リーグが開幕し3連勝中です。手応えをどのように感じていますか?
「これまでと比較しても、開幕から出場時間が長く、ここまで3試合に出場できています。それは普段のトレーニングなどの成果かなと思っていますし、前節で得点ができたのもすごく大きかったですね。今シーズンは前向きなイメージをして試合に入っています。開幕戦の前日は『試合に出たら絶対にドリブルしていくんだ』、さいたまダービーの時は『得点をする』というふうに周囲に話したり、考えていたことが実現できているので、そういう強い気持ちやイメージの持ち方は大事だなと思っています」

遠藤選手は途中出場が続いていますが、流れを変える貴重な存在です
「途中出場の時は、流れを変えたいと強く思っています。先日、スタッフがスタートで出る人が流れを作って、途中から出て流れを変える人が絶対に必要という話をしていたんですね。私は今、チームの中で、そのポジションにいます。もちろんスタメンで試合に出たい。でも、同じくらい流れを変える役割も、すごく大事だと思っているんです。途中で試合に入る時は、それまでの流れに乗るのがすごく難しいけれど、流れを変えたり、新たな色をつけたりすることはできると言う気持ちを持っていますし、いつ出場してもいいように準備はしています」

試合中は流れを見ながら、ピッチの選手たちに声をかけています
「90分の中で、絶対に悪い流れの時間帯があります。そういうときはピッチ内でも声が出てなかったりするので、ベンチにいたら絶対に『大丈夫だよ、次々次々』って前向きな声をかけてあげたい。ミスをした時は、次、次と声をかけてもらえると大丈夫なんだって思えるんですよ。私自身ミスをしがちなんですけど、みんなが前向きな声をかけてくれる。そうすると、次はこうしようと思い直せたりするので、他の選手がミスをしても前向きな声かけは意識していますし、大切にしているんです。実は、私自身はユース時代まで、きつい声かけをするタイプだったんですよ。それで当時の監督に怒られたこともあって……。でも、二種登録をしていて、トップに行った時に、厳しい声かけをされて、気持ちが閉じて、萎縮してしまったこともあったんです。その経験から、変えるようにしたんですよね」

前向きな声かけはチームが大事にされているものでもありますが、改めてレッズレディースは遠藤選手にとってどんな存在ですか?
「ジュニアユースのときにレッズレディースに入りましたが、当時から浦和と言ったら浦和レッズというイメージ。それ以外のチームは知りませんでした(苦笑)。そこからトップまで上がってきて思うのは、地域から愛されていることです。市役所をはじめ、街のいろいろなところにポスターが貼ってあって、浦和に浸透しています。特に男子は、ファン・サポーターの数もすごいし、知名度も抜群ですよね。だからこそ、レディースのことももっと知ってほしいと、ずっと思っています。レディースにいることに誇りを持っているからこそ、もっと盛り上げていきたい。今年プロになったので、試合にももっと見に来てほしいと思いますし、自分自身も知名度を上げるために頑張らないといけないなと考えています」

では、プロになったなと実感することはありますか
「時間ですね。自分の時間が増えたので、その時間をどう使うか考えることができるようになったことは、すごくいいなと思っています。24時間の中で、練習するのも自由だし休むのも自由。自分の趣味に使うのも自由だけど、プロになってから一週間の予定を考えるのが好きになってきました。そこがすごく変わったかな。よくチームのみんなからも『オンとオフの切替がすごいよね』って言われるんですけど、プライベートとサッカーは完全に分けています。例えば、ネイルは好きだけどサッカーをやっている時にそのことは全く考えないけれど、ネイルをするときはサッカーから離れて楽しんでいるので、メリハリがついているんじゃないかなと思ったりもしますよ。それにチームメイトとの関係も似ていて、みんな仲がいいですけど、プライベートで、いつも一緒にいるわけじゃなくて『優のプライベートは未知』って言われるくらい、メリハリはあるんですよね。ちなみにオフで予定がないときは、掃除をして綺麗な家でくつろぐのが好きで、試合前日は絶対に部屋を綺麗にして試合に行くんですよ(笑)」

そうなんですね。みんな仲がいいので意外でしたし、遠藤選手はスタッフにもよく話しかけていますよね
「確かにスタッフも含めいろいろな人に話しかけているかも…でも意識的に話しかようとは思っていないんですよ。ただ、私は話すことが好きだから、近くにいる人に結構フランクに話しかけちゃうからかもしれません(笑)。それにレッズレディースは選手同士もみんな仲がいいですし、チームの雰囲気はいいんですよね。やっぱり年上のみんながすごいんです。年齢差はありますけど、その差を感じさせない雰囲気を作るのがうまい! 年上のメンバーが年下に合わせてくれるんですけど、それがいい空気を生んでいますし、みんな練習も楽しそうにやっています。この雰囲気は続けてやっていきたいですが、この雰囲気の中で勝つことが大事ですよね。結果が出なければ緩んでいると思われてしまうかもしれないし…やっぱり、この雰囲気を保って勝つことはすごく大事で、しっかりと勝ちにこだわって楽しんでやっていくことがベストかなって思っています」

そのチームでリーグ戦が続きます。改めて自身の長所、見てほしい部分を教えてください
「スピードに乗ったドリブルです。相手を置き去りにするドリブルは見てほしいし、もっと磨きたい部分。今のチームスタイルでは、サイドハーフも中に入っていきます。だから真ん中で受けてターンしてからドリブルを意識していて、最近、自分の中でもレベルアップしてきていると実感しているので、そういうプレーも見せていきたいです」

ここまでの3試合でもドリブルが効いていました
「実は、スピードをコントロールしながらのドリブルも、今は意識しているんです。スピードに乗ったドリブルもアクセントになるから大事だけど、周りを待ってあげることも大事だと言われていて、周りもうまく引き立てながら自分も活きるところはがんばっている部分でもあるんです」

その特徴をいかしたスタイルで、スタメン出場も目標に入ると思います
「そうですね。スタメンで出たい気持ちはあります。最初から諦めたらスタメンにはなれないですし、その気持ちは常に持とうと思っています。その上で、今の自分に足りないのは、試合に入るにあたっての落ち着いた部分とか冷静に考える部分が足りないのかな。ボール持ったら慌ててしまうことがあるので、冷静になって考えて、周り見て、判断できたらもっと良くなっていくかなと考えています」

次はホーム2連戦です。どんなプレーをしていきたいですか?
「AC長野パルセイロ・レディース戦はキーポイントだと思っています。ここまで良い3連勝ができているからこそ、ここで落とすのは、うまく言えないですけど、もったいない。もちろんAC長野は手強く、ガツガツDFをしてくるチームなので、まずは、この試合にしっかり勝ちたいですね。開幕からダービーと大きな試合を乗り越えて、気が緩んで勝ち点を奪えないことにならないように、次のAC長野戦が本当に大事だなって思います。その中で、スタメンで出たら流れを作って、途中出場ならば流れを変えるプレーをしたい。どんどん仕掛けて、どんどん縦に行って。特に試合中盤の疲れている時間に、私のようなスタイルの選手に入られたら相手もすごく嫌だと思うんです。だからもう相手の嫌がることをどんどんしていって、2試合連続ゴールを目指します!!」

では最後にファン・サポーターのみなさんにメッセージをお願いします
「いつも温かい応援をありがとうございます。4連勝できるようにチームとしても個人としてもがんばりますので、引き続き熱い応援を、よろしくお願いします」



 みなさん、こんにちは。WEリーグが開幕し、3試合が終わりました。三菱重工業浦和レッズレディースは、3連勝でホーム・浦和駒場スタジアムに戻りますが、この3試合を振り返ると、開幕戦での逆転勝利は自信につながる大きなものでした。リーグ戦も積み重ね。次に勝ち点3を取れないと意味がないからこそ、この流れを大事に、ホーム2連戦に挑んでいきます。
 改めてリーグ戦が始まり、緊張感のある日々を過ごす上で感じるのは、選手個々の力の大きさです。チームがいい流れで進んでいる中で、個々が自分の良さを出して結果に結びつける。これは狙ってもできることではありません。さらに3連勝をしていることで、選手たちも次のゲームをすることが楽しみになり、より勝つことを欲していきます。次、次と何事もポジティブに捉える好循環が作用しますが、それがもう少し高まっていくと勝者のメンタリティになっていくのです。“勝ちたい"気持ちが“勝たなきゃ"となり、“勝つことが当然"と義務付けられていく。この変化は、気が早いようですが、今後、アジアや世界の舞台で戦っていくことを考えれば、確実に必要な要素になりますが、このメンタリティを持つ可能性がある選手が、レッズレディースにはたくさんいます。
 そのひとつの表れが、前節のさいたまダービーでした。開幕2戦を終え、ホッとしてしまったり、気を緩めたりしてしまうと、変な方向に向かう可能性を秘めていたゲームです。でも、選手たちの戦いぶりを見れば全くそのようなことはなく、先手、先手でプレーをし、しっかりと勝ち点3を手にしました。その姿を目にして、レッズレディースの大いなる可能性は、十分にあると実感したものです。
 もちろん、課題や修正していく部分もあります。試合後に「攻めあぐねる」という言葉を使って表現していますが、ラストパスやクロス、シュートで終わらず、その前の段階でつまずいてしまう。試合展開を見ればレッズレディースが攻められ続け、どうにもならないのではなく、自分たちが保持しているからこその、あと少しの部分。欲張りな要求かもしれませんが、もっと上を目指すことを考えると、これも必要なのです。ただし、この部分でも選手たちは非常に大人で、ピッチ上で悩み、いろいろ考えているからこそ、自然と選手同士のコミュニケーションが増えていく。こうして“揉む作業"は非常に大事で、これは決してトレーニングだけでは培われないことなのです。
 そうした積み重ねを増やしていくリーグ戦において、前節からビジター席が開放され、多くのファン・サポーターが熱い応援をしてくれました。すり鉢状のサッカー専用スタジアムで行うさいたまダービー。その一角が赤く染まっていたのは、感慨深い思いでした。サッカーの90分は、“霧の中をみんなで歩いて行くようなもの"だとよく言います。どこに向かっているかわからなない中で、ファン・サポーターのみなさんがいてくれることは、ポッと家が見つかったような瞬間なのです。ホームゲームでは、それが真っ赤に染まり、選手のパワーになるからこそ、もっと多くのみなさんに足を運んでいただきたいと思いますし、それが叶えたいという気持ちも強くなっています。
 たった20試合のリーグ戦。ホームゲームは10試合しかありません。貴重な1試合ですし、優勝を目指していく上で、観客動員も優勝したい。今、レッズレディースの選手たちは自信を持ってプレーをしています。試合という“発表会"の場を、ぜひ見に来てほしい。父親のような心境ですが、心からそう思っています。
 そして、迎えるホーム2連戦です。10日に対戦するAC長野パルセイロ・レディースはがんばるチーム。120パーセントの力を出してくるので、いろいろなことが試される良い相手だと感じていますが、良い雰囲気、良い流れの中で迎えるからこそ、落とせない試合です。加えてホームゲームは、絶対に落としてはいけないもの。何が何でも勝ち点3を取らないといけないですし、その思いを前面に出していきたい。ホーム初戦だという気持ちを持って戦いますので、ぜひスタジアムで、DAZNでの配信で、熱い応援をよろしくお願いします。

2021-22 Yogibo WEリーグ第4節ハイライト



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