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ジュニアユース(中学2年生)を対象に『Jリーグ版よのなか科』を実施

2025.11.25 ジュニアユース

5月31日から11月22日にかけて、浦和レッズジュニアユース所属選手(中学2年生/18名)を対象に『Jリーグ版よのなか科』を実施した。

『Jリーグ版よのなか科』は、プロサッカー選手を目指す競技者にとって、適切な“キャリア” についての考え方や心構え、社会人として適切な就労観や職業観の醸成を目的に、将来、地域で活躍、貢献できる人材の育成を目指して実施されている。全5回のプログラムでは、クラブの経営、Jリーグの理念、サッカーをとりまく職業、それぞれの職業に必要な「意志」「役割」「能力」、選手自身の5年後のキャリアイメージプランについて考えていった。

今年のファシリテーターは、ジュニアユースコーチの吉野 雅大が務めた。

第1回の「Jクラブをとりまく“お金"から仕組みを考える」では、Jリーグのクラブがどのように経営されているのかを浦和レッズの収支を見ながら学んでいった。選手たちはクラブを経営するためにどのような支出、収入があるかを考え、自分がクラブの社長だったらどのような方法で収入を増やし、支出を減らすかということをグループごとに議論して発表した。ゲストティーチャーとして参加した田口 誠代表はクラブ経営についての考えを選手たちに伝え、「ファン・サポーター、パートナー、ホームタウン、浦和レッズに関わるすべての方の支えが大事」だと強調した。



第2回の「Jリーグが目指すものを考える」では、『Jリーグが何を目指しているのかを知る』というゴール設定。Jリーグの成り立ちや地域との繋がりなど、テーマに沿って用意された質問に対して自分の意見を考え議論するグループディスカッションが行われた。その後、浦和レッズの理念やホームタウン活動についての話がされ、浦和レッズが地域の方々をはじめ多くの方に支えられていることが語られた。選手たちは、浦和レッズのエンブレムを着けていることに責任と誇りを持つことや、浦和レッズの選手はサッカーだけではなくホームタウン活動も重要な役割であり、トップチームとレディースの選手が行う学校訪問や地域のイベントへ参加することの意義をあらためて学び、とても有意義な時間となった。



第3回の「Jリーグをとりまく職業を考える」では、サッカーに関わる職業にどのようなものがあるかを考え、資料映像を見て「意志」「役割」「能力」について学んだ。選手たちは今の自分にはどのような意志と目標があり、達成するための必要な能力と役割について考えた。この日は、Jリーグ開催日の埼玉スタジアムで講義が行われ、ゲストティーチャーの浦和レッズ競技運営担当社員から、業務内容や仕事を遂行する上で大切にしているおもいなどを実際のエピソードや写真を使って説明を受けた。また、浦和レッズのホームゲームなどで来場者が安心してサッカー観戦ができるよう、試合運営のお手伝いをいただいているボランティアスタッフ「スチュワード」のみなさんから活動の説明を受け、その後実際に活動を見学させていただき、多くの方の協力で試合運営が成り立っていることを学んだ。





第4回の「職業と“意志"“役割"“能力"の関係を考える」では、プロフェッショナルレフェリー中村 太氏をゲストティーチャーに招き、仕事の「意志」「役割」「能力」について講義をいただいた。受講した選手たちは、貴重な話を真剣に聞き入っている様子だった。また、講義後の質疑応答では、日本代表のトレーニングマッチをレフリングした際に一流選手から感じた共通点などをお話いただくなど、多くのことを学ぶ充実した時間を過ごした。



最終回の第5回「自分のキャリアイメージプランを考える」では、5年後の自分を考えるというテーマのもと、選手それぞれがキャリアイメージプランを作成。自身をサッカー選手とし、周囲にどう評価されているかを考え、グループ内で監督、チームメート、メディア、ファン・サポーターと役割分担をして発表を行った。発表後にはアカデミー出身で2025シーズンのトップチームキャプテンを務める関根貴大が登場。自身の経験をもとにしたメッセージをおくり、選手たちはとても刺激を受けている様子だった。関根への質疑応答では多くの質問が飛び交い、一問一問にまっすぐ答える関根と、熱心に聞き入るアカデミーの選手の姿が印象的な回となった。



全5回の<よのなか科>を通じて浦和レッズやJリーグが目指すものを学び、選手たちは将来のことを考える意識が高まっていた。そして、自分たちが多くの方々に支えられてプレーしていること、浦和レッズのエンブレムに責任と誇りを持ってプレーすることの自覚が芽生え、常に感謝の気持ちを持ちながらサッカーに取り組まなければいけないことを実感していた。

今後の彼らの成長に期待を抱きながら、これからもサポートを継続していく。
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