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25.07.20

KICK OFF the PLAYERS/高塚映奈

2025/26 プレシーズンのアメリカツアーをスタートした選手たちの今季の意気込みを短く伝える「KICK OFF the PLAYERS」。
昨シーズン、出場数を伸ばし、今シーズン飛躍を狙う高塚映奈選手の意気込みをお伝えします。



「海外の強いチームと対戦できることをリーグ開幕につなげてやっていきたい」

プレシーズンの一環として行われているアメリカツアー。長距離移動の疲れも見せず、高塚は軽快な動きで2日目のトレーニングを終えた。

時差についての話を聞くと、「昨夜も普通に眠くなって朝7時まで寝れて、いつもどーりって感じです(笑)」と笑顔で答えた

日本とは異なる湿度の低い過ごしやすい気候だが、シーズン開幕を見据えた調整を意識している。

「涼しい分、日本に戻ったら暑いと思うので、そこも考えてしっかりここで上げていけたらなと思います」

そうした中、今回のツアーで高塚が最も重視しているのは、海外チームとの実戦経験だ。

「海外チームと試合をすることはなかなかないので、このプレシーズンでしっかりと戦って上げていかないといけないと考えています。もちろんリーグが開幕したら、この遠征でやってきたものが出ると思うので、楽しみつつもしっかりリーグに向けてやっていきたいです」

ふだんは味わえない強度や戦術に触れることで、選手として一回り大きくなる。この貴重な機会を、自身の成長とチーム力の向上に繋げる決意だ。

「昨シーズンは1得点だったので、よりもっと得点を決めたい」

昨シーズンは、高塚にとって前進ができたシーズンだった。出場時間を伸ばし、印象的なゴールも奪った。その手応えは、今シーズンの目標をより明確なものにしている。

「出場数は去年よりも増やしたいですし、試合により多くの時間、関わりたいです。昨シーズンは1得点ということだったので、もっと自分も得点を決めたいですし、アシストというところでも、いろんなところでゴールに関わっていきたい。チームに貢献したいです」

出場機会の確保だけでなく、得点やアシストといった「数字」へのこだわりも隠さない。

ピッチに立つだけでなく、ゴールという目に見える結果でチームの勝利に貢献すること。それが、今の彼女が自らに課した目標だ。

「監督が求めることをやりつつ、自分の強みを出していけたら」

チームは堀孝史監督のもと、攻撃の狙い所やイメージを共有し、それらをピッチ上で表現できるよう取り組んでいる。その中で高塚は、監督が求めるプレーを理解し、体現しようと努めている。

「監督が求めるものに応えていかないと試合に出られないと思います。監督が求めてることをやりつつ、自分の強みも出していけたらなと思います」

戦術理解と思考力が求められるサッカー。

高塚はそれを「頭を使わないとやっていけないようなサッカー」と表現する。

そんな中、先日のノジマステラ神奈川相模原とのトレーニングマッチでは、監督が求めていることを少しずつ表現できつつあることも見せた。

「他の選手より自分はそんなにうまくないので、だからこそ追いついていかないといけない」と、頭をフル回転させている。このアメリカツアーは、プレーの判断力や選択の質を高める絶好の機会だと捉えている。

「この期間でさらにより良い判断をして、頭の回転もそうですし、判断の選択もよくしていけたらなと思ってます」

「逆を取れることの楽しさがだんだん分かってきた」

頭を使うサッカーは、高塚に新たな発見と喜びをもたらしている。それは、相手の予測を裏切り、意表を突くプレーの楽しさだ。

「相手を見ながらやれると、逆を取れることの楽しさがわかります。そこからゴールに繋がったらまた嬉しいですし、そういうのがだんだん分かってきたので、そこを求めていければと思っています」

思考とプレーが噛み合い、相手の逆を取った瞬間。そして、それがゴールという最高の形に結び付いたときの喜び。彼女はプレーヤーとしての新たな扉を開きつつある。

最後に、今シーズンの目標をあらためて力強く語った。

「たくさん試合に出て、得点に絡んでチームに貢献できるように頑張ります」

高塚映奈の挑戦は始まっている。

(文・写真:URL:OMA)
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