Match Day Information

26.10.23

MDI 2026/27 WEリーグ 第6節 vs INAC神戸レオネッサ

INTERVIEW
三菱重工浦和レッズレディース
GK 12 福田 史織


「戻ってきたからには、試合に出て勝ちたい」。
あらためて実感する、浦和のゴールを守る覚悟

育成年代から浦和でプレーし、トップチームではタイトル獲得にも貢献してきた福田史織。昨季はRB大宮アルディージャWOMENへ期限付き移籍し、1年間を通して実戦経験を積んだ。そして今季、成長した姿を見せるべく三菱重工浦和レッズレディースへ復帰。異なるサッカースタイルへの適応に苦労しながらも、自身の武器である身体能力を生かしたセービングに磨きを掛け、ビルドアップやコーチングの向上にも取り組んでいる。長年背中を追ってきた池田咲紀子とのポジション争い、浦和のゴールを守る責任、そして上位対決となるINAC神戸レオネッサ戦への思いを聞いた。
(取材・構成/田中直希)
 

「戻ってきたからには、試合に出て勝ちたい」

 


――昨季はRB大宮アルディージャWOMENで1年間プレーし、今季レッズレディースへ戻ってきました。あらためて、復帰に懸ける思いを聞かせてください。

 

「大宮で1年間試合に出て経験を積むことができましたが、レッズに戻って試合に出るということは、その中でもずっと目標にしていました。そのために大宮へ期限付き移籍したという背景もあります。
ただ、戻ってきた今季の当初は試合に出られず、すごく悔しい思いをしました。でも、このチームにいることで得られるものも多いですし、スタッフの方々も自分のプレーやコンディションを見てくれていて、その上で試合に出る選手を決めていたということも理解していました。
そして、いまは試合に出させていただいています。周囲からの期待に恥じないプレーをしなければいけないですし、レッズのゴールを守るということに、もっと覚悟と責任を持って取り組まなければいけないと思っています」


 

――大宮でも引き続きプレーするという選択肢はあったのでしょうか。

 

「自分の中ではありました。シーズンが終わって、最初に工藤さん(工藤輝央スポーツダイレクター)と面談したときには、その可能性についても話をしました。

その中で、チームの状況や自分の成長具合など、いろいろなことを考えた上で、レッズに戻ってプレーしてほしいという話をいただきました。

自分としては、もう1年試合経験を積むという考えもありましたけど、レッズに戻ってきて、このチームのサッカーに慣れながら試合に出ることが必要だということを考えてもらったのかなと思います。その理由は、実際に戻ってきてから感じてもいます」

 

 

――実際に戻ってきて、あらためて感じたレッズレディースの良さはありますか。


「まず、選手一人ひとりの能力が本当に高いと思います。試合中にチームとしてうまくいかないときにも、選手同士で話し合っていい方向へ持っていくことができますし、例えばボールを受けに来てくれるタイミングの一つを取っても、とても質が高いです。

パスを出す足はどちらなのか、それにボールの質はどうか。そうした細かいところも含めてレベルが高いので、自分もそこに合わせていかなければいけないと感じています」
 

 


大宮での経験が広げたプレーの選択肢

 


――大宮とレッズではサッカースタイルも異なります。特にGKとして、どのような違いを感じていますか。

 

「本当に大きく違います。大宮はより前線へボールを蹴ることが多いサッカーでしたけど、レッズは後ろからつないでいくサッカーなので、最初は全然うまくできませんでした。

大宮では、前線へボールを入れていくほうが高い位置で失うことになるので、失点のリスクを減らせるという考え方がありました。

一方、レッズでは攻撃するために後ろからビルドアップをします。パスをつなぎながら相手を一人ずつ剥がして、少しずつズレを作ってゴールを目指していく。そのためには、空いている選手やスペースを見逃さずにボールを配球しなければいけません。

最初は本当に難しかったですけど、周りの選手から『ここが空いているよ』と声を掛けてもらいながら、最近ようやく少しずつそのスペースが見えるようになってきました。自分も攻撃の起点になれるように、もっと成長していきたいです」


 

――大宮で培ったキックの技術も、現在のプレーに生きているように感じます。

 

「大宮では前線に強い選手がそろっていたので、そこへボールを出せれば、しっかり収めてくれました。そうして多くのボールを入れることは、FWの選手にとってボールを収める練習になりますし、私たちGKにとっては質の高いキックを蹴る練習になります。そういうトレーニングには、大宮でもよく取り組んでいました。

今もGK全員でキックの練習をしていますし、近くの選手ばかりを見るのではなく、遠くに空いている選手がいれば、そこへ良いボールを蹴れるような場所に常にボールを置くことを意識しています。

レッズは1トップなので、サイドへ散らすことも多いですけど、相手の状況を見ながら、前線へ直接ボールを入れることもできるようにしたいです」
 

――レッズの選手たちのキックから学ぶことも多そうですね。

 

「そうですね。フィールドプレーヤーでいうと、はなさん(高橋はな)のキックは本当にすごいです。練習でも速いボールを何本も通していますし、自分もああいうキックを試合中に蹴れるようになりたいです。まだ技術的に足りない部分があるので、もっと練習していきたいと思っています」
 


「さっこさんを超えなければいけない」。憧れから競争相手へ

 


――育成年代から池田咲紀子選手の背中を見てきたと思います。福田選手にとって、どのような存在ですか。

 

「ジュニアユースに入ったときから、さっこさんはずっとトップチームで試合に出ていました。GKコーチや監督からも『さっこさんを見て参考にしろ』と言われていましたし、試合のときにはボールパーソンとしてゴール裏でコーチングを聞いたり、プレーを見たりしていました。

本当にすごい存在だと思っていましたし、今、その選手とポジションを争えているということは、自分でも成長したと感じる部分です。

ただ、年齢差などを考えても、超えていかなければいけない存在だと思っています。もっと良いところを盗んで、さっこさん自身にも『史織に任せても大丈夫』と思ってもらえるような選手になりたいです」



――以前と比べて、試合に出られない悔しさも変わってきたのでしょうか。

 

「トップチームに昇格したばかりのころは、さっこさんとの差がすごく大きくて、『自分が出てもな…』と思っていた部分がありました。だから、試合に出られないことを悔しがるというより、このチームでうまくなろうという気持ちのほうが強かったです。

でも、大宮で1年間試合に出て戻ってきて、自分にも何かできることがあるんじゃないかと思うようになりました。

さっこさんと自分では強みが違いますし、まだ劣っている部分もあります。それでも、試合に出られなかったことは以前よりも悔しい気持ちになりました」


 

――現在、自分自身の強みはどこにあると感じていますか。

 

「身体能力や手足の長さを生かしたセービングは、ずっと自分の強みにしている部分です。最近はコーチングやロングキックも、少しずつ強みになってきていると思います。

ただ、さっこさんのような状況判断の能力は、まだもっと高めていかなければいけません。

例えば、相手がこちらへボールを蹴ってくると分かった時点で、もう少し早く味方に声を掛けたり、自分の守備範囲ならばもっとはっきりそれを伝えたりすることが必要です。

自分はそこで少し迷ってしまうことがありますけど、さっこさんはもっと早く声を掛けられます。そういう判断力の部分が、今の自分との差だと思っています」
 


「弾く」から「つかむ」へ。セービングの進化



――福田選手のセービングは、手足の長さや跳躍力を生かしたダイナミックなものが特徴です。さらに向上させたい部分はありますか。

 

「最近は、ボールを弾くことだけではなく、もっとキャッチできるようになりたいと思っています。

例えば、ボールの到達点へ先に手を出しておけば、ボールが自然と手に収まってくれることがあります。

自分の体を伸ばしてボールに届かせることは、特に意識しなくてもできていた部分なので、そこからもう一段階上げて、届いたボールをキャッチにつなげていきたいです。今はそういうところにも取り組んでいます」
 

 

――クラシエカップやリーグ戦で出場機会を得た中で、現在の手応えはいかがでしょうか。

 

「普段の練習では小さいコートでより強いプレッシャーを受ける中でプレーすることが多いので、試合で大きいピッチに立つと、そのぶん周りが見えやすくなる部分があります。自分の課題であるビルドアップは多少やりやすくなったと感じています。

ただ、それ以上に大切なのはゴールを守ることです。前節のジェフ千葉レディース戦では、相手のシュート数がそれほど多くなかったにもかかわらず、2失点して負けてしまいました。まだ自分はゴールを守るという仕事が十分にできていないと思います。

GKは勝敗を大きく左右するポジションなので、もっと責任を持ってプレーしなければいけないと感じています」
 


試合に出ることで得られた成長と、なでしこジャパンでの刺激

 


――以前、池田選手が負傷していた2022-23シーズンには、福田選手がリーグ戦で多くの試合に出場し、優勝にも貢献しました。あの経験はどのような意味がありましたか。

 

「あのシーズンは、自分がすごく成長できたシーズンだったと思います。試合経験は本当に大切なんだと感じました。最初は自分が試合に出て大丈夫なのかなという不安もありましたけど、周りの選手に助けてもらいながらプレーして、優勝することができました。

自分でも驚きましたし、チームにとって初めてのリーグ優勝だったので、本当に良い経験になりました」


 

――その後、出場機会が少なくなったことも、大宮への期限付き移籍につながったのでしょうか。

 

「そうですね。試合に出ることで成長できますし、チームメートとのコミュニケーションも取りやすくなると感じています。試合に出ることでチームに馴染みやすくなる部分もあると思うので、そういう意味でも実戦経験は大切だと思います」
 

――今年はアジア競技大会に参加したなでしこジャパンでの活動も経験しました。どのような刺激を受けましたか。

 

「GKはみんな強みが違うので、GKコーチからも、ほかの選手のプレーからも学ぶことが本当に多かったです。

例えばキャッチング一つを取っても質が高いですし、シュウ(大場朱羽)の場合はクロスやハイボールへの対応が強みでした。世界で戦うためには、あれくらい積極的に出てキャッチしなければいけないんだと感じました。

それから、背後のスペースのリスク管理についても学びました。なでしこジャパンは攻めている時間が長いので、GKも状況に応じてポジションを左右にずらして裏へのボールに対応する準備をしたほうがいいと、GKコーチからアドバイスをもらったんです。

実際にマイナビ仙台戦でそれを意識してプレーしたら、背後へのボールに対応しやすくなりました。代表活動で勉強になった部分ですね」
 


――代表を経験したことで、WEリーグでプレーすることへの意識も変わりましたか。

 

「今のなでしこジャパンは海外でプレーする選手が多いですけど、WEリーグからも、はなさんのように代表に入っていく選手をもっと増やしていかなければいけないと感じました。

国内でプレーする選手たちも、代表に選ばれておかしくないようなレベルにならなければいけませんし、そのためにはWEリーグ全体の強度をもっと上げていく必要があると思います。自分自身も、そういうところを求められていると感じています」
 


ジュニアユース時代から続く、浦和への思い

 


――福田選手はジュニアユースからレッズレディースで育ってきました。クラブやファン・サポーターへの思いを聞かせてください。

 

「ジュニアユースのころから、本当にたくさんのファン・サポーターの方々に応援してもらってきました。

今は育成組織の選手が駒場で試合をする機会も少なくなっていると思いますけど、私たちのころはレディースの試合の前座として、浦和駒場で公式戦をさせてもらうことが多かったんです。そのときにも、たくさんのファン・サポーターの方々が応援してくれました。

トップチームに昇格してからも、試合に出られない時期はありましたけど、その間もずっと応援の声が自分の支えになっていました。だからこそ、今度は自分が試合に出て、勝つことで恩返しをしたいと思っています」
 

 

――サッカーを長く続けてきましたが、実はジュニアユースへの加入も意外なきっかけだったそうですね。

 

「そうなんです。レッズに入ったのも、友達がセレクションに誘ってくれたことがきっかけでした。もともとはサッカーを続けようと思っていなくて、陸上をやろうと考えていたんです。

でも、友達に誘ってもらってセレクションを受けたら合格して、サッカーを続けていくうちに、どんどん上のカテゴリーへ進めるようになったという感じです。自分でも、こんなに長くサッカーを続けることになるとは思っていませんでした」
 


身体能力の高さと、GKならではの楽しさ
 


――身体能力の高さは昔からだったのでしょうか。

 

「走るのは昔から速かったです。今も速いと思いますよ(笑)。シーズンの最初に測定したときも、チーム内で速いほうだったと聞いています。

GKは身体能力が高い選手が多いらしくて、どのチームにも足が速かったり、ジャンプ力が高かったりする選手がいるようです」


 

――もともとはFWだったそうですが、GKへの転向にはすぐに適応できたのでしょうか。

 

「そうですね。比較的すんなりできました。以前からアクロバティックなことが好きだったんです。小さいころから兄と家の中で体操のようなことをしていて、マット運動などで跳んだりするのが好きでした。

だから、今もセービングで跳ぶこと自体が楽しいんです。跳びながら、『自分はこんなに高く跳べるんだ…』と思うこともあります(笑)。そういうところは、GKをやっていて楽しい部分ですね」
 


ピッチ外でのコミュニケーション

 


――最近は英語にも興味があるそうですね。

「英語は話せるようになりたいです。若葉さん(後藤若葉)はすごく話せますし、サニー(サンシャイン フォンテス)やエスタ(エスタ マイ キス)、リーリー(タンチュリエ ローリー)ともずっと英語で話しています。

ディフェンスラインにエスタがいるので、自分も英語が話せたほうがコミュニケーションを取りやすいと思います。それに、英語が話せれば旅行へ行ったときにも役立ちますし、いろいろな場所で使えるので、勉強したいですね」
 

 

――アカデミー時代の同期で仲良しという大西若菜選手から、「おばあちゃんになっても仲良くしてくれますか?」という質問が届いています。

 

「何ですか、それ(笑)。若菜とはジュニアユースからずっと一緒です。ユースに上がったころから、より仲良くなったと思います。もちろん仲良くしますよ。若菜がちゃんと連絡を取ってくれれば(笑)。若菜は返信が返ってこないことがあるんです。そうすると、私も『まあ、いっか』となってしまうので、向こうがちゃんと連絡してくれれば、これからも仲良くしていきたいです(笑)」
 


「効率的に過ごしたい」。意外な素顔

 


――ここからはピッチ外のことも聞かせてください。ご自身ではどんな性格だと思っていますか。

 

「結構、大雑把だと思います。適当なところもあるんですけど、変なところにこだわりがあったりもします(笑)。

物事を決めるのは早いほうですね。服を買うときも、かわいいと思っても『これから先、そんなに着ないだろうな』と考えて、買わないこともあります。昔はあまり考えずに決めて、後から『これ、いらなかったな』と思うこともあったので、最近は実用性や今後のことを考えて決めるようにしています」


 

――普段から自炊をして、お弁当も持参しているそうですね。

 

「お弁当を作ることはあります。夜ご飯を作りすぎたときに、それをタッパーに入れて持ってくることもあるので、作り置きしていると思われているかもしれません。朝ご飯も、前日の夜におにぎりを作って冷蔵庫に入れておいて、朝に温めて持っていきます。朝は時間がもったいないので、車で移動しながら食べることもあります(笑)」


 

――かなり効率を重視するタイプなんですね。

 

「そうですね。自分の性格を表すなら、『効率的』という言葉が一番分かりやすいかもしれません。普段から無駄なことはできるだけ省きたいですし、『これをしている間に、あれもやっておこう』と考えることが多いです。

家に帰ったら先に洗濯機を回して、その間に洗濯物を畳んだり、練習で使ったものを片付けたり…。やることを先に全部終わらせて、後からゆっくり過ごすのが好きなんです」
 

――料理以外にも、いろいろなことに挑戦しているそうですね。

 

「特にこれという趣味があるわけではないんですけど、楽しそうだなと思ったことには結構手を出します。

ベーグル作りやお菓子作りもしましたし、最近は編み物も始めて、巾着袋のようなものを作りました。ただ、一つのことをものすごく突き詰めるというよりは、いろいろなことを少しずつやる感じですね」
 


「いまだにサトシロスです(笑)」。大好きなポケモンの話


 

――それと、ポケモンが大好きだと聞きました。

 

「大好きです(笑)。小さいころからずっと好きですね。世代的には『ダイヤモンド・パール』や『プラチナ』『ブラック・ホワイト』あたりのゲームをよくやっていました。最近のシリーズもプレーしていますし、新しい作品が出たら、またやりたいと思っています」


 

――特に好きなポケモンはいますか。

 

「比較的みんな好きなんですけど、ゲームではガブリアスをゲーム内のパーティーに入れることが多いです。ルックスもいいサーナイトも好きですし、イーブイの進化形もかわいいですよね。

ゲームではタイプのバランスを考えてチームを組まなければいけないので、『これも入れたい、あれも入れたい』となってしまいます(笑)」
 


――アニメもずっと見ていたのでしょうか。

 

「はい。でも、サトシがアニメシリーズの主人公ではなくなってからは、ちょっと離れてしまいました(苦笑)。サトシがいなくなったのは、自分にとって結構大きかったです。いまだに『サトシロス』がすごいんですよ(笑)。

最近、サトシの声優をされていた松本梨香さんがポケモンのゲームを配信していることがあって、その声を聞くと『ああ、サトシだ』と思ってしまいます」


 

――最近も昔のシリーズをプレーすることはありますか。

 

「あります。少し前にもDSで『プラチナ』をやり直していました。最近も昔の作品のリメイクが出ていますし、自分がまだプレーしていないシリーズもやってみたいです。

ただ、最近は編み物もしているので、なかなか時間がなくて(笑)。やりたいことがいろいろあるので、時間が足りないですね」


 

――ポケモンを好きになったのは、ご家族の影響もありますか。

 

「そうですね。兄が2人いるんですけど、2人ともポケモンが好きだったので、その影響は大きいと思います。

『名探偵コナン』も家族が好きで、昔からずっと見ていました。そういうところは家族の影響があると思います」
 


「ホームで絶対に勝ちたい」。INAC神戸レオネッサ戦へ


 

 


――今季はタイトル奪還を目指すシーズンです。チームとして、どのような思いで戦っていますか。

 

「昨シーズンはタイトルを一つも獲れなかったので、今シーズンこそはタイトルを取り戻したいという思いがチーム全体にあります。

そのためには、目の前の一戦一戦が本当に大事になります。先のことを考えすぎるのではなく、まずは目の前の相手に勝つこと。そこは今シーズン、みんながより強く意識している部分だと思います。

自分も、その勝利に貢献できるようにもっと頑張りたいです」



――今週末はINAC神戸レオネッサとの上位対決です。どのような思いで臨みますか。

 

「上位対決ということで、絶対に落とせない試合だと思っています。
もちろん、どの試合も落とせませんけど、今回は特に勝点6に相当するような大事な試合ですし、ホームゲームでもあるので、絶対に勝ちたいです」
 

 

――INAC神戸との対戦には、特別な思いもありますか。

 

「以前、自分が試合に出ていたときは1勝1敗だったんですけど、そのときもホームでは負けてしまいました。

WEリーグになってから、まだホームでINAC神戸に勝っていないという話も聞いたので、そういう意味でも、今回はホームで勝つことがすごく大切だと思っています」


 

――前節のジェフ戦では敗戦を喫しました。そこからどう立て直していきたいですか。

 

「やっぱり、1試合負けた後の試合なので、より大切になると思います。

上位のチームに勝つことで、自分たちにも自信が生まれますし、少し心に余裕もできると思います。そういう試合をきっかけに、良いリズムを作っていきたいです」


 

――福田選手自身も、次の試合で勝利に貢献したいという思いが強いのではないでしょうか。

 

「そうですね。前節は負けてしまったので、次も自分が使ってもらえるかどうかは分かりません。

でも、もし起用してもらえたら、次こそは絶対に勝ちたいです。レッズのゴールを守る責任を持って、しっかり準備して、チームの勝利に貢献したいと思っています」
 

 

MatchPreview

チームメートが語る、福田史織 〜Who is FUKUDA Shiori

 

GK 29 久保 花穂
 


「もう届かないと思ったところから、さらに手が伸びるんです」

「史織さんは、とにかく優しい先輩です。サバサバしているところもありますけど、すごく気さくに話しかけてくれますし、練習中もコミュニケーションを取りやすいです。

史織さんがレッズに戻ってくると聞いたときは、1歳上の先輩ということもあって、正直、最初はちょっとドキドキしていました。どんな感じなんだろう、って。でも、向こうから気さくに話しかけてくれたので、自然とコミュニケーションが取れるようになりました。

ピッチに入ればもちろん真剣になりますけど、普段と大きく雰囲気が変わるわけではありません。壁を感じさせない、本当に優しい先輩だと思います。

プレーヤーとして一番すごいと感じるのは、やっぱりセービングでの“伸び”ですね。

シュートに反応して跳んだときに、『もうこれが限界かな』と思うところから、さらに5センチくらい手がピュンと伸びるんです(笑)。『えっ、そこまで届くんだ!』と驚くことがよくあります。

ハイボールへの対応でも高さがありますし、横にも縦にも、ほかのGKより広い範囲に手が届く。その身体能力は本当にすごいと思います。

私自身はそこまで伸びるタイプではないので、あの能力はすごく魅力的です。GKとしては、ちょっと分けてもらいたいくらいです(笑)。

それから、体力面もすごいんです。GKのトレーニングでも、強度が高くてかなりきつい日がありますけど、史織さんは最後までスピードが落ちません。

GKは瞬間的にトップスピードを出す能力も大切ですけど、それを繰り返し発揮できることも重要です。史織さんは瞬発力だけではなく、持久力の部分も優れていると思います。

普段は私が仕事ですぐに帰らなければいけないので、練習後に一緒に過ごす時間はそれほど多くないんですけど、史織さんは自分でお弁当を作って持ってきているそうです。何日か分を準備して、毎日持ってきていると聞きました。プレーだけではなく、普段の生活でもしっかり準備をしているんだなと思います。

同じGKとして、史織さんのような身体能力の高さや、最後までプレーの質を落とさないところは、すごく勉強になります。良い先輩に恵まれているなと感じています」

 


 


MF 16 大西 若菜


「おばあちゃんになっても仲良くしてくれる?」。育成年代からの親友が語る素顔

「史織とは育成年代からずっと一緒で、同期の中でも一番仲が良い存在です。

普段は私がツッコまれることが多いですね(笑)。史織はすごくサバサバしていて、物事をはっきり決めるタイプです。決断も早いですし、イヤなことはイヤだとはっきり言います。何かを引きずるような性格ではなくて、昔からそういうところは変わっていません。

ただ、年齢を重ねるにつれて、さらに落ち着いてきたなとは思います。もともと落ち着いているタイプでしたけど、今はもっと大人になったという印象があります。

サッカーの面では、シュートストップもロングフィードも、以前よりさらに進化していると思います。

史織はもともとフィールドプレーヤーで、レッズのセレクションを受けたときはFWだったんです。その頃から足が長くて、すごく速いという印象がありました。

セレクションでは5段跳びのテストもあったんですけど、史織はそこでずば抜けた記録を出していました。ジャンプ力も本当にすごくて、昔から身体能力の高い選手でしたね。

今は同じチームでプレーしていますけど、GKとして本当に安心できる存在です。危ない場面では体を張って止めてくれますし、手がものすごく伸びるんです。

お互いに違うチームでプレーしていたときには対戦することもありましたけど、一瞬の動きや反応の速さは、ほかのGKよりも優れていると感じていました。だから、相手にするとイヤな選手でしたね。

普段の史織はサバサバしていますけど、意外と手先が器用で、かわいらしい趣味も持っています。最近は編み物にハマっているらしくて、巾着のようなポーチを作っていました。昔からお菓子作りもしていて、ベーグルを作って持ってきてくれたこともあります。

今も毎回、自分で作ったお弁当を持ってきていますし、栄養のことも考えて作っているみたいです。そういうところは、しっかりしているなと思います。

育成年代からずっと一緒に過ごしてきたので、今さらあらたまって聞くこともあまりないんですけど、一つだけ聞いてみたいことがあります。『おばあちゃんになっても仲良くしてくれる?』って(笑)。これから先も、ずっと仲良くしていられたらうれしいですね」
 

 


DF 4 後藤 若葉

 

 
「シュートストップは、リーグでも1、2を争うレベル」

「史織さんのシュートストップは、WEリーグの中でも1、2を争うレベルだと思っています。

私は1歳下で、U-16代表の頃からずっと一緒にプレーしていますけど、当時からフィールドプレーヤーの誰よりも足が速くて、身体能力がずば抜けていました。

本当にバネがありますし、シュートに対して『そこまで届くんだ』と思うところにも手が届きます。ディフェンスとしては、背後に出されたボールに飛び出して対応してくれるところもありがたいです。守備範囲がすごく広いので、一緒にプレーしていて助けられることが多いですね。

昨シーズンは大宮へ期限付き移籍して、1年間試合経験を積んできました。そこでいろいろなことを学んで、責任感や自信もついたんじゃないかなと感じています。

特に変化を感じるのは、ビルドアップの部分です。レッズはGKからボールをつないでいくことを大切にしているチームですけど、大宮では前線に強い選手がいるので、ロングボールを使うことも多かったと思います。戻ってきた当初は、その違いに戸惑う部分もあったと思いますけど、今は練習から積極的にチャレンジしています。以前は近くの選手にパスを出そうとして、選択肢が見つからずに慌ててしまうこともありました。でも、今は遠くの選手まで見られるようになってきましたし、そこへ正確に蹴れる技術も向上していると思います。なんだか偉そうにすみません…(笑)。

それから、コーチングの部分でも、以前より積極的に話すようになったと感じています。レッズでは、GKがどう守りたいのかということを大切にしています。私たちDFも、GKの声を聞きながら一緒に守っているので、そこはすごく重要です。GKもCBも、一つのミスが失点につながるポジションです。だからこそ、誰か一人のミスにするのではなく、みんなで助け合いながら守りたいと思っています。史織さんも練習からいろいろなことに挑戦していますし、私も一緒に成長していきたいです。

史織さんは英語も話せるようになりたいと言っているそうですけど、外国籍選手とのコミュニケーションも、これからもっと良くなっていくと思います。私自身も英語が十分に話せるわけではありません。そのぶん、外国籍選手たちも日本語を覚えようとしてくれています。お互いに理解しようとする気持ちがあるので、史織さんも自分のやり方を伝えていけると思います。

普段の史織さんは、昔からフラットに話せる存在です。私は年下ですが、あまり年齢差を感じずに話せますし、くだらないことを話して笑い合うこともあります。レッズの育成組織出身なので、戻ってきてからも自然にチームに馴染んでいる印象がありますね。
あと、意外な一面というか、史織さんはポケモンにものすごく詳しいんです(笑)。以前、レッズとコラボしたポケモンについて話したとき、私はそのキャラクターを全然知らなかったんですけど、史織さんは『これは何の進化形で……』というところまで、すごく詳しく説明してくれました。ゲームやアニメも好きみたいで、そういうところは本当に詳しいですね。

今はさっこさん(池田咲紀子)という守護神がいますけど、史織さんもさっこさんからいろいろなものを学んで、さらに成長していく選手だと思っています。これからレッズのゴールを守る中心になっていくと思いますし、私も同じ最終ラインで一緒にゴールを守る立場として、すごく頼もしく感じています」
(取材・構成/田中直希)

 

試合情報

2026/27 WEリーグ  第4節 vs ジェフユナイテッド市原・千葉レディース マッチハイライト


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