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AC長野パルセイロ・レディース戦は、プレナスなでしこリーグカップ1部準決勝を懸けた試合となる。地元・鴻巣でのホームゲームとあり、加藤千佳は今、2つの意味で勝利を渇望している。目の前の試合に勝ち、その先のタイトルへ。強い意志を秘めて戦う背番号20に、AC長野戦への意気込みや、応援してくれる人々への思いなどを聞いた。

【サイドバックを生かし、自身もゴールに迫る】
■今シーズン、ここまでのチームや自分自身のプレーについてはいかがですか。
「シーズン最初の頃よりは、チーム全体も自分自身も良くなっていると思います。個人的には、切り替えの部分や、裏に抜け出すタイミングとかは、前より良くなったと感じています。前に行くタイミングは、最初のポジショニングで変わってくるので、少し高い位置を取るとか、状況に合わせることは意識していました」

■今シーズンは、これまでよりもピッチの中央寄りにポジションをとり、ゴールに迫ることが増えているように思います。
「レッズレディースはサイドバックの攻撃参加が特長です。そこを生かすために中へ入ることは意識していますし、それによってゴールにも近づけています。もちろん、ワイドにポジションをとらないといけない状況もあるので、使い分けてプレーするように心がけています」

■リーグカップでは、チームは安定した戦いができるようになってきています。
「結果が出ている、というのが大きいです。それに、リーグの最初の頃は何もできずに負けてしまった試合もありましたけど、今はそういう試合がなくなってきています。同点の試合でも、押し込まれているわけではなく、五分五分の試合ができていて、その辺りは一歩一歩成長できている部分だと感じています」


【地元で、一生懸命さが伝わるプレーを見せたい】
■今年から社会人になりました。学生時代と比べ、サッカーへの取り組み方への変化はありますか。
「大学生のときも大学を背負っている意識はありましたけど、今の方が、職場の看板を背負っているという意識が強くなりました。一緒に働いているみなさんもすごく応援してくれているので、がんばらなきゃ、という気持ちを強く持っています」

■社会人になって、時間の使い方も大きく変わったのでは?
「朝起きて仕事に行って、終わってからは直接練習に来る、という感じで、自分の時間が少ないです。最初は大変でしたけど、今はだんだん慣れてきました。他のことをやる時間はあまりないですけどね」

■会社の方同様、地元の鴻巣のみなさんも、加藤選手を応援してくれていると思います。鴻巣市立陸上競技場でゲームをすることについてはいかがですか。
「小学生のときにプレーしたことがある会場ですけど、レッズレディースの一員として試合をするとは、当時は思ってもいませんでした。すごいことだと思います。地元では、かっこ悪いところは見せられません。サッカーにミスはつきものですが、ミスをしても取り返すなど、一生懸命さを伝えられればいいと思います」


【強い気持ちの相手から先手を奪い、前半で勝負を決める】
■AC長野戦は、リーグカップ準決勝進出が懸かった試合になります。
「何としても上に上がりたいので、引き分けでも可能性はありますけど、確実に勝ちを取りにいきたいです。

AC長野には昔チームメイトでやっていた選手も多いですし、ユースのころにプレーしていた選手もいます。勝つしかないという状況も含め、強い気持ちで向かって来ると思うので、先制点を取りたいという相手の思いを出させる前にこちらが先手を奪い、前半で試合を決めるくらいの気持ちで臨みます。その意味で、立ち上がりが勝負になると思います」

■得点力のある横山久美選手のケアについては?
「守備をセンターバックだけに任せるのではなく、自分たち中盤や前線の選手も、パスを入れさせないようにプレッシャーをかけていくなどで、ケアしていきたいです。前線からいい守備をしてボールを奪えれば、チャンスも来ると思います」

■最後に、レッズレディースのファン・サポーターや、応援してくださる鴻巣のみなさんに向けて、メッセージをお願いします。
「今は、勝って上に上がることしか考えていません。絶対に鴻巣で決めたいので、一緒に戦ってください」

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