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「アウェイであと一歩踏み出したい」リカルド ロドリゲス監督(定例会見 5/14)

5月14日にオンラインで行われた会見でのコメント

(10日にJエリートリーグ 第3節 横浜F・マリノス戦が行われ、リカルド監督も見ていたと思うが、結果的には横浜FMのユースを中心とした若いメンバーに2-5で敗れた。武藤雄樹選手がJエリートリーグで活躍してからJ1リーグに出場するようになったように、個人のアピールが欲しかったと思うが、リカルド監督の目にはどう映ったのか?)
「結果的には大差が付きましたが、特に後半の2-3の状況で追いついてひっくり返すチャンスはあったと思います。勝つこともできた試合だったと思います。

相手チームはユースを中心に、いつもプレーしている選手たちが周りにいる状況でプレーして、我々はプロとユースの混合チームでした。レッズのやり方は動きなどをシンクロさせる難しいやり方ですので、言い訳はしたくないですが、新たに選手が加わってすぐにできる形でもありません。

その中でもアピールできた選手、できなかった選手がいたと思います。パフォーマンスを見て、そういったところの結論も出したいと思いますが、以前、武藤選手がJエリートリーグでいいプレーを見せて、それがJ1リーグに出場するきっかけになったのと同じようにつなげてもらいたいです。

もちろん、Jエリートリーグでアピールできなければ公式戦のメンバーに入るのは難しくなります。選手たちにとって自分たちを見せる、監督に考えさせるチャンスがあるリーグだと思います」

(16日の対戦相手であるガンバ大阪は得点力不足で下位に沈んでいるとはいえ危険な相手だと思う。今日の午前中には宮本恒靖監督の解任も発表され、リバウンドのような力も出てくると思うが、どんな戦いをしていきたいか?)
「監督が替わると戦術的なところでのシンクロはあまりないと思いますが、勢いは付くと思います。ガンバには個で試合を解決できる能力の高い選手が揃っていますので、とてもいい印象を持っていますが、監督が交代することがポジティブな方向に出るのか、ネガティブな方向に出るのかは現時点では予想ができません。

我々はアウェイゲームでは、たとえばセレッソ大阪はいい内容で戦いましたが、勝利できませんでした。アビスパ福岡戦も勝利できませんでした。ですので、今後はアウェイでの試合の内容はもちろん、攻撃も守備も全てしっかりとやり、コンプリートと言えるような試合をこなしながら勝利していきたいです。ガンバのシステムや選手は予想しづらいですが、自分たちがやることに集中していきたいです」

(ポテンシャルのあるチームが続けて結果を出せていないときに対戦するのは嫌なものだと思うが、そういう相手と対戦するときに気を付けるべきだと考えることは?)
「ガンバは誰がFWとして出場するか分かりませんが、どの選手が出たとしても個で解決できる選手だと思います。昨年、(徳島ヴォルティスを率いていた際に)天皇杯で対戦しましたが、そのような印象を持ちました。セットプレー一つ、クロス一本、もしくはミドルシュート一本で試合を決めることができるいい選手がそろっていると思います。

新監督になってどうなるかは分かりませんが、気持ちの面でプラスアルファが出やすい条件ではあると思います。自分たちはアウェイであまり結果が出ていないところを改善しながら順位を上げていきたいと思います」

(前節のベガルタ仙台戦もそうだったが、リカルド監督はハーフタイムでチームをいい方向に変えている印象がある。もしかしたら前半が始まって、選手たちがピッチの中で自主的に変えていくことが次のステップではないかと思うが、その点についてはどうか?)
「仙台戦はそうだったかもしれません。ただ、前半からいい内容で戦えた試合もあったと思います。我々は相手を見てビルドアップの形を決めますが、試合が始まったら相手の振る舞いや状況によってそれを変えないといけないことも出てくると思います。仙台戦はハーフタイムで変えてうまくいきましたが、試合が違って相手が違えば、修正するところもまた違ってくると思います。

理想は90分間いい内容で戦うことです。選手たちはそれを目指してプレーしなければいけませんし、私は監督として、そのサポートをします。チームに改善点があれば、場合によっては形を変えて、また選手を代えていきますが、もちろんそれがうまくいくこともあれば、そうではない試合もあります」

(ガンバ戦から中2日で19日にJリーグYBCルヴァンカップ グループステージ 第6節 横浜FC戦がある。これまでも結果は大事だったと思うが、横浜FC戦は勝つかどうかでその先が決まるということでは、今年の中でも意味合いが違う試合だと思う。横浜FC戦に向けての意気込みはどうか?)
「横浜FC戦は引き分けでは十分ではなく、勝利のみが良い結果となります。もちろんその前にガンバ大阪戦がありますが、ルヴァンカップでもできるだけ高いところに行きたいですし、浦和レッズとしてどの大会でも高みを目指さなければいけないと思います。シーズンの流れにもよりますが、どの大会も重要性を感じながら臨みたいと思います。ガンバ戦、横浜FC戦、さらにその次のヴィッセル神戸戦と準備の時間がない中での連戦になります」

(Jエリートリーグでケガをしていたトーマス選手と武田英寿選手が復帰した。武田選手はゴールも決めたが、彼らのコンディションやプレーをどう感じているか?)
「2人とも復帰しているという段階です。ヒデ(武田)はそこまで重傷ではありませんでしたが、トミー(トーマス)は少し長い時間が掛かってしまったケガでした。私はトミーをフルコートの試合で初めて見ることができました。もちろんトレーニングでフルコートのゲームはやっていましたが、このような試合に出ることができて、ゲームのリズムを取り戻すという意味では良かったと思います。パフォーマンスとしては素晴らしいとは言えませんが、悪くはなかったと思います。今後も連戦が続きますので、彼らにも公式戦に出場するチャンスはあると思います。私にとっては選択肢が2人増えたという状況です」

(ようやく戦術トレーニングができるような1週間だった思うが、どういったところにフォーカスしながらトレーニングしていたのか?)
「徳島にいたときの経験からも言えることですが、徳島にいたときはJ1リーグのチームに選手が移籍して新たな選手が入ってくることがよくありました。そういう状況になると、チームのやり方を新しい選手に浸透させないといけないということが経験として分かっています。ですので、新しくチームに加入したキャスパー(ユンカー)選手がよりチームの戦術に馴染むようにトレーニングしてきました。

おとといは守備にフォーカスを当て、昨日は攻撃で相手陣内に押し込んでいる状況のトレーニングをしました。Jエリートリーグの話の際に『シンクロすることが大事だ』と言いましたが、我々のやり方は、1人の選手が必要なポジションにいなければ、チームとしてのパフォーマンスが低下するようなものです。そこを優先させてトレーニングしてきました。

そうすることによって個人の力も発揮しやすいようになりますし、チームとしてのパフォーマンスも上がっていくと思います。その準備を今週は行いました」

(12日の公開トレーニングではハーフコートのゲーム形式の中で変則的なポジションを取りながら大外に選手を張らせていて、ポケットに誰が降りるのか、誰が使うのか、という整理の過程なのかと思いながら見ていたが、あのトレーニングの狙いと選手に求めたこと、手応えは?)
「ポケットを強調したトレーニングではありませんでしたが、選手たちをシンクロさせる、使うスペースを認識させるということを含め、たくさんの要素、たくさんのコンセプトがあるトレーニングでした。フィジカル的な負荷はそれほど高くありませんが、選手の組み合わせを見ることもできますし、長い時間繰り返しやることによって、私たちがトレーニングで見たい現象をたくさん発生させることができるトレーニングです。攻撃や切り替え、カウンターや、それを阻止するところ、GKが絡んでいくところなど、多くのものが見られます」

(仙台戦は終盤に忙しくなったり、大分トリニータ戦も終盤にピンチを迎えたりするなど、最後まで完全にコントロールすることは難しいと思うが、試合の締め方についての手応えや課題は?)
「仙台戦は後半の飲水タイムで仙台が勢いを付けたと思います。こちらも交代をしていたという状況もありましたが、私が理想とする試合の締め方は、自分たちがボールを持つ状況で終わらせることです。自分たちのゴールからできるだけ遠いところに相手を置く、そのためには自分たちがボールを持つ、あるいは相手が持っていてもプレスを掛けてゴール前まで来させない、ということですが、もちろん相手もリスクを冒しながら攻撃の選手を増やしたり、セットプレーを発生させたりしてきますので、お互いにやりたいことがある中でどちらの方ができるのかということです。

私はリードしていたとしても、カウンターなどでさらに点を取りにいこうということをいつも言っています。この前も(汰木)康也の状況がありました。あれがPKだったかどうかは分かりませんが、そういう形を作ることはできました。基本的にプレスを掛けながら自分たちがボールを握るという終わり方をしたいものです」

(Jエリートリーグの横浜FM戦では西川周作選手が前半45分プレーし、2失点はしたもののPKストップなどポジションを取り戻そうという気概が感じられたが、リカルド監督の評価はどうか?)
「Jエリートリーグでの西川選手は、1失点目はセットプレーからで難しかったと思いますし、2失点目も相手の素晴らしいプレーからのゴールでした。それ以外にPKのストップなどがあり、非常にいいプレーを見せてくれたと思います。

彼はこの前のJ1リーグでスタメンから外れましたが、Jエリートリーグで見せた姿勢は最高のものでした。非常にプロフェッショナルな姿を見せています。ピッチ内外で、試合だけでなくトレーニングでも(鈴木)彩艶を含めた周りの選手へのサポートもしっかり行っています。非常に難しい状況ではあると思いますが、彼はピッチ内外で非常にいい反応を見せてくれています」

(G大阪の監督交代の話も出たが、今シーズンは鹿島アントラーズや横浜FCなどJ1リーグのチームの監督交代が相次いでいる。4チームが降格するシーズンで下位に沈むと体制を変えるチームが多い中で、J1リーグの厳しさを感じているか?他チームの監督交代によって身が引き締まるような思いはあるか?)
「個人的には、今季のJ1リーグは自分たちが高いレベルでプレーしなければ難しいと思っています。監督の交代に関しては、日本はヨーロッパなどに比べれば忍耐強く我慢する国だと思いますが、J1リーグでもJ2リーグでもこのようなことがあります。それがポジティブに出るのかネガティブに出るのかは分かりません。チームによって考え方がいろいろとあって、プロセスを続けようとするチームもあると思います。浦和レッズの場合も、シーズンの序盤は苦しみましたが、今は上を目指しながら戦うことができています。

理想は安定したパフォーマンスで、シーズンを通して右肩上がりのパフォーマンスを見せることだと思います。今年のJ1リーグはどのチームと対戦しても勝つチャンスもあれば、相手が勝つチャンスもあります。この前の仙台戦も、相手の順位はそこまで高くありませんでしたが、楽な試合ではありませんでした。確かに(川崎)フロンターレは一つ抜き出ている部分があると思いますが、どのチームが勝ってもおかしくないリーグ、そして連勝しにくいリーグだと思います」

(ヴィッセル神戸のアンドレス イニエスタ選手が契約を更新したが、同じスペイン人として彼のような偉大な選手が日本で現役を続けていることについてどのように感じているか?)
「うれしいですね。彼と何度か話をしたことがありますが、素晴らしい人間だと思います。イニエスタが選手として、そしてサッカーの象徴として日本でプレーし続けることは、私自身もプロとして、人としてうれしいです。来週対戦しますので、もちろんその試合は勝ちにいきますが、彼が契約を更新したことは、ケガから復帰して、彼がサッカーを楽しめる状況だということを物語っています。彼には長年活躍してもらいたいですし、その活躍で多くのサッカーファンを喜ばせてもらいたいと思います」

(昨日、レッズユースに所属する工藤孝太選手のプロ契約締結が発表されたが、彼の評価とユースに所属する選手がプロ契約を締結する意義についてどう感じているか?)
「非常にポジティブなことだと思います。先日、Jエリートリーグで横浜FMと対戦しましたが、ユースの選手が多く出場していて、非常に高いレベルでプレーする姿を見て、考えさせられました。私たちもトップだけではなく、育成組織にまで自分たちのコンセプトやメソッドを浸透させて、クラブとして成長しなければいけないと思いました。

工藤選手は左利きのセンターバックで、非常に珍しい特長を持っています。アンダーカテゴリーの日本代表にも入っていますし、すでに我々とずっとトレーニングしています。彼も自分のパフォーマンスで出場機会を勝ち取りながら、Jエリートリーグ、ルヴァンカップなどでチームのコンセプトを理解していっています。

彼の契約は若い選手にとってモチベーションになると思います。私自身も若手にチャンスを与え、若手に賭ける監督ですが、それは彼らがクラブの将来を背負っているからだという考えだからです。もちろん、まだまだ改善点、修正点などはありますが、彼もレベルをどんどん上げてきていますし、このような出来事が育成組織の選手たちだけではなく、スタッフのモチベーションにもつながっていると思います」

(今週は久しぶりに一週間空いたが、G大阪戦から5連戦、YBCルヴァンカップの結果や日程によってはさらに連戦になる。G大阪戦、横浜FC戦の後にも、J1リーグで勝ち点が近い相手や上位との対戦が続くが、どんな5連戦にしたいか?)
「連戦になりますが、一試合ずつ考え、それぞれの試合でベストを尽くさなければいけないと思います。自分たちの成長のプロセスを信じながら、多くのことを考えすぎず、常に全力で戦うことが重要だと思います。勝敗を分けるのはディテールだと思いますので、全ての試合を決勝だと思って戦いながら、上位を目指していきたいと思います。その中で重要なことは、安定した戦いだと思います。いい時期と悪い時期が交互に来るような波があってはいけないと思いますし、それぞれの試合で相手を少しでも上回って勝ち点3につなげていきたいと思っています」

(最後に、改めてG大阪戦の意気込みは?)
「繰り返しになってしまいますが、我々はアウェイであと一歩踏み出したいと思っています。今のところアウェイでは1勝しかしていません。そして、ディテールで試合が決まるという話をしましたが、そういったところを大事にしながら戦いたいと思います。上位にいくためには、ホームの結果だけではいけないと思いますので、埼スタ以外でもしっかり勝利を収めたいと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

「アウェイであと一歩踏み出したい」リカルド ロドリゲス監督(定例会見 5/14)

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