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立花洋一新代表取締役社長 就任会見

1月31日、さいたま市内のホテルで、2月1日付で浦和レッズの代表取締役社長に就任する立花洋一新代表の就任会見が行われた。

【立花洋一新代表】
「あらためまして、みなさん、こんにちは。明日(2/1)からレッズの代表として、非常に責任の重い仕事をすることになりました、立花です。

私は、昨年の2月から副社長ということで浦和レッズに来ましたので、1年間、特に4月から強化を担当するということで、まさに一番チームの大事なところを担って、精一杯やってきたつもりです。明日から、全ての責任を、私の方でみなさんの期待に添えるような形で、なんとかこのクラブを目標である、あらゆる分野でアジアナンバーワンのクラブにする。そして、以前もお話しましたけれども、何とかクラブワールドカップで勝ちたい、優勝したい、という思いが、私にはございます。それを実現するような形で引っ張っていければなと思っております。

おそらく今、淵田代表がこれまでの、特に2018年のレッズの総括などをされたと思いますので、私としましては、2019年、これからレッズはそういう方向に行くのか、どう考えているのか、ということをお話させていただきたいと思います。

チームは、もうすでに沖縄で第1次トレーニングキャンプをやり、オズワルド オリヴェイラ監督の下に、新しいすばらしい選手が加入して、いいトレーニングを積んでいます。みなさんもご存知のように、昨シーズン当初、非常に厳しい戦いで、なかなか成果を上げることはできませんでしたが、最後には天皇杯という、ビッグタイトルを獲ることができ、浦和レッズに関わるみなさんに、大きな感動と喜びを与えることができたのではないのか、ということです。何と言いましても、このタイトルを獲るにあたっては、オリヴェイラ監督の力が選手を鼓舞して、そして、ファン・サポーターのみなさんのパワーをチームに乗り移させて、そういう一体感で優勝できたと私は思います。そういったことをどうやって実現すればいいのかと考えていた1年だったと思っています。

やはり、レッズといえば、もちろん監督、選手の力もありますけれども、ファン・サポーターのみなさんの熱い声援がなければ、絶対にいい結果を得られないクラブということは、私も約30年に渡ってこのクラブに関わっていたといいますか、本当に心を共にしていましたので、そういったことからも、これをやることによって、いい結果が出るんじゃないかということを常に考えながら、今までやってきたつもりです。

これからクラブの経営にあたっていくわけですが、強くて魅力あるチームという言葉がよく出ます。その強くて魅力あるチームというのは何なのか私なりに解釈すれば、強いということは、やはりタイトルを獲るということに尽きると思います。そして、魅力あるチームは何なのかと言ったら、これは、入場していただくお客様の数、そこが全てにつながっていくと考えております。従いまして、私が代表に就任して、まずやりたいことは、とにかくタイトルを獲る、そして、埼スタを満員にして、その声援で、選手も戦う、そして、ファン・サポーターの方も戦う、そんなクラブ、チームにしていくことだと思っています。ここ10年くらい、それまでの浦和レッズとは違った、埼スタがいっぱいになるということも減りましたし、何となく私が外部にいたときも、あのワクワクした埼スタってどこにあるんだろうな、というような気がしていたのも事実です。そういったところを、私がもう一度、あの満員の埼スタと本当にワクワクドキドキするような選手のプレー、あるいはスタジアムの雰囲気。そういったものを再現させていく思いが強いです。そういったことをやるために、いろいろな方と力を合わせて現実のものとしていきたいです。

事業を経営する以上、もちろん会社の規模でも、あらゆる分野で、アジアナンバーワンを目指す以上、そういったところでも、事業を拡大し、周りのいろいろな方から、世界中の方から、浦和レッズというものが認知されて、すばらしいサッカークラブだな、という評価を得られるように、微力でありますけど、全力を尽くして参りたいと思っております」

[質疑応答]
(副社長時代に感じられたことでもよいが、いち経営者として、この浦和レッズという企業の強みはどこにあると感じているか?)
「今日も実は感謝の会がこれからあるんですけれども、埼玉の地域も含めて、たくさんのパートナーの方がいらっしゃるクラブです。おそらく浦和レッズというクラブの、そういった意味でのパートナー収入というのは、他のクラブに比べて、引けを取らないどころか、本当にたくさんの協賛をいただいているというところは、これはレッズそのものがこれまで築き上げていろいろなブランドであるとか、あるいは、共感を得るものに対して、みなさんがご支援してくださると思います。そういったところは、事業という面では、非常に大きなところ、あるいは強みだと思います」

(淵田代表が、立花新代表の人となりを教えてください、と伺ったときに、しっかりとしたビジョンを掲げられて周りを引っ張っていくタイプで、これからクラブが飛躍していくのにもふさわしいリーダーである、とおっしゃられていたが、ご自身で、サッカークラブの代表として目指すリーダー像やどういったところでリーダーシップを発揮していければと考えているか?)
「私が前にもお話ししたかと思いますが、選手出身です。それと、浦和の前身が三菱サッカー部ということもありますけれども、そういったところで育ってきたわけで、この浦和レッズというクラブに対する情熱や一言でいうと、レッズ愛ということだと思うんですけど、これは絶対に誰にも負けないなという気持ちで自分はいます。こういった思いであるとか気持ちを、現場の監督、選手だけでなく、全てのスタッフに対しても、このクラブがタイトルを獲るために、みんなで一緒になって力を合わせようよ、というところを強く求めるつもりです。こういった形で、もうすでに話をしています。本当にすごい26年間での土台ができていると思いますので、これからどんどん大きくしていくためには、やっぱり家って大きな柱が必要だと思っています。その柱を太く強くしていくのが私の仕事だと思っています」

(ここ10年でスタジアムが満員になる数が減ったとおっしゃっていたが、その理由はどういったところだと考えているのか?)
「みなさんも同じかと思いますけど、浦和レッズの試合をずっと見ていますけど、それこそ日本代表で活躍する、とか、強力な助っ人外国籍の選手ですとか、そういった選手がいて、その選手を応援すると言ったときに、その選手の戦い方、あるいはプレースタイルというところが、浦和レッズである以上、こうあるべきだよね、というものが私はあると思っています。そういった選手のプレーであったり、人間そのもの、あるいは、性格を含めてかもしれませんけれども、そういったものにみなさんが期待をし、それでスタジアムに駆けつけて試合を見る、ということだったような気がします。ですから、そういった選手が今年31人いると思っています。そういったプレーヤーにすることはもちろんですし、それと共に、アクセスなども、今、いろいろなことをやっていますけども、以前から言われているように、駅から遠かったりということもあります。

良くする、進化させることが当たり前だと思います。あるいは、そういうことを実際にやることが本当にどこまでできていたのか、と感じています。私は、重要なのは、そういったプレーヤーですばらしい試合をお見せしますし、この浦和の街からどれだけのファン・サポーターのみなさんを、埼玉スタジアムに来ていただくか、そこを、若い方たち、新しい方たちも含めて、ファン・サポーターになっていただくように、いろいろな手を打っていかなければいけないと思っています」

(昨年のお話のときも、今日もそうだが、ワクワクさせてくれるような目標を聞かせていただいているが、それらを実現させるために、今、こういったアイデアや計画を聞かせてもらえるか?)
「難しいことはたくさんあると思います。浦和レッズというのは、これから未来永劫発展していくクラブだと思っています。そういった意味で、当然事業計画で、今年はこういうことをします、ということはあると思います。でも、大事なのは、おそらく私としては、代表就任後、2ヵ月、3ヵ月後には、5年先、10年先を見据えて、どういうことをやりたいか、ということを構想段階も含めて、みなさんにお話できればと思っています。それと共に、浦和レッズというクラブは、こういうクラブになるようにこういうことをします、というところも具体的にお話できたらと思っています。もちろん、今、ここでこういうことをやりますよというアイデアは当然あります。ただし、そういったことはいろいろなクラブのメンバーとも話をした上で、そういった形で求めていければと思います。それは、多分とても大事なことだと私は思っていまして、5年、10年、30年、50年先、ああいうことをやると言って実現するということをみんなでつないでいくのが、大事だと思っています。

浦和レッズの伝統というか強みは、人と人とのつながりだと思っています。ですから、そこの話は先ほどしませんでしたが、そういったつながりの強みを事業の面でも我々のメンバーと考えながら、築いていけたらと思っています。ですから、もう少し時間をいただければと思います」

(3つお聞きします。1つは、昨年、浦和レッズの理念が発表されたが、選手はこうあるべき、というというものもあるし、クラブスタッフにもあると思うが、それの継続性についてはどうか。もう1つは、淵田代表はJリーグの理事をされて、レッズの代表であればそうなると思うが、浦和レッズがリーダーシップを取っていくという考えで、例えば、2ステージ制の議論があったと思うが、その中で、Jリーグの本流と違ったものでも、意見を述べられるのかということ。最後に、レッズができて27年、28年になるが、1999年のJ2降格の件や2011年の残留争いの総括がクラブの中でされていると思っているか?)
「理念に関しましては、かなり時間を掛けて、プロジェクト的にまとめてもらったところを昨年発表したと思います。今、何をやっているかというと、その理念をクラブスタッフ、あるいは、選手にどうやって浸透させていくか、というところをやっています。理念がどういうものか、みなさん分かっていますか?とアンケートを取ったり、あるいは、理念が書いてあるポスターが大原やいろいろなところにあると思いますが、ああいった形で、ただ作ったのではなくて、本当にその理念をみんなで理解して、そういった方向に向けてやるんだ、というところにあります。これはずっと継続していくものだと思っています。

2つ目は、Jリーグの中の理事になったとき、あるいは、毎月、実行委員会にこれから参加することになると思いますけれども、おそらく、今、チェアマンや原さん(Jリーグ副理事長)もいたりして、非常に私としては、Jリーグの役員の方たちも含めて、フランクにお話ができる場だと思っています。ですから、自分の思うことは、その場ではいろいろ発言するつもりですし、それに共感してくださる方がいれば、そういった方向に意見がまとまったりすることもあると思います。存在感という意味では、この浦和レッズというクラブが、Jリーグの中でどういう位置にあるのかと考えたときに、やっぱり我々がというか、私がと言った方がいいかもしれませんが、話す内容は重い言葉だと考えています。自分の考え方、クラブの考え方も含めて、発言をしていかなければいけないと思っています。

最後に質問ですが、降格したことや、降格の危機があったという状況のときに、クラブの中にはいませんでしたが、当然試合を見たり、1990年代あたりは、私も試合のときは、どちらかというとスタンドというよりは、運営のところに行って試合を見ていたような人間でした。そういう現場の雰囲気は私なりに感じていますし、理解しているつもりです。それがあっての昨年4月、リーグ2分3敗というところで、どうやって行くんだ、このままでは、というすごい危機感がありました。副社長という立場でしたが、そこでは、ここで強化という仕事に携わらなければいけないという使命感に燃えて、その立場についたということです。常に優勝。3年続けてカップ戦を獲りましたけども、リーグの優勝を待ち望んでいる人は、どれだけいるかということはよく分かっています」

(埼スタを満員にという話があったが、2008年は(平均で)47,000人くらい入っていたが、昨年は35,000人だったと思うが、今シーズンの目標の人数と、この先10年のビジョンは?)
「スタジアムを満員にしたいと言っていることはまず間違いないです。それが今シーズン全部の試合を満員にするのが目標ですけれども、今、Jリーグの方で、記録として、我々の方に送られてくるものに、クラブ毎にどれだけ満員になったか、という回数が書かれているものがあります。満員とはどういうことかと言うと、その競技場のキャパシティーの8割以上が入ったら満員ということだということで、埼スタだと47,000人以上になると思います。そういう試合が何試合あったかということ何ですが、実は昨シーズンは1試合しかなかったんです。例えば、川崎さんは、ほとんど満員、それは、40,000人、50,000人入るスタジアムではないからそうなるんですが、浦和レッズは埼玉スタジアムで試合をすると決めたそのときから、このスタジアムを常にいっぱいにさせなければいけない、そういう使命があったと思います。ですから、それを見てすごく悔しかったです。本当に今年の31人で、最後まで走り、戦い、貫くことをして、1試合でも2試合でも、5試合でも、10試合でも埼スタが満員になれば、おそらくレッズに関わるみなさんは、幸せに思ってくれると思っています」

(ファン・サポーターとの関わりやコミュニケーションについては?)
「前任の淵田代表は、そういうファン・サポーターとのミーティングをやったり、もっと言うと、ホームゲームもアウェイゲームも、全ての試合で、ファン・サポーターの待機列に並んで、直接声を聞いたり、来たファン・サポーターの方には挨拶をしていました。私も、昨年、副社長という立場でしたけども、全て隣に一緒にいて、ときには厳しいお話も伺いました。でも、やっぱり温かい。それと、サッカーの本質というか、サッカーを分かっているみなさんだなと思いました。そういう方たちと対面するときに、我々と同じことを考えて、思っている人たちなんだと強く感じています。そういったこれまでいろいろなことをやってきている中で、すごくいいことだと思っています。そういったいいことは引き続きやっていきたいですし、新しく進化、進化と言いますけれども、進化させなければいけないところについては、どんどん挑戦し、進めていきたいと思っています」

(淵田代表は5年間の仕事を言葉にすると『土台』と言っていたが、ご自身のこれからの仕事を言葉にするとどんな言葉になるのか?)
「理念にも書いてあるのが、『革新と伝統』とありますが、やっぱり、再現ということは、レッズの伝統をどのように再現し、表現し、そして、その伝統に何を積み上げていくか、ということだと思います。

進化というのは、革新ということよりも、我々の本業はサッカーのエンターテインメントです。サッカー王国浦和と発祥したクラブです。そういう王国ですから、サッカーの王道というものも考えながら、それをどういう形で新しいことをやって進化させるさせるのかということだと思っています。ですから、みなさんが喜んでいただけるようなことをやって、お客様が増えることが、ある意味進化につながると考えています」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

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