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26.08.08

Player's Column 柴田華絵、16年目の変わらぬ向上心とプロの流儀

 

新潟トレーニングキャンプでの柴田華絵の姿が、とても楽しそうで印象的だったので、取材の序盤でその質問をした。

 

「楽しそう?」

 

自分では気づかなかったという表情を見せ、つぶやく。

 

「へえ。ほんとに特に意識をしていなかったですけど、楽しかったんでしょうね、たぶん」

 

そう言って笑った。

 

 

戦術が浸透し、広がる選択肢。2年目の確かな手応え

 

 

柴田華絵は、レッズレディースでの16シーズン目を迎えた。

 

何度も経験してきたプレシーズンの中で、外から見ていても、充実しているように見える姿に、今季の彼女への期待が増す。

 

実際、彼女自身のプレーも、チームが目指すものによりフィットしてきているように感じる。

 

「華絵、ナイス!!」

 

ここまでのトレーニングで、柴田の、特にボールのないシーンでの動きに対して、監督の堀孝史がポジティブに声を掛けるシーンが多く見られた。

 

実際、その動きは、味方の選択肢の中で選ばれず、形にはなっていないこともある。

 

だが、いわゆるオフの動きを堀はとらえ、形となったかもしれない、チームとして狙っているシーンを思い描き、柴田の動きにポジティブな声掛けをしていた。

 

「1年、堀さんが提示しているサッカーをやってきて、それが頭に入ってきているので、練習とかのルール設定でも、こうしたいんだろうな、こうやってほしいんだろうなというのは、昨シーズンよりもだいぶわかるようになったと思います」

 

柴田はそう言って手応えを口にし、そして続けた。

 

「それと、周りもそうやって動くから、選択肢がぱっと浮かんでくるようになっています」

 

 

不運な負傷にも揺るがない冷静さと、ピッチで示した価値

 

 

昨シーズン、柴田は、不運なケガを数度負い、なかなか試合に出場する機会を得られなかった。

 

プレーやフィットネスが良くなりつつあるときに、練習やトレーニングマッチの接触で負傷して離脱する。

 

なかなか難しい時期を過ごしたが、本人は冷静だった。

 

「ケガをするときはしちゃうから、まあ仕方ないかって思っていました」

 

キャリアがなせる業なのかもしれない。

 

2月のサンフレッチェ広島レジーナ戦での得点、5月の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦のパフォーマンス。

 

出場した試合で、彼女の価値をしっかりと示すシーンを作った。

 

 

 

相手の「対策」をどう上回るか。見据える今季のテーマ

 

チーム全体の昨シーズンを振り返ると、一つの課題が浮かび上がる。

 

「シーズンの入りは、新しいサッカーをして、相手もそれに対応できていない部分が大きかったので、得点できたし、優位に進めました。やっぱり後半戦になって、相手が対策をしてきて、それに対してうまく対応できずに、得点できない試合も多かったなというのはあります」

 

相手に研究され、対応された後にどう戦うか。そこが、今シーズンのテーマだと考えている。

 

「自分たちでも改善をするし、チームとしても改善をしていかなければと思っています。それに対してどう戦うかという部分を上乗せしていければ、もっと勝ち点が取れると思っています」

 

 

 

 

「完璧な日なんて絶対ない」——尽きることのないサッカーへの情熱

 

 

インタビュー中、柴田は淡々と、ある部分ではひょうひょうとした印象で、質問に答えていった。

 

だが、決して、サッカーへの温度が低いわけではない。

16年、トップリーグでプレーを続けてきた柴田がサッカーを続ける理由を聞くと、すぐに次のように答えた。

 

「うまくなりたい、はありますよ」

 

「プレーしている以上は、やっぱりうまくなりたい。せっかくやってますし 笑」

 

幼少のころから数えれば、20数年以上、研鑽を積んできた今も、向上心が色あせない。

 

「だって、毎日の練習でも完璧な日なんて絶対ないじゃないですか。ちょっとトラップでも、ああ、ここミスしちゃったもあるし。で、それがうまくいくと、やっぱり気持ちいいし、楽しいんですよ」

 

 

妥協なき日々を重ねる理由。「だって、プロですから」

 

 

そんな柴田に、2026/27シーズンをどんなものにしたいか聞いた。

 

「もちろん勝った方がいいし、試合にも出たいんですけど、終わったときに、結果がどうあれ、今シーズンをやってよかったなと思えるシーズンにしたいですね」

 

「手を抜いたら、ああ、あのときもうちょっとやればよかったなって、絶対思うから。それはしたくないし、その積み重ねをしたいと思っています」

 

シーズンは長い。妥協のない日々を積み重ねていくことは大変さを伴うだろう。

そう聞くと、柴田らしくこう返してきた。

 

「でも、仕事ですからね、これが私の。だって、プロとして報酬をもらっているんですから」

 

淡々と、だが、核心を突いたことをさらりと述べた。

 

プロフットボーラーとしての柴田華絵のシーズンが、また開幕する。

 

(文・写真/URL:OM)

 

 


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