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Player’s Column 古巣に帰ってきた理由。大西若菜が語る、感謝と「絶対的な存在」への決意

「久々にレッズに帰ってきて、個人的に緊張というか、いろいろなプレッシャーを感じた開幕戦でした」
少し照れたような表情を見せながら、大西若菜は、WEリーグ開幕となったRB大宮アルディージャWOMEN戦を振り返った。
照れたのは、おそらく、ワイドでボールを受けたファーストプレーが、明らかに"いつもどおり"の彼女のプレーではなかったからだろう。
ボールが足に着かず、相手にボールを奪われてしまった。
「いつもは冷静にできるんですけど、途中出場ってファーストプレーが大事じゃないですか。それを結構考えすぎてしまって、あのプレーになったので 笑」
だが、そのミスが、かえって自身を落ち着かせたという。
「意外とあのプレーをした瞬間に、いけるわ!ってなったんです。その後はもういつもどおりのプレーができた感じです」
実際、大西は出場した約20分の間で、仕掛けのシーンを作るなど、しっかりとしたパフォーマンスを示した。

プロ選手として、レッズへの帰還

大西は、今季、三菱重工浦和レッズレディースに加入した。もともとはレッズレディースの育成に所属した選手であり、日体大SMG横浜を経由してプロ選手としてマイナビ仙台レディースに加入。そこで、しっかりと結果を残し、古巣からのオファーを受けて、堂々帰還した。
大西はプロとしてのキャリアを次のように感じていたと言う。
「大学4年間を終えてプロとしてスタートしたという形でしたが、私の周りでしたら、もう高卒でプロになっていた選手がいました。同期では史織(福田)とかシマ(島田芽依/現ブレーメン所属)がもう早くからプロになってプレーしていて、プロ選手としての自覚とか責任が、やっぱり全然違うなというのは感じていました。プロは、ピッチの上でどれだけ結果を示せるかというのもあると思いますし、出られないときでも、どれだけ自分にベクトルを向けてやれるかが大切だと考えていました」
そうしたプロとしての姿勢で取り組み、マイナビ仙台で積み重ねた結果、彼女は今季、赤いユニフォームに袖を通し、ピッチに立った。思いを次のように話す。
「育成のころは、トップに上がりたくて、ずっとプレーしていたんですが、自分の実力が足りず、上がれませんでした。すごく時間はかかったんですけど、ようやくレッズのエンブレムを背負えるという喜びだったり、あと、やっぱり感謝の気持ちは、育成で教えて頂いたというのもあって、誰よりも大きく持っていると思っています。そういうものを返していくのは、ピッチの上なので、開幕からファン・サポーターに勝利を届けて、少しずつ恩返しできたらいいなというのはありました」
サイドで輝く仕掛け、広がるプレーの幅

そんな大西に、レッズレディースのサッカーについて聞くと、学びの途中としながらも手応えを口にした。
「昨シーズンから在籍している選手は2年目で、慣れている部分があります。そういう選手たちからいろいろ吸収しながら、堀さんともコミュニケーションを取って、やりたいサッカーに近づいていけるように取り組んでいます。戦術を理解すると、プレーの幅がすごく広がるので、個人の成長も感じられています」
ポジションはサイドだ。育成時代から変わらぬポジションであり、持ち前の仕掛けを存分に発揮できる場所でもある。
「サイドは結構仕掛けるポジションで、育成のころからそこは変わらないので、すごくやりやすいなという印象はあります」
加えて、大西にはドリブルの仕掛け以外にも武器がある。フィニッシュへのプレーだ。
練習やトレーニングマッチで、しっかりと足を振り、ゴールネットを揺らすシーンを作っている。
そのことに触れると、次のように話した。
「この間の大宮戦も映像を見たら、バイタルエリアで(足を)触れたなというシーンがいくつかありました。やっぱり、次のN相模原戦はもっとそういう場面で足を振っていきたいなというのがあります」
夢はある、でも今は「絶対的な存在」へ

大西には、「海外でプレーする」という夢があるという。だが、しっかりと“今”を見据えている。
「いずれ海外に行きたいというのはあります。だからこそ、トップクラスのチームでサッカーできているありがたみを感じながら、女子サッカーの世界基準もレベルが高くなってきていますから、もっと個人の基準を上げていきたいと思っています」
最後に今季をどんなシーズンにしたいか聞く。大西は静かに、しかしはっきりと言葉を続けた。
「まずはリーグ優勝のために、日々積み重ねていくことです。個人としては、1日でも早くスタメンを勝ち取って、チームからの信頼を得たいです。そして、絶対的な存在になりたいというのはあります」
リーグ開幕を経て、迎えるホームでの開幕戦。
大西若菜がどんなプレーを見せてくれるのか。期待して見てほしい。
(写真・文/URL:OM)

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