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ONLINE MAGAZINE/REDS VOICE
2005. 3. 2 Vol.56
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浦和レッズシーズン2005を語る会
第2部続き

山内氏:GM、いまの監督の要望にぜひ応えていただきたいと思いますけど。
森GM:いやあ、私もぜひ欲しいとは思いますけどね。そう簡単にいかないんで、こればっかりは。
山内氏:いま監督がおっしゃったことは、近未来のクラブ戦略といえると思うんですが、それに対してはGMはどうお考えですか。若い選手を育てていくことについては。
森GM:基本的には監督の考えとマッチングしています。去年、トップを争った…結果的に2位でしたが…。そういうチーム力、しかも、うちのチームはまだ伸びしろのある選手が、(レギュラー)11人の中に多い。今年はもっと成長してくれるだろうという期待感をもてる選手が多い。そこに、こういう言い方はどうかとも思いますが…例えば、読売巨人軍が4番バッターばっかり引っ張ってくるとか…。そうすれば強くなるってわけではないのでね。やはり、効率よくチームを運営していくということで。財政的な問題もありますし、効率よく使っていくことが大事ですから。去年のうちのメンバーはほとんどが残っているし、伸びしろがありますから、即戦力をよそから補強する必要性は、ほかのチームより低かった。したがって、来年、再来年に期待のもてるいい素材をとりたいということに、去年のスカウトは焦点を絞ったということがあります。
山内氏:もう一つ下の世代、ユース・ジュニアユースの育成面のビジョンを。
森GM:クラブはこれからずっと、トップグループ…常に優勝争いをする力を維持していく…。その上でいろいろ課題があるわけです。このまえ、鹿島の中田浩二選手がああいう形で海外のクラブにとられてしまった。とられたという言葉は非常に失礼かもしれませんが…本人は望んで行ったわけですが…クラブとしてみれば、移籍料は一銭もとれないでそういう選手を渡さざるを得ない。そういうことが、浦和レッズの来年、再来年に起こりうるわけですね。そういうことについて、いかにリスクヘッジしていくかも、大きな課題だと思っています。
いい選手がぽっと抜けた、じゃあ、すぐに次のいい選手を連れてこられるか…。そんなことばかりやっていられるわけはない。となれば、戦力的には非常に苦しくなるので…。当然のことながら、下部組織からトップチームの選手を脅かす選手が育っていくような流れを作っていかないと、将来的に大変苦しくなるだろうと考えています。
ユース部門についても、特に今年のテーマとして、環境面で彼らのための寮をつくって、来年卒業する中学3年生の中から、いい素材の選手を県外からでも連れてきて受け入れられるような体勢を整えていきたいと思います。今はレッズの練習に通える範囲からしか受け入れていませんが、広いところから連れてこられるような受け皿をつくりたいと思っています。
PHOTO山内氏:また監督にお伺いします。足りないところ、修正しなければいけない点を、できるだけ具体的にお話しいただけないでしょうか。
ブッフバルト監督:欠点と言うのはいやです。(笑)
修正点ですが…サッカーというものは、毎日毎回進歩するものです。みなさんもそうだと思いますが、人間は毎日毎日学ぶものだと思います。選手も我々指導者もそうです。我々がやっているサッカーというものも、本当に毎日進化しています。ですから、どうするかというと、ほかのチームより良くなること、それが第一の目標になると思います。
実際、ゲームの中の状況で、一人の選手の個人的なミスで相手に突破を許すということがあります。そういうときにチームとしてどう対応したらいいか、そういう点をさらに修正していかなくてはいけません。あるいは、シュートチャンス、打ったシュートが点になる、その平均値を上げていくことが大切だと思います。昨年レッズは1試合で20本以上のシュートを平均的に打っている…ほかのチームは10とか12だったと思いますが…その平均値を上げることでもっと多くの点が生まれていく。たたでさえ得点が多いんですが、さらに多く得点が生まれると思います。あるいは、先ほども言ったミスパス、その数を減らしていくこと、また、1対1、対人プレーに勝つということ…。
サッカーというのはいろいろなもののコンプレックス=集合体ですので、何か一つを取り上げて良くするのは難しいと思います。浦和レッズというチームをいかに最善の形にもっていくかということが大切です。選手の世代交代ということもありますし、新しい選手は、当然、前の世代より良くなくてはいけないということがいえるかと思います。レッズは今でも強くなった、良くなったと思いますが、もっともっと上はあると思います。今後、これ以上伸ばさなくてもいいといえるのは、全試合に勝つ、1試合も負けないということだと思いますが、世界のどこを見ても、そんなチームはありません。
山内氏:また、GMを呼び出してみたいと思います。アジア進出に力を入れているのではないかとか、親善試合をどこかとやるのではないかとか…。まだ決まってないでしょうが、いまわかっている範囲での予定を教えていただきたい。親善試合と、アジア戦略…というのでしょうか…について。
森GM:サッカーの世界というか、チーム作りは、いくら強くなっても天井がない。Jリーグでチャンピオンになることが目の前の目標。それを手に入れれば、当然、アジアのチャンピオンシップがある。それに勝てば、世界のクラブチャンピオンシップと、次々に目標があるわけです。一つひとつ手に入れていくしかないわけで、目の前の目標をできるだけ早く勝ち取っていくことが、チームの進歩につながっていくということになります。そのためにも、Jリーグの試合、Jリーグでいい成績を残すためのトレーニングマッチ、インターナショナルマッチとかですね…。今年も7月にプレシーズンマッチを計画中です。昨年はマンチェスターへ行って、ボカ・ジュニアーズと試合をし、マンチェスターと試合をしようと思ったら、雷で中止になってしまって、すごく残念だったんですけれども…。でも、あのときのボカ・ジュニアーズとの対戦はとてもいい経験になったと思います。選手たちもそういう実感を持ったようです。ものすごくがんばったんですよ…ボカの選手たちが。若い選手たちが、ここで認められて、ヨーロッパのいいクラブから買ってもらいたいとかね。日本でやったボカ・ジュニアーズと我々とマンチェスターでやったボカ・ジュニアーズはパフォーマンスがまるで違っていた、がんばっていた。そういうチームとやったのはすごくよかった。
今年もたぶん、マンチェスターがこっちに来てレッズと試合をすることになると思います。もうひとつ、さいたまシティカップがあります。いま、市のほうが検討中で、チームも決まっておりませんけれど…、たぶん2試合、いい経験となる相手と試合ができるように検討中です。
山内氏:今度はこっちが出かけていくのではなく、マンチェスターを呼び出してしまうと。すばらしいですね。
最後に、もちろん優勝が目標だと思うんですが、去年取り逃がしたものについても、力強いお言葉が欲しいのですが。3つのタイトルについて。
ブッフバルト監督:いま、3つのタイトルとおっしゃいましたが、それは今年でなくても、毎年、取れるわけですよね。
我々はいつも進化していきたい。昨年よりも良くなりたい、と言っています。ですから、みなさん、何も言わなくてもわかっていると思うんですけれど…。(拍手)
タイトルは3つあります。目標は、その次の年に、4つのタイトルを狙える位置にいたいと思います。(拍手)
山内氏:それを聞いてみたかっただけなんです。(笑)

PHOTO坪井選手あいさつ

坪井選手:こんばんは。坪井です。(笑)
今年は、去年取り残したものをすべてとれるように、チーム全員で全力を尽くしていきたいと思っています。そして、サポーターのみなさんと喜び合える日を1日でも多く作っていけるように、全員で努力していきたいと思っています。また、それにはサポーターのみなさんの力も必要になってくると思うので、今年も一緒に戦ってください。よろしくお願いします。
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