Match Day Information

26.10.02

MDI 2026/27 WEリーグ クラシエカップ リーグステージ 第5節 vs 日テレ・東京ヴェルディベレーザ

 

INTERVIEW

三菱重工浦和レッズレディース
MF 6 加藤 千佳

 

育成年代から三菱重工浦和レッズレディースで育ち、トップチームへ昇格。その後は大きなケガを経験し、クラブを離れて異なる環境にも身を置いた。一時は現役引退も考えたという加藤千佳が、再び選んだ場所がレッズレディースだった。外に出たからこそ気づいた浦和への思い。そして現在は、自らが輝くこと以上に、味方とつながり、周囲を生かすことにサッカーの喜びを感じている。「目立たず、陰ながら支えたい」と笑う加藤が語る、自身の歩みと変化、そして胸の内に秘める勝利への強い思いとは。
(取材・構成/田中直希)

 


外に出たからこそ、見えるようになったもの

 

――ジュニアユース年代から長くレッズでプレーしています。加入したのはセレクションがきっかけだったのでしょうか。


「そうですね。セレクションを受けて、合格して入ったという感じです」


――当時から上の年代の選手たちとプレーする機会も多かったと思います。


「上の年代の選手とやることは多かったですし、周りの人たちにもすごく恵まれていました。みんな優しかったですし、言うべきところはちゃんと言ってくれる先輩たちでした」


――そこからトップチームまで順調に進んでいった感覚ですか。


「自分の中では順調だったイメージですね。ただ、25歳のときに前十字靱帯をケガして。そこは大きかったです」


――復帰してすぐに以前と同じようなプレーができましたか。


「最初は『以前ほどキレがないな』『なんか違うな』という感覚はありました。球際に行くのもちょっと怖かったです」


――それによってプレースタイルを変えた部分もありましたか。


「ケガが直接のきっかけというわけではないですけど、その後にほかのチームでもプレーして、いろいろなやり方を学びました。監督によってもスタイルが違いますし、チームによってサッカーは全然違います。『こういうやり方もあるんだ』ということを知ることができたのは大きかったですね」


――以前はサイドでプレーすることも多かったですよね。


「ずっとサイドでやっていたので、サイドでプレーする安心感はありました。左サイドが多かったですけど、サイドから中に入っていくプレーも好きでした」


――浦和を離れて違う環境でプレーしたことは、現在のプレーにも生きていますか。


「いろいろな視点からサッカーを見られるようになったと思います。レッズだけではなく、ほかのチームへ行ったことで違う考え方を知ることができました。
選手も一人ひとり特徴が違うので、『こういう特徴の選手だったら、こう合わせたほうがやりやすいんだ』ということも考えるようになりました。いろいろな選手とサッカーができたことで、コミュニケーションの部分も含めてすごく勉強になりました」

 


「レッズに戻らなかったら、辞めていたと思います」
 

 

――一度は引退も考えていた中で、レッズへ戻ってきました。当時を振り返ると、どんな思いがありましたか。


「そこは今もあまり変わっていません。レッズには育ててもらいましたし、育成年代からずっとお世話になってきたので、『最後はここで頑張りたい』という気持ちがありました」


――それは、一度外へ出たからこそ強くなった思いでもありますか。


「そうですね。外でいろいろな経験をして、あらためて思うようになりました」


――外から見たことで、レッズの良さをどんなところに感じましたか。


「どのチームも仲は良かったですけど、レッズも本当にみんな仲が良くて、サッカーについてもしっかり話し合います。
それに、やっぱり一人ひとりの質が高いと思います。普段のトレーニングのボール回し一つを取っても、しっかりボールが回る。環境も含めて、すごく恵まれていると感じます。
昔から変わらないのは、みんな前向きで明るいこと。それと、一人ひとりがサッカーにしっかり向き合っているところですね」


――戻ってきて良かったと思いますか。


「はい。良かったです」


――どんなときにそう感じますか。


「勝ったときはもちろんですし、みんなとサッカーをしているときや、プレーがうまくいったときですね。そういうときに『戻ってきて良かったな』と思います」


――復帰した時点で、ここまで試合に出られるという自信はありましたか。


「いや、こんなに出られるとは最初は思っていなかったかもしれません。
自分の中では、レッズは『めちゃくちゃうまくて、強いチーム』というイメージがずっと変わっていなかったので、まずは自分をしっかりアピールしないといけないと思っていました。
もちろん試合に出ることが一番ですけど、もし出られなかったとしても、『チームのために自分ができることは何だろう』と考えながら戻ってきました」


――若いころよりも「チームのために」という気持ちが強くなっていますか。


「ほかのチームへ行って、いろいろな経験をさせてもらったことが大きいと思います。
自分はレッズに育ててもらいました。レッズでやっていなかったら、ほかのチームへ行くこともできなかったかもしれない。引退を考えたときに、『自分のサッカー人生はレッズがあったからこそなんだな』と思ったんです。
だからこそ、このチームのためにやりたいと思うようになりました」


――もしレッズから声が掛からなかったら、現役を続けていなかった?


「辞めていたと思います。最後はレッズで終わりたい、という気持ちがありました」


――そういう強い思いを普段はあまり表に出しませんよね。


「全然出さないですね(笑)。でも、自分の中にはずっとあります。
それに、菅澤(優衣香)選手だったり、池田(咲紀子)選手だったり、柴田(華絵)選手だったり、以前一緒にプレーしていた選手たちともう一度サッカーをしたいという気持ちもありました」


――実際にもう一度プレーしてみて、どうですか。


「やっぱり楽しいですね。みんな上手です(笑)」

 


「どうやって関わればいいんだろう」。試行錯誤が変えたプレー

 

――現在の加藤選手は、周囲を見ながらポジションを取り、味方を生かすプレーが印象的です。そういう部分を強く意識するようになったのはいつ頃でしょうか。


「レッズを離れてからですね。
違うチームへ行ったときに、『全然周りとつながれないな』と思ったことがあったんです。たぶんチームによってやり方が違うので、それまで自分がやっていたプレーが、そのチームでは当てはまらなかったんだと思います。
そこから『どうやって関わったらいいんだろう』と試行錯誤するようになりました」


――現在のレッズでは、選手同士が動いてスペースを作りながら連動することを大事にしています。そういうサッカーは楽しいですか。


「楽しいですね。
誰かが動いたら相手がそこを見るとか、その動きによってスペースができるとか、そういう連動は練習から意識しています。それがうまくいったときは、めちゃくちゃ楽しいです。
逆にうまくいかなかったときも、みんなが同じイメージを持っていれば、『ああ、そっちだったよね』『ごめん、こっちだった』みたいにすり合わせることができます。それも楽しいんです」


――加藤選手にとって、サッカーの楽しさはそこにある?


「そうですね。すり合わせていく過程も好きですし、それが実際にうまくいくことも好きです」


ボールを持っていない選手の「動き」も見てほしい

 

 

――今のレッズのサッカーの良さは、どこにあると思いますか。


「チームとしてやることが、共通認識として植え付けられてきたところだと思います。
ほかのチームでプレーしたときには、それぞれが違う方向を向いてしまうこともありました。今のレッズには、みんなが同じ方向を向いてプレーできているというまとまりがあります」


――ファン・サポーターには、どんなところを見てもらいたいですか。


「ボールを持っている選手だけではなくて、持っていない選手の動きも見てもらえたらうれしいです。
例えば私がボールを持っているとき、逆サイドのシャドーの選手が、映像には映らないようなところですごく走ってくれていることがあります。そのランニングによって奥のスペースが空いて、私がパスを出しやすくなることもあります。
自分が一本パスを出すまでにも、誰かが動いて相手を引っ張ってくれている。そういうオフ・ザ・ボールの動きを今のチームはすごく大事にしていますし、堀監督も練習中からそういうプレーを評価してくださっています。そこも見てもらえたらと思います」


――もともと、そうやって人とつながるサッカーが好きだったのでしょうか。


「そうですね。もともと、つながるのは結構好きです」


――自分以外の選手のプレーもかなり気になりますか。


「気になります。例えばサイドの選手がうまくいっていなかったら、『自分のポジションが悪いのかな』『やりづらいかな』と考えます。そういう性格なんです(笑)」

 


「決めきれる人になりたい」

 

――一方で、自分自身がもっと伸ばしたい部分はありますか。


「やっぱり、決めきれる人になりたいです。ちゃんと勝負をつけられる人というか。
点を取らないと試合には勝てないので、しっかり得点に直結するプレーができる選手になりたいです」


――今季もゴール前まで入っていく場面は増えています。


「点は取りたいですね」


――それも自分が目立ちたいというより、チームを勝たせたいという感覚ですか。


「そうですね。点を取らないとチームのためにならないので」


――性格的に負けず嫌いな部分もあるというのを伺いました。


「負けたくないという気持ちはあります。でも、感情を表に出すタイプではないですね」

 


「目立つ喜びより、みんなとすり合わせる喜び」

 

 

――自分自身では、どんな性格だと思いますか。


「意外とめんどくさがり屋なんですよ(笑)」


――どういう意味で?


「なるべく効率良く生きたいです(笑)」


――でも、必要なことなら「めんどくさい」と思ってもやるタイプでは?


「それは間違いないです(笑)。『めんどくさいな。でもやるか』ってなります。
ただ、本当に必要ないと思うことはやらないです。自分の中でその線引きはあります」


――先輩だからといって偉そうにすることもないですし、後輩からいじられることも自然に受け入れていますよね。もしかして、意識してそういうキャラクターに…。


「意識しているわけではないです。先輩ぶるのもめんどくさいじゃないですか(笑)。後輩からいじられるのも全然嫌じゃないです」


――そんな加藤選手が、長くサッカーを続けられている理由は何でしょう。
「なんだかんだ、サッカーって楽しいんですよね。
人との会話もそうですし、サッカーを通じての会話も楽しい。一緒にプレーすることも楽しいです。そこがなかったら、たぶん続けられていないと思います」


――チームの中では、どんな存在でありたいですか。


「本当に、目立たず支えたいです」


――本当に、目立たなくてもいい?


「大丈夫です。目立たず、陰ながら支えたいです(笑)」


――ヒーローになるよりも?


「そういうことより、陰で支えたいです」


――それは加藤選手なりの美学なのでしょうか。


「美学というより、ただただ性格です(笑)。
目立つことに喜びを感じるよりも、みんなとプレーをすり合わせていくことのほうが、私にとっては喜びが大きいんです」


――一度は引退も考えたサッカー人生です。これから、どんな形でやり切りたいと思っていますか。


「やっぱり優勝したいです。タイトルは獲りたいと思っています」


――今のメンバーでタイトルを取ることには、これまでとはまた違う意味がありそうですね。


「そうですね。実際に優勝したときに、自分がどんな感情になるのかは楽しみです。絶対にめちゃくちゃうれしいと思います(笑)」


――今季のチームで、ファン・サポーターに見てもらいたいところは?


「サイドからのクロスだったり、中でのシャドーとセンターフォワードの連係だったり、攻撃のバリエーションをもっと増やすための練習をしています。
昨季から積み上げてきた部分でもありますし、これからもっと増やしていきたい。そういういろいろな攻撃の形も見てもらえたらうれしいです」

 

 

「同点ではなく、勝ちにいく」。ベレーザ戦へ

 

――そして今節は、クラシエカップの日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦(以下、ベレーザ)です。現在はなかなか勝利をつかめていませんが、この試合をどう捉えていますか。


「今は勝てていない状況ですし、カップ戦ではもう負けられないという思いがすごく大きいです。だから、同点でもいいということではなくて、本当に勝ちにいくことを考えています」


――ここまでの試合では、ゴール前まで進む場面や良い守備からショートカウンターにつなげる場面も増えています。


「ゴール前までは行けていますし、良い守備からショートカウンターでゴール前に迫る形も、最初の頃と比べて増えてきました。ゴールへ向かうバリエーションは増えていると思います。
だから、それをもっと増やしながら、最後はしっかり決めること。守備でも、相手のチャンスが少なかったとしても、そこで1点を決められたら同じ1点なので、しっかり守り切ることもチーム全体でやっていきたいです」


――今季のリーグ戦では3-1で勝利している相手との一戦になります。特にベレーザを相手にしたときに重要になることは?


「ベレーザさんは本当に強いチームですし、何度もシュートを打たせてくれる相手ではないと思います。だからこそ、シュート数が少なかったとしても、そのチャンスを決めきれる力がすごく大事になると思います。
自分たちもベレーザ相手に良い形を作ってゴールへ迫る場面が増えている感覚もあります。ただ、相手はボールを動かすことも上手なので、球際だったり、セカンドボールだったり、そういうところでは絶対に負けないようにしたいです」


――先ほど「決めきれる人になりたい」という話もありました。この試合は、それを自分自身が示したい一戦でもありますね。


「そうですね。最終的にはサッカーは点を決めないと勝てないスポーツなので、決定力というところは自分自身もしっかり練習していきたいと思っています。
決めるところをしっかり決めて、守るところは守る。カップ戦で次につなげるためにも、ベレーザ戦はしっかり勝ちたいです」

 

MatchPreview

チームメートが語る、加藤千佳 〜Who is KATO Chika


 

MF 18 柴田 華絵
 

「こうしてほしいと思ったときに、そこに現れてくれる」


「ちかちゃんは、とっても気が利く選手です。『ここにいてほしいな』『こうしてほしいな』と思ったときに、ちゃんとそこに現れてくれる。本当に気が利くなと思います。


一緒にプレーしていると目も合いますし、たとえプレーがミスになったとしても、『今はこうだったよね』『こうしたかったよね』というお互いの意図が分かるんです。だから、一緒にプレーしていてすごく楽ですね。


プレーについては、昔から賢い選手でした。そこはあまり変わっていないと思います。でも、人としては落ち着いたというか、大人になったなと思います。サッカーの話をするときも普段の会話でも、何かあったときに『うわー!』と声が大きくなるのではなくて、『こうだよね』『そうだよね』と落ち着いて話せる。お互い、年を重ねたなと思います(笑)。


ちかちゃんと最初に会ったのは、私が中学2年生、ちかちゃんが中学1年生のころです。私は神村学園で、全国大会で対戦しました。ちかちゃんは中学1年生なのに試合に出ていて、そのころから上手な選手でした。


だから、もう20年くらい知っていることになるんですよね。そう考えるとすごいです(笑)。でも、昔から変わらないところもあります。


私はずっと『ちかちゃん』と呼んでいます。1歳しか違わないんですけど、今でもやっぱり“ちかちゃん”なんですよね(笑)。かわいらしいというか、本当に“ちかちゃん”という感じなんです。


今は30歳を超えた選手もチームの中では多くないので、年齢の近いちかちゃんが戻ってきてくれたことは、私にとっても心強いです。


これからも、変わらずに年を重ねていってほしいですね。12、13歳の頃から知っていますけど、良い意味で変わっていない部分がたくさんあります。


特にメッセージはないんですけど……(笑)。『これからも変わらずにいてください』ですかね」
 


GK 池田 咲紀子
 

「小さいころから負けず嫌い。今は味方を助けてくれる選手になった」


「ちかちゃんとは、小学生の頃から知っています。埼玉県のトレセンで一緒だったんですけど、私が小学6年生で、ちかちゃんが小学5年生でした。


当時、小学5年生でそこにいる選手は本当に少なかったので、『なんだ、この小さくて上手な子は』と思ったのを覚えています(笑)。本当に小さかったんですけど、めちゃくちゃ上手かったです。


それに、ものすごく負けん気が強かった。今は柔らかい雰囲気がありますけど、たぶん根っこの部分には今も負けず嫌いなところがあると思います。当時はそれがもっと表に出ていて、年上の選手に対してもまったく物おじしませんでした。攻撃的な選手で、『すごく負けず嫌いな子だな』という印象が強かったですね。


以前、レッズで一緒にプレーしていたころは、サイドでのプレーが印象に残っています。ライン際での駆け引きがすごくうまくて、ドリブルもできるし、スピードもある。ゴールラインのところまで行けば、必ずと言っていいほどコーナーキックを取って帰ってくるようなイメージがありました。


今は、それとはまた違う良さがあります。中央で味方を助けるポジションにいてくれることがすごく増えました。運動量もありますし、経験を重ねた選手らしいプレーをするようになったと思います。


でも、人として大人になったかと言われると……そんなことはないです(笑)。めちゃくちゃ子どもです。
例えば、私や華絵は一人でも平気なタイプだと思うんですけど、ちかちゃんは『ねえ行こう、行こう』みたいについてくる(笑)。1歳しか違わないんですけど、そういうところはかわいいですね。


年下の選手との接し方もすごくフラットです。『私は年上だから』『先輩だから』という接し方をまったくしない。誰とでも同じようなテンションで話せるので、若い選手たちも気を使わずに話せるんだと思います。だから、みんなからいじられるし、後輩からすごく懐かれているイメージ(笑)があります。


それを意識してやっているわけではなくて、本当に自然なんですよね。昔から変わらないです。


レッズが好きで戻ってきたという話を聞いたときは、少し意外でした。そういう気持ちをあまり表に出さないので。でも、聞いたときはうれしかったです。いろいろなところで経験して、年を重ねて、いろいろなことを感じた上で帰ってきてくれたんだと思います。


プレーでも本当に頼りになります。小さいですけど、ヘディングの競り合いにも行きますし、ヘディングで点を取ることもある。パンチのあるミドルシュートを打つこともあって、意外性もあります。


そういうプレーを、すごく淡々と、ひょうひょうとやるんです。それで褒めても『いやいや…』みたいな感じで(笑)。


年齢では上のグループに入りますけど、プレーでも人柄でも、チームにとってすごく大事な存在だと思います。


ちかちゃんには……特にメッセージはないです(笑)。でも、私が小さいころから知っているちかちゃんのまま、これからも変わらずに年を重ねていってほしいですね」


MF 26 丹野 凜々香
 

「千佳さんがいてくれるから、自分も自分の強みを出せる」


「千佳さんは、本当に気が利く選手です。私がやりたいことを分かってくれて、そのとおりに動いてくれる。千佳さんがいてくれると、攻撃がすごくスムーズになります。


ゴールやアシストのように分かりやすく数字に表れるプレーだけではなくて、目立たないところですごくチームのために走っています。千佳さんが一つのスペースにいてくれるだけで、別の選手が良い状態でボールを受けられることが本当に多いんです。


だから、私は『自分には真似できないな』と思いながら見ています。


練習で自分がシャドーをやることがあるんですけど、そのときは千佳さんをイメージしています。『千佳さんだったら、このタイミングでふらっとここにいるのかな』って。実際にできるかどうかは別ですけど、イメージは千佳さんです(笑)。


一緒にプレーするときは、右サイドで組むことが多いです。私はカットインする場面も多いんですけど、顔を上げると、本当にちょうど良いところに千佳さんがいるんです。


この前の練習でも、私がカットインして、本当は大外の選手へクロスを上げようと思って顔を上げたら、千佳さんが相手の誰にもつかれていない場所でフリーになっていました。そこで一度千佳さんにつけて、さらに3人目へつなぐことができた。


そういうプレーを見ると、『やっぱりすごいな』と思います。本当にいつも良いところにいてくれる。私にとっては、“いてほしいところにいてくれる選手”です。


それに、千佳さんは自分のプレーについてよく確認してくれます。試合中にも『これ大丈夫だった?』『これできてた?』みたいに聞いてくれるんです。


でも、私からすると基本的には全部大丈夫なんですよ(笑)。『大丈夫、大丈夫。もうできてますよ。そのままでお願いします』という感じです。


かなり年齢は離れていますけど、すごくフランクに話せる先輩です。ピッチの中のことも相談できますし、ピッチを離れても話しやすい。先輩だからと威張るようなところはまったくありません。誰に対しても優しくて、いつもの雰囲気のまま、同じように接してくれます。


だから、最後に千佳さんへ伝えるなら、『いつも心配しているけど、基本的に大丈夫ですよ』です(笑)。
いつも『これで大丈夫?』と少し不安そうに聞いてくれますけど、本当に大丈夫です(笑)。


それよりも、千佳さんがいてくれることで、自分は自分の強みを出すことができています。
だから、『いつもありがとうございます』と伝えたいです」

(取材・構成/田中直希)

 

試合情報

2026/27 WEリーグ クラシエカップ リーグステージ 第4節 vs アルビレックス新潟レディース マッチハイライト


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