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悔しさを乗り越えて踏み出した大きな一歩[REDS COLUMN]



あの悔しさを二度とは味わいたくなかった。もう後悔はしたくなかった。

いつメンバーに入ってもいい準備をしてきた。メンバー入りが決まり、大槻 毅監督から「FWでの起用もあるぞ」と言われていた。これまでの約1年間、トレーニングではサイドハーフやボランチでのプレーがほとんどだったが、トップ下は高校時代に十分に経験していた。

「いつも通り、いつも通り」

そう自分に言い聞かせた。

「後悔がないよう、積極的にプレーしよう」

12日に行われた明治安田生命J1リーグ 第32節 湘南ベルマーレ戦【MATCH PARTNER エネクル】で武田英寿はJ1リーグデビューを果たした。

その約4ヵ月前、武田が浦和レッズに加入して初めて公式戦出場を果たしたのは、8月5日にアウェイのヤンマースタジアム長居で行われたJリーグYBCルヴァンカップ グループステージ 第2節 セレッソ大阪戦だった。

76分に初めてプロとして公式戦のピッチに入った。与えられたタスクは、サイドから主にFWの杉本健勇に向けてクロスを上げること。チームを最優先に考え、チーム戦術の中で自分の良さを生かすことに楽しみを感じる武田は、そのタスクを忠実にこなそうと努力した。

しかし、できなかった。左足の精度には自信があるが、サイドからクロスを上げることは本来のプレースタイルとは異なる。トレーニングではサイドハーフならば右に入ることが多かったが、クロスを上げるために独力での突破を求められることもまた、得意なプレーではなかった。

チームは武田がピッチに入った後、82分に失点して敗れた。武田は何の手応えも得られないままアディショナルタイムを含めた約20分間のプレーを終えた。自分が思うようなプレーをし、その結果として通用しなかったのであれば考えようもあっただろう。しかし、何もできなかった。プロで通用するかどうかも判断すらできなかった。

それからは試合に出ることも、メンバー入りすることもできない日々が続いた。連戦になればチャンスはあると思っていたが、現実は違った。連戦が増えることによってチーム全員でトレーニングをやる機会は極めて少なく、武田はアピールの機会を失った。

それ以前にトレーニングで力を出せている実感もなかった。

「最初のころの方が生き生きとプレーできていたな…」

加入以前は無知ゆえの自信があったが、実際に肌を合わせるプロの選手たち、レッズの選手たちのレベルは想像以上に高かった。

ただ、U-19代表に参加すると沈んでいた気持ちが少し高くなるのを実感していた。青森山田高校の最上級生からレッズではユース年代の鈴木彩艶を除けば一気に最年少になったが、同年代と過ごす日々は少し気が楽だった__。


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