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山田暢久、埼スタでの引退試合、至福の時を過ごす

5日、埼玉スタジアムにて山田暢久引退試合『NOBUHISA YAMADA TESTIMONIAL』浦和レッズvsレッズ歴代選抜 Rest of the REDSが開催された。心配された天気も午後には雨が上がり、晴れ間も出る中で山田暢久にとって最後の舞台の幕が上がった。

レッズ歴代選抜のメンバーがウォーミングアップのためにピッチに姿を現すと、現在は他のチームに所属する選手に対しても、ファン・サポーターから当時そのままのチャントが送られた。そして、本日の主役である山田暢久の『アレ山田』のチャントは一際大きく響き渡り、当時の写真を使用した選手紹介を経て最高の盛り上がりを見せ、試合は17時4分にキックオフされた。

リーグ戦で出場機会の多い選手を中心としたレッズの現役チームに対し、レッズ歴代選抜はリーグ優勝した2006シーズンのメンバーが中心。GKに都築龍太、DFは右から坪井慶介、田中マルクス闘莉王、ネネ、平川忠亮。鈴木啓太と小野伸二がダブルボランチを組み、ポジションが注目された山田暢久はトップ下。ポンテ、田中達也、ワシントンの3トップでスタートした。

ゲームはワシントンやポンテ、ネネなどが試合中にサポーターからのコールに手を振って応えるなど、和やかな雰囲気で始まった。レッズの現役チームが李のゴールで1点を先制してからは、レッズ歴代選抜が一気にスタジアムの雰囲気を盛り上げる。ポンテがスペースに動いたところに素早くつなぎ、ワシントンが一気にゴール前に迫るのは、2006シーズンに何度も見られた光景だった。そこからポンテの鮮やかなループシュートやGKとの1対1を冷静にゴールにつなげるワシントンのゴールが生まれ、大きな歓声に応えていた。

主役の山田暢久はフリーでシュートを外して周りやサポーターに謝る場面や、味方のシュートに当たってブロックしてしまう場面など、スタジアムに笑いを生みながらも28分に平川からのパスを左足でゴール。ホッとした表情を見せる山田暢久の周りには、大きな輪ができていた。試合は、前半終了間際にもワシントンがゴールを決め、1-4でレッズ歴代選抜が3点リードしてハーフタイムを迎えた。

後半は両チームのうち山田暢久を除く21人全員が交代してスタート。レッズ歴代選抜は、GKに安藤智安、DFに酒井友之、堀之内聖、室井市衛、城定信次。MFに池田伸康、内舘秀樹、宮沢克行、福永泰。FWに岡野雅行と山田暢久が入った。

開始直後に岡野が一気のスプリントを見せれば、池田は山田暢久からのパスでゴールを決めると、現役時代に見せたあの『お焼香のポーズ』でスタジアムを盛り上げた。山田暢久は、65分に長男の樹生(たつき)君と交代して一度ピッチを後にした。71分にその樹生君が鮮やかなシュートを決めると、直後に今度は現役チームの背番号6のユニフォームを身にまとい登場。豪快なミドルシュートで自身としてはこの日2点目のゴールも決め、6番をつけての最後の雄姿をスタジアムに披露した。なお、試合は5-6でレッズ歴代選抜が勝利した。

坪井が槙野とのコーナーキックの競り合いで大げさに倒れてみれば、関根と岡野によるドリブルと全力スプリントでの走り比べ、山田暢
久と樹生君のマッチアップと、花試合ならではの数々の名場面が生まれた。試合後は所属チームとの事情により出場できなかった長谷部も含めた全員でスタジアムを一周。北ゴール裏には『浦和の歴史は暢久の歴史 これからもレッズと共に6』の横断幕も出され、大きな声援と拍手に包まれていた。

試合後には引退セレモニーを開催。レッズ一筋20年で出場してきた公式戦の数である725の数字がセンターサークルに描かれる中を入場。1994年の同期加入選手である岡野氏と、歴代の社長を代表して犬飼基昭氏から記念の花束が贈られた。犬飼氏からは、「彼はギドが監督になってすぐにキャプテンに任命され、天皇杯連覇、Jリーグを制覇しました。私がアジアを勝てと言ったら、アジアも勝ちました。この引退の日に、暢久が唯一取れなかったクラブワールドカップを、暢久の長い間の苦労へのお礼の気持ちとしてレッズの次の目標に提案したいと思います」と、挨拶の言葉が贈られた。

そして、山田暢久が感謝の言葉を述べた。

「こんばんは。今日は山田暢久引退試合に、こんなにたくさんの人に集まっていただき本当に感謝しています。そして、一緒にプレーした浦和の仲間のみんな、ありがとう。息子の樹生も一緒にプレーさせてもらう機会を与えてもらったことに感謝していると同時に、また忘れられない試合が増えました。皆さんのたくさんの協力の元、この引退試合を無事に終えられたことを感謝しています。今日は本当にありがとうございました」

挨拶を終えた山田暢久は静かにスパイクを脱ぎ、万雷の拍手に包まれる中ピッチを一周。この日のために集まった3万3,828人の観衆の声援に応え、ピッチを後にした。

【山田暢久】
「今日の引退試合は、たくさんの方の協力の元、非常にいい試合ができたと思っております。ありがとうございます。サポーターの方もたくさん来てくださいましたので、すごく嬉しく思っております。それぞれ見せ場もあったと思いますし、サポーターの皆さんも楽しめたのではないかと思っています」

(息子の樹生君とのマッチアップについては?)
「何回かマッチアップしましたが、「息子も成長したな」と逆のチームでしたけれど、感じました。一緒にプレーをできてよかったと思います」

(2ゴールという結果だったが、自身のプレーについては?)
「チームのみんながシュートチャンスを作ってくれたのですが、なかなかゴールを決めることができなかったので、自分の中でも焦りがありました。1点取らせてもらってからは気も楽になりましたし、点を取れて安心しました」

(セレモニーでスパイクを脱いだときの気持ちは?)
「今日でこのピッチで試合をするのは最後なのかな、と思って置かせてもらいました。寂しい気持ちもありますが、また自分の中でも考えながら、違う形でピッチに立てたらな、とも思っていました」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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