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「ダービーにふさわしい闘いを」曺 貴裁監督(定例会見10/5)

5日、曺 貴裁監督の記者会見がオンライン形式で実施され、7日(水)にNACK5スタジアム大宮で行われる天皇杯 JFA 第106回全日本サッカー選手権大会 3回戦 RB大宮アルディージャ戦に向けての意気込みなどを語った。

(浦和レッズとしては前回の公式戦のカターレ富山戦から約1週間空いてのゲームとなるが、次戦に向けての準備や、今のチーム状況については?)
「(Jリーグで)最後の(東京)ヴェルディ戦から少し日が空いた中で、ルヴァンカップの富山戦、天皇杯の大宮戦があることは、リーグの前から分かっていたことでした。いつもと同じ1週間のサイクルで動くというよりは、この空いた期間で、リーグの8試合で出た自分たちの強みや上積みしないといけないところを整理して、今は練習に取り組んでいます。自分で言うのもなんだと思いますが、この時間ではいつも以上に内容の濃い練習やミーティングを積み重ねていっているなと思っています。

自分たちが今シーズンで出してきた、特にゴールを取る形をさらに磨きながら、簡単に相手に隙を与えないような戦い方も必要となってくると思います。その辺を選手と一緒に共有するという意味では、ルヴァンカップも含めていい時間になっているのではないかと思います」

(次のRB大宮アルディージャ戦は「さいたまダービー」と言われるゲームです。曺監督が歴任されてきた中で、プロモーション的な意味を込めてダービーと呼ばれている試合はあったかもしれないが、同じ地域のライバル関係で、というのは初めての経験かもしれない。ダービーという点を踏まえての大宮戦に向けて、大切な部分や選手に伝えたいことは?)
「チケットが発売されて、すぐに完売となったという話も聞いていますし、そのくらいサッカー熱の高いさいたまという街に、Jリーグのチームが2つあるということで、ファン・サポーターの方からも非常に注目されると思います。わざとそうなったわけではないでしょうけど、我々だけが18時キックオフで、他の試合は19時キックオフが多いということですし、注目も集めやすいというのはあるかと思います。

僕が現役のころは駒場(現 浦和駒場スタジアム)を改修していたことで、あのスタジアムをホームとして試合をしていたことなどがあり、いろいろな意味で、NACK5スタジアム大宮は思い出深いスタジアムです。

彼らのホームスタジアムに乗り込むような形になりますが、絶対に負けられない戦いになると思いますし、特に大宮さんは昨日の夜に試合をしているのでどういうメンバーでくるのかが読みづらいところもありますが、彼らが志向するフットボールの考え方と、自分が浦和レッズに求めているところは、ある意味で似ているところもあると思っていますし、見えるもので負けてはいけないと思います。

ダービーということもありますし、大宮さんのことを全部知っているわけではないですが、志向するサッカーがお互いに似たようなものを感じる、という意味では、リーグの8試合の相手と比べても、ヨーロッパ、ドイツでやるような空気を感じて試合に臨むことになるのではと思っているので、個人的にはすごく楽しみですし、選手も同じ気持ちじゃないかなと思っています」

(来週のルヴァンカップもあって、勝つことを前提に聞けば、10月はずっと水曜日にもゲームが入ってきて、かなり過密日程になるところのスタートになる。こういう連戦があったときに、曺監督はある程度事前に「こういうふうに選手を回していこうか」と考えていくのか、中間の選手の状態を見てまっさらにしながらメンバーを考えていくのか?)
「現状、チームを見ているときに、ピッチに出して、十分チームの勝ち点3につながる選手の数、パイの大きさは、開幕のときと比べて非常に上がってきていると思います。誰をチョイスして誰をチョイスしないか、という言い方が正しいかは分かりませんが、それは1戦1戦考えていかないといけない、そういうマネジメントをせざるを得ません。この10月は(最大で)8試合あるということは、天皇杯とルヴァンカップを勝っているチームは、こういうことがシーズン前から分かっている中で、前半戦の山場の月かな、と思っています。

ただ、自分は就任してまだ3ヵ月しか経っていないので、天皇杯であろうがルヴァンカップであろうがリーグであろうが、その試合の全力を尽くす中で、試合を通じて一歩ずつ成長していくスタンスしか採りようがありません。天皇杯を通じて次のFC東京戦を考えることもしませんし、FC東京と試合をしながら次の横浜FCとのルヴァンカップについて考えることもしないというところで言うと、目の前の試合に勝つために、いい意味で全ての試合は次につながらなければいけないと思っています」

(大宮を相手に絶対に負けられないなかで、天皇杯は一発勝負という怖さもある。プレシーズンマッチの「Juiceスペシャルマッチ」で戦った大宮とはまた違う印象になっていると思うが、相手の印象や戦い方の難しさについては?)
「大宮さんは今シーズン、間違いなくJ1昇格を視野に入れながら戦っている、それも優勝して昇格を、というエネルギーを感じるチームです。ただ、ここ最近は引き分けが多くて勝ちきれないというころで、チームとして天皇杯の浦和レッズ戦をきっかけに、また上に登っていこうという意味合いの試合にもなると思います。

当たり前ですけど、僕たちは彼らの勢いを受けるような戦いをしていたら、次のリーグにも天皇杯にも、ルヴァンカップにもつながらないと思います。ダービーということで自然に盛り上がるところはありますけど、サッカーの質や内容を高めるためにこの中断期間があったと思っているので、今日の練習も含めてですけど、ひと言で言うと『いい準備』ですが、その言葉の意味は毎週ブラッシュアップされないといけないものだと思います。僕自身は選手たちに要求するレベルも日進月歩上げていっているつもりなので、ダービーの天皇杯については自分自身も楽しみにしています。それはダービーだからこそですが、それ以上に、チームがどう成長を見せられるかという部分で、あのときのプレシーズンマッチよりもっと気持ちは強いです」

(公開練習ではポゼッションしてゲームをコントロールしながら崩していく狙いが少し見えたと思うが?)
「僕が監督のときにポゼッションの練習をすると『全然印象と違う練習をする』みたいに言われることが多いんですけど、そういう公開練習でやったメニューの狙いは、相手が大宮さんだからということではなく、自分たちがボールを持ったときにそういうものをどんどん出していってもらいたいと思っているからです。毎回そういう練習ばかりはできないですけど、そういったチームとしての積み上げみたいなものを、この時間に普段の1週間で、なによりもここから8試合あって、ボリュームを持った練習ができない時間になるので、やっておきたかったことはある程度押さえてやってきたつもりです。その意味でも、次の天皇杯は楽しみだなと思っています」

(ルヴァンカップの富山戦でひやひやしたところもあったので、それも含めての練習だったのか?)
「ルヴァンカップは非常に苦しい試合でした。カテゴリーが違う相手のアウェイに乗り込んで試合をするのはどの国においても、ましてやあの日のJ1チームはどこも苦しんでいた印象があります。その中でしっかり勝ちきったことで、次につなげていくために、天皇杯では内容の進化も見せていかなければいけないと思っています」

(富山、そして大宮はJ2の中で非常に攻撃力あるチームで、リーグでも上位にいる。大宮の特筆する部分としてクロスの平均数が多く、シーズン序盤ではクロスへの対応にすごく苦労していたと思うが、そこはどのように考えているか?)
「攻撃のスタッツが高いチームは、自分たちがボールを持ったときにどう相手陣内に入っていくか、それを引き出すかをメインにトレーニングしていて、それが自分たちのサッカーの中心だと理解しているからこそ、そういうスタッツになっていくと思います。数字で全部は測れないですが、そういったものを出しているチームは、間違いなくチームコンセプトがはっきりしているチームだと思います。今の浦和レッズもチームコンセプトがはっきりしないチームではなく、それをはっきり見えるものにしながら同時に弱点を消していく、そういったものを目指しています。彼らの攻撃力に対して自分たちが何も考えないで相対して簡単にその力を出させているようでは、ダービーにふさわしい試合にはなりません。逆に、相手に『自分たちの力を出せなかった』という試合の持っていき方を自分たちがしていかなければいけないというところで言うと、やりがいのある相手だと思っています」

(大宮は被枠内シュートが非常に少ないチームだが、レッズの攻撃と大宮の守備を比べたときに、どんなゲームになるかと考えているか?)
「サッカーは確率のスポーツですから、どの場所で打たれているかで失点の確率は変わります。浦和レッズは、そういう最後のところについてはまだまだ改善の余地があると思っています。

大宮さんを振り返って考えると、間違いなく入る確率の高いところでシュートを打たせていない、というのは映像を見て分かるのですが、そこにボールを運ぶために、一見無駄な動きを繰り返しているように見せて相手のディフェンスライン、中盤に穴を空けていくようなことも、しなければいけませんし、タフな試合になると思います。ダービーの雰囲気も交えて、当たり前ですがどちらが走りきれるか、ゴール方向に向かって危ないと思ったときに戻りきれるか、そういうところが勝負のポイントになってくると思います。 先ほどから言っていますが、ダービーの雰囲気を自分たちで感じながら、どちらがそこに向けてスイッチを入れられるかが、勝負の肝になるかなと思います」

(曺監督は当時の大宮公園サッカー場でプレーされていたが?)
「大宮公園サッカー場で浦和レッズの選手として僕が試合をしたときは、あまり負けた記憶がないんですよ。今、ふっと思いました。ただ、駒場では負けた記憶があって、大宮サッカー場の方が相性が良かった、という印象があります。福田(正博)さんがVゴールを入れたり、ウーベ(バイン)とか、たしか福永(泰)とか岡野(雅行)がちょうどデビューしてきたころで、彼らが決定的なシュートを決めたり、そんな記憶がありますね。駒場ではあまり勝った記憶がないくらいです」

(今の大宮はナルシス ペラッチ ナダル監督になって、高校生を積極的に起用していることについては?)
「プレシーズンマッチで二言三言話しただけなので分かりませんが、レッドブルというグループに入って、彼らが志向したいサッカーについては僕が監督になった当初から非常に注目していましたし、何度も現地に行って見たこともあります。その中でやるサッカーは、当然そういう若い世代を大事にしていることを貫いておられる監督であり、グループとしてチームとして大事にしているところで言うと、17歳はもう若くない、世の中に出て来てしかるべき歳だよ、ということを示していますし、僕自身も全く驚きはないです。それがチームの勝利と結びつく可能性を低くするものではないと彼らも理解しているからこそ、それを実行できます。

今、ウチでいうと(和田)武士がその対象ですけど、彼も3ヵ月前と比べて、見違えるような出来です。ピッチに立つ機会は少ないですけど、今日も全員の前で彼を褒めましたし、そういう若い選手がピッチに立っていくことは指導者として大事な仕事のひとつだと思っています。驚きはないですし、かといって『大宮は17歳を育成しているよね』という評判を得るためにやっているわけではない、ということは僕自身も分かっています。そういう意味も含めて、非常に楽しみな相手だと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア】

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