2006年の3月4日（土）、浦和レッズはJリーグの開幕戦で、ガンバ大阪と戦った。

ガンバは前年、Jリーグが1シーズン1ステージ制になった2005シーズンのJリーグ王者。レッズは勝ち点1差で2位だった。その悔しさもエネルギーにして、リーグ戦終了後の第85回天皇杯でレッズは初優勝した。日本の二大タイトルを分け合った両チームの対戦が、翌シーズンのJリーグ開幕戦目玉カードとして組まれた。他の8試合がすべて翌5日（日）に行なわれる中、ただ1試合、万博競技場でガンバ大阪対浦和レッズ戦が行なわれたのだ。

レッズは前年まで、J1リーグで通算190勝32分190敗の成績だった。
1993年のJリーグ開幕以来、通算成績で一度も勝ち越したことがなく、2005年の最終節の勝利で初めて勝ち数と負け数が並んだのだった。負け越し続けた13年間。奇しくもその初戦は、1993年5月16日（日）、同じ万博競技場でのガンバ対レッズ戦だった。

Jリーグ14シーズン目から白星先行の歴史を作る。412試合の1試合目と同じ相手に勝利して、そのスタートを切る。レッズは意気揚々と万博に乗り込んだ。1週間前にゼロックススーパーカップ（現・富士ゼロックススーパーカップ）でガンバを下しているのも良いはずみになっていた。試合は開始2分にワシントンが先制。最高の滑り出しだった。しかし2点目が取れないまま後半を迎え、67分に同点とされる。その後は両者ともチャンスを作りながら互いに譲らず、１－１の引き分けで開幕戦を終えた。

待望の通算勝ち越しはお預けとなったが、アウェイで前年リーグ王者に互角の戦いでドロー。シーズンの手ごたえをつかんだ浦和レッズは第2節から4連勝したのを契機にリーグ戦22勝6分6敗で初優勝。J1リーグ通算成績を大幅勝ち越しに転じた。
ちなみに昨2011シーズンのリーグ戦は、8勝12分14敗で、2002シーズン以来9年ぶりの負け越しを記録した。浦和レッズのJ1リーグ通算は現在、285勝78分253敗となっている。
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】