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細貝 萌、大粒の涙でレッズへの思い、ドイツでの決意を語る

27日、バイエル・レバークーゼン(ドイツ・ブンデスリーガ1部)に完全移籍することになった細貝 萌が、大原サッカー場内クラブハウスにて記者会見を行なった。
冒頭、細貝は「この度、浦和レッズから移籍することになりました。自分としてもすごく苦しい決断でしたが、6年間、浦和で育ててもらって、すごく感謝していますし、これからドイツで、浦和で支えてもらったファン・サポーター、関係者、みんなに恩返しできるように、向こうでしっかりと結果を出したいと思っています」と挨拶した。その後、質疑応答が行なわれた。

【質疑応答】
(ドイツでは日本人選手もたくさん活躍していますが、ドイツに一番、惹かれた点は?)
「昔から、海外に行きたいと思っていましたし、そのためにクラブにもわがままを言って毎年、単年契約をさせてもらっていました。興味を持ってくれるチームがあって正式にオファーをくれるという形になったので、そのときは行きたいという気持ちでいましたし、そういう話になったときに、高原さん、長谷部さん、相馬君など、たくさんの人から電話をもらって、たくさんの話を聞いて、やっぱり日本とは違った環境で、自分の知らない環境に飛び込んで、厳しい環境の中でサッカーがやりたいと思いました」

(すごく苦しい決断だと言っていましたが、どういうことに思い悩んだのですか?)
「……(言葉に詰まって涙ぐむ)。これまで、浦和から海外に行ったたくさんの選手と違って…(言葉に詰まる)。浦和ではなかなかよい結果を残すことができなかったので…。この状態で、浦和を離れることは…。(涙をぬぐいながら)…そういう決断をしたことは、すごく、苦しかったです」

(すごく苦しい決断だったとおっしゃいましたが、向こうのクラブとは4年半の契約ということで、その点、クラブとしては非常に高く期待をしている、長い目で見てくれていると思うんですが、その点についてはどうですか?)
「レバークーゼンから誘っていただいたときに、期限付き移籍の話も同時にあって、レバークーゼンの中盤の選手は、今、能力が高い選手が多くて、正直、今だと厳しいだろうということも言われたので、期限付き移籍で他のクラブに行くということに対して、説明も受けていました。自分はそういう状況であろうと、やっぱり向こうに行くことが自分にとって、成長できる環境だと思ったし、そういう期待を込めての提示をいただいたので、その提示に恥じないようにしっかりと結果を残して、この先、サッカー選手として、よい選手になれるように頑張っていきたいと思います」

(よいサッカー選手とおっしゃいましたけど具体的には?)
「日本代表として常に活躍する選手であり、ヨーロッパで活躍する選手になりたいと思います」

(以前から、家長昭博選手と仲がよくて電話もよくしていると話していましたが、今回、家長選手もマジョルカに移籍することになりました、そのあたり、一緒に話をしたりとか相談したりということはありましたか?)
「今回の移籍の件で話すことはなかったですが、彼が海外に行きたいという思いを持っているということはずっと知っていました。たまたま同じタイミングになったこともあって、初めて彼と知り合ってから、彼に負けたくないと思ってプレーしていましたし、同じタイミングで海外に行くことでまたライバルが1人、海外に行くので、彼にも負けたくないという気持ちは強いです」

(レバークーゼンからは細貝選手のどういうところを評価して、という話がありましたか?)
「ヘディングも強いという意見をいただきましたし、ほかのポジションでプレーするよりもボランチの選手として評価していただいているということは聞きました」

(それを受けて、どういうところをアピールしたいと思っていますか?)
「日本に比べて、球際に関して激しいということはずっと言われていましたし、向こうに行った選手はずっとそう言っているので、球際のところで、しっかりと負けないように、自分から、激しくぶつかっていきたいと思います」

(ここ2年間、フィンケ監督のもとでプレーしたことが、ヨーロッパに行く面で自信につながっているということはありますか?)
「フィンケ監督からもたくさんのドイツの情報をいただきましたし、自分の中では行こうと決めてたときにも、あらためてたくさんのアドバイスをいただいて、さらに行く気持ちが強くなったと思います」

(結果を残したいという話でしたが、当面の目標、長いスパンでの目標を聞かせてください)
「チームに合流して、試合に出ることが自分のレベルアップにもなると思いますし、とにかく少しでも早く試合に出られるように、しっかりとポジションを奪う気持ちでやろうと思っています。そこでの評価が今後、レバークーゼンでプレーできるか、っていうところにもつながると思うので、まずはアウクスブルクのチームで、しっかり試合に出ることで、自分をレベルアップさせたいと思っています」

(高校時代から特別指定選手としてレッズに来て、レッズで自分自身が得たもの、それからやり残したことがあったら教えてください)
「自分が試合に出始めて、よい結果を残すことができなかったですし、プロ選手としての一歩を踏み出したチームなので、その自覚のところに関しては、すごくたくさんのことを学べた6年間だったと思います」

(そういう中で忘れられない出来事というのは?)
「毎日が…(涙ぐむ)。…毎日、そうでした。…(涙をこらえて)たくさんの人が、常に自分を支えてくれていましたし、だからこそ、向こうに行って、しっかりとよい選手になって恩返しをしたいという気持ちが強いです」

(レッズサポーターにメッセージは?)
「自分のホームページでも書きましたけど、向こうでいい選手になって、今度こそは、(泣きながら)みんなから、期待されるような、選手になりたいと思います」

(日本代表に選出されていますが、今後の予定は?)
「代表の合宿があるので、まずはそちらに行くと思います。その先の予定はまだ決まっていないので、すごくハードな形になると思いますが、そのハードなことに関しては、すごく自分自身感謝してますし、サッカー選手としてプレーできることをすごく光栄に思っています」

(ドイツでの予定は?)
「まだ決まってないです」

(いつ頃オファーが来て、いつ頃、決断を?)
「夏過ぎくらいに興味を持ってくれているチームがあるという話をいただきました。興味を持ってくれているチームがあるというのは、自分自身そんなに現実的な話ではなかったのですが、レバークーゼンから非常に評価していただいて、正式にオファーを出そうと思っている、という状況を聞いたときには、サッカー選手として(ドイツに)行くことはレベルアップになると思ったので、ぜひ行きたいと思っていました」

(レバークーゼンにはポンテ選手も在籍していましたが、彼とレバークーゼンについての話は?)
「最初に代理人から話を聞いた後、2番目に話を聞いたのがロビーでした。彼は向こうでプレーもしていましたし、向こうにたくさんの知り合いがいる中で、すごく僕の背中を押してくれました。昨日も、自分がドイツに渡るのにすごく長い、長文のメッセージをくれて、(涙声で)それを毎日見ながら頑張りたいなと思います」

(夏場以降、失礼ながら少しパフォーマンスが落ちていたようにも見えたのですが、移籍の話があったからというのもあるのでしょうか?)
「それが影響していることはないと思いますが、自分としては、移籍する可能性が高くなってきた時点で、浦和でプレーできる試合数がどんどんどんどん限られて、少なくなっていく中で、どうにかいい結果を残したいと思ってました。あまり最初は選手のみんなにも相談せずに、(涙をこらえながら)練習から、少し、孤立する場面もわざと作ってやってきたので、…逆にそれがよくなかったんだと思います。すごく自分でも後悔してますし、情けない思いです」

(ポンテ選手からの長文のメッセージというのは、言える範囲でいいので、どういうものだったのか教えてもらえますか?)
「ある程度、具体的な話になってきて、僕の代理人とロビーだけが(移籍の話を)知っているという形だったので、ロビーとその後話す機会も多くなりましたし、すごくロビーが背中を押してくれて、昨日いただいたメッセージの中には、『オレとハジはこれからもずっと友達で、この先も僕のプレーをずっと見ているよ』ということと、『これからドイツへ渡ることで、必ずいい選手になれるって信じてる』というメッセージをくれました」

(話を公にできない中で、ポンテの存在は支えになっていた?)
「そうですね。他の選手に伝えることができなくて、ロビーからたくさんの声をかけてもらっていたので、ロビーからは『サッカー選手として、お前のために絶対に行くことをすすめる』ってずっと言ってくれて、毎日のようにドイツの話をしてくれて、環境のことだったり、練習での日本とは違う雰囲気のことだったり、毎日少しずつ自分に教えてくれてました」

(ドイツに渡って一番楽しみにしていることは何ですか?)
「厳しい環境に身を置くことになるので、その厳しい環境に身を置くということがすごく楽しみですし、ドイツの国の中で試合に出ることで、自分がサッカー選手としてレベルアップできる場をやっと作れたということに関して、不安な気持ちも正直たくさんありますが、その分、期待の気持ちというか、自分が持っている意志のところは、すごく強いです」

(サッカー以外で楽しみにしてることは?)
「今日も、陽介だとか、たくさんの選手が、(嗚咽を漏らしながら)ドイツ料理に連れて行ってくれます」

(浦和はいいところでしたね?)
「(声にならず、ただうなずく)」

(他のチームメートが今回の移籍について知ったのは?)
「最初は報道で少し出て、みんなから言われてるときもありましたが、正式に決まっていなかったので、自分も『いや、それはないよ』と言っていました。ある程度、正式な方向性が見えてきてから、選手全員で食事に行ったときに、みんなの前で、報告しました。みんなが背中を押してくれましたし、すごくたくさんの人に支えられてるなって思いました」

(2014年ブラジル大会への思いがあれば、教えてください)
「まだ先のことですけど、ドイツで結果を出すことが、やっぱりそこに近づく一歩だと思いますし、ロビーもブラジルまで見に来てくれるって言ってたので(笑)、しっかりそのピッチに立てるように、毎日毎日大切に過ごしていけたらいいと思います」

(すごい先の話なんですが、ドイツでの契約が終わって日本に戻ってくるときに、レッズに戻ってきたいという気持ちは?)
「レッズが僕を必要としてくれれば、僕は戻ってきたいと思いますし、必要だと言われるような選手になりたいと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】[gallery]

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