【得られたものが多かった初戦】
■今季の開幕戦であるAC長野戦を終えて。
「もちろん勝ってスタートしたかったんですが、チームとして切り替えてこの負けをプラスに変えられるように前向きに取り組めています。失点は、結果的に自分たちのミスから始まりましたが、そこで私が止められていれば、流れが変わって、こちらに得点チャンスが生まれたかもしれないと思っています。個人としてプレーは悪くなかった印象ですが、結果のところでチームを助けられなかったという点で悔しい思いをしました」

■一方で前半の内容は特に期待感がありました。
「今年はボールを動かしてつないでいくサッカーに取り組んでいます。監督が替わって、意識して積み上げてきたものでもありますし、後ろから見ていても、それはすごく感じました。あと一歩のところでゴールできませんでしたが、得点の可能性を感じられる場面が多いと、1試合を通しても感じました。守備もすごく集中していて、グループとして落ち着いて対応できていたと思います。失点以外はやられていないことは自信になったし、負けましたが、チームとして得られたものは大きかったです」

【競争を勝ち抜き出場し続けたい】
■今季の個人目標はなんでしょうか。
「全試合出るということ、出た試合はゼロで抑えることです。いまGKは私以外に平尾、松本がいて、その2人はとても優秀なGKです。振り返ると自分が定着して戦えたシーズンがあまりなくて、負けが続くなど、チームが大事なときに、代えられてしまっていたのは、やはり自分の力が不足しているからだと思います。今季はあらためてそういう競争を勝ち抜きたいと思いました」

■中学3年生でトップチーム登録され、11年目になります。あらためて感じることはありますか。
「10年の中の5年くらいは、チームに貢献するというよりも、自分を成長させるための環境にいさせてもらえたという感覚が強いです。その中でチームも若くなって、自分が年齢的にも上の立場に立つようになり、責任感が芽生え、チームのためにと、特にここ3年くらい感じています。尊敬する山郷(のぞみ)さん(元日本女子代表、元レッズレディース選手)たち先輩がどうだったかを考えても、私ももうそういう立場だと思います」

【厳しさを伝える役割も担う】
■理想のGK像はありますか。
「本当にずっと山郷さんがすごいなとGKになる前から思っていたんですけど、GKになってからはより感じています。もちろん技術とかもすごいし、人としてもすごくて、いるだけでゴールを守れてしまうと言うか。その姿が理想です。存在だけで、味方に安心感、相手には脅威を与えるというか。本当に山郷さんが私の理想です」

■サッカーというスポーツの中で、GKが果たす役割というのは本当に重要だと感じます。
「GKというのはボールに触る回数が少ないので、あまりゲームに関わっていないと思われるかもしれないんですけど、コーチングでゲームに関わり続けたり、ピンチでしっかりと防いだりすることで、ゲームをコントロールすることができます。そういう部分を求められるようになってからは、GKという役割の重要性をあらためて感じています。攻撃の部分でも関わらないといけないと思いますし、男子のトップチームの西川周作さんのプレーを見ていても、GKはすごく大事だと思います」

■今シーズンのチームの雰囲気は?
「明るいと思います。石原監督もそういうところを意識してくださっているのかなと思いますし、前節も負けた直後にみんながショックを受けているところで、監督がピッチ上に選手を集めて、切り替えよう、と声をかけてくださって、そうしたことは今までにはなくて、すぐに次の試合へのモチベーションを高めることができました」

■勝敗をすぐに切り替えたり、明るさを持って日々を過ごしたりというのは大切な一方、シーズンを戦っていく上での厳しさという面ではいかがですか。
「石原監督からも、高畑選手や私には厳しい声かけをチームにして欲しいということを言われています。楽しいだけでふわっと入るのは嫌ですし、自分の役割だと思っていたので、そのあたりでもチームに貢献できればと考えています」

【やるべきことに集中しプレーを】
■今節はジェフLが相手です。
「あまり相手のことは考えすぎずプレーしたいと考えています。いつもやっていることをやればいいと、監督も言ってくれています。相手の特長とかもあるんですけど、結局は自分たちが何をできるかですし、自分たちのやるべきこと、やりたいことに集中してプレーできれば良いと思います」

ホーム開幕戦ということで、多くの方が来てくれると思います。見に来てくださった方にどんなことを伝えられたらいいですか。
「闘うところです。本当に勝つために闘う姿は、自分自身がピッチに立っていて、フィールドの選手たちを見ても感じるところがあるので、そういう部分を伝えられたらと思います。見ている人たちの心を動かすプレーがしたいです」

個人として見てもらいたいところは?
「ワンプレー、ワンプレーでドンとしているというか、池田だったら任せられるというところを見てもらいたいです。
ファン・サポーターのみなさんをはじめ、勤め先のポラスのみなさんも来てくださいます。ぜひ、みなさんに喜んでもらえるよう勝ちたいです」