-今は連戦の真っ最中ですが、チームはここまで順調に勝利を積み重ねています。リーグ戦再開後のチームの雰囲気はどのように感じていますか。

今は負けていないということもあって、雰囲気はすごくいいです。(安藤)梢さんと(猶本)光さんが怪我でいなくなってしまって、よりチーム力が試されるときだと思いますが、一人ひとりがすごく責任を持ってプレーしていると感じています。

-二人の怪我で、チームとして落ちてしまうところもあったかもしれませんが、そこで栗島選手から声をかけたようなことはあったのでしょうか。

何か特別に声をかけた、とかはなかったのですが、二人が怪我をした次の週に皇后杯の決勝があったので、落ち込んでいる暇もないですし、何より「二人のために絶対勝たなきゃいけない」ということで、よりチームが一つになった感じはありました。でも、そこで優勝できなかったことには何か理由がありますし、その負けを経て何が自分たちに足りないのかを考えつつ、今はリーグ優勝するためにみんながシフトチェンジして戦えていると思います。



-そんなチームメートを見ていて、頼もしさを感じるところもあると思います。

今は(清家)貴子が5試合連続で点を取っていますし、ユズ(塩越柚歩)がたくさんアシストしてくれて、センターバックの(石川)璃音と(長嶋)玲奈もすごく安定感があって、一緒にピッチに立っていて頼もしさを感じます。若手の子たちがそうやって成長してくれている中で、自分も経験などの面で引っ張っていけたらと思っています。

-最近の試合では、栗島選手が攻撃の起点になるパスやラストパスなどを積極的に狙うことが増えているように見えます。

怪我をする前は守備に強く行くところが自分の特長だったと思いますが、復帰してからは少し怖さがありました。ただ、自分がパスの出し手になるときはそういう恐怖感がなかったので、そこは感覚的に少し良くなったかな、というのはあります。そしてリーグ戦が再開してからは相手に強く行く場面での怖さはほぼなくて、復帰してから何段階かありましたけど、怪我をする前の感覚にも戻ってきた感じがあります。守備のところは自分の強みとしてやりつつ、攻撃に関与できるような、得点につながるようなプレーを自分ができたらチームの助けにもなると思うので、ボランチでプレーしているときは攻守において決定的なプレーができるように意識してやっていきたいと思っています。

あとは、自分が前に出てラストパスを出すというよりは、自分が少し後ろに入ってビルドアップの部分でチームのつなぎ役になり、より攻撃的な選手、攻撃が得意な選手を前でプレーさせることでも、得点が増えていくと思います。たとえば(遠藤)優はなるべく前でプレーしたほうが相手にとって脅威だと思うので押し上げてあげたいし、そうすれば貴子がゴール前でプレーできる回数も増えていきます。チームのバランスを考えつつ、そういう選手の特長を生かしながらプレーすることも意識しています。



-次戦のアルビレックス新潟レディース(新潟L)戦は「Go ! REDS LADIES」として小中高生のチケット価格が500円で販売され、春休み期間ということでたくさんの子どもたちがスタジアムに来てくれると思います。栗島選手が子どものころにサッカーをしていて、思い出深かったことを教えてください。

私は小学校2年生からサッカーをはじめたのですが、最初の少年団では技術練習よりも、とにかくたくさん走っていた記憶があります。そのときは「何でこんなに走るんだろう」と思っていたのですが、いざ大人になってみたら、その頃に走っていたことで基礎体力もついていたと感じていますし、仲間たちとつらい走りを乗り越えたという経験にもつながったので、それはそれで良かったと思います。

-当時の指導者の方からかけてもらって、今でも大切にしている、印象に残っている言葉はありますか。

中学生の頃に見てもらっていた、今はFC今治のコーチをしている渡辺隆正さんからは「自分の武器を見つけろ」と言われました。また、今はレッズレディースの育成統括をしている神戸慎太郎さんは「朱里のいいところは危険察知能力だ」と教えてくれました。どちらも最初に言われたときは、どういう意味なのかよく分かっていなかったのですが、今になってみるとその意味がすごくよく分かります。私は足が速いとかドリブルで抜き去るとか、そういうことが得意ではない選手ですが、危機察知能力についてはそこを自分の強みとして、惜しみなくサボらないように、自分が「ここが危ない」と思ったらそこまで走っていくようにしています。

-そういうプレーから、子どもたちが学べるところも多いのではないかと思います。

自分の長所を理解し、そこを高めていくことがトップレベルでプレーするのには必要だと思います。そして、たとえ身体的な特長や突出した部分がなかったとしても、短所を克服して選手としての平均点を上げていけば、トップレベルでプレーできる選手になれるとも思います。私もそういう選手の一人だと思うので、そこは意識してやってきました。



-新潟Lとは2位・3位の直接対決で、アウェイゲームではリーグで今シーズン唯一の敗戦を喫しています。難しい戦いになると思いますが、試合のポイントについてはどのようにお考えでしょうか。

まずは連戦の最中なので、コンディションを整えることを第一として、なるべく回復させて当日に挑みたいです。そして、今までやってきたことを大きく変えることはできないですし、大事になるのは何よりも気持ちのところだと思います。私はアウェイの新潟L戦はベンチから見ていて、相手はすごくいいサッカーをしているなと思いながら、その中でどうすれば相手のプレスを回避できるか、というところは考えていました。そこで感じたことと次の試合が全く同じとは思わないですけど、自分が試合に出たときには、そのときに自分が感じたことをピッチで表現したいと思っています。



-守備の堅い相手との試合で、1点勝負になりそうです。

負けないためには失点しないことが大事なので、そこは集中して入りたいです。そして、点を取るためにはシュートを打たなければいけないですし、1点入ればいいので、たくさんチャレンジして、たくさんシュートを打っていきたいと思います。

-新潟L戦は平日ですけれども、子どもたちを含め、たくさんのファン・サポーターの方がスタジアムに足を運んでくださると思います。そうしたみなさんに向けて、試合への意気込みをお願いします。

プロの試合を直接見ることで、スタジアムの雰囲気や距離感など、子どもたちにも感じてもらえる部分はあるはずなので、子どもたちに試合を生で見てもらえる機会が増えればいいなと思います。

そして、先を見据えすぎるのもよくないかもしれませんが、新潟L戦は優勝するために落とせない試合です。今の自分たちの実力以上の力は出せないと思いますが、チーム一丸となって、全員がチームのため、勝利のためにパワーを使うことで勝てると思います。前節のジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦もそうでしたけど、アウェイにもかかわらず相手よりも多くのファン・サポーターの方々がいらしてくれて、声援を送ってくださいました。試合中も、本当にたくさんの声が聞こえます。その声にどれだけ助けられているのかを感じているので、この試合もファン・サポーターのみなさんと一緒に戦って、勝利をつかみたいです。









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