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ONLINE MAGAZINE/REDS VOICE
2004.7.14 Vol.55
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第2回 浦和レッズシーズン2004を語る会

第1部

大野氏:みなさん、こんばんは。土曜日でよかったと思います。いつもはウィークデーですから、会社の仕事をいろいろと都合をつけながら、この埼玉会館にいらっしゃる方が半分以上だったのではないかと思います。いつもより数多い方々にお集まりいただきました。これからもできる限り…この埼玉会館はたいへんに人気のあるところで、なかなか会場がとれないのだそうでありますが、先々、土曜日開催ということを強く訴えたいと思っております。それでは、7時40分ぐらいまで…最後にみなさんから質問を受け付けたいと思っておりますので、いちばん最後のほうですけれども、準備しておいてください。お願いいたします。
PHOTO犬飼基昭代表です。よろしくお願いします。
犬飼代表:よろしくお願いします。
大野氏:まず、犬飼さん、ファーストステージ3位という成績…勝ち点25、7勝4分4敗…率直に言って、トップとしてはこれをどう評価なさっているでしょうか。
犬飼代表:結果3位ということなんですけれども、戦い方の波だとか、いろいろ考えますと、70点ぐらいの出来かな。
大野氏:私は60点ぐらいかなと。
犬飼代表:厳しいですね。
大野氏:いや、それまでは70点ぐらいかなと思ったんですが、桃太郎スタジアムに行って60点になりました(笑い・拍手)。自分も悪いんですけど、間違えて空港まで行っちゃったんです。バスを乗り間違えて。まあ、あの桃太郎スタジアムもしかりですが、清水戦で2点リードをひっくり返されたりとか…ああいう部分がなければ80〜90点以上だったと思いますが、あのあたりは、代表が実際にご覧になっていて、どう捉えていらっしゃいますか。リーグ戦で勝てる試合も失ってしまう。
犬飼代表:やはり、勝ち慣れていないということですね。もうそろそろ大丈夫かな、と思っていますが。最終戦なんかはその反省が生きた試合だったのかなということで、チームとしては少しずつ進歩しているかなと見ています。
大野氏:ギドが監督になりまして、監督は初めての体験になります。エンゲルスさんがコーチにいて。まあ、ああいう試合…勝てるゲームを負ける…そういうことがでこぼこあったんですけれども…。かなり、クラブハウスでも…若い監督ですから…選手といろいろと試合の反省をしているうちに厳しい言い合いになったり…我々は見ることはできないんですけれども。選手と監督の関係というのが、いい関係なのでしょうか。それとも、これはしょうがないなという感じなのでしょうか。
犬飼代表:正直に言って、ドイツ人特有でもあるのですが、選手との会話はすべて映像をもとにしています。こういうことだからだめだとか、いいとかいうことを、映像をベースにして、繰り返しやっているので、非常に説得力がある。選手も納得しているし、選手の話を聞いても、いろいろなことを言われるけれども納得できると、そういう声を聞いています。それを繰り返し繰り返し、今後もやっていくと思います。いま言われた桃太郎だとかエスパルス戦だとかも、具体的に、ここでこういうことをやったからこうなったんだということを、しつこく説明しています。キャプテンを外すときも、そうとうしつこく、ここでこういうことをやっているからだめなんだと、何回も話していますし、キャプテンもそれを納得しています。そういうところが非常にいいなと思って見ています。
大野氏:そうですか。これは私の感想なんですが、山田を外しましたので三都主も外すのかなと思ったら、そうではなかった。…私は三都主の出来もあまり良くないなと思っているひとりなんですが、三都主は使いつづけていますね。これはやはりギドの計算があるんでしょうかね。山田にキャプテンだという意識を植え付けるためとか、いろいろあるんでしょうかね。
犬飼代表:正直言って、三都主の場合は代表だとかに行っていて、そうとうコンディションが悪かったんですね。コンディションが悪いなかでも一生懸命やっているという評価を彼にはしています。もう1人のほうは、能力があるのに出さない(笑い)。それは、やはり許せないことですよね。その辺をきちんとしだしたことで、ほかの選手にもいい結果を出してきてるのかなという感じがしています。
大野氏:はい。…いちばん最後に、山田キャプテンがみなさまにごあいさつします(笑い・拍手)。山田だとどうしても会場が盛り上がってしまうんですね。私自身も好きな選手でどうしてもそうなるんですが…。
まず、前半は…これは、本当はこういう事態を迎えずに済むことを願っていたんですが、三菱自動車、あるいは三菱ふそうの問題で…。これは実際に三菱重工から三菱自動車へ、そしてヨーロッパ総責任者として歩んでこられた代表にお伺いするのがいちばんいいのではないかと思いますので、最初にこの話題から取り上げたいと思います。みなさんからも、いろいろとメール・ファクスをいただいたなかで、その話がいちばん多いんですね。いつになったら収まりそうなんでしょうか。今日も読売新聞が一面でまた書いているんですね。現状はどうなんでしょうか。向こうのトップの方とお話しする機会などはあるんでしょうか。
犬飼代表:いまは向こうにそんな時間もないし、必死になっています、具体的な不具合を解消しようということでやっていますけど…。聞いた話では、10月いっぱいで不具合車両についての直しは全部終わると。そこで一段落だというふうに聞いています。
PHOTO大野氏:この前の「語る会」でお話を伺ったときに、浦和レッズはプロのクラブチームとして、ある意味で自立しているくらいの状況だというお話を聞きました。でも、やはり、三菱自動車をはじめとして、三菱グループの支援でここまで続けてきたという流れもあります。サポーターのなかには、背中に「三菱ふそう」、胸に「MITSUBISHI MOTORS」、これがついていることは、選手たちにとっても非常にかわいそうなことではないかと、そういう意見が寄せられているんですが、クラブのトップとしてはどうお考えでしょうか。
犬飼代表:厳しいご質問ですが…。三菱自動車というのは、浦和レッズの51%のマジョリティをもった株主ということですね。そして、三菱ふそうは別会社で、背中のスポンサーという関係なんです。三菱自動車は、過去12年間で浦和レッズに対して約100億の支援をしてきました。それは、スポーツ文化の向上だとか、埼玉の地域社会の活性化だとかということで…J2 に落ちようが、J1 に上がってこようが同じように、これまでで100億のお金をサポートしてきてくれたんです。やっと、浦和レッズは去年から一本立ちできるようになりました。これはみなさんのおかげと、多くのスポンサーの支援に恵まれまして、一本立ちができるような状態になったんですが、やはりこれまで三菱自動車が支えてくれたということがあります。これから三菱自動車も、反省も含めて、大衆車をまた新しく開発して市場へ打って出ようということで努力しているんですが、そのとき、三菱自動車のイメージを唯一上げられる、三菱自動車の財産が浦和レッズだということで…。私は、レッズの代表としては、これから三菱自動車に少し恩返しができるかなと、そういうふうに考えています。
大野氏:三菱自動車から見れば、Jリーグが立ち上がったころの2〜3年までですかね…それからJ2に落ちたこともありますけれども…どうしようもない道楽息子をもったみたいなもので、こんなに支援しているのに、チームは答えを出さないという…。そんななかでやっと…今年はとくに大事な1年になると思いますが、そういう状況になってきたときに、親のほうが苦しくなってまいりました。子どもといっても、まったくの末っ子みたいな…この、三菱自動車が親会社である浦和レッズとしては、親がそういう状況になったときに、情としては捨てられないと…断れないと…そういうふうに捉えてもよろしいでしょうか。
犬飼代表:断れないというより、もっと積極的に協力して、イメージを上げていきたいと思います。三菱ふそうについては、背中のスポンサーということで…スポンサーをやるかやらないかは彼らが決めることです。今週中にふそうのトップと今後どうするかという話し合いをすることにしています。スポンサーとしてどうするかということです。三菱自動車は大株主。立場が違います。ふそうについては、これからトップと話し合いをして、どうするかということです。
大野氏:これだけの人気チームになりましたので、当然ながら、そのほかの企業からも背中を買いたいというような申し込みがあると思うんですね。ありますよね。…で、なんで三菱ふそうだったんですか。三菱だから三菱ふそうだったんですか。
犬飼代表:そうではなく、三菱ふそうがいちばん高かったのです。今年のユニホームをつけるときに、いろいろなスポンサーさん3社か4社がきて、そのなかでいちばん高い企業に決めたんです。
大野氏:そうですか。…ということは、来年は難しいかもわからないですね。
犬飼代表:わからないですね。今週話をします。
大野氏
:こういう状況ですからね。こうなると…いろいろ、サポーターからはご意見もあろうかと思うんですけれども、今後もいまの形で三菱自動車と浦和レッズは付き合っていくという形になると。現時点では、経営者の判断としてはそこにあるということですね。後ほど、みなさんからも、そのあたりのご質問でもけっこうですから、受け付けたいと思います。
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