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第２部 チッタ監督トークショー
[水内]
進行を務めます、元浦和レッズの水内猛です。
[河野]
埼玉新聞の河野正です。よろしくお願いします。
[水内]
通訳は渡部省吾さんです。
[水内]
開幕前にもこういう形で話をさせていただいたんですが、監督は、しばらくやってみて、いかがでしょうか。
[チッタ]
まず、これから１時間楽しくやりたいと思います。浦和レッズの監督という役割は非常に責任が重いと思います。毎日そういうことを考えながらやっています。前回ここにいたときには、フラメンゴが最後のキャリアだということを申し上げました。みなさんが前回ここにいたかどうかわかりませんが、私は１１歳でフラメンゴに入り、１８歳でプロになりました。黒と赤という色は私にとって非常に意味のある色です。プロとして１０のクラブでやってきたのですが、サッカー人生にとってフラメンゴが一番重要なクラブです。フラメンゴではジーコのような感じでやってきました。ブラジルのサッカー界では当時３チームがずば抜けていました。サントスではペレ、フラメンゴではジーコ、サンパウロではカレカとミューレル。なぜこういうことを言うかというと、私の人生にとって色というのは大事なことだからです。私は毎日、浦和のサポーターの我々に対する愛情を感じています。この半年間、監督をやってきて、全部の力をまだ出し切っていない選手がいると思います。とにかく、これから１時間楽しくやりましょう。
[水内]
１ｓｔステージを終わっていかがなものだったのでしょうか。
[チッタ]
非常に速かったと思います。いま考えるといろいろな問題がありました。何かというと、Ｊ２から上がったチームがＪ１で一緒にやっていくというのは非常に難しいことです。井原とトゥット、アドリアーノ、ドニゼッチが加わりまして、それに新人の山岸、西村、渡辺、岩本、田中の５人が入りました。私がやろうとしていることを伝えるのが非常に難しかったです。少しずつやりながら選手たちがそれを理解してくれて、１ｓｔステージの終わりの方では、ナビスコカップと２ｎｄステージに向けて、まだまだいけると思いました。私の考えでは、１ｓｔステージが終わって非常に満足しています。これからこのままやっていくのですが、全体的に１ｓｔステージは良かったと思います。
[河野]
１ｓｔステージの中で、僕は横浜マリノス戦が一番良かったと思います。それと去年Ｊ２で一度も勝てなかったコンサドーレ札幌戦も、胸のすくような爽快な試合でした。監督は１ｓｔステージのベストゲームはどの試合だと思われますか。
[チッタ]
どんな試合でも勝てば非常に良い試合だと思いますが、やはり特別な試合はあります。マリノス戦は前半が終わる７分くらい前に井原が退場になって、選手が全員それをクリアしなければならない試合でした。札幌戦も非常にいい試合でした。Ｊ２のときに一度も勝てなかったという意味では、意味のある試合でした。僕が覚えているのは、会場に入った瞬間、サポーターの熱気を感じたことです。僕がいなくても勝てる試合だと思いました。それはサポーターのみなさんが示してくれたことです。その日はサポーターがチームに自信を与えてくれたのでした。２−０という結果がいい結果かどうかはわかりませんが、チームは非常にいい試合をしたと思います。
[水内]
１ｓｔステージ１５試合のうち、自分の考え方とか選手のスピリットなどを含めてベストゲームはどれですか。
[チッタ]
私としてはジェフ戦が一番良かったと思います。いつも選手たちに言っているのは、毎回小野選手の送別会をやらないといけないね、ということです。なぜなら、あの日はチーム全体が小野のために勝ちたいという気持ちになっていましたから、選手全員がすごく集中していました。順位でいうと２位のチームを相手に非常に良いゲームをやりました。ですからあの試合がホームでは一番いいと思います。もちろん札幌戦もいい試合でした。アウエーでは清水戦です。勝てない試合もときどきはあります。結果は３つあります。勝つか負けるか引き分けるか。やっぱりグラウンドに着いて、ああいうサポーターを見るとみんな頑張ります。清水戦は全員が気持ちを入れて戦いました。どちらが勝ってもおかしくなかった試合でした。それと、これまでサッカーを見てきてあれほどはっきりしたＰＫがＰＫでなかったのを初めて見ました。
[水内]
逆に、７敗しているわけですが、監督から見て怒りたくなるような試合もあると思いますが、それはどれですか。
[チッタ]
駒場で負けたのが２試合あります。精神的な部分が影響している試合でした。まずＦＣ東京戦です。あれに勝っていれば５位になっていたと思います。初めてレッズとＦＣ東京が戦う訳で、選手たちには絶対に勝とうと言いました。試合の流れ的には私たちのものでした。覚えていると思いますが、あのときアドリアーノがゴールを決めて、サポーターとワイワイやろうと思って（看板を越えてしまい）、そこで流れが変わってしまって、後半負けてしまいました。前半、ブラジル人選手が３人とも警告をもらっていました。それで少し厳しいかな、と思っていました。５位にいけたという思いがあって非常に悔しかった試合です。もう一つはガンバ戦です。勝っていればやはり５位になれたと思います。始まって２０分でうちのチームは０−２で負けていました。それも精神的な部分です。もう一つはレイソル戦です。この３試合とも非常に残念な試合です。
[水内]
看板を飛び越えると警告というのは世界共通ですよね。
[チッタ]
開幕の１５日前くらいに審判からルールについての話がありました。そこで審判から、看板を飛び越えないように言われました。ですから非常に残念です。
[水内]
もうやらないと思いますが、今度やったら怒っちゃいますね。
[チッタ]
逮捕させます。
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