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堀之内 聖スポーツダイレクター囲み取材
28日に発表があったマチェイ スコルジャ監督、ラファウ ヤナスコーチ、林 舞輝コーチとの契約解除、田中達也U-21チーム監督兼トップチーム アシスタントコーチの暫定監督就任について、浦和レッズの堀之内 聖スポーツダイレクター(SD)がオンラインでメディアの取材に応じ、今回の監督人事の経緯や意向などについて語った。
(マチェイ スコルジャ監督との契約解除に至った時系列と、決断に至った理由は?)
「まずマチェイさんに伝えたのは本日の朝になります。昨日、マチェイさんといろいろ協議し、その結果、本日の朝、伝えさせていただきました」
(クラブ側はどのような決断を持ってマチェイさんとの会話の場に出たのか?)
「マチェイさんから『勝てていない現状の中で何かを変える必要があるのではないか』というお話があり、そのことに関して、お互いにいろいろ議論を重ねさせていただきました。その議論を受けて、最終的にクラブとしてこのタイミングで大きな変化を生む必要があるという決断に至り、本日朝、マチェイさんに伝えさせていただきました」
(現場の意見が田口 誠代表取締役社長に上がり、最終的には田口代表取締役社長が判断したと思う。田口代表取締役から何かメッセージはあったのか?)
「今回の判断に至る決定プロセスの中で、最終的には田口代表に相談させていただきました。田口代表は現場のことに関して、基本的にはSDである私の意見を最大限に尊重してくれており、(今回の)私が行った判断した内容を支持してくれました。田口代表からは何よりも勝てていない現状の中で、ここで大きな変化を加えることで、まずは明日の試合に勝てるように、しっかりいい準備をしてくださいというお言葉をいただきました」
(マチェイさんはもちろんですが、同時にラファウ ヤナスコーチと林 舞輝コーチの契約解除も発表された。一方で残るコーチもいるが、ここの違いはどのように判断したのか?)
「繰り返しになってしまうと思いますが、今までマチェイさんが築いてきてくれたベースを元にするのは大前提ですが、何か大きな変化、新しいアイデア、エッセンスを生むという点において、コーチ陣に関してもそういった要素を入れる必要があると感じました。その中で今回、マチェイさんとともにラファさん、林 舞輝さんについてもこのタイミングでチームを離れていただくということをお伝えさせていただきました」
(池田伸康コーチや前迫雅人コーチは残ってもらうという判断になった理由は?)
「今回、残り8試合の指揮を執る方について、田中達也監督を指名させていただきました。そのときに、田中達也監督がより力を発揮できるような体制を第一に考え、先ほど名前が出ました池田コーチ、前迫コーチには今まで同様に田中監督をサポートし、ともに戦っていただくという決断になりました」
(3月の代表期間や1週間インターバルがある期間もあったが、なぜ中2日、中3日の5連戦がスタートしたこのタイトなタイミングで決断に至ったのか?昨日、株主総会があったことも頭によぎってしまうが?)
「こういった監督を替えるタイミングにおいて、いつがベストなのかというのは非常に難しい判断だと思います。その中で一つ大きなこととして、昨日マチェイさんから話し合いの場を持ちたいと言われ、その中で話した内容、その協議の結果が今回の決定に大きく関わっています」
(マチェイさんが2度目の監督就任となったのが24年8月だったと思うが、ペア マティアス ヘグモさんを交代するときには「成長曲線」というワードがあった。ある程度、順調に右肩上がりでいってほしいという願いを感じたが、今回はサッカー的な理由だとどういう形の決断だったのか?1週間前に「急激に花が開くかもしれない」という言葉を聞いたばかりだが、それについてうかがえるか?)
「サッカー的な面で言うと、今シーズンから取り組んでいる新たなチャレンジ、特に守備のところで言うと、前線からのハイプレスに関しては、データを見ても一定の評価ができると認識しています。ただ一方で、それが勝利という結果に直結しているかという点においては、現状を考えると難しいところが多いとも感じています。今回、田中監督を指名した理由は明日すぐに試合があり具体的に申し上げることはなかなか難しい部分もありますが、今まで築いていただいたベースを元に、彼の攻撃的なエッセンスや守備のエッセンスを取り入れて成長していきたいと思っています」
(今お答えいただいたことにつながるが、マチェイさんに託したこの期間をどのように評価し、どういうところが積み上がってどういうところが足りなかったという判断のもとに今回の決断に至ったのか?ここから先はどういうところをチームに求めていきたいと考えているのか?)
「まずマチェイさんの日々のトレーニングに対する取り組みや日々の言動、プロフェッショナルとしての立ち振る舞いといったものには本当に感謝しています。今日も多大なる貢献に対するリスペクトと感謝は伝えさせていただきました。
しかし、現状の成績という面、それは昨シーズンの成績も含めてですが、我々が目標として掲げていたものに対して及ばないものだったと自分自身を含めて真摯に受け止めています。昨年末にもマチェイさんとどこを上積みし、大きな変化をもたらせば我々がこの明治安田J1百年構想リーグにおいて目標と掲げている優勝やACL(AFCチャンピオンズリーグ)エリート出場権獲得に届くのかという議論を多く重ね、その中で攻守においてよりアグレッシブに、攻撃的にやることが成績にもつながり、それが浦和レッズのファン・サポーター、見ている方々にとってもより熱狂してスタジアムに来てもらえるのではないかという話をさせていただきました。
具体的にはトレーニングキャンプからハイプレスや攻撃の裏へのランニングに重点的に取り組み、今シーズンにおいてもハイプレスを示す指標などは改善していますし、得点面においても改善している面は非常に多く見受けられると思っています。
しかし、最終的には結果を求められるものですし、特にこの浦和レッズというチームは優勝、ACL出場権の獲得を掲げている以上、その結果に到達できていないという事実は、一番重く、大きく受け止めなければいけないと思っています」
(守備のチャレンジの評価だが、今年の新しいチャレンジであるハイプレスや守備の担当はおそらく林コーチが主に担当していたと思う。マチェイさんの体制は各コーチにいろいろな担当を割り振る形だったと思うが、守備の担当が空席になる。この後の指導体制や役割の整理はどういった構想になっているのか?)
「今、名前が出ました林 舞輝さんについても、今年から守備の部分にフォーカスして取り組んでいただいて、マチェイさん同様、林舞輝さんへも最大限の感謝を本日、伝えさせていただきました。田中監督体制になった上で、一番は田中監督がやりやすい環境を作ることが重要だと思っているので、そこは田中監督と話し合い、彼がやりやすい配置にしていきたいと思います。本日から(新体制での)トレーニングは始まっていますが、みなさんご存知のように、明日すぐに試合があるという状況ですので、そこは彼と相談しながら、どういう形がいいのかというのは協議して、できるだけ速やかに決めていきたいと思います。大前提として、今いるコーチの力を借りて、最大限の能力を引き出せるようにやっていきたいと思います」
(19年の終わりにフットボール本部という体制を構築し、3ヵ年計画という形で取り組んだと思うが、そのときに外部人材というか、レッズのOBではない、関わりのなかった人材を招聘していった流れがあったと思う。今に至ると外部の方からいなくなっている状況があり、OB人事が悪いというわけではないが、OBばかりという偏り、外部からの新しい知見や刺激を入れてくれる人からいなくなっているというのは将来的に懸念されるようなところではないか)
「そういったご意見があることも重く受け止めています。一方で、今年から加入してくれた分析の永井健太郎さん、コーチ兼分析担当の長谷川友己さんについては外部から招聘したということもあります。我々としては内部、外部問わず、能力がある方を常にリサーチし、リクルートし、一番は浦和レッズの勝利のために必要な人材を獲得していきたいと思っています」
(田中監督は百年構想リーグの終了まで暫定的に指揮を執るということになっていたと思う。来季からU-21のチームもあるが、新シーズンは新しい監督を迎えるという考えなのか?それとも結果次第で田中監督の継続も考えているのか?)
「田中監督は、この百年構想リーグに関してはアシスタントコーチという役割でトップチームに関わっていただいており、現状では百年構想リーグの残り8試合にフォーカスして指揮を執っていただくという形になります。2026/27の新シーズンに関しては、新たな監督の招聘に向けてしっかりと準備していきたいと思っております」
(現状で次の監督について話しづらいところもあると思うが、堀之内SDの中での知見や経験がうまくいったこと、うまくいかなかったことが積み重なっている中で、次の監督に求めるものに関してどういうイメージを持っているのか?)
「監督に求める要素は内部でしっかり基準を持っています。なかなかこういう場で明確にお伝えすることが難しい中ではありますが、国内、国外含め、今までの知見、新たに加わったメンバーの知見をフルに活用し、データや海外の提携クラブの知見など、全てのものを使って、浦和レッズが2026/27シーズンにしっかり結果を残せるような人材を探していきたいと思っています」
(監督を選んだ最終的な責任者は誰なのか?)
「私です」
(次の監督を選ぶのも同じですか?)
「はい。選ぶのは私ですし、クラブの承認プロセスにおいて、最終的には田口代表に承認をいただくという形になります」
(マチェイ監督も素晴らしい人間だと思うし、私も非常に支持していたが、選ぶ人が変わらなければ、誰を選んでも堂々巡りになってしまうのではないか?)
「そういったご意見は私自身、非常に重く受け止めなければいけないと思っています。先ほども申し上げたことの繰り返しになりますが、今私にできることとしては、まずこの百年構想リーグの残り8試合、一戦一戦、一つでも多く勝利を取れるよう全力を尽くすことと、それと同時並行的に2026/27シーズンに向けた監督の人選を、いろいろな方の知見やデータをフル活用して進めていく。これが私の今できるすべてだと思っていますので、当然そういう厳しい声が多数あることは真摯に受け止めています」
(田中監督はクラブのレジェンドと言ってもいいと思うし、とても人気のある選手だったので応援したい気持ちはあるが、役職はU-21の監督でもある。過去に浦和レッズはこういうことがあったときにユースの監督がトップチームの指揮を執ることになり、結果的に育成組織の体制が崩れてしまったことがある。そういったことを考えているのかということで、場当たり的に感じるが、その点はどうなのか?また、後任についてこれからじっくり探そうといっても時間がないので、数名の候補者の名前を出してもらえればチームが何か考えて動いていたのだとわかるが?)
「過去にそういったことがあったのは私も認識していますし、アカデミー育成のみなさんとは常にいい距離感で連係していろいろな話をしております。私も彼とともにプレーしていましたし、彼がどういう選手だったか、彼のパーソナリティーも熟知しているつもりです。今回、U-21の監督に就任されるときに、実際に彼が持っているゲームモデルのようなプレゼンテーションもしていただいて、彼が目指しているフットボールを(攻守における)4局面、かなりディテールに落とし込んだところまでプレゼンしていただきました。そういったものも今回、田中監督に百年構想リーグの8試合をお任せしたという一つの要素になっています」
(田中監督にどういったタイミングで伝えたのか?本人はどういう反応をしていたのか?)
「田中監督にこの件を相談させていただいたのは、昨日になります。私が伝えたときには、始めはびっくりされていました。その中で、『少し考える時間をください』ということで、考えていただきました。ただ、第一声としては『非常に光栄です』という言葉もいただけましたので、彼自身も最終的には『お受けさせていただきます。自分が選手としても関わってきたクラブのために全力を尽くしていきたいと思います』という言葉をいただきました」
(先ほどの「監督に求める要素は内部ではしっかり基準を持っています。なかなかこういう場で明確にお伝えすることが難しい」という話を聞き、もちろん契約や対戦相手のスカウティングを言えないのはわかるが、フィロソフィーに関わるところ、ファン・サポーターやメディアもそうだが、共有できる路線はしっかり伝えてもらわないと、その基準で評価や見守っていくことができないし、クラブと周りの距離が離れてしまうと思う。今、ファン・サポーターやメディアと共有できるレッズの監督のフィロソフィーを整理して教えていただけないか?)
「まずフットボールに関しては、我々はスタイルを打ち出していて、言語化もしていますが、大きな意味で言えば、攻守においてアグレッシブに、前向きにプレーしていくということがあります。そこに対して、それぞれのKPI(重要業績評価指標)を数値として設定しており、年間を通してそこを追っています。具体的なKPIについてはこの場では控えさせていただきますが、4局面における数値を追っています。その中で、データ的な観点で言うと、それを実際にピッチの上で落とし込めているかどうかというのが、一つのデータ上での指標になります。その観点で言うと、選手を成長させることができるかという点、それは若手に限らず、どの年齢の選手に対しても、選手を成長させてあげられるかというところ、そして、私がSDになってから第一声として言わせていただいた、『凡事徹底』という言葉がありますが、日々のトレーニング、日常が試合の結果に表れると思っています。そして、今の浦和レッズはそこが足りない、もっと改善していける部分でもあると思いますので、そういった毎日のトレーニング、日常を徹底して落とし込める、規律を持ってやっていける、こういったところも監督選定の大きな基準の要素になっています」
(マチェイさんからヘグモさんに替わったとき、マチェイさんに戻ったときもそうですが、大枠のイメージとしては何となく似ているところもあるというイメージもあったが、実際に現場に来てみたら全然違っていた。フィロソフィーと監督の個性、スタイル、落とし込む過程の違いをクラブの中でどう調整し、スタッフのサポートも含めて、次に渡していくイメージをこれまでのフィードバックからどう考えているのか?)
「そういった意味では、今後において一つ、絶対ではないですが、大きなポイントの一つとしては、日本のサッカー、日本の選手、Jリーグを知っているという要素が大きく関わってくるかと思います。それはなぜかと言うと、海外リーグで結果を残している監督だとしても、なかなか日本のJリーグに適応するのは非常に難しいということがわかってきました。それはもちろん、Jリーグのサッカーのスタイルもそうですし、日本人の特性もそうですし、日本の独特の環境もあります。夏の高温多湿等もあると思います。そういった意味も含めますと、海外で結果、成果を残しているから確実にいい監督ということではなくて、繰り返しになりますが、そこに日本人、日本のサッカー、Jリーグ、日本の環境、こういった要素まで踏み込んで順応できるかどうかというのは、今後の監督選定において、一つ大きな要素になってくると思います」
(今かなり整理できてありがたいが、細かいところで林コーチは分析担当を務めていたとき、記者席で林コーチの振る舞いを見ていて、すごい情報量を現場に伝えていて、ハーフタイムもそうかもしれないが、前半の時点で具体的なところまで踏み込んで伝えていた。今の分析担当も方も優秀かもしれないが、林コーチの分析担当としての手腕、実際にコーチとしての評価も結果も含めてあるかもしれないが、相当優秀な人材なので、レッズから放流されるとあえて言うが、なかなか厳しいと思う。その辺りは林コーチと話し合ったのか?それともマチェイさんとは話し合ったが、林コーチとはシンプルな形だったのか?)
「まずおっしゃるとおり、私も林 舞輝さんは非常に優秀な指導者だと思っていますし、浦和レッズに来てから、マチェイさんに限らず、多くの監督のもとでクラブに貢献してくれたと思っています。その中で、今年に関しては主に守備のところを担当していて、ベンチにも入っていました。分析という一面と守備の担当のコーチという両面において、彼が今まで果たしてくれていた役割が非常に大きいというのは認識していますし、大変感謝しています。その中でも、先ほども申し上げましたが、今年加入してくれた分析担当の2人は、林 舞輝さんとは別の角度から自分の力を存分に発揮し、今まで培ってきたもので田中監督の良さを引き出すような分析をしてくれると私自身も期待しています。今年加入する前に面談、ミーティングを重ねさせていただきましたが、彼ら2人であれば林 舞輝さんとは違った角度かもしれませんが、必ずやチームに貢献してくれると信じています」
(今、堀之内SDがどうこうできることではないが、ACLエリートの枠が拡大されることが承認待ちの状況で、日本はストレートインが3チームとプレーオフ経由が2チーム、ACL2も合わせれば6チームがJリーグから出ることになる。そこにレッズが関われないのはすごく大きいことだと思う。そこに常時関わっていくチームが出てくると思うし、その累積がFIFAクラブワールドカップにつながっていく、ACLエリートで優勝するのも一つの道だが、ポイントも含めて、今回出られないことはダメージが大きいと思う。26/27シーズンに懸けるしかFIFAクラブワールドカップに出る方法がないということも含めて、不退転の決意で臨むことになると思うし、メディアもそういうふうに見ていかなければいけないが、そこに関してのイメージ、心構えはどうか?)
「おっしゃっていただいているとおりだと思います。浦和レッズというクラブは、リーグで結果を残すこともそうですし、ACL、そして世界を常に考えて取り組まなければならないクラブだということは、私自身とても感じています。今回出場枠が拡大されたときに関われないという状況は、相当重く受け止めなければいけないということは自覚していますし、だからこそ残りの8試合を一戦一勝の思いで戦い、26/27シーズンにつなげ、何としても結果という形でファン・サポーターのみなさまに恩返しをする、その思いだけだと思います。そしてそれを、思いだけではなくて、形にしなければいけないと思います」
(昨日の田口代表取締役社長の会見にも参加したが、浦和レッズはJリーグが始まってから33年でリーグタイトルを獲ったのが1回しかないということを言っていて、「甘さがある」という言葉があった。実際に昨年の決算を見ても、トップチームの人件費が43億円くらいかかっていて、それは他のチームよりも圧倒的に多かったと思うが、こういう結果になっているというところのSDとしての受け止めと現状の問題点をどう考えているのか?)
「そういった数字が示しているとおり、クラブからは非常に大きな予算をいただいた中、それを成績という形で反映できていないという点において非常に責任を感じていますし、重く受け止めています。その中で私ができることとしては、いただいた予算の中で良い選手、指導者、スタッフを集め、一番は結果という形で示す、みなさんに恩返しする、そういったことに尽きると思います。ですので、それが現状できていないということを真摯に受け止めて、日々その改善に向けて取り組んでいく、今自分ができることにしっかり集中し、結果を出せるようにやっていく、これに尽きると思っています」
(田中監督は育成年代の指導はしていたと思うが、トップチームでの指導経験が今年のここまでしかない。レジェンドをこのタイミングで抜擢するのはリスクもあると思う。例えば、横浜F・マリノスの大島秀夫監督も昨季途中から就任して立て直したが、今シーズンは難しい状況になっている。監督経験がない人で難しい状況にトライするのは重いことだと思うが、その点についてどういう考えを持っているのか?)
「私が今回、田中監督にお願いしたのは、もちろん彼がレジェンドだからということだけではありません。彼の持っている指導のスキル、指導のスタイル、指導者として発する言葉、そういったものをこの数ヶ月間、身近で見させていただいてきました。その一つひとつの要素を見たときに、今回残りの百年構想リーグの8試合を任せたいと素直に思いました。先ほども言いましたけど、彼が選手時代、どういう選手だったかも見ていましたし、レジェンドの一人だったことはありますが、それ以上に指導者・田中達也として評価で今回、暫定的な監督をお願いするということに至りました」
(今日トレーニングしたと思うが、初日の空気感の変化や選手たちの反応はどういう状況か?)
「明日が試合ということで具体的なことを申し上げることは難しいですが、今日の朝のミーティングからすでに映像を用いた選手に対してのプレゼンを行い、それをもとにしてピッチでのタクティクスのトレーニングを実施するなど、この短期間でしっかり準備して、理路整然とやってくれました。この点においてはとても感謝していますし、ミーティングの冒頭で彼が選手に向けて伝えた言葉、ピッチ上で伝えた言葉、そういった一つひとつの言葉に対し、選手の眼差しを見ていると、しっかり受け止めていると感じました。そして、彼らも何か大きな変化が生まれるという期待感を持って聞いていましたし、ピッチ上でも表してくれていました。この短期間ですけど、そういったものを感じます」
(差し支えなければ、その田中監督の言葉を教えていただけないか?)
「それはこの場では控えさせていただきます。彼の言葉ですので、私が伝えるべきではないと思いますので、申し訳ありません」
(観客動員数が今シーズンに入って減っている。これはあくまでも推測だが、今回は成績のみならずクラブのサポート体制というところもチケットを買うみなさんはご覧になっているのかなと感じている。マチェイさんと3年間でしたが、マチェイさんは何をクラブに要望してきたのか?それをどの辺りは実現できて、どの辺りは後押しできなかったと分析されているのか?)
「まず観客動員に関しては、このチームが勝てていない現状があります。勝敗と来ていただけるファン・サポーターの数というのは正確ではないかもしれないですが、一部比例するものだと思っていますので、そこに関しては、成績を出せていないという部分で、繰り返しになりますが、重く受け止めなければいけないと思っています。
何を要望されたかという部分においては、毎日のようにマチェイさんとはコミュニケーションを取らせていただいていた中で、選手獲得の部分だったり、コーチングスタッフ体制だったり、細部に至るまでいろいろ話していましたが、本日までにマチェイさんの方からここが足りないというような指摘されたことは、基本的にはなかったと思っています。ただ当然、もう少しこうしてほしいといったところはあったので、そこは日々のコミュニケーションの中で、自分としては十分ではなかったかもしれませんが、お互いにリスペクトした関係の中でコミュニケーションできていたと思っています」
(現在のサポート体制が変わらないという部分では、この体制の強みや精進が求められる部分をどのように自己評価しているのか?)
「サポート体制というのは強化体制ということと認識しましたので、その点についてお答えさせていただきます。まず今年からテクニカルダイレクターとして池西(希)さんが来てくださいました。また、昨年から海外の研修プログラム、その他多くのプログラムに参加するために我々のクラブスタッフがヨーロッパに行き、研修を重ねて知見を得ています。フェイエノールト、(アイントラハト・)フランクフルトをはじめとした提携クラブへ訪問し、彼らの知見をできる限り浦和レッズに還元するという活動もしています。その中でも、もちろん私自身が多く学び、大きく成長する必要はまだまだありますし、足りない部分だとは痛感しています。また一方で、今、名前を出させていただいたテクニカルダイレクターの池西さん、その他多くのスタッフの経験、知見といったものを最大限に生かす。彼らの意思、行動を尊重してチームがより良く回るように、今おっしゃっていただいたサポート体制という意味では、彼らのサポートを大きく反映させていく。それはチームが勝つため、というところを目標にやっていますし、今が十分でないのは分かっていますが、これからもそこはどんどんやっていかなければいけない部分だと思っています」
(昨日の株主総会後の会見でも話題に出たと思いますが、社長とお互いにどこまで権限を持つかという話で、先ほど次のシーズンの監督の選任にあたって、クラブの承認プロセスを経て、ということがありましたが、前任の西野 努さんのときに西野さんから聞いたことがあるのは、クラブからの予算の中で強化が選手を獲得するなり、そういう活動をする分にはこちらの責任だから問題ないですよというニュアンスのことをおっしゃっていた。もちろん経営判断として、監督のコンプライアンスとかレピュテーションリスクの問題を見て判断するのは当然だが、そうではない強化的な部分に関しても相談をして合意の上で決めるのか、それともただ承認のハンコだけもらうと言ったら言葉は悪いが、そういう評価の部分で最終的に承認だけもらうっていうところなのか。そこはどういう役割分担になっているのか?)
「そのプロセスという点においては、まず週に1回は田口代表をはじめ経営陣と定期的にミーティングを行っております。その中で、チームの現状もそうですし、選手の補強、今回でいうと監督人事等も含めて、本当に多岐にわたる議論をしております。
基本的にはトップチームのこと、選手獲得もそうですし、今回でいうと監督の人事のところについても大きな権限を田口代表からはいただいているので、私が大枠を決め、最後、田口代表に相談し決定するというプロセスです。日々のコミュニケーションからも、田口代表からの信頼を感じますし、その信頼に応えることがSDである私の使命だと思っています。
ただ、現状その期待に応えられていないということは十分承知ですので、何とかこの残り8試合と26/27シーズンに向けて、クラブの信頼、期待に応えていきたいというのが、今、SDである私がやるべきことだと思っています」
(社長側からの要望で強化の考えを変えなきゃいけないという形にはなってないということか?)
「はい。ただ、先ほども申し上げたとおり、定例のミーティングの際には代表の方からもチームの現状に対する厳しいご意見や、経営陣としての見え方、意見というものは頂戴しております。そういったものは日々の現状を改善する、または私がいろいろなものを考える点において非常に貴重な意見として参考にさせていただいております」
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】
(マチェイ スコルジャ監督との契約解除に至った時系列と、決断に至った理由は?)
「まずマチェイさんに伝えたのは本日の朝になります。昨日、マチェイさんといろいろ協議し、その結果、本日の朝、伝えさせていただきました」
(クラブ側はどのような決断を持ってマチェイさんとの会話の場に出たのか?)
「マチェイさんから『勝てていない現状の中で何かを変える必要があるのではないか』というお話があり、そのことに関して、お互いにいろいろ議論を重ねさせていただきました。その議論を受けて、最終的にクラブとしてこのタイミングで大きな変化を生む必要があるという決断に至り、本日朝、マチェイさんに伝えさせていただきました」
(現場の意見が田口 誠代表取締役社長に上がり、最終的には田口代表取締役社長が判断したと思う。田口代表取締役から何かメッセージはあったのか?)
「今回の判断に至る決定プロセスの中で、最終的には田口代表に相談させていただきました。田口代表は現場のことに関して、基本的にはSDである私の意見を最大限に尊重してくれており、(今回の)私が行った判断した内容を支持してくれました。田口代表からは何よりも勝てていない現状の中で、ここで大きな変化を加えることで、まずは明日の試合に勝てるように、しっかりいい準備をしてくださいというお言葉をいただきました」
(マチェイさんはもちろんですが、同時にラファウ ヤナスコーチと林 舞輝コーチの契約解除も発表された。一方で残るコーチもいるが、ここの違いはどのように判断したのか?)
「繰り返しになってしまうと思いますが、今までマチェイさんが築いてきてくれたベースを元にするのは大前提ですが、何か大きな変化、新しいアイデア、エッセンスを生むという点において、コーチ陣に関してもそういった要素を入れる必要があると感じました。その中で今回、マチェイさんとともにラファさん、林 舞輝さんについてもこのタイミングでチームを離れていただくということをお伝えさせていただきました」
(池田伸康コーチや前迫雅人コーチは残ってもらうという判断になった理由は?)
「今回、残り8試合の指揮を執る方について、田中達也監督を指名させていただきました。そのときに、田中達也監督がより力を発揮できるような体制を第一に考え、先ほど名前が出ました池田コーチ、前迫コーチには今まで同様に田中監督をサポートし、ともに戦っていただくという決断になりました」
(3月の代表期間や1週間インターバルがある期間もあったが、なぜ中2日、中3日の5連戦がスタートしたこのタイトなタイミングで決断に至ったのか?昨日、株主総会があったことも頭によぎってしまうが?)
「こういった監督を替えるタイミングにおいて、いつがベストなのかというのは非常に難しい判断だと思います。その中で一つ大きなこととして、昨日マチェイさんから話し合いの場を持ちたいと言われ、その中で話した内容、その協議の結果が今回の決定に大きく関わっています」
(マチェイさんが2度目の監督就任となったのが24年8月だったと思うが、ペア マティアス ヘグモさんを交代するときには「成長曲線」というワードがあった。ある程度、順調に右肩上がりでいってほしいという願いを感じたが、今回はサッカー的な理由だとどういう形の決断だったのか?1週間前に「急激に花が開くかもしれない」という言葉を聞いたばかりだが、それについてうかがえるか?)
「サッカー的な面で言うと、今シーズンから取り組んでいる新たなチャレンジ、特に守備のところで言うと、前線からのハイプレスに関しては、データを見ても一定の評価ができると認識しています。ただ一方で、それが勝利という結果に直結しているかという点においては、現状を考えると難しいところが多いとも感じています。今回、田中監督を指名した理由は明日すぐに試合があり具体的に申し上げることはなかなか難しい部分もありますが、今まで築いていただいたベースを元に、彼の攻撃的なエッセンスや守備のエッセンスを取り入れて成長していきたいと思っています」
(今お答えいただいたことにつながるが、マチェイさんに託したこの期間をどのように評価し、どういうところが積み上がってどういうところが足りなかったという判断のもとに今回の決断に至ったのか?ここから先はどういうところをチームに求めていきたいと考えているのか?)
「まずマチェイさんの日々のトレーニングに対する取り組みや日々の言動、プロフェッショナルとしての立ち振る舞いといったものには本当に感謝しています。今日も多大なる貢献に対するリスペクトと感謝は伝えさせていただきました。
しかし、現状の成績という面、それは昨シーズンの成績も含めてですが、我々が目標として掲げていたものに対して及ばないものだったと自分自身を含めて真摯に受け止めています。昨年末にもマチェイさんとどこを上積みし、大きな変化をもたらせば我々がこの明治安田J1百年構想リーグにおいて目標と掲げている優勝やACL(AFCチャンピオンズリーグ)エリート出場権獲得に届くのかという議論を多く重ね、その中で攻守においてよりアグレッシブに、攻撃的にやることが成績にもつながり、それが浦和レッズのファン・サポーター、見ている方々にとってもより熱狂してスタジアムに来てもらえるのではないかという話をさせていただきました。
具体的にはトレーニングキャンプからハイプレスや攻撃の裏へのランニングに重点的に取り組み、今シーズンにおいてもハイプレスを示す指標などは改善していますし、得点面においても改善している面は非常に多く見受けられると思っています。
しかし、最終的には結果を求められるものですし、特にこの浦和レッズというチームは優勝、ACL出場権の獲得を掲げている以上、その結果に到達できていないという事実は、一番重く、大きく受け止めなければいけないと思っています」
(守備のチャレンジの評価だが、今年の新しいチャレンジであるハイプレスや守備の担当はおそらく林コーチが主に担当していたと思う。マチェイさんの体制は各コーチにいろいろな担当を割り振る形だったと思うが、守備の担当が空席になる。この後の指導体制や役割の整理はどういった構想になっているのか?)
「今、名前が出ました林 舞輝さんについても、今年から守備の部分にフォーカスして取り組んでいただいて、マチェイさん同様、林舞輝さんへも最大限の感謝を本日、伝えさせていただきました。田中監督体制になった上で、一番は田中監督がやりやすい環境を作ることが重要だと思っているので、そこは田中監督と話し合い、彼がやりやすい配置にしていきたいと思います。本日から(新体制での)トレーニングは始まっていますが、みなさんご存知のように、明日すぐに試合があるという状況ですので、そこは彼と相談しながら、どういう形がいいのかというのは協議して、できるだけ速やかに決めていきたいと思います。大前提として、今いるコーチの力を借りて、最大限の能力を引き出せるようにやっていきたいと思います」
(19年の終わりにフットボール本部という体制を構築し、3ヵ年計画という形で取り組んだと思うが、そのときに外部人材というか、レッズのOBではない、関わりのなかった人材を招聘していった流れがあったと思う。今に至ると外部の方からいなくなっている状況があり、OB人事が悪いというわけではないが、OBばかりという偏り、外部からの新しい知見や刺激を入れてくれる人からいなくなっているというのは将来的に懸念されるようなところではないか)
「そういったご意見があることも重く受け止めています。一方で、今年から加入してくれた分析の永井健太郎さん、コーチ兼分析担当の長谷川友己さんについては外部から招聘したということもあります。我々としては内部、外部問わず、能力がある方を常にリサーチし、リクルートし、一番は浦和レッズの勝利のために必要な人材を獲得していきたいと思っています」
(田中監督は百年構想リーグの終了まで暫定的に指揮を執るということになっていたと思う。来季からU-21のチームもあるが、新シーズンは新しい監督を迎えるという考えなのか?それとも結果次第で田中監督の継続も考えているのか?)
「田中監督は、この百年構想リーグに関してはアシスタントコーチという役割でトップチームに関わっていただいており、現状では百年構想リーグの残り8試合にフォーカスして指揮を執っていただくという形になります。2026/27の新シーズンに関しては、新たな監督の招聘に向けてしっかりと準備していきたいと思っております」
(現状で次の監督について話しづらいところもあると思うが、堀之内SDの中での知見や経験がうまくいったこと、うまくいかなかったことが積み重なっている中で、次の監督に求めるものに関してどういうイメージを持っているのか?)
「監督に求める要素は内部でしっかり基準を持っています。なかなかこういう場で明確にお伝えすることが難しい中ではありますが、国内、国外含め、今までの知見、新たに加わったメンバーの知見をフルに活用し、データや海外の提携クラブの知見など、全てのものを使って、浦和レッズが2026/27シーズンにしっかり結果を残せるような人材を探していきたいと思っています」
(監督を選んだ最終的な責任者は誰なのか?)
「私です」
(次の監督を選ぶのも同じですか?)
「はい。選ぶのは私ですし、クラブの承認プロセスにおいて、最終的には田口代表に承認をいただくという形になります」
(マチェイ監督も素晴らしい人間だと思うし、私も非常に支持していたが、選ぶ人が変わらなければ、誰を選んでも堂々巡りになってしまうのではないか?)
「そういったご意見は私自身、非常に重く受け止めなければいけないと思っています。先ほども申し上げたことの繰り返しになりますが、今私にできることとしては、まずこの百年構想リーグの残り8試合、一戦一戦、一つでも多く勝利を取れるよう全力を尽くすことと、それと同時並行的に2026/27シーズンに向けた監督の人選を、いろいろな方の知見やデータをフル活用して進めていく。これが私の今できるすべてだと思っていますので、当然そういう厳しい声が多数あることは真摯に受け止めています」
(田中監督はクラブのレジェンドと言ってもいいと思うし、とても人気のある選手だったので応援したい気持ちはあるが、役職はU-21の監督でもある。過去に浦和レッズはこういうことがあったときにユースの監督がトップチームの指揮を執ることになり、結果的に育成組織の体制が崩れてしまったことがある。そういったことを考えているのかということで、場当たり的に感じるが、その点はどうなのか?また、後任についてこれからじっくり探そうといっても時間がないので、数名の候補者の名前を出してもらえればチームが何か考えて動いていたのだとわかるが?)
「過去にそういったことがあったのは私も認識していますし、アカデミー育成のみなさんとは常にいい距離感で連係していろいろな話をしております。私も彼とともにプレーしていましたし、彼がどういう選手だったか、彼のパーソナリティーも熟知しているつもりです。今回、U-21の監督に就任されるときに、実際に彼が持っているゲームモデルのようなプレゼンテーションもしていただいて、彼が目指しているフットボールを(攻守における)4局面、かなりディテールに落とし込んだところまでプレゼンしていただきました。そういったものも今回、田中監督に百年構想リーグの8試合をお任せしたという一つの要素になっています」
(田中監督にどういったタイミングで伝えたのか?本人はどういう反応をしていたのか?)
「田中監督にこの件を相談させていただいたのは、昨日になります。私が伝えたときには、始めはびっくりされていました。その中で、『少し考える時間をください』ということで、考えていただきました。ただ、第一声としては『非常に光栄です』という言葉もいただけましたので、彼自身も最終的には『お受けさせていただきます。自分が選手としても関わってきたクラブのために全力を尽くしていきたいと思います』という言葉をいただきました」
(先ほどの「監督に求める要素は内部ではしっかり基準を持っています。なかなかこういう場で明確にお伝えすることが難しい」という話を聞き、もちろん契約や対戦相手のスカウティングを言えないのはわかるが、フィロソフィーに関わるところ、ファン・サポーターやメディアもそうだが、共有できる路線はしっかり伝えてもらわないと、その基準で評価や見守っていくことができないし、クラブと周りの距離が離れてしまうと思う。今、ファン・サポーターやメディアと共有できるレッズの監督のフィロソフィーを整理して教えていただけないか?)
「まずフットボールに関しては、我々はスタイルを打ち出していて、言語化もしていますが、大きな意味で言えば、攻守においてアグレッシブに、前向きにプレーしていくということがあります。そこに対して、それぞれのKPI(重要業績評価指標)を数値として設定しており、年間を通してそこを追っています。具体的なKPIについてはこの場では控えさせていただきますが、4局面における数値を追っています。その中で、データ的な観点で言うと、それを実際にピッチの上で落とし込めているかどうかというのが、一つのデータ上での指標になります。その観点で言うと、選手を成長させることができるかという点、それは若手に限らず、どの年齢の選手に対しても、選手を成長させてあげられるかというところ、そして、私がSDになってから第一声として言わせていただいた、『凡事徹底』という言葉がありますが、日々のトレーニング、日常が試合の結果に表れると思っています。そして、今の浦和レッズはそこが足りない、もっと改善していける部分でもあると思いますので、そういった毎日のトレーニング、日常を徹底して落とし込める、規律を持ってやっていける、こういったところも監督選定の大きな基準の要素になっています」
(マチェイさんからヘグモさんに替わったとき、マチェイさんに戻ったときもそうですが、大枠のイメージとしては何となく似ているところもあるというイメージもあったが、実際に現場に来てみたら全然違っていた。フィロソフィーと監督の個性、スタイル、落とし込む過程の違いをクラブの中でどう調整し、スタッフのサポートも含めて、次に渡していくイメージをこれまでのフィードバックからどう考えているのか?)
「そういった意味では、今後において一つ、絶対ではないですが、大きなポイントの一つとしては、日本のサッカー、日本の選手、Jリーグを知っているという要素が大きく関わってくるかと思います。それはなぜかと言うと、海外リーグで結果を残している監督だとしても、なかなか日本のJリーグに適応するのは非常に難しいということがわかってきました。それはもちろん、Jリーグのサッカーのスタイルもそうですし、日本人の特性もそうですし、日本の独特の環境もあります。夏の高温多湿等もあると思います。そういった意味も含めますと、海外で結果、成果を残しているから確実にいい監督ということではなくて、繰り返しになりますが、そこに日本人、日本のサッカー、Jリーグ、日本の環境、こういった要素まで踏み込んで順応できるかどうかというのは、今後の監督選定において、一つ大きな要素になってくると思います」
(今かなり整理できてありがたいが、細かいところで林コーチは分析担当を務めていたとき、記者席で林コーチの振る舞いを見ていて、すごい情報量を現場に伝えていて、ハーフタイムもそうかもしれないが、前半の時点で具体的なところまで踏み込んで伝えていた。今の分析担当も方も優秀かもしれないが、林コーチの分析担当としての手腕、実際にコーチとしての評価も結果も含めてあるかもしれないが、相当優秀な人材なので、レッズから放流されるとあえて言うが、なかなか厳しいと思う。その辺りは林コーチと話し合ったのか?それともマチェイさんとは話し合ったが、林コーチとはシンプルな形だったのか?)
「まずおっしゃるとおり、私も林 舞輝さんは非常に優秀な指導者だと思っていますし、浦和レッズに来てから、マチェイさんに限らず、多くの監督のもとでクラブに貢献してくれたと思っています。その中で、今年に関しては主に守備のところを担当していて、ベンチにも入っていました。分析という一面と守備の担当のコーチという両面において、彼が今まで果たしてくれていた役割が非常に大きいというのは認識していますし、大変感謝しています。その中でも、先ほども申し上げましたが、今年加入してくれた分析担当の2人は、林 舞輝さんとは別の角度から自分の力を存分に発揮し、今まで培ってきたもので田中監督の良さを引き出すような分析をしてくれると私自身も期待しています。今年加入する前に面談、ミーティングを重ねさせていただきましたが、彼ら2人であれば林 舞輝さんとは違った角度かもしれませんが、必ずやチームに貢献してくれると信じています」
(今、堀之内SDがどうこうできることではないが、ACLエリートの枠が拡大されることが承認待ちの状況で、日本はストレートインが3チームとプレーオフ経由が2チーム、ACL2も合わせれば6チームがJリーグから出ることになる。そこにレッズが関われないのはすごく大きいことだと思う。そこに常時関わっていくチームが出てくると思うし、その累積がFIFAクラブワールドカップにつながっていく、ACLエリートで優勝するのも一つの道だが、ポイントも含めて、今回出られないことはダメージが大きいと思う。26/27シーズンに懸けるしかFIFAクラブワールドカップに出る方法がないということも含めて、不退転の決意で臨むことになると思うし、メディアもそういうふうに見ていかなければいけないが、そこに関してのイメージ、心構えはどうか?)
「おっしゃっていただいているとおりだと思います。浦和レッズというクラブは、リーグで結果を残すこともそうですし、ACL、そして世界を常に考えて取り組まなければならないクラブだということは、私自身とても感じています。今回出場枠が拡大されたときに関われないという状況は、相当重く受け止めなければいけないということは自覚していますし、だからこそ残りの8試合を一戦一勝の思いで戦い、26/27シーズンにつなげ、何としても結果という形でファン・サポーターのみなさまに恩返しをする、その思いだけだと思います。そしてそれを、思いだけではなくて、形にしなければいけないと思います」
(昨日の田口代表取締役社長の会見にも参加したが、浦和レッズはJリーグが始まってから33年でリーグタイトルを獲ったのが1回しかないということを言っていて、「甘さがある」という言葉があった。実際に昨年の決算を見ても、トップチームの人件費が43億円くらいかかっていて、それは他のチームよりも圧倒的に多かったと思うが、こういう結果になっているというところのSDとしての受け止めと現状の問題点をどう考えているのか?)
「そういった数字が示しているとおり、クラブからは非常に大きな予算をいただいた中、それを成績という形で反映できていないという点において非常に責任を感じていますし、重く受け止めています。その中で私ができることとしては、いただいた予算の中で良い選手、指導者、スタッフを集め、一番は結果という形で示す、みなさんに恩返しする、そういったことに尽きると思います。ですので、それが現状できていないということを真摯に受け止めて、日々その改善に向けて取り組んでいく、今自分ができることにしっかり集中し、結果を出せるようにやっていく、これに尽きると思っています」
(田中監督は育成年代の指導はしていたと思うが、トップチームでの指導経験が今年のここまでしかない。レジェンドをこのタイミングで抜擢するのはリスクもあると思う。例えば、横浜F・マリノスの大島秀夫監督も昨季途中から就任して立て直したが、今シーズンは難しい状況になっている。監督経験がない人で難しい状況にトライするのは重いことだと思うが、その点についてどういう考えを持っているのか?)
「私が今回、田中監督にお願いしたのは、もちろん彼がレジェンドだからということだけではありません。彼の持っている指導のスキル、指導のスタイル、指導者として発する言葉、そういったものをこの数ヶ月間、身近で見させていただいてきました。その一つひとつの要素を見たときに、今回残りの百年構想リーグの8試合を任せたいと素直に思いました。先ほども言いましたけど、彼が選手時代、どういう選手だったかも見ていましたし、レジェンドの一人だったことはありますが、それ以上に指導者・田中達也として評価で今回、暫定的な監督をお願いするということに至りました」
(今日トレーニングしたと思うが、初日の空気感の変化や選手たちの反応はどういう状況か?)
「明日が試合ということで具体的なことを申し上げることは難しいですが、今日の朝のミーティングからすでに映像を用いた選手に対してのプレゼンを行い、それをもとにしてピッチでのタクティクスのトレーニングを実施するなど、この短期間でしっかり準備して、理路整然とやってくれました。この点においてはとても感謝していますし、ミーティングの冒頭で彼が選手に向けて伝えた言葉、ピッチ上で伝えた言葉、そういった一つひとつの言葉に対し、選手の眼差しを見ていると、しっかり受け止めていると感じました。そして、彼らも何か大きな変化が生まれるという期待感を持って聞いていましたし、ピッチ上でも表してくれていました。この短期間ですけど、そういったものを感じます」
(差し支えなければ、その田中監督の言葉を教えていただけないか?)
「それはこの場では控えさせていただきます。彼の言葉ですので、私が伝えるべきではないと思いますので、申し訳ありません」
(観客動員数が今シーズンに入って減っている。これはあくまでも推測だが、今回は成績のみならずクラブのサポート体制というところもチケットを買うみなさんはご覧になっているのかなと感じている。マチェイさんと3年間でしたが、マチェイさんは何をクラブに要望してきたのか?それをどの辺りは実現できて、どの辺りは後押しできなかったと分析されているのか?)
「まず観客動員に関しては、このチームが勝てていない現状があります。勝敗と来ていただけるファン・サポーターの数というのは正確ではないかもしれないですが、一部比例するものだと思っていますので、そこに関しては、成績を出せていないという部分で、繰り返しになりますが、重く受け止めなければいけないと思っています。
何を要望されたかという部分においては、毎日のようにマチェイさんとはコミュニケーションを取らせていただいていた中で、選手獲得の部分だったり、コーチングスタッフ体制だったり、細部に至るまでいろいろ話していましたが、本日までにマチェイさんの方からここが足りないというような指摘されたことは、基本的にはなかったと思っています。ただ当然、もう少しこうしてほしいといったところはあったので、そこは日々のコミュニケーションの中で、自分としては十分ではなかったかもしれませんが、お互いにリスペクトした関係の中でコミュニケーションできていたと思っています」
(現在のサポート体制が変わらないという部分では、この体制の強みや精進が求められる部分をどのように自己評価しているのか?)
「サポート体制というのは強化体制ということと認識しましたので、その点についてお答えさせていただきます。まず今年からテクニカルダイレクターとして池西(希)さんが来てくださいました。また、昨年から海外の研修プログラム、その他多くのプログラムに参加するために我々のクラブスタッフがヨーロッパに行き、研修を重ねて知見を得ています。フェイエノールト、(アイントラハト・)フランクフルトをはじめとした提携クラブへ訪問し、彼らの知見をできる限り浦和レッズに還元するという活動もしています。その中でも、もちろん私自身が多く学び、大きく成長する必要はまだまだありますし、足りない部分だとは痛感しています。また一方で、今、名前を出させていただいたテクニカルダイレクターの池西さん、その他多くのスタッフの経験、知見といったものを最大限に生かす。彼らの意思、行動を尊重してチームがより良く回るように、今おっしゃっていただいたサポート体制という意味では、彼らのサポートを大きく反映させていく。それはチームが勝つため、というところを目標にやっていますし、今が十分でないのは分かっていますが、これからもそこはどんどんやっていかなければいけない部分だと思っています」
(昨日の株主総会後の会見でも話題に出たと思いますが、社長とお互いにどこまで権限を持つかという話で、先ほど次のシーズンの監督の選任にあたって、クラブの承認プロセスを経て、ということがありましたが、前任の西野 努さんのときに西野さんから聞いたことがあるのは、クラブからの予算の中で強化が選手を獲得するなり、そういう活動をする分にはこちらの責任だから問題ないですよというニュアンスのことをおっしゃっていた。もちろん経営判断として、監督のコンプライアンスとかレピュテーションリスクの問題を見て判断するのは当然だが、そうではない強化的な部分に関しても相談をして合意の上で決めるのか、それともただ承認のハンコだけもらうと言ったら言葉は悪いが、そういう評価の部分で最終的に承認だけもらうっていうところなのか。そこはどういう役割分担になっているのか?)
「そのプロセスという点においては、まず週に1回は田口代表をはじめ経営陣と定期的にミーティングを行っております。その中で、チームの現状もそうですし、選手の補強、今回でいうと監督人事等も含めて、本当に多岐にわたる議論をしております。
基本的にはトップチームのこと、選手獲得もそうですし、今回でいうと監督の人事のところについても大きな権限を田口代表からはいただいているので、私が大枠を決め、最後、田口代表に相談し決定するというプロセスです。日々のコミュニケーションからも、田口代表からの信頼を感じますし、その信頼に応えることがSDである私の使命だと思っています。
ただ、現状その期待に応えられていないということは十分承知ですので、何とかこの残り8試合と26/27シーズンに向けて、クラブの信頼、期待に応えていきたいというのが、今、SDである私がやるべきことだと思っています」
(社長側からの要望で強化の考えを変えなきゃいけないという形にはなってないということか?)
「はい。ただ、先ほども申し上げたとおり、定例のミーティングの際には代表の方からもチームの現状に対する厳しいご意見や、経営陣としての見え方、意見というものは頂戴しております。そういったものは日々の現状を改善する、または私がいろいろなものを考える点において非常に貴重な意見として参考にさせていただいております」
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】
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