2021-22シーズンの後半戦がスタートしました。ここまでの戦いを振り返って感じていることを教えてください
「後半戦が始まりましたが、すごく悔いの残るリーグ前半戦でした。失点の数が多いことに関しては、言い訳できない部分です。そこで仕事ができれば、チームも勝ち点を積み上げられた試合があったので、自分自身のプレーに責任を感じていますが、その中で、みんなががんばって点を取ってくれて、勝ち切れた試合もありました。優勝争いから遠ざかったのではなく、まだまだ狙える位置にいるのは、チームのおかげです。そうした前半戦の悔しさを持って皇后杯に入り、無失点優勝ができたのは、個人的にも一つ仕事ができたと感じています。苦しいところで味方が点を取ってくれたのも大きいですが、ゼロで抑えることでフィールドの選手の後押しができたかなと感じていて、少しホッとした部分もあるんです。改めて、皇后杯優勝ができて良かったです」

特に守備に関しては、コミュニケーションを高めての無失点優勝でした。GKとして手応えもあったと思います
「どの試合もすごく難しい戦いの中で、90分を通して集中を切らさずに、しっかりゼロで抑えることの大切さを改めて感じました。リーグ戦でも継続していかないといけないと感じています。その上で、試合中に、いかにコミュニケーションを取りながら修正するか。それは大事なことで、隙を与えない守備は目指すところなので、DFラインの選手にも、うるさいぐらいに声を掛けているんです。フォローをすることも含めて、どんなふうに言葉にしたら伝わるかはすごく考えていますが、最後尾から全体をコントロールするような声掛けやプレーをいつも心掛けています」

その皇后杯優勝は、レッズレディース一筋で過ごされている池田選手にとって4つ目のタイトル獲得になりました。タイトルの意味や重さに変化はありますか?
「それぞれのタイトルを取ったときの状況が本当に違っていて、1回目(2009年なでしこリーグ優勝)は高校生で試合にも全く絡んでいない状態でした。2回目(2014年なでしこリーグエキサイティングシリーズ優勝)はベンチにいましたけど、やっぱり試合に絡めない状況で…年齢も若かったころ。3回目の2020年なでしこリーグ優勝と、今回の4回目の皇后杯優勝とは立場が違うんですよね。今回の皇后杯優勝はスタメン出場で無失点だったこともあって、4つのタイトルの中では一番自信になりましたし、昨シーズンのリーグ戦は、苦しい中でも前線の選手が得点を取ってくれた試合が多かったので。勝つべくして勝ったというよりは、本当にみんなに助けられた中でのリーグ制覇。チームメートへの信頼が高まった優勝になっています」


改めて、そんなチームメートがいるレッズレディースとは、池田選手にとってどんな存在ですか?
「生きてきた中で、半分の時間をここで過ごしています。サッカー人生を考えても、その人生のすべてと言っても過言でないくらい大好きで、レッズレディースでプレーできるよろこびをすごく感じています。選手としても人としても成長させてもらっているチームで、本当に、ここにいなければ今の自分はないんです。だからこそ、優勝や結果。サッカー以外の活動でも、もっともっと返していかなきゃいけないというのを感じています。思い返すとトップチームデビューは中学生のころで、それから今までメンバーも、戦い方も変わりました。自分自身の立場も違いますが、改めて感じる今のチームの魅力は、本当に純粋にサッカーを楽しむ姿というのが、自然に出ていること。選手同士が信頼し合って、助け合って、お互いを思い合ってサッカーをするところは、すごく魅力的だと思っています」


そのチームで今シーズン、プロとしての第一歩を歩み出しました
「本当に、ずっと夢見たプロサッカー選手です。今の自分だからこそできることがあると思うので、一日一日を悔いが残らないようにプレーをすることや若い選手たちにいろいろなものを伝えていくことは、すごく意識しています。また、プロになって、今まで以上に結果を求められるようになりました。結果を出すことの難しさと同時にやりがいも感じていますが、その中で本当に、もっともっとサッカーがうまくなりたいと思っています」

理想のプロ選手像やGK像はありますか?
「憧れてきたのは、山郷のぞみさん(現・ちふれASエルフェン埼玉・GKコーチ)と小金丸幸恵さん(現・JAPANサッカーカレッジコーチ)。二人の姿を中学生のころからずっと見てきましたし、二人のようになりたいと思って背中を追ってきました。山郷さんは背中で見せる選手で、これが本当のプロだと、ずっと感じています。小金丸さんは、練習に取り組む姿勢やチームのバランスを見ているところ。シュートストップも本当にすごかったんです。この二人には、一生かかっても追いつけない。でも、いつかそうなれたらという思いも強くある中で、今の自分と理想の自分をすり合わせて、自分らしくプロ選手として行動していけたら、と思っています」

そして今、プロ選手として、WEリーグ初代女王を目指す勝負の後半戦を戦っています。優勝するために大事なことはどのような部分だと考えていますか?
「一つひとつ難しい試合になりますが、どの相手に対してもレッズレディースのサッカーをするという意志を持って、そのサッカーを突き通す強さも必要だと思います。自分たちが自信を持ってやっていることを突きつけて『これをやるんだ』というのを見せていきたい。その上でしっかり勝ち切りたいという思いは、すごく強く持っています。優勝に向かうためにも自分たちのやるべきことや、やりたいことを90分通してチャレンジすることが本当に大事だと思いますし、その中で自分はゴールを守る役割をしっかりと果たしたいです」


では改めて、次戦はちふれASエルフェン埼玉と対戦します。印象を教えてください
「全員がハードワークして、迫力を持ってゴールに向かってきます。体を張る守備も印象的ですし、新しい選手も加わって前半戦とは違う戦い方をすると思うので、まずは試合の入りが重要です。そこも気をつけながら、いかに自分たちの時間を長くして、相手にボールを握らせないことができるか。その中で一瞬の隙を逃さずに、チャンスになるようなパスを出していくことが大事だと思います」

そのパスについて、DAZNの配信で池田選手は「パスにメッセージを込めている」という解説がありました
「それは、うれしいです。パススピードを含めて、どこにどのように出すかは、実はすごく意識しいています。声に出すと相手にも伝わってしまうので、伝えられないときは、ボールに『こうして』という思いを込めているんです。ぜひ、試合を見ているみなさんにも注目してもらえたらうれしいなと思います」

ぜひパスにも注目したい埼玉ダービーですが、負けられない試合です。最後に意気込みをお願いします
「本当に負けられない…それはずっと同じ状況ですが、後ろからしっかりと声掛けをして、全員が自信を持って戦い、しっかり勝ち切ることにつなげられるように、いい準備をして試合に臨みたいと思います。本当に、前回は情けない試合で申し訳ないという気持ちもありますが、ファン・サポーターのみなさんには一緒に戦ってもらいたい。チームとしてWEリーグ初代女王という目標は変わってないので、一戦一戦の勝利を、みなさんとともに全員で勝ち取るために、みんなで戦いたいと思います」


みなさん、こんにちは。まずは3月16日深夜に発生した宮城県、福島県で震度6を観測した地震で被災されたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。2021-22 Yogibo WEリーグをともに戦うマイナビ仙台レディースは、宮城県をホームとして戦っています。チームの活動を含めファン・サポーターのみなさんが安心・安全に過ごせるようお祈りしています。
さて、三菱重工浦和レッズレディースは、今節、ちふれASエルフェン埼玉(以下、EL埼玉)との埼玉ダービーを迎えます。EL埼玉はリーグ前半戦での対戦時と比べても、どんどん一つにまとまってきており、オーソドックスにしっかりと戦うチームになっています。1人抜いても2人目がしっかりといる。こちらが隙を見せれば、そこを見逃さずに突いてくるような面も出てきています。謙虚さの中にもやってやるぞという強い気持ちも感じますし、決して侮れません。我々も、しっかりと立ち向かい、ギラギラとした前向きな気持ちを持っていい状態でゲームに入れるように準備をしています。特にシュート意識は重要です。悔しい結果となった前節のノジマステラ神奈川相模原戦でも、流れの中から生まれた先制点は非常に手応えのあるものでした。こうしたミドルシュートなど、積極的にゴールを狙うシーンはどんどん増やしていきたい。シュートを打つことで何かが起こる。チャンスも生まれていくのです。ピッチに立つみんなが得点を取りたいという強い気持ちを持って、貪欲にゴールを目指せるかは勝負のポイントになるでしょう。
同時に、前節は相手が流れを引き寄せる苦しい時間帯がありました。研究された戦いでは、今後もそうした状況は予想できますが、そういうときこそ、基本に立ち返る。ボールを迎えに行くことやパスを出したら動くこと。それはもう一度大切にしていきたいものです。そして、もう一つ。我々はチャレンジャーであることを忘れずに戦うこと。昨シーズン優勝を手にできたのは、その精神があったからこそです。今シーズンを戦っている選手たちが、決して油断をしているわけではありません。緊張感がないわけでもない。しかし、敵は我々の中にいるのです。強いチームには隣り合わせなものですが、それを凌駕するような攻撃の迫力や精度、意欲が求められています。もちろん、みんなで前節の反省をして、失点をする1つ、2つ、3つ、4つ前のプレーから見直して考えていく。そうしたことも必要でしょう。
また、その中で、新戦力が台頭してきています。レギュラー陣の壁は厚いですが、それはタイトル争いをするチームの宿命です。そうした選手たちの中に入っていくには、覚悟と強い気持ち。いろいろな準備が必要ですが、それらが徐々に芽生えている中で、チームとしても、もっともっと活性化をさせながらリーグ後半戦の勝負にチーム一丸となって挑んでいきます。
改めて今節は、前回引き分けに終わっている埼玉ダービーです。ここでしっかりと決着をつけないといけないですし、我々が目標としている頂点に立つためには、しっかり勝ち点3を取らないといけないゲームです。熊谷でのホーム開催ですが、結果も内容も残していかないといけない試合だからこそ、みなさんの熱き応援で後押ししていただけたらと思います。今節も、よろしくお願いいたします。
2021-22 Yogibo WEリーグ第13節ハイライト




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