場内MC

朝井夏海

NATSUMI ASAI
場内MC

岩沢慶明

YOSHIAKI IWASAWA
クラブ
「例えようがない」、「レッズ戦は『我が家』です」
場内MC・朝井夏海さんと岩沢慶明さんの思いと夢
2021.5.14

浦和レッズも三菱自動車工業サッカー部から名前を変え、プロサッカークラブとして生まれ変わってから29年が経とうしている。

その歴史の全て、またはほとんどに関わり続けている人たちがいる。ホームゲームの場内MCを担当している朝井夏海さんと岩沢慶明さんだ。

Jリーグ開幕時から担当する朝井さんと、3年目の1995年から担当する岩沢さん。2人が浦和レッズに関わることになったきっかけは何だったのか。

朝井「私はレッズに関わる以前、野球の仕事をしていました。でも、野球はもう誰もが知っていて、私がいくら勉強しても追いつかないと思っていたんです。そんなとき、『来年からプロサッカーリーグが始まる』という話があり、その前に話す人を養成したいということでした。サッカーのことは全く知りませんでしたし、周りにサッカーをやっている知り合いもいませんでした。でも、誰もやっていませんし、知らない人が勉強していくには楽しいかもしれないと思ったんですよ」

岩沢「僕の場合は、レッズの場内DJと横浜マリノス(現・横浜F・マリノス)の場内DJを探しているから、デモテープを送ってほしいということになりました。そのテープを出し、数日後に『岩沢、決まったよ。よかったね』と言われました。決まったのはすごくうれしかったのですが、心の中で『どっちなんだ?』となったわけですよ」

2人とも初めから「レッズで仕事をしたい」と思っていたわけではなかった。

朝井さんは前述のようにサッカーを知らなかったことに加え、仕事をするにも当時住んでいた場所から近いヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ)や横浜マリノス、横浜フリューゲルスを希望していた。

朝井「『なんで?』と思いましたが、レッズが一番盛り上がっていて、私はすでにインタビューなどをやっていましたし、『任せていい』と思ってもらえたんだと思います。ものすごいファン・サポーターがいるところだと思っていましたし、『どうするんだろう?』と思いました。でも、人に話を聞くことについては全く問題がなかったんです。試合前にマッサージを受けているところに平気で入っていって、福田正博さんに『今日はどうなんですか?』と平気で聞いていて(笑)。でも、みんなもウェルカムで、『今日は勝つよ!』と言ってくださったり。私も若かったし、お兄さんのような方ばかりだったから、すごくかわいがってくれていて、みんな優しかったんですよ。今思うと恥ずかしいですけどね(笑)」

Jリーグ開幕から2年間を外から見ていた岩沢さんも、レッズのサポーターに怖いイメージを持っていた。

岩沢「仕事をいただけることはうれしかったですが、正直『レッズか…』みたいな。当時の事務所の社長から『レッズは岩沢向きだよね。戦う、武闘というイメージは合っている気がすると思う』と言われましたが、僕自身はそんなことないと思っていたんですが(笑)」

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