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ONLINE MAGAZINE/REDS VOICE
2005. 3. 2 Vol.56
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浦和レッズシーズン2005を語る会
第1部

大野氏:みなさん、こんばんは。きょうも、私、大野が進行させていただいて…いよいよ開幕が間近になってまいりました…恒例の「シーズンを語る会」。みなさんから数多くのメールやファクスがオフィスに届いておりまして、全部目を通させていただきました。ここで改めてメールをお出しになった方のお名前などは申し上げられませんが、トータルで、私の質問に加えながら犬飼代表にぶつけていきたいと思います。犬飼代表よろしくお願いします。
犬飼代表:よろしくお願いします。
大野氏:ひと言、本日お見えになったサポーターやファンの方にご挨拶をお願いします。
犬飼代表:お忙しいなかお集まりいただきまして、ほんとうにありがとうございます。今年こそ、みなさんの期待に添えるように、いろいろ準備をしております。私自身もシーズン開幕を心待ちにしている状況です。この1年間、また楽しいサッカーを、どきどきわくわく楽しみたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。(拍手)
大野氏:4年ぐらい前ですと、そう言っているけれど終わればまた同じかな、と思ったものですが。去年ぐらいから、言ったことにしっかりと答えを出すのではないだろうかと、サポーターやファンのみなさんの気持ちも非常に前向きになっていると思います。
そういうなかで、とにかく、激しく、クラブが打ち出していきますので、我々取材する側はそれについていくことで精一杯という感じです。まずひとつは、これは簡単に説明をしていただければいいかと思います。一般紙にも取り上げられていますが、損失補てんの契約解除…いわゆる、三菱自動車との関係なんですが。一時期、新聞に、もう三菱自動車とは全部縁を切るのではないかという見込み記事も出ていましたが、ここでもう一度、簡単にお話しいただけますか。
PHOTO犬飼代表:Jリーグが始まったときに、当時のチェアマンだった川淵さんが全クラブの親会社を訪ねて、「10年間支援してください、10年たったら一本立ちするように自分も指導するし、みんなでがんばるから」と、お願いをして回ったのです。その基本がクラブと親会社との損失補てん契約で、年度末にどれだけお金が足りなかったか、そのぶんを親会社が払うということです。わかりやすくいうと、いまのプロ野球がほとんどそういう状態になっています。ですから、経営者もいらないし、ただ運営して、最後に親会社が尻拭いをするという、そういう環境でやってきたのですが…。浦和レッズは、おかげさまで、みなさまの大きなご支援をいただきまして、親会社とのそういう契約を断ち切って、自分たちで一本立ちしていいクラブになっていこうと、こういうことができるようになりました。そこで昨年末、私が三菱自動車に行き、そういう契約を破棄しましょうと、これからは浦和レッズはみんなで力を合わせて一本立ちするようにがんばるので、契約を打ち切りましょうと申し入れてきました。三菱自動車のほうも、「それがあるべき姿ですね」ということで合意していただいた。これは、クラブとしてはたいへんな環境の変化です。これからは、みなさまにチケットを1枚1枚買っていただいたり、グッズを買っていただいたりする、そういったお金でクラブを運営していいチームをつくっていくという、やっと、本来のクラブのあり方になってきたということです。従来は、ともすると、クラブのフロントの人間も親会社のほうを向いていればいいということで、みんさんからも、横柄だとか生意気だとか、いろいろと批判を受けていましたけれど、クラブの人間もそういった考え方を改めて、みなさんの応援、みなさんのサポートでやっていくんだと、気持ちを新たにやっていきます。本来あるべき姿にやっとなったなと、そういうことです。
大野氏:背中に三菱モーターズが残ったのは、メイン・パートナーといいましょうか、トップ・スポンサー、そういう契約だと解釈してよいですか。
犬飼代表:胸から背中に回って、背後からサポートしたいということで…。宣伝費の契約です。
大野氏:はい。わかりました。だいたい、一般紙…日経などにも書いてありましたので、みなさん、お読みになっていると思います。親会社に関してはここまでとします。
 今朝の埼玉新聞に、さいたまレイナス統合ということで一面とスポーツ面に出た記事があります。
びっくりした方もいらっしゃれば、よくぞやったと、彼女達も仲間なんだ、ということなんですが…。これはどういういきさつから、さいたまレイナス統合という結論になったんですか。
犬飼代表:実は、ひと月ほど前のあるパーティーで、さいたま市長から、こういう動きをしているので前向きに検討してくれないかという話がありました。正式にはきのうの午後3時にレイナスの責任者である塩浦さんと片山さんが来られて、私と横山常務と森GMで直接具体的な話を聞いたんです。レイナス側の説明では、最初から浦和レッズに入りたかったということです。ところが、どんなチームになるかもわからないし、きちっと結果を出して、恥ずかしくない成績を残してから浦和レッズに頼もうと思っていたと。いまがそのタイミングだと思うので、浦和レッズでぜひ引き受けてもらいたいと、こういう趣旨でした。
大野氏:ということは、…ユース・ジュニアユースを含め、下部組織に対して積極的に取り組んでいる…そこにこんどは、レイナスという女子のサッカーチームが入ってくると考えればいいですね。
犬飼代表:そうです。
大野氏:「さいたまレイナス」なんですか。
犬飼代表:「浦和レッズ」です。
大野氏:「浦和レッズ…レイナス」?
犬飼代表:いや、「浦和レッズ」です。
大野氏:「レイナス」も「さいたま」もなくなる。
犬飼代表:なくなります。いま、我々は浦和レッズのジュニアユースを持っていますし、浦和レッズのユースも持っていますし、浦和レッズのトップチームも持っています…そして、こんどは浦和レッズの女子の、Lリーグに参加するチームを持つということです。
大野氏:これは、きょういらっしゃっているサポーターも、いままでとはレイナスや女子チームを見る温度が変わってくるんじゃないでしょうか。
犬飼代表:ぜひそうなって、Lリーグを応援していただきたいと思います。ユニホームも浦和レッズのものになります。(拍手)
大野氏:いつかそうなるかなとは思っていましたが、まさか、きのうの午後に決まっているとは、我々も思いませんでした。きのうは記者懇談会が開かれましたが、口が堅いというか、だれもそんなことは言っていませんでしたね。関係者は。
犬飼代表:そうですね。3人しか知らなかったので。
大野氏:埼玉新聞がスクープしたと?
犬飼代表:いや、あれはね、そのあと、さいたまレイナスの責任者からレイナスの理事に、「こういうことを浦和レッズにお願いして引き受けてもらえることになりました」というファクスが回ったんですが、埼玉新聞の河野さんはレイナスの理事なんですよ。
大野氏:えっ? あの人、理事なんですか?(爆笑)
犬飼代表:私も初めて知りました。
大野氏:理事には見えないですね。そうなんですか。
犬飼代表:そういえば、私も相談役に入ってたんですけどね。自分でぜんぜん、知らなかったんですが。
PHOTO大野氏:そうですか。理事だったら知ってるわけですよね。スクープでもなんでもないですね。私は感動して一面を見たんですけど。
 さて、それはそれで…。浦和レッズに女子チームができたわけです。あくまでも推測ですが、優勝したあと、ボールを公立の各小中学校にプレゼントしていますよね。優勝賞金を使いながら。サッカーというとどうしても男の子ばかり目立つんですが、女子サッカーも非常に盛んになってきて、サッカーをしたいという女の子が増えています。フットサルでは女の子ががんばっています。武蔵浦和あたりを通りかかると女の子が混じってやっています。そうした女子サッカーの文化をさいたまにさらに広げたいという、浦和レッズの理念もあるんじゃないですか。
犬飼代表:それが非常に大きいですね。去年のセカンドステージ優勝賞金の一部からさいたま市内の全中学校にボールを贈りたいということで、さいたま市に申し入れをしましたら、「さいたま市の中学は女子にサッカーをやらせていません。違うものにしてくれませんか」という声があったんです。僕はもう頭にきまして…。こんなタイミングで女の子にサッカーをやらせてあげたら、どれだけ喜ぶか。証明しようということで、うちの落合に頼んで、普及グループの予算で、さいたま市の中学校の女子のサッカースクールをやったところ、ものすごく盛り上がって、女の子が楽しんでくれたんです。そういう話をしてさいたま市の許可を得まして、ボールを寄付したんです。
私としては、そういうことで、みんながボールを蹴ってくれればと。こんどは、その頂点にレッズの女子のチームがあるということも動機になりますし。女の子がボールを蹴ってくれることに非常に意味があると思っています。我々が子どものころは、小さいとき親父と一緒にキャッチボールをやったという思い出があるんですが、これからは、子どもたちがお母さんと一緒にボールを蹴ったという、そういう社会構図になるんじゃないかと。ぜひ、女の子に、女性にボールをたくさんけってもらいたいなと。その意味も含めて、非常にいいタイミングだったんですが、レイナスもうちが引き受けます。レイナスの下部組織もつくります。そこに、さいたまの中学校の女子のサッカーもある…。それに、いまのサッカースクールには女子も入ってます。そういったことがスムーズにできるかなと、よかったかな、いいタイミングだったなと思っています。
大野氏:そうですね。ただ、いろいろと…サッカーをやる環境、いわゆるハードの面も、これから進んでいくんだと思いますが、話はたぶんそれとつながっていくと思うんですが…去年、代表からここで発表のあったレッズランドですが。これはもう、レッズランドといっていいんでしょうか。レッズランドの進捗状況、スケジュールを含めながらお話を聞いていきたいと思います。
「レッズランド」でいいんですか。
犬飼代表:プロジェクト・チームをつくって、ずっと検討していまして…。「レッズランド」は、あのときに私がぱっと言っただけだったので、プロジェクトでもっといい名前があればそれに変えていいからと言って、検討項目に入れていたんですが…。「レッズランド」という名前がすでにかなり浸透していたこともあって、正式に「レッズランド」という商標登録を終えました。
大野氏:あ、そうですか。早いですね。(拍手)
 それではパワーポイントを見ながら説明させていただきますが…。
*パワーポイントが機能せず
大野氏:なかなか…パワーポイントの調子が悪いようで…壊れていて使えなくなった…?レッズランドが使えなくなったわけではなくて、パワーポイントが壊れたと。テストではうまくいったんですが。では、手元の資料を見て進めたいと思います。
さて、場所は荒川の河川敷の農大グラウンドを中心として5万坪ということですが…。レッズランドについての「3つのミッション」ですか…これができあがってきたようですね。
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