ONLINE MAGAZINE/REDS VOICE
2003.3.12 Vol.50

「浦和レッズ シーズン2003 を語る会」ご報告

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第1部 浦和レッズの現況
過去10年間の入場者数 | チーム強化 | スカウト活動

宮崎チーフマネジャー:みなさん、こんばんは。本日はお忙しい中、このようにたくさんの方々にお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 今回の「語る会」は、従来とは若干変更しまして、みなさんにより広い考え方にたった視野の中でクラブを知っていただこうと、進行を少し変えました。第1部は、チーフマネジャーの新田より「クラブの現況」と題しまして、現在のクラブの状況と、これからクラブは何をしていこうか、何に取り組んでいこうと考えているかいうことについてお話いたします。
第2部は、みなさんご存知のとおり、大野勢太郎さんの進行で代表の犬飼、ゼネラルマネジャーの森、監督のオフトが、今シーズンの浦和レッズについてお話いたします。
 それでは第1部「クラブの現況」について、始めさせていただきます。

新田チーフマネジャー:みなさん、こんばんは。浦和レッズ運営・ホームタウングループの新田と申します。いまビデオでご覧いただいたように、浦和レッズ2003シーズンはすでに始まっているわけですけれども、みなさまご存知のように、いま、浦和レッズは大きく変わろうとしています。この機会に、その内容について、クラブの現況ということでご説明をさせていただきたいと思います。レッズについてご説明する前に、Jリーグが今年で11年目に入るわけですが、過去の10年、入場者数の観点からの浦和レッズのポジションについて、はじめにご説明していきたいたいと思います。

過去10年間の入場者数

 過去10年間の総入場者数ですが、ご覧いただけますように、第1位、浦和レッズ。331万4,651人となっております。この表でみていただきますと、あとからJリーグに参入してきたクラブについては、ほとんど累計の入場者数としては入ってきていないということがおわかりいただけると思います。300万人以上は4位の鹿島まで、ということになっております。これを棒グラフで見ていただきますと、いちばん左が浦和レッズになっていますが、赤ですね。右のほうに2位、3位、4位と順に、最後にセレッソ大阪まで、このような状況になっております。
 次に昨シーズンのホームゲームの総入場者数ですが、これも浦和レッズが第1位で、去年1年間のホームゲームにおいでいただいたお客様、39万4,445人となっております。これは、一昨年、2001シーズンに比べると、一昨年は40万人を超えていましたので、1万人弱減っているのですが、それでもまだ第1位です。この中で、大きなスタジアムを持っているクラブ、とくにワールドカップがありましたので、大きなスタジアムをもっているクラブが上位に入ってきています。
 観客動員がいちばん多いということで、2002シーズンJリーグアウォーズのジョイン賞を浦和レッズがいただいています。
 次に、2002年シーズンの1試合あたりの平均入場者数です。2万6,296人で第1位です。この中で、仙台が4位に、札幌が6位に入っています。新しくJ1に入ってきたクラブが…札幌はJ2に落ちましたけれど…かなり浸透してきているということがいえます。
 これを棒グラフで見ますと、レッズ、赤でいちばん上に出ていますが、Jリーグの昨年の平均入場者数が1万6,381人となっています。これは、7位の磐田の次に来るわけですけれども、浦和レッズは平均入場者数を1万人あまり上回っているということがおわかりいただけると思います。
 Jリーグの過去10年間の1試合の平均入場者数を見ますと、Jリーグが開幕した1993年には1万7,976人でした。翌94年がJリーグの中ではいちばんピークになっておりまして、平均して1万9,598人の方にご来場いただいています。その後ご承知のように若干低迷をしてきまして、2002年のワールドカップに向けてまた、平均入場者数が上がってきているということで、2001年には1万6,548人、昨年が1万6,368人ですので、2001年のほうが若干多かったことが見てとれます。
 ここまで、Jリーグの10年を見ていただいたわけですが、入場者数を見ていくと、浦和レッズがほとんど1位というポジションをキープさせていただいているわけです。これだけのファン・サポーターのみなさまに愛されているチームだからこそ、トップチームの強化だけではなく、より地域に根ざしたクラブづくりをしていかなければいけないのではないかと考えております。

チーム強化

 それでは、これから浦和レッズが2003シーズンに向けてどのように活動していくか、その取り組みについてご説明いたします。ご覧の5つの項目について、順を追って具体的に説明してまいります。
 まず始めにチーム強化ですが、あるいはもうみなさんご承知かと思いますが、今年のトップチーム、少数精鋭ということで、登録人数が28名、過去最少の登録人数でのスタートとなりました。また、オフト監督が2年目ということで、今年は優勝を狙えるチームを目指していこうというところにきています。
 次に補強の主なポイントについてご説明しますと、移籍の加入として、エジムンド選手、山瀬功治選手、都築龍太選手が加入しております。
 エジムンド選手については、あるいはみなさんもうご承知かと思いますが、1971年4月2日生まれの31歳で、ブラジル代表37試合の経験があり、主なクラブとしてはブラジルのほとんどの有名クラブ、あるいはイタリアのフィオレンティーナ、ナポリといったところから、今年、浦和レッズに来ていただいています。
 次に山瀬功治選手ですが、1981年9月22日生まれの21歳、今年コンサドーレ札幌からレッズに来ていただきましたが、2000年がU−19の日本代表、2001年U−20の日本代表、2002年はU−22の日本代表ということで、それぞれの年代の代表に選ばれてきています。ちょっとけがが心配でしたが、だいぶ回復が早く、もうボールを蹴り始めているという話を聞いておりますので、早い復帰ができるのではないかと思っています。
 次に都築龍太選手ですが、1978年4月18日生まれの24歳で、ガンバ大阪からレッズに来ていただいています。代表としては日本代表の試合に2試合出場しています。
 次に新人ですが、小林宏之選手が筑波大学から加入しています。加藤順大選手、中川直樹選手は浦和レッズユースから新加入しています。
 小林選手は2001年のユニバーシアード日本代表で、北京大会の優勝メンバーです。そのときの4バックが、左から、三上選手、小林選手、坪井選手、平川選手ということで、全員がレッズにそろったということになると思います。もちろん、ここに堀之内選手がボランチでおりましたので、5人が加わったということになります。
 それから、ご承知のように、柱谷哲二氏が、サテライト担当コーチということで今年から就任されています。柱谷さんは昨年日本サッカー協会のS級コーチをとられて、今年はサテライトを中心にみていただくことになっています。
 また、もう1つ、ここには記載されていませんが、夏ごろから、チームドクターが、いままでは交代で務めていただいていましたが、専属でチームドクターをやっていただける方が出てきそうだということです。
 次に浦和レッズユース、高校1年生から3年生まで、各学年約15人で、今年は44人が所属してスタートします。基本的にはジュニアユースからの昇格ということで、セレクションは行っていません。主な戦績としては、日本クラブユース選手権1997年優勝、2000年3位、2002年準優勝、Jユースカップ2002年第3位という戦績がありまして、今年は名取篤が監督を務めます。また、山崎アスレティックトレーナーが、ユースとジュニアユースをみることになっております。また、もう1人、4月からGKコーチが加入する予定になっています。
 先ほどご紹介したように、今年はユースから加藤順大選手と中川直樹選手がトップに加入しますが、千島徹選手と小林陽介選手とあわせて現在ユース出身のトップチーム選手は4人ということになっています。
 ユースチームはAチームとBチームに分けて、活動していく予定ですが、先ほど申しましたように、トップチームが28人ということで、サテライトリーグ…今年も予定されていますが…へのユース選手の出場機会が増えてくると考えられます。そこで、今年から、ユース選手がトップ選手と一緒にプレーすることでたてのつながりをつけていこうというスタンスになっています。
 次にジュニアユースですが、中学1年から3年までの各学年約20人、63人が所属しています。毎年2月にセレクションを実施していますが、今年は2月22日に430名の応募の中からセレクションを実施しました。主な戦績としては、2001年日本クラブジュニアユース選手権で優勝しております。
 スタッフは淀川監督、広瀬コーチ、長井コーチが担当しています。
 ジュニアユースの活動ですが、中学3年=U−15,中学2年=U−14、中学1年U−13とカテゴリーを3つに分けて、活動を展開しています。

スカウト活動

 次にスカウトの活動についてご説明します。スカウトの対象は高校生、大学生ですが、その他にJ2,JFLからも、とってこようと考えています。また、小学生のジュニアユースへのスカウト、と書いてありますが、今年から、私どものスタッフの村松という者が、JFAのナショナルトレセンコーチの関東担当ということで、関東エリアの中から、小学生のみなさんでいい選手がいれば、レッズに来てもらえるような活動も展開していきたいと思っています。
 スカウトグループとしては、昨年まで大久保と西野が担当していましたが、今年から辻谷が加わりまして、3人体制をとっています。スカウト活動の考え方としては、もちろん、将来レッズの戦力になりうる選手をとるわけですが、高卒の選手については、即戦力はもちろん、2〜3年後に戦力となる可能性をもった選手、大卒については即戦力が原則ということで活動しています。
 選手の獲得活動ですが、いろいろな大会を視察してまいりまして、ある程度めぼしい選手については、レッズの練習に参加してもらいます。そして、そのパフォーマンスを見て、獲得するかどうかの決定をして、その選手には意志表明をして獲得活動に入るという段取りになります。
 2002年から西野がスカウトグループに入ったわけですが、西野の2002年の大きな活動を示してみました。1月から6月まで、高校生・大学生の大会…もう、毎月ありまして、事務所の席に座っている時間がないぐらいに視察をしています。3月にはU−19の日本代表のドイツ遠征にも行っています。また、10月にもアジアユース選手権でカタールに行ったりして、国内のみならず、海外まで視察に行きまして、いい選手を発掘しているということがおわかりいただけると思います。



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