Match Day Information
MDI 2024-25 SOMPO WEリーグ 第21節 vs ノジマステラ神奈川相模原

◆残り2試合、とにかく勝つしかない◆
--前節の敗戦はチームとしてダメージが大きかったと思いますが、試合後やトレーニングでの雰囲気はどのように感じていますか。
やっぱり、先日の試合に負けた後は沈んでいるような感じがあるなと思っていましたけど、オフ明けのトレーニングはみんな意欲的にやっていました。
--柴田選手はキャプテンという立場ですが、そこで仲間に声をかけるなどされたのでしょうか。
みんなに対して、特別に何かを言ったとかはありません。それは負けた後は沈みますよね。しかも優勝が懸かったような試合で、勝ち続けなきゃいけない立場だったので。数日空いてオフを挟んでどうなのかな、とは思っていましたけど、ピッチではいつも通りにできていたので、そこはいつもどおりで大丈夫だと思います。
--優勝争いでは、まだ他力とは言え可能性が残っています。この状況で大事にするべきことはなんでしょうか。
大事にするというか、本当に自分たちが勝つしかないですよね。他がどうこうというよりも、自分たちが勝つためにしっかりと準備をして試合に臨む、ということだけだと思います。やるべきことは、今までと変わりません。
そう言って前節は負けてしまって、引き分けでも勝ち点で並べていたので、それをしょうがないとは言いたくないですけど、とにかく私たちはあと2試合、勝つしかありません。そこに向けて、いい準備ができたらと思います。

◆今の環境のありがたみを忘れないように◆
--柴田選手はここ2試合、ベンチスタートで出場機会がありませんでした。これまでにほとんどなかったことですが、試合に臨むモチベーションなどはいかがでしょうか。
私個人としては、いつでも試合に出られる準備はできています。気持ちの面でもそうですし、コンディション面でももちろん、常にいい状況を保っていきたいと思っています。
--リザーブスタートのときのチームに対するアプローチの仕方や、ベンチスタートだから心掛けていることなどはいかがでしょうか。
リザーブだから準備のやり方を変えるということはやっていなくて、本当にいつも通りの準備をしています。何かがあって、もしかしたら自分がスタートで出るかもしれない、ということも考えながらやっているので、特別に何かをしているわけではありません。試合が始まったら、特に前半は、相手がどうやって来ているのかをベンチから見ています。
あと、私が若手のころはチームスタッフが少なかったので、ベンチの選手が試合に出る選手の準備とかをすごく手伝っていた記憶があります。でも、今はマネジャーもいて全部やってくれますから、ベンチスタートでも自分のことだけをやっていればいいんですよね。そこがすごく変わったな、ということは感じています。
--柴田選手がレッズレディースに加入してから10年以上が経って、リーグもWEリーグというプロリーグになりました。女子サッカーの環境も変化してきていますが、その中で柴田選手が感じることや、もっとこうなっていけばいい、ということはありますか。
理想を求めればキリがないとは思いますけど、そういう昔のことを知っているからこそ、今のありがたみというか、そういう気持ちを忘れずにやりたいなと、常に思っています。

◆仲間と助け合いながら、ここまでやってこられた◆
--柴田選手にとって、今シーズンはどんなシーズンでしたか。
主力だった選手が何人かケガをしてしまっていて、昨シーズンとは変わった状況で始まりました。大変だとか言われることもありましたけど、元々力がある選手もたくさんいる中でここまでやってきて、やれる選手は十分いますし、ケガ人が戻ったらまた戦力がアップすると思います。そういう中で、仲間と助け合いながらやれてこられたと思っています。
--今シーズンは、途中での監督交代もありました。そこではキャプテンとして何かされたりはしたのでしょうか。
私のキャリアの中でもほとんどないことでしたし、個人的にも新しい経験ではありました。ただ、キャプテンとしてそこで何をしたとかは、特にありません。あのタイミングではすぐに大事なINAC神戸レオネッサ(I神戸)戦がありましたし、そういう目標が目の前にあったからこそ、チームとしてまとまることができていたと思います。
--柴田選手のキャラクターとしては、みんなにげきを飛ばすというよりは、背中で引っ張っていくようなタイプに見えます。
よく言われます(笑)。ただ、ピッチの中ではもちろん、いろいろな選手とコミュニケーションは取っています。若手からアドバイスを求められることもありますし、こちらからも気になったことはしっかり言うなど、言いたいことは言い合っているので、その辺はずっと変わらずにやってきています。本当に、普段と変わらないですね。

◆ファン・サポーターのみなさんがいないと始まらない◆
--逆転優勝に向けては、次節のノジマステラ神奈川相模原(N相模原)戦に勝つことが前提になると思いますが、そのためには今、何が必要だと感じていますか。
得点する、って言おうと思いましたけど、それじゃだめですか?(笑)。特別やり方を変える訳でもないですから、何が、というのは難しいですね。ただ、あくまでも他力になりますし、優勝できる・できないというよりも、優勝したいです。自分たちはあと2試合で勝つしかなくて、その上であとは日テレ・東京ヴェルディベレーザさんとINAC神戸レオネッサ(I神戸)さん次第なので、そこはもう私たちにはどうしようもありません。「負けろ!」と念を送るわけにもいかないので(笑)、自分たちが勝った上で、結果を待ちたいと思います。
--次節のN相模原戦が、今シーズンのホーム最終戦となります。
最後のホームゲームということで、たくさんの方が浦和駒場スタジアムに足を運んでくださると思います。なので、やっぱり勝って終わりたいです。最近は試合後にファンの方とハイタッチをする機会もできましたけど、やっぱり勝って終わるのと、負けて終わるのとではみなさんの表情も全然違います。特にこの間は負けた後に雨が降り始めて、冗談っぽく「私たちの気持ちを表しているみたいだね」みたいなことを言っていましたけど、やっぱりそういう状況にはしたくないですし、私たちも勝って帰りたいです。
あと、次はホーム最終戦なので、試合後にはセレモニーがあるじゃないですか。私はキャプテンという立場なのでスピーチすることになると思いますけど、やっぱり負けてしゃべりたくはないですよね。特に、次の試合で勝てば優勝の可能性が残りますけど、負けたらおそらく優勝を逃すことが決まってしまうと思いますので、そういう意味でも勝って、雰囲気のいい中でみなさんへのあいさつをできればと思っています。
--最後に、柴田選手にとって三菱重工浦和レッズレディースのファン・サポーターのみなさんは、どんな存在でしょうか。
言葉では言い表せないくらい、大きな存在です。ファン・サポーターのみなさんがいないと始まらない、そんな感覚です。長い間ずっと応援してくださっている方々がいて、みなさんの思いを常に感じながらプレーしてきました。本当にありがたいですし、次の試合もその思いを噛みしめながらプレーして、勝って優勝の可能性をつないで、ホーム最終戦を締めくくりたいと思っています。

(写真:近藤 篤)

