか目に見えてこない、堀監督の責任だけではなく、我々のサポートも足らないという部分があったと思います。とは言っても、今はチームがああいう状態の中で、それを変えていかないといけない、そういう意味から、今回の契約解除ということに至ったと考えています」

(始動して、ラファエル シルバが中国に移籍したこともあって、現場の監督に、猶予というか、そういう時間をどれくらい見て決断に至ったのか、そういうところも考慮に入れたところはあったのか?)
山道強化本部長
「1月16日にラファ(ラファエル シルバ)が中国に移籍し、チームにとっては難しいことが生まれたのは事実です。その後、ご承知のように、紆余曲折がありましたが、アンドリュー ナバウトを獲得したのがここ最近の状況です。そうした面の難しさはあったと思います。

ただ一方で、合宿をしっかりやっていく中で、ある程度戦える戦力は整っていると思っていました。それよりもむしろ、調和、試合の中でのハーモニーやつながりというものがあまり感じられない中で敗れたり、みなさん取材をされて分かるとおり、厳しい展開になる試合が多くなってきたと感じました。

開幕したFC東京戦以降、横浜F・マリノス戦しかり、ジュビロ磐田戦の後半の状況など、少しコンパクトさ、行くときと行かないときの判断、プレーのスムーズさやつながり、そういう面を見たときに、少しみんな疑心暗鬼になっているのかなと思うようなところが出てきていました。それが昨日の試合ではもう少し大きくなって、顕著化したというところもあったと思います。
そうしたことが今回の決定のひとつの要素だと思います」

淵田代表
「もちろん強化も、今回特に、監督とかコーチングスタッフと、今言われたようなことも含めてコミュニケーションを取ったりしながら、どうにか改善できるような、一緒になってやれるようなことができないか、という話も進めていた、ということは伝えておきたいと思います」

(リストアップされている方との交渉は、ある程度目処がついた上での今日の発表だったのか、それとも、そこはこれからどうなるか分からないという中で、先にとりあえず堀監督を替えて流れを変えようというところでのことだったのか?)
山道強化本部長
「監督が現職でやられているときには、そういうことはしません。託してやっていただいているので、そういう不誠実なことは当然していません。だから暫定なんです」

(もしかしたら、リストアップされている方とこれからどうなるかは分からないというところもあるのか?)
山道強化本部長
「ですから、複数をやっています、としか今は言えないです。だから暫定だというのが、ひとつの答えだと思います」

(では、流れを変えたいというところの方が強かった、ということなのか?)
山道強化本部長
「昨日の会議、話し合いの中では、そういう流れの方が多かったと、私は認識しています」

(経験のある方ということで次の監督の条件として考えているとのことだが、他に何か求めることがあれば、何か?)
山道強化本部長
「監督を替えるという状況は安定しているかといったら安定していない状況だと思います。なるべく安定させられるような材料を持っている方というのが優先順位になってきます。その材料というのは、いろいろな経験の中で、今、2分3敗という状況で、ワールドカップイヤーというタイトに試合が進んでいく環境の中で、少しでもしっかり勝ち点を獲得できるというのが、プライオリティーの上の位置に来ています。その背景の中で、優先順位を決めながらやっている、ということです」

(大槻監督は、新しい次の監督が来るまでのつなぎというイメージなのか?)
山道強化本部長
「暫定です」

(大槻監督に、この状況でどういう形で立て直してほしいと望んでいるのか?)
山道強化本部長
「すごくサッカーを観ることのできる人なので、この5試合を、しっかりもう一度よく見てもらい、何がストロングで何がウィークかを整理してもらって、対処してほしい、と考えています。力のある選手はいると思っていますけど、サッカーは歯車がバラバラになるとなかなか機能しないスポーツです。そのところをうまくつなげてもらいたいと思っています」

(昨年は監督交代でACLを制覇したが、2年連続で監督を途中で替える事態となってしまったことで、状況自体、安定していたものがぐらついている感じがするが、2007年、最初のACL優勝の後に下り坂になってしまったような不安を感じるが?)
山道強化本部長
「そうならないよう今は対策をしています」

(大槻監督の「暫定」が取れる可能性はあるのか?)
山道強化本部長
「暫定は、暫定でいくつもりです。今、みなさまにリリースさせていただいたことが、結果的になるような動きをしていますし、します。ただ、先ほどお話ししたように、不安定を安定させるためのものがうまくいかないということだって、交渉なので出てきます。今努力をしている、というところだと思います」

(暫定じゃない監督の体制をつくるということを、できればいつ頃までにやりたいと思って取り組んでいるのか?)
山道強化本部長
「なるべく早くです」

(ユースは、高円宮杯プレミアリーグを控えた監督交代になりましたが、ユースのケアについてはいかがでしょうか)
山道強化本部長
「当然、考えていますけれども、今はユースの、うちは今、ブリッジコーチといって、カテゴリーをまたいでいるコーチが数人いるので、、人数は減りますけど、そのコーチたちが空いたところにはまるような形を作ります。ユースの監督も、暫定という言い方をするかは分からないですけど、ある人にして、ブリッジで、ジュニアユースから上げて、そこにブリッジのコーチを入れたり、やるようには考えています」

(日本人に限るのか、選択肢はどれぐらい広いのか?)
山道強化本部長
「そんなに広くはないですけれども、国内外問わずということでやっています」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

監督交替について、淵田代表、山道強化本部長

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