Jリーグ第32節 vsガンバ大阪 試合前日コメント

「皆さんもご存じのとおり、我々にとって明日のゲームは勝利すれば2試合を残して優勝を決めることができるゲームです。立ち位置として、残り3試合を考えれば我々が有利な立場です。その3試合の最初のゲームが明日のガンバ大阪戦ですが、非常に関心を集めるゲームだと思います。恐らく、6万人近い観客が詰めかけるゲームです。その中で感情をコントロールするのは簡単なことではないですが、我々としてはこれまで戦ってきた自分たちのやり方をもう一度確認し、落ち着いて冷静さを失わずに戦うことが必要なゲームです。

ガンバ大阪は攻撃的で素晴らしいチームですから、明日は非常にハードなゲームになります。ただ、この3週間で選手たちは非常に良いトレーニングを積んできました。明日、必ず良いゲームをして、全員で戦って勝利をつかみ取りたいと思います」

【質疑応答】
（興梠選手の状態については？）
「ケガをして長く休んでいましたが、本人の感覚は悪くないということでチームのトレーニングに参加させてみました。練習後に話したことは、状態の確認です。周りの評価はありますが、最終的に一番大事なことは選手自身の感覚ですから、そのことについて話しました。明日のゲームに出場するかどうかということが聞きたいのかと思いますが、ベンチに座ることはあるかもしれません。その可能性はあるというコメントにさせていただきます」

（自身にとって日本で初のタイトルが懸かるゲームに臨む心境は？）
「もちろん私自身、タイトルをチームと共に手にしたいという気持ちがあります。それと同時に非常に大事にしていることは、いかに選手たちを育てていけるかであり、その選手たちが自分のキャリアをしっかりと進んでいってくれるかです。これまで指導してきた選手が色々なチームにいますが、その選手たちを日ごろから非常に気にしながら観察しています。私の指導を受けた中で、少しでも良いキャリアを送れればという気持ちがありますし、選手たちから感謝させることが私にとって一番大切なタイトルです。タイトルを獲ることに関して情熱を燃やす監督はたくさんいます。ただ、その後クラブがどうなろうとかまわないという気持ちでやる監督もいるでしょう。私は、そういう考えで仕事はしていません。クラブが健全で長く成功するための土台を作ること、私の後を誰かが引き継いでも継続していけるようなものが、私の目指す仕事です。私にとって価値のあることは、正直さや真面目さです。それを非常に大切にしていますし、指導してきた選手たちがそれを学んで成長してくれることが大切だと考えています」

（2012年の就任会見の際に、2006年のガンバ大阪戦を見てレッズの監督になるのが夢になったと言っていたが、同じような状況でゲームを迎える今の心境は？）
「8年前は私が日本にきた年ですが、そのときに浦和がガンバに勝って優勝を決めました。素晴らしい雰囲気で喜びを分かち合った光景を見て、日本にこんなにもサッカーで盛り上がるチームがあり文化があるんだと、当時は知りませんでしたから、本当に感銘を受けました。そのときから私は一つの夢、目標として浦和レッズの監督になり、優勝を勝ち取れたらと思っていました。私自身は選手や監督としてのキャリアの中で、自分自身の夢を叶えてきました。そのために努力をしてきましたし、それが目前に迫っていることは喜ばしいことです。ただ、ガンバ大阪は非常に強いチームです。厳しい戦いが待っていると思いますが、選手、スタッフ、サポーターと共に戦ってそれを勝ち取り、思い描いていたような夢が実現することを願っています」

（共に戦うファン・サポーターにメッセージを）
「明日だけでなく、これまでもチーム、クラブにとって大切な存在であり共に戦ってきた存在です。ご承知のとおり今シーズン、クラブ、チーム、サポーターは非常に厳しい時期を乗り越えて今ここに辿りついたと思っています。その厳しい時期にバラバラになることなく、我々はファミリーであるという思いで戦ってくることができたと私は思っています。浦和レッズはサポーターが必要であり、サポーターにも浦和レッズというチームが必要であると思っています。厳しい時期を乗り越えてきたからこそ、強い思いがあるはずです。私自身は毎日現場で仕事をしていますが、クラブのスタッフはチームのためにそれぞれが汗をかいてきました。明日のゲームでタイトルを獲ることがあれば、それはチームが頑張ってきた成果であり、サポーターがそれを応援して共に戦ってきた成果であると捉えています。浦和レッズはサポーターの数が最も多いクラブとして日本一ですが、チームとしても日本一のサポーターがいるにふさわしいだけの、日本一のチームに一歩近づけるのではないかと思っています」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】