News
KICK OFF the PLAYERS/後藤若葉
2025/26 プレシーズンのアメリカツアーをスタートした選手たちの今季の意気込みを短く伝える「KICK OFF the PLAYERS」。後藤若葉は加入以来、着実に出場時間を増やし前進している。3シーズン目を迎える彼女は、今季をどのように迎え、臨もうとしているのか、お伝えします。

「全く歯が立たなかったっていうわけではなかった」
Seattle Reign FCとの試合を終え、後藤若葉は日本では味わえないフィジカルの差を口にした。
「やっぱりスピードだったりパワーというところ、日ごろだったら届かないパスも相手が1歩伸びてくるとか、その差というのはすごく感じました」
そう率直な感想を述べる。
特に前がかりになったところをカウンターで失点した場面は貴重な経験だった。
「自分たちが前掛かりになっていたところで、相手は前線に残っている枚数が多く、その中で、一気にスピードが上がってこちらのゴールに迫られるというところは、日本ではなかなか経験できない部分でした」
とはいえ、多くの時間、主導的に進めていたのはレッズレディースで、チームとして積み上げてきたスタイルが通用する場面も多く見られた。
「前線からのプレスでボールを奪いきるとか、攻撃のところでも何回か良い形での崩しというのは作れていました」
そう手応えを語る。
スペースを的確に見つけ、前線の選手と連動してボールを運ぶ形も作れており、確かに成長している実感があった。
「ディフェンスラインのすり合わせを大事にやっていきたい」
一方で今シーズンはメンバーが大きく入れ替わっている。特に後藤がプレーするディフェンスラインは昨シーズンから変化があり、すり合わせが必須になる。
アメリカ遠征は、そのための絶好の機会だ。
「ディフェンスラインがやっぱり昨シーズンからメンバーが変わっている部分があるので、そのコミュニケーション、ピッチ内のすり合わせは特にすごく大事にやっていきたいです」
そうした意味では、このキャンプで寝食を共にし、一日中チームメイトと過ごす中でコミュニケーションが深まっているのはポジティブな要素だ。
ピッチ内外で課題を共有することはもちろん、ふとしたときに出るサッカーとは関係ない話でも、チームメイトを知る機会となる。そして、それがピッチにもよい形で影響して、チームの一体感につながっていく。
「こういう遠征では1日中、共にしていろいろな話ができているというところも、すごく大きいです。やっぱり遠征ならではの部分だと思います」。
取り組むサッカーのスタイルの深化
昨シーズン途中から提示されたサッカーのスタイルは、今シーズン、さらに深みを増しつつある。後藤自身も、その戦術の中で自身の持ち味を発揮し、楽しさを見出しているようだ。
「センターバックから前線に入れるボールを、FWにグラウンダーで刺すボールもですし、サイドチェンジもですし、ビルドアップでボールに多く関わることは好きなので、その中でチャンスの部分に刺していけるというのは、すごく楽しいです」。
育成時代にそうしたサッカーを経験してきた後藤にとって、相手との駆け引きや立ち位置を考えるプレーは得意とするところだ。
加えて彼女は、味方が動いてくれるからこそ自分のプレーも生きることを理解している。
「自分がどれだけボールを持って動かしても味方の選手が同じ意図を持って動いてくれないとうまくいきません。自分はこういう意図を持ってこちらに運んだよとか最初は会話してく中で合わせていって、最終的には喋らなくても合っていくというふうにやっていけるとお互いストレスなくできるのかなと。相手の意見も聞きながら、それができたらもっと楽しくなるんじゃないかと思っています」
「FWや逆のシャドーの選手とうまくいかなくても、目が合うだけでも、なんかプレーを合わせていけるなという感覚があるんです。そこは昨シーズンの積み上げプラス、今シーズン新しく入った選手もいますし、少しずつ合ってきているのかなと思います」
「今季はもっとこのチームを引っ張っていけるように」
最後に今シーズンをどんな1年にしたいか聞いた。
昨シーズンは、チームに加入し「ついていくのに必死だった」という。
だが、今シーズンは違う。明確な自覚を持って、チームの中心としての役割を担いたいと考えている。
「今シーズンは、自分がもっとこのチームを引っ張っていけるようにというのも思いますし、昨シーズン、後半戦の失点に自分自身も関わっていたというところで、失点っていうところ、無失点というところには、すごくこだわってやっていきたいなと思っています」
その言葉には、DFの責任感と、チームを勝利に導きたいという強い意志が込められていたのだと思う。常に意識高く、成長しようとする後藤が、今シーズン、どのような姿を都度見せてくれるのか。背番号4のDFにぜひ、注目してほしい。
(文・写真/URL:OMA)

「全く歯が立たなかったっていうわけではなかった」
Seattle Reign FCとの試合を終え、後藤若葉は日本では味わえないフィジカルの差を口にした。
「やっぱりスピードだったりパワーというところ、日ごろだったら届かないパスも相手が1歩伸びてくるとか、その差というのはすごく感じました」
そう率直な感想を述べる。
特に前がかりになったところをカウンターで失点した場面は貴重な経験だった。
「自分たちが前掛かりになっていたところで、相手は前線に残っている枚数が多く、その中で、一気にスピードが上がってこちらのゴールに迫られるというところは、日本ではなかなか経験できない部分でした」
とはいえ、多くの時間、主導的に進めていたのはレッズレディースで、チームとして積み上げてきたスタイルが通用する場面も多く見られた。
「前線からのプレスでボールを奪いきるとか、攻撃のところでも何回か良い形での崩しというのは作れていました」
そう手応えを語る。
スペースを的確に見つけ、前線の選手と連動してボールを運ぶ形も作れており、確かに成長している実感があった。
「ディフェンスラインのすり合わせを大事にやっていきたい」
一方で今シーズンはメンバーが大きく入れ替わっている。特に後藤がプレーするディフェンスラインは昨シーズンから変化があり、すり合わせが必須になる。
アメリカ遠征は、そのための絶好の機会だ。
「ディフェンスラインがやっぱり昨シーズンからメンバーが変わっている部分があるので、そのコミュニケーション、ピッチ内のすり合わせは特にすごく大事にやっていきたいです」
そうした意味では、このキャンプで寝食を共にし、一日中チームメイトと過ごす中でコミュニケーションが深まっているのはポジティブな要素だ。
ピッチ内外で課題を共有することはもちろん、ふとしたときに出るサッカーとは関係ない話でも、チームメイトを知る機会となる。そして、それがピッチにもよい形で影響して、チームの一体感につながっていく。
「こういう遠征では1日中、共にしていろいろな話ができているというところも、すごく大きいです。やっぱり遠征ならではの部分だと思います」。
取り組むサッカーのスタイルの深化
昨シーズン途中から提示されたサッカーのスタイルは、今シーズン、さらに深みを増しつつある。後藤自身も、その戦術の中で自身の持ち味を発揮し、楽しさを見出しているようだ。
「センターバックから前線に入れるボールを、FWにグラウンダーで刺すボールもですし、サイドチェンジもですし、ビルドアップでボールに多く関わることは好きなので、その中でチャンスの部分に刺していけるというのは、すごく楽しいです」。
育成時代にそうしたサッカーを経験してきた後藤にとって、相手との駆け引きや立ち位置を考えるプレーは得意とするところだ。
加えて彼女は、味方が動いてくれるからこそ自分のプレーも生きることを理解している。
「自分がどれだけボールを持って動かしても味方の選手が同じ意図を持って動いてくれないとうまくいきません。自分はこういう意図を持ってこちらに運んだよとか最初は会話してく中で合わせていって、最終的には喋らなくても合っていくというふうにやっていけるとお互いストレスなくできるのかなと。相手の意見も聞きながら、それができたらもっと楽しくなるんじゃないかと思っています」
「FWや逆のシャドーの選手とうまくいかなくても、目が合うだけでも、なんかプレーを合わせていけるなという感覚があるんです。そこは昨シーズンの積み上げプラス、今シーズン新しく入った選手もいますし、少しずつ合ってきているのかなと思います」
「今季はもっとこのチームを引っ張っていけるように」
最後に今シーズンをどんな1年にしたいか聞いた。
昨シーズンは、チームに加入し「ついていくのに必死だった」という。
だが、今シーズンは違う。明確な自覚を持って、チームの中心としての役割を担いたいと考えている。
「今シーズンは、自分がもっとこのチームを引っ張っていけるようにというのも思いますし、昨シーズン、後半戦の失点に自分自身も関わっていたというところで、失点っていうところ、無失点というところには、すごくこだわってやっていきたいなと思っています」
その言葉には、DFの責任感と、チームを勝利に導きたいという強い意志が込められていたのだと思う。常に意識高く、成長しようとする後藤が、今シーズン、どのような姿を都度見せてくれるのか。背番号4のDFにぜひ、注目してほしい。
(文・写真/URL:OMA)